新潟大学の学園祭である新大祭において、両研究会は例年、総合教育研究棟(いわゆる教養棟)の学生玄関わきに位置する談話室に模擬店を出店している。この場所は、メインイベントの会場となる一食前広場から近いという絶好の立地である。しかしそれにも関わらず、ここ数年の間(少なくとも2004年から)両研究会がこの場所に陣取っている。

常任委員会による不透明な模擬店の場所決め

新大祭は新大祭常任委員会が中心となって企画・運営を行っている。各サークルの模擬店の場所は2005年までは抽選で決定されていたが、なぜか両研究会は定位置をキープしていた。2006年に到っては、常任委員会が一方的に部屋割りを決定している模様。依然として両研究会は談話室に模擬店を出店している。

東洋哲学研究会・東洋思想研究会とは

いずれの団体も仏教系宗教団体、創価学会系のサークル。しかし、宗教系の団体であることは表に出さず活動を行っている。
両団体は別団体を名乗っているものの、例年ひとつの談話室で展示等を行っており、事実上一体である可能性がある。
2006年度開催の弟47回新大祭においては、東洋思想研究会は歴史上の偉人と並立する形で、創価学会の事実上の最高指導者、池田大作氏を取り上げ賛美する内容の展示を行った。(→http://www.shindaisai.net/refreshment_booth_the_ot... )
また、そのような活動実態にも関わらず大学当局は両研究会を承認し「新潟大学承認団体」としている。(→http://www.niigata-u.ac.jp/gakugai/cl/244_2.html )

問題点

特定の宗教団体に与しながら、そのことを明示せずに活動を行う団体(いわゆるダミーサークル)が堂々と新潟大学の学園祭に模擬店を出店していること。
- 法人化されたとはいえ、国立大学法人の施設は高い公共性を有するものであって、これを特定の宗教の宣伝に利用するのは公正とは言えない。
- このような問題をはらんでいる団体に対して大学当局が"新潟大学承認団体"というお墨付きを与えてしまっていること。
- 宗教団体のダミーサークルの活動は社会問題化する昨今、このような団体の模擬店が新大祭のコンテンツとして適正なのか疑問である。
本来なら多くのサークルの間を取り持ち公平・中立であるべき新大祭常任委員会が、特定のサークルを優遇している可能性があり、その疑念に対する説明責任を果たしていないこと。
このような異常な運営が近年の新大祭において常態化していること。

新大祭常任委員会への公開質問状とそれに対する回答

新大祭の公式サイトのメールフォームから質問状を送信。なお内容のみ引用しているが、質問メールにおいては冒頭部分でメールを公開する可能性がある旨を明記した。

質問メールの内容:

東洋思想研究会と東洋哲学研究会の新大祭での展示等の活動に関連していくつ
か質問があります。

1.両団体が宗教団体である創価学会のサークルであることを承知していましたか?

2.両団体は宗教団体系のサークルであることを常任委員会に申し出ていますか?

3.新大祭における室内の模擬店・ブースの部屋の割り当てはどのようにして決
定されて来ましたか? 過去数年について決定方法を教えてください。

4.私の知る限り、両団体はここ数年の新大祭において常に学生談話室を展示の
場所としていますが、それはどのような理由によるものですか?

常任委員会からの回答:

お待たせいたしました。先日ご質問していただいた
内容の返答です。
質問を頂いた番号順に返答を記載させていただきます。

①知りませんでした。

②申し出をうけてはいません。

③部屋の割り当て方法は、屋内模擬店を出店希望の団体さんから
　どこの教室に出店したいか希望を取ります。
　その後、希望が重なった場合は、なぜその教室で出店したかという
　理由をふまえ、他の教室へ移動していただいたり、団体さん同士で
　抽選をして決定していきます。

④問い合わせを頂いた、２団体がなぜ毎年学生談話室を使用している
　かといいますと、上記の③の内容をふまえまして、「談話室使用を希望
　しているから」・「他に談話室を出店希望している団体さんがないから」です。
　なので、もし他の団体さんが希望されていましたら、抽選により決定
　されていました。