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【定義】

梅峰竺信によって書かれ、元禄13年(1700)に刊行された、全1巻の宗門嗣法に関する著作である。宗統復古運動時にこれを著すことで、自らが主張する嗣法観・寺院承継観を論証している。

【内容】

本書は宝永3年(1706)に関する同じ梅峰の『林丘客話』(2巻)と深い関係を有するが、この著作の方が早い。宗門に於ける嗣法論は、独菴玄光の『独菴独悟?』『俗談』に於いてその批判が始まっているが、それに次ぐものとして理解できる。しかし、独菴のそれが嗣法に「形式」と「内容」とがあるとした上で、前者にのみ関心があった当時を批判して、後者に重きを置くことで「無師自悟」を勧めた。対して、梅峰の嗣法観は、現代まで尊重される一師印証面授嗣法であり、道元禅師の時代の理想に近づく「復古」であった。

本書ではまず、中国に於ける僧伝から、十三師を採り上げてその嗣承について詳しく述べ、是非を評している。その結果を受けて、因院易嗣の問題などを破斥するのである。

【テキスト】

・『曹洞宗全書』「室中」巻
・『永平正法眼蔵蒐書大成?』第20巻

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