リョーコとカズヤが知り合ってから一週間−
ラブホテルで今日もカズヤを奴隷にSMプレーを楽しむリョーコであった。
(コイツも飽きたし、そろそろ別の男に切り替えようかしら)
などと思いながら適当にプレーをしていた。が、この事がリョーコにとっての
悲劇になろうとはまだ知る由も無かった。


次の日の小笠原高校三年生の教室−
「はい、今日はここまで」
本日最後の加藤先生の授業が終わる。と同時に
「あっ、あっ、あっらいくーん」
コーヒーとお菓子を手にしながら小宮山先生が入っていた。
「また彼女との話し聞かせてー」
「もう、小宮山先生、生徒に何を話させるですか」
と言いながら小宮山の腕を掴んで制止しようとするがおそらく自分も聞きたいのだろう、
あまり手に力がこもっている様には見えない。さらに、
「お兄ちゃん、遊びに来たよ」
「お邪魔します…」
「今日は是非楽しい話を聞かせてもらいますよ」
「彼氏とのプレーの参考になるかしら…」
カナミ、アキ、マナカ、ショーコまで入ってきた。
それだけではない、この場に居合わせた他のクラスの人間までが集まってきて、
結構な人数になっている。
(何だか結構人がいるなあ…)
「ねー、新井君てば」
小宮山に催促されたカズヤだったが、いかにも不機嫌そうに、
「ああ、彼女とは別れたから今日が最後になるよ」
すると、一同からええーっ、という声が上がった。

「あー、とうとう彼女に愛想尽かされたのね」
「いや、聞いてくれよ。昨日もラブホに行ったんだけどさ、やはり一週間同じプレー
ばかりだと飽きて来るんだよ」
「お前、この一週間ずっと彼女に会っていたのか?」
「ああ、だからこっちはもっと強い刺激が欲しいわけだよ。それを期待してたのにさ、
目隠し、手錠、ロウソク、ムチ、アナルバイブだけでは足りないわけだよ」
「さりげなく凄い事言ったな…」
「こっちはもっとお願いしますって言っているのにさっさと終わらせて帰ろうとするからさ、
オレもとうとう頭にきて“貸せ!オレが手本を見せてやる!”って叫んじまったよ。
“ちょっと、やめなさいよ!”って言ってきたけど、やはり一度手本を見せておかないとな」
(何の手本だよ…)
「まずは彼女の服を脱がそうとしたんだけど、あんまり抵抗するからとりあえず手錠を掛けて、
ロープもあったからベッドに手足を開かせた状態で縛り付けてから脱がせて代わりにオレが着たわけだ。
さすがにちょっときつかったけどな」
「…想像したくねぇ」
「そうやって動けなくしてからムチでビシビシ叩くんだ。いつもの事だけど、やっぱり
声がでかいからさ、“ほら、これでも掃除してろ”ってさっきまでオレのケツに入っていた
アナルバイブを咥えさるんだ。それからまた叩き続けるんだ。今度は“ううーっ”って声しか
出なかったよ。そのうちにミミズ腫れが何ヶ所もでてくるからさ、それを舌で舐め回してやるんだ。
やっぱり痛いのとしみるのとで体をくねくねさせるんだ」
「ひどい…」
「ひどい事あるか、こっちはそのくらいの事を求めているのにやらない方が悪いんだ。
ムチが済んだら今度はロウソク責めだ。特に乳首の辺りは入念に垂らしたよ。
ま、初めはアソコの穴の奥にも垂らそうかと思ったんだけどね」
(うわ…)
それを聞いた瞬間そこにいた女子生徒全員が思わず自分の股間に手をやった。
「さすがにそれは後でロウを取り出すのが大変だからな。代わりにロウソクの火で
じっくり陰毛を焼いてやったよ。チリチリって音がしてさ、段々とアソコが
丸見えになってくるんだ。さすがにツルツルとはいかなかったけど、あれって
カミソリと違って毛が残らないから後の掃除が楽でいいな」
あきれ返る一同をよそにカズヤの話は続く。

