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▼動画「JF-17B Thunder Bravo | Engine Testing」地上でのエンジン試験中のJF-17Bの動画


性能緒元
通常離陸重量9,400kg
外部ペイロード4,600kg
全長14.5m
全高4.6m
エンジンRD-93(ドライ5040kg、A/B 8,300kg)1基
最大速度M1.8
戦闘行動半径600〜800km(空中給油により延伸可能)
武装23mm二銃身機関砲×1(220発)
 SD-10Aアクティブ・レーダー誘導空対空ミサイル
 PL-9赤外線誘導空対空ミサイル(霹靂9)
 PL-5空対空ミサイル(霹靂5)
 LT-2レーザー誘導爆弾(雷霆2型)
 LS-6滑空誘導爆弾(雷石6)
 FT-1/3誘導爆弾(飛騰1型/3型)
 C-802AK空対艦ミサイル
 通常爆弾、ロケット弾等
 AIM-9P空対空ミサイル *パキスタン空軍
 MAR-1対レーダーミサイル *パキスタン空軍
データリンクシステムLink17 *パキスタン空軍
乗員2名

FC-1B「梟龍」/JF-17B「サンダー」は中国とパキスタンが共同開発したFC-1「梟龍」/JF-17「サンダー」戦闘機の複座型として開発された機体[1]。FC-1BのFBとは「Fighter China」の略で、「JF-17B」のJFは「Joint Fighter」の略称[2]。

FB-1B/JF-17Bの初公開は2013年6月17日から23日にかけて開催されたパリ航空ショーにおいてであり、中国航空工業集団公司(AVIC)によってFC-1の複座型であるFC-1Bの模型が出展された[1]。

【性能】
FB-1B/JF-17Bは、機種転換訓練や飛行訓練のみならず、兵装を使用した戦術訓練も可能であり有事の際には実戦投入可能な能力を有している[1]。中国航空技術進出口有限公司の馬志平社長は、FC-1の国際市場投入から7〜8年が経ち、多くの潜在的顧客から複座型の要望が出ていたことが開発の背景にあるとした[3]。

FB-1B/JF-17Bは、単座型の座席直後に新たに後部座席を配置している。複座化の代償として機内搭載燃料が減少しており、キャノピー後方のファストバック部分の高さを増設して燃料タンクの減少を補っているがそれにも限度があり、作戦行動半径は単座型(空対空任務:1,200km/空対地任務:700km)より短い600〜800kmとなっている[4]。ファストバックの増設により空気抵抗が増大したので、垂直尾翼の傾斜を強めることで縦深の調整と空気抵抗の抑制を行っている[5]。前部降着装置の着陸灯は新型のLEDライトに変更[4]。複座化に伴う機体の重量増加に対応するため、機体の複合材料の使用範囲を拡大することで重量抑制と機体構造の強化が図られている[5]。

外観からは分からないFC-1/JF-17とFC-1B/JF-17Bの大きな相違点は操縦系統[4]。FC-1/JF-17 Block1/2はフライ・バイ・ワイヤを採用しているが、縦方向のみ4重デジタルフライ・バイ・ワイヤであり、横方向の操作には従来型のメカニカル操作を残していた。これは開発リスクを抑えるための方法であったが、現在の戦闘機としてはやや旧式に属する手法であるのは確かだった。FC-1Bでは操縦系統が一新され、3軸安定式4重デジタル・フライ・バイ・ワイヤが採用された[4]。今後生産されるFC-1単座型もこの操縦系統を採用する事が計画されており[4]、後にJF-17 Block3として実現する[6]。

FC-1B/JF-17Bのレーダーは、JF-17 Block1/2のものと同じ機械式パルス・ドップラーレーダーのKLJ-7を搭載している[4]。JF-17Bでは対地攻撃能力強化を目的として、WMD-7型全天候型照準ポッドの搭載能力が付与された[4]。WMD-7は、赤外線/レーザー/電子一体型の照準ポッドであり、夜間や悪天候下の状況においても地上目標の捜索、識別、照準が可能。レーザー誘導爆弾の誘導に使用するだけでなく、通常爆弾による対地攻撃の際にもWMD-7を使用することで命中精度を向上させる事が出来る[4]。FC-1Bは、WMD-7以外にも任務に応じて各種電子戦ポッドや偵察用ポッドの搭載が想定されている[4]。

