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2-420

スレ番号タイトルカップリング作者名備考レス
(狩人と獲物2)  擬人化(ギアノス、黒狼烏)・否エロ420〜429、436

※タイトルは一時的名称です

(狩人と獲物2)


「それで今回はのう………」
「わかりました。何とかしてみます。」
俺は村長との話を終え、自宅に向かっていた。
内容は簡単、家畜などを荒らすモンスターをどうにかしてほいしとのこと。
だが、俺は以前の事であまりモンスターと戦いたくなくなっていた。
だが今回はある策を持って依頼を受けた。これが上手くいけばどうにか殺さずに
「きゃーーーーーー!」
「ニャーーーーー!」
ボン、という重低音と共に二つの悲鳴がこだました。
「おいおい……………」
俺はハァ、と深い溜め息をつきながら自宅へ走った。

見れば、自宅の奥から煙が吹き出していた。
「おーい大丈夫かー」
俺はそう投げやりに問うと
「もう!なんなのよこれは!」
そういった返事と共に奥から水色セミロングの髪をした少女が姿を表した。
彼女の名前はアノ。本当はギアノスだったはずだが、何故かいきなりヒトになってしまった。
その理由は俺の持っているペンダントにありそうなんだが………
「何で爆発するのよ!ワケわかんない!」
そう叫んでいるアノを横目に、俺はうなだれているアイルーに近寄った。
「どうだジンジャー。あいつは料理の一つでも出来そうか。」
「お言葉ですがご主人、僕はかなり無理があると思いますニャ。
僕の言うことも全然聞いてくれないし、さらに言うなら自分はどうやったら鍋が爆発するのかわかりませんニャ。」
そういうアイルーに凍るような鋭い眼差しが刺さった。その視線にアイルーら何も言えなくなってしまう。
「あーもうなんでこんなに面倒くさいのよー!!!」
「自分がやるっていったんだから文句を言うな」
「でも…………」
「でもじゃない。自分が言い出した事は最後まで貫き通せ。」
「うぅ………わかったよ………」
そういうとアノはしょんぼりとベッドに腰かける。

その間に俺は装備を整える。ギアノスシリーズを着て、鉄刀【禊】を背負う。
その姿をみてアノが少し表情を暗くして
「狩りに………行くの?」
そう聞いてきた。俺はその問いにああ、と少しぶっきらぼうに答えた。そしたら
「また、殺しちゃうの…………?」
と言ってきた。俺は、自分が考えていることをすべて話した。

「今度は…………殺さない。絶対に。」
「そんなこと出来るの?貴方はハンターなんだよ………?」
「絶対に成してみせる…………そのためには、お前が必要だ。」
「私が……………?」
「そうだ。人間はモンスターと意思疎通が出来ないだから何も知らずに殺してしまうんだ。
だが、お前なら、元々ギアノスだったお前なら意思疎通できるはずだ。」
「…………。」
「それで説得して、これ以上危害を加えないようにしてもらう。勿論向こう側の都合に合うように条件を出して。」

「あとはお前次第だ。………やって、くれるか?」

沈黙がその場を流れた。外からは、村の水車の音が少し聞こえてくる。

数分後、アノは口を開いた。
「それで……………それだ私みたいな子達が少なくなるなら、やる。絶対に死なせない。」
「決定だな。なら直ぐに支度をしろ。モタモタして他のハンターにやられてたら元も子もないからな。」
「うん!」
そう言ってアノは自室に飛び込んでいった。

そして辿りついた密林。今回の目的は、ドスランポスの説得。



「暑〜い…………」
「そうか?別に普通だと思うが」
「なんでこの暑さでそんな平然としていられるのよ……………」
「それは元々俺達がこういう気候ですごしてるからだ。お前は雪山に住んでいたんだから暑く感じるのも無理はない。我慢するんだな」
「そんな事いっても暑いものは暑いよ…………」

そんな会話を繰り返しているうちに、洞窟に入った。

「暗くて涼しいね!」
「はしゃぐな。そろそろ目標が…………おいでなすった。」

二人は、少し離れた位置にドスランポスを確認した。無意識に男は太刀に手をかけ、そこで止めた。
「……………頼んだぞ。」
「うん…………」
アノは、ドスランポスに一歩づつ近づく。その度に、心の中に声が響いて来るのを感じた。
(なんだお前は!今すぐ離れろ!)
間違いない。これはドスランポスの声だ。そう確信したアノは相手に問いかけた。
(私の声が聞こえますか?)
(………………!なんだこれは!お前がやっているのか!)
(その様子だとちゃんと聞こえてますね。ならば率直に申しあげます。もう人里の家畜を荒さないでください。)