「もちろんこれで終わりじゃないぜ、道具が足りないから一回外のコンビニに
買い足しにいったんだ。放置プレーついでにな。で、一時間ほどしてから戻って
とりあえず彼女に水分補給させてから次のプレー再開というわけさ」
「で、何をしたの?」
小宮山が質問する。
「女体盛りですよ」
「んー、急にプレーが地味になっていない?」
「ただし、そこは刺身の代わりにおでんを使うんですよ。具を置くたびに“あーっ!”て
叫んでましたよ。熱いのとしみるのとがありますからね。
で、苦しみに悶える姿をオカズにたっぷりおでんを味わったわけですよ」
「へぇ…」
さすがの小宮山もただただ感心するばかりであった。
「で、終わってから今度は彼女を四つん這いにさせてシャワールームに連れて
行くんだけど、床にはさっきコンビニで買ってきた画鋲を撒いてその上を通らせるんだ」
「お前、彼女暴れなかったのか?」
「いいや、画鋲の上を通ったら痛がってはいたけどな」
その時点でリョーコはもはや暴れる気力も失せていたのだろう。
「シャワールームにうつ伏せにしてケツを上げさせて、
“さ、遠慮はいらないぜ、後ろからじっくり見ていてやるから”
あ、言い忘れたけどさっきの水分補給というのは牛乳一リットルを一気飲みさせたのね」
(想像しちゃダメだ…)
何人かはそれを聞いた瞬間に思った。
「そのうちに彼女の腹が鳴る音が聞こえてきてさ……
     …(この部分自主規制)…
……全くこの位の事出来ないで何が女王様だよ」
ふうっーとため息をつきながら首を横に振るカズヤ。その顔には未練の欠片もなかった。
「は…は…は…」
一同はただただ引きつった笑いを浮かべるばかりであった。
「というわけで今岡、やっぱりオレの女王様はお前しかいない!」
と言って迫るカズヤ。
「寄るなこのド変態!!」
今岡の渾身の一撃が炸裂した。カズヤはあっという間に教室の外まで飛ばされた。
(お前、はっきり言ってすごいわ…) 

そして下校時、校門の近くには一人の男が物陰に隠れて時々携帯を覗き込みながら
様子をうかがっている。
カズヤ、シンジ、今岡、ケイの四人が並んで校門から出てきた。
「なあ、今岡いいだろ」
なおも懲りずに今岡に迫るカズヤ。
「アンタ、病院送りにされたいの?」
今岡は鉄拳を繰り出そうとしていたがここは自重した。今のカズヤにはかえって逆効果である。
そんな事を話しながら歩いていると男が携帯を見ながら、
(あの顔だ、間違いない)
突然四人に近づいていった。
「ちょっと失礼します。君がカズヤ君だね?その、リョーコが世話になったという…」
「はあ…そうですけどあなた誰?」
「実はリョーコと付き合ってたんだけど、ここの所うまくいかなくて…」
そう、男というのはセイジである。
「付き合ってたって…するとあなた彼氏?」
(彼女の名前、リョーコって言うんだ…)
(その彼氏がここにきたって事は…報復?)
(うわー、暴力ハンタイ)
「リョーコの奴、しばらく見なかったんだけど、今日の朝方突然自分の部屋にやって来て、
ひどく慌てた様子だったからどうしたのかと聞いたらここの学生と遊んでいたって。
で、リョーコの携帯を見せてもらったら君が写っていたという訳ですよ」
「もう、このバカが、本当にすみません」
カズヤの頭を押さえつけながらなぜか一緒に謝る今岡。
「そしたらあのリョーコが、これからはアンタの言う事を何でも聞くからもう一度やり直そう、
ってこう言い出したんですよ!」
つまり、セイジの希望通りセーラー服、ブルマ、スクール水着になるということである。
「本当に君には何とお礼を言ったらいいか!」
深々とカズヤに頭を下げるセイジ。
あまりの意外な展開にシンジ、今岡、ケイの三人が呆気に取られながらその様子を見ていた。


こうして紆余曲折はあったものの、結局リョーコとセイジは元の鞘に納まったのであった。
ま、結果オーライということで。めでたし、めでたし。

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