兵装についても、JF-17 Block2と同じものを搭載可能。固定武装としては23mm二銃身機関砲×1を左側インテイク下部に配置。空対空兵装としてはPL-12アクティブ・レーダー誘導空対空ミサイル(霹靂12/SD-10)PL-9赤外線誘導空対空ミサイル(霹靂9)PL-5空対空ミサイル(霹靂5)、空対地兵装としては LT-2レーザー誘導爆弾(雷霆2型)LS-6滑空誘導爆弾(雷石6)FT-1/3誘導爆弾(飛騰1型/3型)といった精密誘導弾や通常爆弾、ロケット弾など、空対艦兵装としてはC-802AK空対艦ミサイルを搭載する[3][4][5]。

JF-17Bは、JF-17 Block2と共通のレーダーや戦闘システムを搭載していることから、JF-17パイロットの訓練任務に用いられるのみならず、武器転換訓練や実戦に投入することも十分可能な能力を備えている[4][5]。これにより訓練任務と実戦任務を兼務して様々な用途に活用できるため、限られたリソースの有効活用に繋がり輸出に有利となる[5]。

【配備状況】
JF-17Bはパキスタン空軍が26機、ミャンマー空軍が2機を調達している[5][6]。

量産ではコンポーネントの生産はパキスタンと中国がそれぞれ分担して、組み立てはパキスタンのPACカムラ工場で行われるのは他のJF-17と同じ。パキスタンは2017年に発注を行い、2020年12月までに全機を受領した[7]。将来的にはJF-17BのKLJ-7レーダーを、JF-17 Block3のKLJ-7A AESAレーダーに換装することも考えられているとのこと[7]

2020年1月、パキスタンのムジャヒド・アンワル・カーン(Mujahid Anwar Khan)空軍参謀長はIHSジェーン誌のインタビューにおいて、JF-17Bはパキスタン空軍のパイロット訓練の合理化に資すると述べた[8]。従来は、JF-17は単座機しかなく、パイロットはJF-17での訓練を開始する前に、F-16、F-7PG、ミラージュIIIEA ROSEなどでの訓練を受ける必要があった。しかし、JF-17Bの導入後はジェット練習機での高等訓練を終えると、すぐにJF-17Bでの機種転換訓練に移行できるので、訓練期間の短縮に繋がるとの見通しをと明らかにした[8]。

【参考資料】
[1]Air Recognition「Chinese combat trainer aircraft two-seat version Xiaolong FC-1B unveiled at Paris Air Show 2013」(2013年6月12日)https://www.airrecognition.com/index.php/news/airs...
[2]ODIN - OE Data Integration Network「JF-17 Thunder Pakistani Multirole Combat Aircraft」https://odin.tradoc.army.mil/WEG/Asset/JF-17_Thund...
[3]新浪網「官方披露双座枭龙战机改进:电传操纵系统已升级 」(2013年6月18日)http://mil.news.sina.com.cn/2013-06-18/0935728417....
[4]新浪網「中国双座枭龙战机操纵系统升级 机动性大幅提升」(2013年6月30日)http://mil.news.sina.com.cn/2013-06-30/0921729846....
[5]Chinese Military Aviation「JF-17B/FC-1B Fierce Dragon/Thunder」https://chinese-military-aviation.blogspot.com/p/f...
[6]银河「海空悍将 番外扁-歼16多用途战斗机载武器详解」『舰载武器』2018.04/No.287(中国船舶重工集团公司)17-35頁
[7]HIS Janes公式サイト「PAC Kamra rolls out final 14 JF-17B fighters for Pakistan Air Force」(Alan Warnes./2020年12月31日)https://www.janes.com/defence-news/news-detail/pac...
[8]The Diplomat「Pakistan Air Force to Take Delivery of First 12 JF-17B Fighters ‘in Near Future’」(Franz-Stefan Gady /2020年2月18日)
https://thediplomat.com/2020/02/pakistan-air-force...

【関連項目】
セイバー/スーパー7/J-7CP/J-7C(超7/殲7CP/C)戦闘機 【国際共同開発。計画のみ】
FC-1「梟龍」/JF-17「サンダー」戦闘機 【国際共同開発】
FC-1 Block2「梟龍」/JF-17 Block2「サンダー」戦闘機 【国際共同開発】
FC-1C Block3「梟龍」/JF-17C/JF-17 Block3「サンダー」戦闘機 【国際共同開発】

中国空軍

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