【定義】
白雲山興禅寺の梅峰竺信によって書かれ、宝永2年（1705）自序、宝永3年刊行（京都林伝左衛門）。全２巻で、宗門嗣法に関する著作である。宗統復古運動以降、正統とされた嗣法論に依拠して展開した著作である。
【内容】
この著作は、梅峰自著の『洞門劇譚』や、卍山道白の『洞門衣袽集』「対客二筆」などへの反論に対して、さらに梅峰が応答し、折伏せんと試みたものである。題名の由来は、以下の通りである。
以上の通りで、実際に林丘（隠者の住む場所）にまで来た客に対して答えた話に基づいて成立したことを示している。なお、曼倩とは前漢の武帝時代の政治家であった東方朔（B.C.154〜B.C.93）のことで、著作に『答客難』があり、それも梅峰が意識したことが理解出来よう。
巻の校正として、巻上には、自序・客話引例を載せて、本文に入るや、反論する理由、紙伝の真義、道元禅師の家風、王法と仏法、三物の名称と授受の歴史、三物の中『嗣書』のみが一師印証で、他の二物の重受を妨げないことの論拠などが示されている。
巻下には、切紙の問題、洞済宗匠の接化作略、五位三漏等、濫嗣の史実、儒教・道教の伝承、他の諸芸の伝承、嗣法論に関する個別の問題などを採り上げている。
また、京都龍華院に無著道忠撰写『林丘客話解』が所蔵される。
【テキスト】
・『曹洞宗全書』「室中」巻
白雲山興禅寺の梅峰竺信によって書かれ、宝永2年（1705）自序、宝永3年刊行（京都林伝左衛門）。全２巻で、宗門嗣法に関する著作である。宗統復古運動以降、正統とされた嗣法論に依拠して展開した著作である。
【内容】
この著作は、梅峰自著の『洞門劇譚』や、卍山道白の『洞門衣袽集』「対客二筆」などへの反論に対して、さらに梅峰が応答し、折伏せんと試みたものである。題名の由来は、以下の通りである。
一 客話を以て編を名づくるは何ぞ。客の問に由りて酬答有り、若し客議無くんば安んぞ対弁有らん。客責、東方自り�靴泙蝓�延べて林丘に至る。曼倩に客難有るに至らん。故に題して客話と名づく。 「客話引例」
以上の通りで、実際に林丘（隠者の住む場所）にまで来た客に対して答えた話に基づいて成立したことを示している。なお、曼倩とは前漢の武帝時代の政治家であった東方朔（B.C.154〜B.C.93）のことで、著作に『答客難』があり、それも梅峰が意識したことが理解出来よう。
巻の校正として、巻上には、自序・客話引例を載せて、本文に入るや、反論する理由、紙伝の真義、道元禅師の家風、王法と仏法、三物の名称と授受の歴史、三物の中『嗣書』のみが一師印証で、他の二物の重受を妨げないことの論拠などが示されている。
巻下には、切紙の問題、洞済宗匠の接化作略、五位三漏等、濫嗣の史実、儒教・道教の伝承、他の諸芸の伝承、嗣法論に関する個別の問題などを採り上げている。
また、京都龍華院に無著道忠撰写『林丘客話解』が所蔵される。
【テキスト】
・『曹洞宗全書』「室中」巻
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