ある朝、津田タカトシがエロい夢からふと覚めてみると、ベッドの中で自分の姿が一人の、
とてつもなく幼げな男の子に変わってしまっているのに気がついた。
 っていうか若返っていた。
 柔らかい筋肉の背中を下にして、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、
縦にふくらんだ、褐色の、弓形の固い陰部が見えた。
 このような異常事態でも朝立ちしている自分に情けなさに津田タカトシは多少鬱になったが、
おかげで賢者のような冷静さを取り戻すことに成功した。
 事態の解決のために、津田は先ず妹のコトミに相談を持ちかけた。
 彼女も最初は混乱を見せたが、某会長や某書記のように並々ならぬ環境適応力を持った人物ではある。
どこかから津田の幼少時の服を引っ張り出してきて着せてくれた。
 「ヤ、ヤバいよタカ兄……」
 「ああ、本当にヤバいぜ。いったいどうやったら元の姿に戻れ──
 「昔はわからなかったけど、タカ兄、かわいすぎるよ……」
 「……はい?」
 「そのかわいさでポロシャツと半ズボンだなんて犯罪的だよ……。そっちの趣味の人に見つかったら
即座にお持ち帰りされて逆レイプされちゃうね。……ここは私に任せて。責任もって面倒見るから!
安心して、立派に育てるからね。そうだ!一緒にお風呂に入ろう!ほらもうここで服脱いじゃおうね。
……うわぁ、タカ兄ってこの歳の頃からもう既に立派だったんだねフヒヒ」
 津田タカトシは服を奪い取り、疾風の如く逃げ出した。


 外は雨天。街の真ん中までたどり着くと、逃走のために限界まで減らした体力と雨を避けるため
屋根つきのバス停に身を寄せた。
 「まぁ……!」
 すると、そこには一人の女子高生が同じくバス停の下で雨宿りをしていた。
 (この人は、魚見さん!?助けてもらおうか、いや、そもそも俺だとわからないはず)
 津田が、息切れのため、体も動かせず、声も出せず、ハァハァと深呼吸をしていると、彼女の
様子がおかしいことに気づいた。右手を頬に当てて、その顔は紅潮している。さらに下腹部付近に
ある左手はモジモジと腰のうねりに合わせて怪しく動いている。
 津田の脳裏に先程兄の貞操を奪おうとした変態妹の言葉がよぎった。
 (そっちの趣味の人に見つかったら――)
 頭の中に警報が鳴り響いたが、残念ながら今の津田にさらなる逃走用のエネルギーは無かった。
 「…………いただきます」
 女子高生の瞳が怪しく光った。
 女子高生とショタっ子の行方は誰も知らない。


このページへのコメント

続編希望

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Posted by rme 2011年05月22日(日) 04:21:44 返信

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