「ふうん………まだ完全ボッキじゃないのに、大きいんだね、マサヒコ君の」
(………………)
「うふ、でもこの半勃ち状態のおちんちんも結構可愛いんだよね〜〜、半勃ち王子って感じ?」
(…………15点)
シホのオヤジギャグを心の中で採点するマサヒコだが、
ふにふに、と柔らかくシホの手でさすられると“半勃ち王子”は固くなっていくわけで。
“ちゅッ”
情けなくも固く反応していくペニスの先に、口をすぼめて小さくキスをするシホ。
「あ…………」
「へへ………可愛い声だね♪マサヒコ君」
ちょっと得意げな顔になると、
“ぴ……ちゃ、つッ、ちゅゥ”
「ん………ふ、く………ん」
(あ……シホちゃん、鼻息が………)
悪戯っぽいことを言いながらも、彼女も興奮しているのだろう。荒い息が、ペニスの先にかかる。
下着姿のまま、小さな口で自分のペニスを必死で頬張り、舐める少女―――
しかも、その少女は今をときめく人気アイドルである。
気持ち的には非常〜〜〜〜〜に複雑なものがあるマサヒコだが、カラダは正直極まりないもので。
「ん………ふぅ、ふふ、固くなったね、おちんちん。キモチイイ?マサヒコ君」
(…………………そらまあ、レイコさんよりはその、ヘタなんだけど。ぎこちないなりに、可愛いっていうか)
心の中で言い訳してしまうマサヒコだが、シホは勝ち誇ったような笑顔を浮かべて彼を見上げる。
「じゃ、もうデキるよね、マサヒコ君?」
「へ?」
「どうぞ、はい!」
あっさりとショーツを下ろすと、丸く可愛らしい白桃のようなお尻をマサヒコに突き出すシホ。
(……………ギャグ?)
あまりの事態に呆然とするマサヒコだが。
「?どうしたの、マサヒコ君?」
くるり、と後ろを向くとシホは不思議そうな表情でマサヒコを見つめ返す。
その表情は、いつものボケとかそんな表情ではなくて―――しかも、彼女の、そこは。
(えっと………コレは俺、どう返したら良いの?)
うっすらと恥毛が生い茂ったシホの割れ目は、完全に湿度ゼロの乾燥地帯で。
おまけに、ぴっちりと固く口を閉じてしまっていた。
「あのさ、シホちゃん?まさかと思うと君、セックスしたこと?」
「!!!し、しちゅれいなッ!!したことあるよッ!!」
「マジ、で?」
「あるもんッ!!キトゥーンの、亀有君とッ!!」
(……………いや、相手は正直どうでも………というか)
首をひねるマサヒコだが、そんな彼の反応を見てシホはむしろムキになってしまうのであった。
「にゃ、なによッ!!私みたいなコドモまんこじゃ、やっぱり勃たないんでしょッ!!この熟女好き!!」
「いや、そーいう問題じゃなくてさ。あのね、シホちゃん?その、君今までどんな風に」
「?だって、エッチって、女の子のおまんこに、男のおちんちん挿れれば良いんでしょ?」
(………基本は、そりゃそうなんだけど)
シホの身も蓋もない表現と、ピントの外れた認識に呆れるマサヒコだが。彼女は至って真剣な表情だった。
(んっと………もしかして?)
なんとなく勘付いたマサヒコはあえてそれ以上ツッコまず、普段通りの表情に戻って、聞いた。
「シホちゃん?君、それで気持ち良かった?」
「ううん、全然。痛いだけだった。でも2・3回しただけじゃそんなもんなんでしょ?」
(はぁ…………こりゃあ)
マサヒコは、溜息をついた。既に彼は理解していた。と言うか、理解せざるを得なかった。
アイドル同士の恋愛と言えば聞こえは良いが、実はこの世界は酷く閉鎖された空間である。
人気アイドルのシホと、巨大事務所に所属する男性アイドルの、おままごとのような恋愛―――
と言うより、ふたりにすれば興味本位の肉体関係だったのだろう。
レイコに聞いたことがあるが、恐ろしいことに大きな事務所になると、
男性アイドル専用の風俗嬢を多数抱えていることが常識なのだという。


