裏モノ(歴史1)

既にパチスロ 0号機から20年以上が経過し、表のパチスロ史と同様に裏モノにも歴史がある。

※ 記事中の裏モノとメーカーは(少なくとも現在は)一切関係がありません

■0号機

0号機時代に関しては資料が乏しく、裏モノの存在は確認できていない。オリンピア、ユニバーサル(現アルゼ)が早くから輸出用にスロットマシーンを開発しており、その流れで国内向けにアミューズメント用として遊技機の製作を行っていた(当初は風営法改正まで景品交換できなかった)。今とは操作方法もゲーム性も全く異なるもので、小役集中や今で言う REG 連チャンが大当りとして搭載されていたようだ。

■1〜1.5号機

1号機〜1.5号機時代はごくわずかながら裏モノが存在した(らしい)。が、そもそも抽選方式等の技術的な法的整備がされていなかったので正規のスペックすらよくわからない、リール制御に不備があって小役抜きが出来る等、混沌とした時代だった。裏モノが無くてもペガサスの連チャン性は多くの人間を虜にし、パルサーXX/プラネットが初心者をリーチ目マニのスロッターに変え、演出なんて何も無い時代でもトロピカーナの遅れに魅了された。そんな時代。

■2号機

1.5号機で主流だった吸い込みや天井、特殊な抽選は 2号機で禁止され、毎ゲーム均等に完全確率で抽選しなさいと言う事になったのだが、連チャンさせられない=面白い台が作れない=客が離れる=売れない=ホールもメーカーも儲からない、といった時代が訪れた。そして徐々に「非合法裏モノ」が蔓延していくようになるのだが、そもそも出荷段階から(要するにメーカーが法を侵して)裏モノ化されていた機種も多い。後で改造されたものもメーカー(関係者?退職者?)が関わっていたと言われている。以下、2号機時代の代表機種。
  • デートライン銀河(興進産業)
  • アニマル(アークテクニコ)
  • キューティーフルーツ(サミー工業)
  • ビッグバン(日活興業)

■3号機

3号機になり、裏モノは製造が難しくなり厳しく取り締まられるはずだったのが、現実にはまさに「無法地帯」となってしまった。その背景にはライバルであるパチンコ業界の急成長(2000発機→1発台→保留連チャン)があり、2号機で集客できなかったホールでパチスロを外してしまったところも多いと聞く。3号機は業界の生き残りを賭け、メーカー・ホール・カバン屋が一体となって裏モノ化(=過激な連チャン)への道を選択し、出荷段階の検査では引っかからない「注射(=ROM ではなく RAM を書き換え)」や「亀の子基板」「ぶらさがり基板」による裏モノ化手法が登場した。以下、3号機時代の代表機種。
  • ワイルドキャッツ(アークテクニコ)
  • セブンボンバー(バルテック)
  • コンチネンタル(瑞穂製作所)
  • ドリームセブン Jr.(高砂電器産業)
  • アラジンII(サミー工業)
  • グレートハンター(エーアイ)
  • リノ(ニイガタ電子)
  • スペースバトル(日活興業)
  • ペガサス412(パル工業)
  • トライアンフ(タイヨー)
  • アポロン(北電子)
  • ムサシII(パイオニア)
恐ろしいことに山佐のスーパープラネット以外の機種は、殆ど裏モノが確認されている。新聞・雑誌にも不正改造に関する記事が多く掲載され、ホールやメーカー、裏モノ業者の摘発が相次いだ。過激な連チャンで盛り上がりを見せかけたパチスロ業界は、後に言われる「大粛清」が実施され大きな縮小傾向に向かい、冬の 4号機時代へと突入するのである。
2005年07月13日(水) 17:59:50 Modified by niya_ura




スマートフォン版で見る