(いきなり来て何を言うかと思えばそんなことか。それは出来ない。お前等ハンターのせいでどれだけの同胞が死んでいったか)
(その気持ちは解ります!だからこそもうやめ欲しいと………)
(人間なんぞにこの気持が解るものか!)
(解ります!…………私も、同じだから。)
ドスランポスが怪訝そうな目でアノを見た。
(同じ………だと?)
(はい。私はもともとギアノスで私の家族みハンターに殺されました。だからこそ、貴方にお願いしているんです。もう同じ事は繰り返さないように)
(……………見返りは、あるんだろうな。)

(はい。条件をだしてくれればそれに従うつもりです。)
(ならば、食料を貰いたい。我々がヒトの物を襲わなくて済むように。)


「食料をくれれば、もう家畜とかは襲わないって…………!」
「本当か………よくやった!アノ!」

(全く不思議な奴らだ。モンスターを殺さないハンターなど)
(もう無駄な死は見たくないんです。私も、彼も)

交渉は上手くいった。あとは条件に見合うだけの食料を用意すればいい。安堵したその時―――――


頭上の穴から差し込む光が突然影に遮られた。

「な……………!」
男は頭上を見上げた。そこに確認できたのは、ボロボロの耳、嘴にトゲトゲしい甲殻、
毒のある尻尾を持った飛竜……………イャンガルルガだ。
「アノ!逃げろ!」
そう叫ぶもアノもドスランポスも恐怖で身がすくんで動けないようだった。

そんなことはお構いなしに、イャンガルルガは突進をしてきた。男はそれを太刀で受け止めた。
しかし、イャンガルルガの力は強く、徐々に押されていってしまう。
男は精一杯の力をだし止めようとした。
「止まれぇぇぇぇぇぇぇ!」
そう叫んだ瞬間…………男の胸元から光が輝きだした。

「これは、あの時の……………!」
瞬間、男は弾きとばされていた。光がイャンガルルガの体を包む。
そして光が収まり。その中からあらわれたのは―――――


濃い紫のオオカミヘアをした少年がそこに立っていた。

身長は約170程度で腰には二本の扇子が見える。
少年は自分の手を見て、体を見て、足を見て、その後顔を上に向け
「クク………アハハ…………アーッハッハッハッハ!」
笑った。とても楽しそうに、嬉しそうに。
「お前は……………」
何だ、と問おうとした瞬間、少年は信じられないスピードで走り出した。

そしてあっという間にドスランポスの元までたどり着き、扇子によって一瞬で首を切り裂いた。
「え……………?」
「何……………?」
アノはまだ何がおきたのかわからず、男は信じられないといった表情で走り出した。
そして太刀をイャンガルルガであった少年に向けて言う。
「何で殺した?」
「何で…………だって?」
少年は答えた
「俺はいつも思ってたんだよ………何で人間じゃないんだって。人間だったらなんの遠慮もなく目障りな奴らぶっ殺せるってなぁ!
そしたら何がおこったか解らねーがこれだよ!
俺はヒトになった!つまり正当な理由で奴らを殺せる!狩られる側から狩る側になったんだ!
俺はこれからは自由に生きる!誰にも指図をうけずに敵を倒す!」
そういって少年は後ろを向いて歩き出す。
「待て…………!」
男はそう叫ぶが、少年は歩みをとめない。
「俺の名前はロウ………黒狼鳥の狼、だ。縁があったらまた会おうぜ。“同業者”さん。」
そう言って少年はその場から立ち去った。

その日の夜。男は依頼を果たしたということで村長から報酬を貰い、自宅に帰った。
部屋に入ると、アノが片隅で小さく震えていた。
「おい、そんな所で何してる。」
「あたしが…………」
「ん?」
「あたしが弱かったから………あの人死んじゃった……………!」泣きながらアノは言った。
「お前のせいじゃない………俺がアイツを止められなかったのが悪いんだ」
「でも私だって止められなかった………!」
「お前は気にしなくていい。だから今はゆっくり休め。」
「うん…………」
そういってアノは自分の部屋に入っていった。

男は考えた。このペンダントはなんなのか。何故モンスターを人に変えるのか。
何か基準があるわけでもない。突発的に起こる奇跡。一体何が起きているのか。
そんな事を考えているとガタン、という物音が聞こえた。
見ると、そこには寝巻きを着て枕を抱えたアノが立っていた。
アノは枕に顔を埋めて少し赤面しながら
「一人じゃ不安だから、一緒に寝たいんだけど……………ダメ?」
そう言った。男は苦笑しながらも承諾し、やがてアノは睡眠に着いた。


一方男は、そんな状況で寝られる筈もなく、暫く目が冴えてしまっていたとさ。
2010年07月18日(日) 20:50:47 Modified by sayuri2219




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