内部統制
最終更新：
masteryupa 2008年05月24日(土) 00:27:38履歴
１．企業の内部統制について 
1.1 概要
内部統制とは、会社自らが業務の適正を確保するための体制を構築していくシステムを指す。
米国で相次いだ企業の不正に対し、企業の経営の透明化・健全化と株主の利益保護を目的として米ＳＯＸ法が成立した。
この流れを受け、日本でも2006年６月に施行された金融商品取引法にて内部統制報告書の提出の義務が盛り込まれた。この中で内部統制について4つの目的と6つの基本的要素が示されている。
米国で相次いだ企業の不正に対し、企業の経営の透明化・健全化と株主の利益保護を目的として米ＳＯＸ法が成立した。
この流れを受け、日本でも2006年６月に施行された金融商品取引法にて内部統制報告書の提出の義務が盛り込まれた。この中で内部統制について4つの目的と6つの基本的要素が示されている。
1.2 4つの目的
�ゞ般海陵�効性・効率性
事業活動の目標の達成のため、業務の有効性及び効率性を高めること。
�∈睫格鷙陲凌�頼性
開示する財務諸表と財務諸表に重要な影響をおよぼす可能性が有る情報について、その信頼性を担保すること。
�Ｋ［畚綣�
事業活動に関わる法令や会計基準もしくは規範、各社の倫理綱領やガイドラインを順守させること。
�せ饂困諒歔�
会社の資産(有形・無形、人的資源も含む）の取得やその使用、処分が正当な手続きや承認のもとで適切に行われるように資産の保全を図ること。
事業活動の目標の達成のため、業務の有効性及び効率性を高めること。
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開示する財務諸表と財務諸表に重要な影響をおよぼす可能性が有る情報について、その信頼性を担保すること。
�Ｋ［畚綣�
事業活動に関わる法令や会計基準もしくは規範、各社の倫理綱領やガイドラインを順守させること。
�せ饂困諒歔�
会社の資産(有形・無形、人的資源も含む）の取得やその使用、処分が正当な手続きや承認のもとで適切に行われるように資産の保全を図ること。
1.3 6つの基本的要素
�‥�制環境
統制環境とは、組織の気風を決定し、統制に対する組織内のすべての者の意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなし、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング及びITへの対応に及ぼす基盤をいう。
�▲螢好�の評価と対応
リスクの評価とは、組織目標の達成に影響を与える事象のうち、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価するプロセスをいう。
リスクへの対応とは、リスクの評価を受けて、当該リスクへの適切な対応を選択するプロセスをいう。
�Ｅ�制活動
統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定められる方針及び手続きをいう。（ex.ある作業に関し、誰が最終的な責任者であるかを明確にし、その者がその作業を、統制できている状況）
�ぞ霾鵑氾礎�
情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保することをいう。
�ゥ皀縫織螢鵐�
モニタリングとは、内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセス（内部監査や外部監査において監査側が統制活動を監査するためのサンプルの採取がスムーズに行なえるかどうかが焦点になる）をいう。
�Γ稗圓悗梁弍�
ＩＴへの対応とは、組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続きを定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のＩＴに対し、適切に対応することをいう。
統制環境とは、組織の気風を決定し、統制に対する組織内のすべての者の意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなし、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング及びITへの対応に及ぼす基盤をいう。
�▲螢好�の評価と対応
リスクの評価とは、組織目標の達成に影響を与える事象のうち、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価するプロセスをいう。
リスクへの対応とは、リスクの評価を受けて、当該リスクへの適切な対応を選択するプロセスをいう。
�Ｅ�制活動
統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定められる方針及び手続きをいう。（ex.ある作業に関し、誰が最終的な責任者であるかを明確にし、その者がその作業を、統制できている状況）
�ぞ霾鵑氾礎�
情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保することをいう。
�ゥ皀縫織螢鵐�
モニタリングとは、内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセス（内部監査や外部監査において監査側が統制活動を監査するためのサンプルの採取がスムーズに行なえるかどうかが焦点になる）をいう。
�Γ稗圓悗梁弍�
