子育ての失敗を広く浅く、ゆるやかに追跡。

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ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(亀山郁夫訳)



著者より 9

第1部

第1編 ある家族の物語 15
 1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ 16
 2 追い出された長男 23
 3 再婚と二人の子どもたち 30
 4 三男アリョーシャ 43
 5 長老たち 63

第2編 場違いな会合 85
 1 修道院にやってきた 86
 2 老いぼれ道化 98
 3 信仰心のあつい農婦たち 119
 4 信仰心の薄い貴婦人 137
 5 アーメン、アーメン 156
 6 どうしてこんな男が生きているんだ! 176
 7 出世志向の神学生 200
 8 大醜態 221

第3編 女好きな男ども 243
 1 下男小屋で 244
 2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ 256
 3 熱い心の告白--詩 265
 4 熱い心の告白--一口話の形で 288
 5 熱い心の告白--「まっさかさま」 307
 6 スメルジャコフ 328
 7 論争 340
 8 コニャックを飲みながら 353
 9 女好きな男ども 371
 10 二人の女 385
 11 もうひとつ、地に落ちた評判 412

読書ガイド 亀山郁夫 432
1 「著者より」に、なにが予告されているのか
2 人名と呼称に関わる問題
3 正教会と呼称の関係
4 分離派、異端派への関心
5 ドストエフスキーのカトリック嫌い
6 「神がかり」とは何か?
7 登場人物たちの教養
8 小説の舞台、モデルとなった事件



第2部

第4編 錯乱 9
 1 フェラポント神父 10
 2 父の家で 33
 3 小学生たちと知り合った 45
 4 ホフラコーワ家で 56
 5 客間での錯乱 72
 6 小屋での錯乱 102
 7 きれいな空気のなかでも 123

第5編 プロとコントラ 153
 1 婚約 154
 2 ギターを抱えたスメルジャコフ 182
 3 兄弟、親しくなる 198
 4 反逆 221
 5 いまはまだひどく曖昧な 302
 6 「賢い人とはちょっと話だけでも面白い」 329

第6編 ロシアの修道僧 349
 1 ゾシマ長老とその客たち 350
 2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より
   長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した 360

   伝記的資料
   (a)ゾシマ長老の若い兄について 360
   (b)ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について 370
   (c)俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘 385
   (d)謎の訪問客 402

 3 ゾシマ長老の談話と説教より 434
   (e)ロシアの修道僧とそのあるべき意義について 434
   (f)主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか 440
   (g)祈り、愛、異界との接触について 450
   (h)人は同胞の裁き手になれるのか?最後まで信じること 456
   (i)地獄と地獄の火について、神秘的考察 461

読書ガイド 亀山郁夫 468
1 修道院について
2 聖職者全般のこと
3 ロシアの祝日と精進日について
4 神学校の問題
5 十九世紀ロシアの教育制度
6 中学生か、小学生か
7 錯乱か、ヒステリーか
8 貨幣価値について―ルーブルとコペイカ
9 「神の不在」をめぐるもうひとつの背景
10 「大審問官」を読むための基礎知識1
11 「大審問官」を読むための基礎知識2
12 ドストエフスキーとフリーメーソン
13 イワンと『ファウスト』
14 モノローグか、ポリフォニーか―方法上、および構成上の問題点



第3部

第7編 アリョーシャ 9
 1 腐臭 10
 2 そのチャンスが 38
 3 一本の葱 52
 4 ガリラヤのカナ 98

第8編 ミーチャ 111
 1 クジマ・サムソーノフ 112
 2 猟犬 138
 3 金鉱 154
 4 闇の中で 182
 5 突然の決意 195
 6 おれさまのお通りだ! 235
 7 まぎれもない昔の男 254
 8 うわ言 297

第9編 予審 333
 1 官吏ペルホーチンの出世のはじまり 334
 2 パニック 350
 3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難 364
 4 第二の受難 385
 5 第三の受難 402
 6 検事はミーチャを追い込んだ 430
 7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された 448
 8 証人尋問、餓鬼 477
 9 ミーチャ、護送される 498

読書ガイド 亀山郁夫 508
小説の時間構成
《第2部》のあらすじ
1 カラマーゾフ、チェルマシニャーほか、固有名詞について
2 「一本の葱」の伝説
3 ドストエフスキーと検閲
4 ロシアとポーランド人
5 登場人物の教養 ピュロン
6 銀行ゲームについて
7 二重信仰と熊の文化―カーニバルと民衆文化
8 不条理、金、カーニバル



