037型哨戒艇（ハイナン型/海南型）
最終更新：
rglc85tj8h 2013年03月30日(土) 03:09:31履歴
037型哨戒艇は、ソ連のSO-1型対潜哨戒艇をベースに開発された哨戒艇で、1963年頃から建造が始まり1980年代末までに100隻以上が就役した。2009年段階で93隻が現役にあり、数的には中国海軍の沿岸対潜部隊の主力である。艇前部の81式6連装対潜ロケット発射機4基のほか、艇後部に爆雷の投射機と投下軌条を装備している。また66式57mm連装機関砲と61式25mm連装機関砲を艇前後に装備しており、小型船艇相手の哨戒活動にも充分な砲戦能力を有している。
1974年1月に起きた西沙諸島紛争では、第73駆潜艇大隊（榆林基地所属）の037型哨戒艇#271と#274がそれぞれ歩兵1個小隊を載せてドイモン島などを占領した。その後010型掃海艇#389と#396の2隻と共に南ベトナム海軍艦艇4隻と交戦し、57mm機関砲など大口径自動火器で圧倒。逃走する哨戒艇「ヌータオ」（旧米海軍アドミラブル級掃海艇）を撃沈し、他2隻を大破させた。なお第74駆潜艇大隊（榆林基地所属）の037型哨戒艇#281と#282も作戦に従事していたが、無線連絡の不備により海戦には参加できなかった。
037型は外国への輸出や供与も積極的に行われ、バングラデシュ(2隻)、エジプト(8隻)、北朝鮮(6隻)、パキスタン(4隻)、ミャンマー(6隻)へ輸出されている[4]。
■性能緒元
| 満載排水量 | 430t |
| 全長 | 58.77m |
| 全幅 | 7.40m |
| 主機 | ディーゼル 4基 4軸（8,800馬力） |
| 速力 | 28kts |
| 乗員 | 78名 |
【兵装】
| 対潜ロケット | 250mm対潜ロケット弾/ 81式250mm5連装対潜ロケット発射機（RBU-1200） | 4基 |
| 近接防御 | 66式57mm連装機関砲 | 2基 |
| 61式25mm連装機関砲（2-M-3） | 2基 | |
| 爆雷 | 64式432mm爆雷投射機（BMB-2） | 2基 |
| 爆雷投下軌条 | 2基 |
【電子兵装】
| 航海/捜索用レーダー | 6641型(Pot Head) | 1基 |
| 敵味方識別装置 | High Pole | 1基 |
| ハル・ソナー | Tamir-II | 1基 |
| 曳航ソナー | SS 12 | 1基 |
▼一斉に対潜ロケットを投射する037型哨戒艇部隊
▼南海艦隊の掃海、対潜訓練動画
【参考資料】
[1]世界の艦船別冊 中国/台湾海軍ハンドブック 改定第2版（2003年4月/海人社）86頁。
[2]Chinese Defence Today
[3]中国武器大全
[4]Jane's Fighting Ships 2009-2010（Stephen Saunders (編) /2009年6月23日 /Janes Information Group）150頁。
[6]MDC軍武狂人夢「海南級/海珠級/海晴級驅潛艇」
中国海軍