ＩＴへの対応とは、組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続きを定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のＩＴに対し、適切に対応することをいう。
２．ＩＴ統制
日本版ＳＯＸにおいては、「６つの基本的原則」の中に「ＩＴへの対応」が明示された。これは、現在の企業活動において、ＩＴが重要な役割を担っているためである。
「ＩＴ統制」は、以下の２つの意味がある。
�。稗圓砲茲詁睇�統制の実現
�■稗塢�門の内部統制
�，脇睇�統制実現のツールとしてのＩＴである。内部統制においては、多様なドキュメント類の作成が必要になる。これらの作成・管理に情報システムを利用することである。具体的には電子帳票システムやＢＩツールなどが利用される。
�△篭般海砲�いて利用されている情報システムの統制である。かつてはシステム部門が企業内の情報システムを一括して管理していた。しかし、近年ＩＴ技術が広く普及し、各ユーザ部門が独自にシステムを構築するケースも多い。このため企業全体として情報システムが一元管理されていないケースが増えている。
内部統制では経営陣が企業内の情報システムの状況を把握できることを求めている。そのため、各システムの業務フロー・業務記述書・ＲＣＭを作成し、管理する必要がある。
「ＩＴ統制」は、以下の２つの意味がある。
�。稗圓砲茲詁睇�統制の実現
�■稗塢�門の内部統制
�，脇睇�統制実現のツールとしてのＩＴである。内部統制においては、多様なドキュメント類の作成が必要になる。これらの作成・管理に情報システムを利用することである。具体的には電子帳票システムやＢＩツールなどが利用される。
�△篭般海砲�いて利用されている情報システムの統制である。かつてはシステム部門が企業内の情報システムを一括して管理していた。しかし、近年ＩＴ技術が広く普及し、各ユーザ部門が独自にシステムを構築するケースも多い。このため企業全体として情報システムが一元管理されていないケースが増えている。
内部統制では経営陣が企業内の情報システムの状況を把握できることを求めている。そのため、各システムの業務フロー・業務記述書・ＲＣＭを作成し、管理する必要がある。
３．内部統制のメリット・デメリット
3.1 メリット
経営者の判断ミスや情報の隠蔽等により、株主や社員、顧客に対し重大な不利益を被る事件が増えている。
内部統制によって、企業内に存在するリスクや情報を適切に管理することにより、企業の意思決定が的確に行われるようになる。
また、内部統制情報が公開されることにより、株主をはじめとする外部の関係者も企業の経営状況が的確に把握できるようになる。
内部統制によって、企業内に存在するリスクや情報を適切に管理することにより、企業の意思決定が的確に行われるようになる。
また、内部統制情報が公開されることにより、株主をはじめとする外部の関係者も企業の経営状況が的確に把握できるようになる。
3.2 デメリット
対応初期には、必要な情報システム構築やドキュメント作成のコストが大きい。その後もランニングコストは継続的に発生する。
また、内部統制実現のために、組織改革や業務手順の変更も余儀なくされるケースもある。そのような場合に教育コストや、組織的な混乱も予想される。
内部統制報告書の対象が、企業の支配対象全てに及ぶ。内部統制を厳密に解釈し、初めから完全さを求めると、実際に内部統制が動き出すのに時間がかかる恐れがある。
また、内部統制実現のために、組織改革や業務手順の変更も余儀なくされるケースもある。そのような場合に教育コストや、組織的な混乱も予想される。
内部統制報告書の対象が、企業の支配対象全てに及ぶ。内部統制を厳密に解釈し、初めから完全さを求めると、実際に内部統制が動き出すのに時間がかかる恐れがある。
４．企業の取るべき対応
内部統制は法律によって、上場企業に義務化されたものである。負担の増加を考えて、なるべく少ないコストですませたいと考える経営者も多い。
しかし、内部統制は企業内を適切に管理し、リスクを未然に察知して防ぐことを可能にするための方法である。業務フローと一体にとらえ、実務における負担が増えないような方法で実現することが必要である。
また、最初から完全なものを求めていては、稼働に時間がかかりすぎる。業務全体の中で優先度の高いものから順次実現していくことが必要である。
中・長期的なプランを立て、無理のない実行計画を立てることが内部統制実現のための第一歩である。
内部統制で一番重要なことは、経営トップのリーダーシップである。企業全体を統括するための仕組みであるので、経営トップから強力に指示を出し、推進していく必要がある。
[コメント]
これも技術士試験対策で書いた文章。
参考サイト
Wikipedia「内部統制」
e-words「IT統制」
参考図書
しかし、内部統制は企業内を適切に管理し、リスクを未然に察知して防ぐことを可能にするための方法である。業務フローと一体にとらえ、実務における負担が増えないような方法で実現することが必要である。
また、最初から完全なものを求めていては、稼働に時間がかかりすぎる。業務全体の中で優先度の高いものから順次実現していくことが必要である。
中・長期的なプランを立て、無理のない実行計画を立てることが内部統制実現のための第一歩である。
内部統制で一番重要なことは、経営トップのリーダーシップである。企業全体を統括するための仕組みであるので、経営トップから強力に指示を出し、推進していく必要がある。
[コメント]
これも技術士試験対策で書いた文章。
参考サイト
Wikipedia「内部統制」
e-words「IT統制」
参考図書
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