シホの初めての相手だったという男性アイドルも、
そうした女性を相手に専ら欲望を処理していたであろうことは、容易に想像できた。
無駄に性知識が豊富なシホと、風俗嬢相手のセックスに慣れた男性アイドル。
恐らく、ふたりのそれはお互いを思いやるような気持ちなど無かったはずで―――
シホは、「セックスとはこういうものだ」という思いこみのまま、初体験を終えてしまったのだろう。
「………?どうしたの、マサヒコ君?」
やれやれ、といった感じでそんなことを思っていたマサヒコを不思議そうに見るシホ。
そんな彼女の表情は、年相応に幼くて、少女のものだった。
(しょうが………ねーな)
苦笑すると、マサヒコは。
“ぐいッ”
「?ま、マサヒコ君?」
彼女を、抱き寄せ、そのまま。
“ちゅ………ちゅ”
いきなり唇を重ね、細く白い肩を優しく抱き寄せる。突然のマサヒコの行為にシホのからだがきゅっ、と固まる。
“ちゅ……ちゅッ、ふぅッ、んくッ”
ゆっくり、丁寧に。唇の周りを舐めるように。舌先と唇で愛撫するマサヒコ。
やがて、荒い息を吐いていたシホのそれは、徐々に徐々に円味を帯びた、切なげな吐息へと変化する。
(ん………やだ………マサヒコ君、キス………じょうず…)
経験した絶対数そのものが少ないのだが、シホにも――分っていた。
マサヒコのキスが、今までに経験した、どのキスよりもはるかに上手なことが。そして、自分が、高ぶっていくことも。
“す………ふ”
「あ!………は!や……ふ」
マサヒコの細くてしなやかな指が、シホの背中を這う。撫でるように、さするように、つつくように。
絶妙に強弱をつけながら。円を描くように。指先で、小さな背中を、愛する。
(やだ………あ………ぞくぞくって………なっちゃ、あ!)
敏感に、指に、応えるシホ。もじもじと、太腿を閉じたり開けたりしながらも、
マサヒコのキスと指撫にうっとりと身を任せていた。
「………気持ち悪い?シホちゃん」
「………は、はぁ。う、ううん。凄く、気持いい………」
「じゃ、続けるね………」
“ちろッ”
「!!きゃあッ!!!!!」
舌先が、シホの耳の溝を、這う。思わず叫んでしまうシホだが、マサヒコは構わず、
“くぷッ”
ちゅろちゅろ、と舌先で溝をなぞって、突く。唾液で、べっとり、絡めるように。
「あ………ん、にゃ…………」
叫び声をあげた瞬間は震えていたシホだが、マサヒコの口撫にやがて少しずつからだを緩ませる。
目を閉じ、ゆるり、と四肢が伸びる。
“ふ………む……”
優しく、マサヒコの手のひらがブラ越しにシホの乳房を撫でる。すっぽりと納まる、ジャストサイズの胸。
レイコの脂の乗り切った、成熟した女性の乳房とはまるで違う、少女の胸。
「は………や………はぁ……」
恥ずかしいのか、いやいや、と小さく首を振るようにしてシホは応える。
(可愛い………シホちゃん)
普段は空気のようにエロボケを連発するシホだが、意外なほどしおらしい、何も知らぬ少女のような反応だった。
そのギャップに、思いっきり萌えてしまったマサヒコは―――
“ちゅッ。ぷちッ………ちゅ、ぺちゃ、くちゅ”
再び唇を重ね、ブラを外す。舌と舌を、柔らかく絡めて、ぷちゅぷちゅと口内を掻き混ぜる。
「ひゃ………んんッ………あ、マサヒコ君。」
唇を、離す。つ〜〜〜っと、シホの唇端から、銀色の糸が垂れる。
恥じらいを含みつつも、目は虚ろで―――マサヒコになにかをねだるような表情だった。
「どう?シホちゃん」
「…………なんで?」
「?なにが?」