第4部

第10編 少年たち 9
 1 コーリャ・クラソートキン 10
 2 子どもたち 22
 3 生徒たち 36
 4 ジューチカ 56
 5 イリューシャの寝床で 76
 6 早熟 117
 7 イリューシャ 134

第11編 兄イワン 145
 1 グルーシェニカの家で 146
 2 悪い足 170
 3 小悪魔 196
 4 賛歌と秘密 213
 5 あなたじゃない、あなたじゃない! 247
 6 スメルジャコフとの最初の面会 263
 7 二度目のスメルジャコフ訪問 287
 8 スメルジャコフとの、三度目の、最後の対面 310
 9 悪魔。イワンの悪夢 351
 10 「やつがそう言うんだよ!」 398

第12編 誤審 413
 1 運命の日 414
 2 危険な証人たち 430
 3 医学鑑定とくるみ一袋 452
 4 好運の女神がミーチャに微笑みかける 464
 5 突然の破局 485
 6 検事による論告。性格論 508
 7 過去の経緯 531
 8 スメルジャコフ論 544
 9 全速力の心理学。ひた走るトロイカ。検事論告の締め 567
 10 弁護人の弁論。両刃の剣 594
 11 金はなかった。強奪はなかった 604
 12 それに殺害もなかった 620
 13 思想と密通する男 640
 14 お百姓たちが意地を通しました 659

読書ガイド 亀山郁夫 676
《第3部》のあらすじ
1 階級と官位
2 裁判制度、警察機構
3 秘密警察について
4 ロシアのドイツ人
5 トロイカの比喩、またはドストエフスキーとゴーゴリ
6 ベルナール、科学への不信



第5部

エピローグ 7
 1 ミーチャの脱走計画 8
 2 一瞬、嘘が真実になった 22
 3 イリューシャの葬儀。石のそばの挨拶 40

ドストエフスキーの生涯 亀山郁夫 65

 父と母、そして幼年時代
 シラーの『群盗』を読む―原罪の起源とは
 父殺しの衝撃
 「狼が来るぞ!」
 『ドン・カルロス』体験

 『貧しき人々』の誕生
 1845年、ペテルブルグ

 深みを増す作品群
 逮捕、そして死刑宣告

 シベリア送りと『聖書』
 キリストへ改心
 恋、そして結婚

 ペテルブルグへの帰還
 アポリナーリアとのヨーロッパ旅行
 妻の死、兄の死
 自我と「キリストの楽園」

 『罪と罰』が大反響を呼ぶ
 速記者アンナとの再婚
 ホルバインと、死の全能性
 ジュネーヴにて

 最後の長編『偉大な罪人の生涯』の構想
 『悪霊』の新しい主人公

 『未成年』の執筆と幸福な家庭生活
 『作家の日記』ふたたび
 『おとなしい女』と『おかしな男の夢』

 頻発するテロルと陪審員制度
 新しい原理、死からの復活
10
 皇帝の不信
11
 冬宮爆破事件への反応
 アリョーシャはテロリストになるのか
12
 プーシキン記念祭での講演
 『カラマーゾフの兄弟』完結、突然の死
 エピローグ

年譜 158

解題 「父」を「殺した」のはだれか 亀山郁夫 169

はじめに―『カラマーゾフの兄弟』の成立について 172

1 『カラマーゾフの兄弟』の構造 181
  (1)「二人の父が死んだ日」の時刻表 181
  (2)三層構造をどうとらえるか 190
  (3)終わる物語と始まる物語 195

2 『カラマーゾフの兄弟』の登場人物 200
  (1)家族たちとゾシマ長老―性格と洞察1 202
  (2)女たち―性格と洞察2 246
  (3)脇役たち―性格と洞察3 263

3 『カラマーゾフの兄弟』の文章の方法と物語の方法 272
  (1)口述筆記、または勢いとポリフォニー 274
  (2)奇妙な語順 278
  (3)地の文・ト書きの重要性と、細部の仕掛け 283

4 『カラマーゾフの兄弟』のモチーフと主題 288
  (1)小さなモチーフと大きなモチーフ 288
  (2)神か悪魔か 303
  (3)「父殺し」を「そそのかす」罪とは 317

おわりに―序文は書き換えられる運命だったのか 343

訳者あとがき 354

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