【定義】
禅宗の特色とされる4つの言葉「不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏」の一。直指とは、喩えや因縁などの方便を用いずに、言葉や文字に頼らず、端的にそのものを指し示すことであり、この場合には、人の心そのものを直指すること。
禅宗の特色とされる4つの言葉「不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏」の一。直指とは、喩えや因縁などの方便を用いずに、言葉や文字に頼らず、端的にそのものを指し示すことであり、この場合には、人の心そのものを直指すること。
ある漢いはく、釈迦老漢、かつて一代の教典を宣説するほかに、さらに上乗一心の法を摩訶迦葉に正伝す、嫡嫡相承しきたれり。しかあれば、教は赴機の戯論なり、心は理性の真実なり。この正伝せる一心を、教外別伝といふ。三乗十二分教の所談にひとしかるべきにあらず。一心上乗なるゆえに、直指人心、見性成仏なり、といふ。この道取、いまだ仏法の家業にあらず、出身の活路なし、通身の威儀あらず、かくのごとくの漢、たとひ数百千年のさきに先達と称すとも、恁麼の説話あらば、仏法・仏道はあきらめず、通せざりける、としるべし。 『正法眼蔵』「仏教」巻
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