「分かんないの。マサヒコ君のことは、好きだけど。でも、亀有君のことも、私、しゅきなはずだったのに。
こんな風に、気持ち良くなかった。全然………なんで?私………エッチな気分になってる」
(…………はぁぁ。亀有君………きみ)
シホの初体験の相手だったという人気アイドルの顔を思い浮かべ、苦笑いするマサヒコ。
しかしマサヒコは、単純に彼を責める気にはならなかった。
幼い頃から芸能界という異常な世界にどっぷりと浸かってきた彼にすれば、
恐らく女性と対等な恋愛関係を築くことも、自らのセックスの不完全さを指摘されることもなかったのだろう。
シホにとってあまり良くなかったらしい初体験も、彼に悪意があってのことでないことは想像できた。
(だけど……シホちゃんには)
彼女の天性の明るさと大らかさがそうさせなかったが、
酷い初体験のせいでセックスそのものに臆病になってしまう女性は案外多い。
だからこそ―――マサヒコは、思った。本当に、ただ思った。シホに、わかって欲しいと。
(きちんと………セックスってのは、気持良いものだって………)
「マサヒコ君?」
きゅっ、とシホを抱きしめると、頭のてっぺんをこんこん、と軽く叩くように撫でた。
その感情が愛情かどうかは、まだ分らなかった。それでもマサヒコは、やはりシホのことを、可愛いと思った。
今までに出会った、アイやミサキやリンコやアヤナや、勿論レイコとも違う、不思議な感情だった。
「シホちゃん、きちんとね………気持ち良くしてあげるから。俺が、本当のセックスを教えてあげるから」
「………ほんとうの、セックス?」
「うん。だから、ちょっとだけ我慢できる?」
こくり、と無言でシホがうなずく。マサヒコのその言葉に期待するかのように、目元は熱く潤んでいた。
「じゃ………いくよ」
「あ………きゃ」
シホの太腿に手をやると、そこをぐっと開く。ほんの少し抵抗して力がかかるが、じきに緩んだ。
そのまま、ほっそりとした下半身に顔を埋めるマサヒコ。若草の匂いが、鼻腔に満ちる。
“ぷッ……ちゅぅッ”
「ひゃッ………あぁン………」
シホの割れ目に、唇を押しつける。鼻先に薄い縮毛が絡まり、更に強く、匂いが薫る。

その匂いは―――レイコのより、ずっと野性的で。
――――レイコのより、ずっと鮮烈で。
―――――ずっと、ずっと。若々しくて、生々しかった。

“ぐッ。く、くちゅ、ちゅる”
指先でそこを拡げると、舌先を尖らせ、ずぶずぶとピンクの泥濘の中へと押し挿れていった。
「あ!や……あ、あ」
固かったそこは、ぬるっ、とぬめったままマサヒコの赤白い舌肉を受け入れた。
その先からは、新鮮な塩辛さと、酸っぱさが伝わってきた。
「えッ……ま、マサヒコ………く、きゅあ……あんッっ!」
奥まで一気に舌を挿れて、素早く引き抜く。狭い膣穴の周縁をなぞるように、舐る。
「はひゃッ!いや……きゃ!きゃん!あ!」
舌先を細かく震わすように動かす。狭いシホの膣穴は、マサヒコの舌をくにゅり、と包む。
しつこいくらいに微動を繰り返すうち、シホのそこから、とろ〜〜っとした蜜が溢れ始めた。
しばらくそうしてシホの中を嬲り続けていたマサヒコは―――
“ふ………つぅ”
「きゃ、きゃあッ!」
膣口の上の、肉の重なりの中にある小さな粒に、息を吹きかけるようにして舌をつけた。
一段と激しく反応するシホだが、マサヒコはさらにじゅるじゅるとそこに唾液をたっぷりと塗りたくる。
「ヤダ………ダメ、ああッ!マサヒコ君、ダメ……それ以上は、きゃッ!!」
「それ以上だと?シホちゃん」
「ダメだよぅ………あン、きゃッ!私、わかんなく……あ!きゃッ!だ、ダメ……エッチに、なるぅ」
「良いよ?シホちゃん。エッチになっちゃっても」
「や………怖い……怖いよ、マサヒコ君、私………」
「エッチになることは悪いことなんかじゃないし、そういう気持ちになるのは、怖いことじゃない。
俺はね、君にもっとエッチになって、これを楽しんで欲しい。だから」

“くぷッ”
「ああッ!!!!!はぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
ピンクの小珠を、マサヒコは唇に含んだ。甲高い声が、シホの口から飛び出る。
「良い?シホちゃん。挿れちゃっても」
「わたし………なる。マサヒコくぅん………エッチに、なるぅ………だから。良いよ、いれて……」
シホの大きな瞳は完全に潤み、とろけたような艶を放っていた。
完全に女になったシホの色気にぞくり、としながらペニスに指を添えると、マサヒコは―――
“ぐう、ぐッ………ず”
「ふ、あ……ッ!ふぁあはぁ――――ッ!!」
シホの中に、それをゆっくりと埋め込んでいった。狭くて固い肉門が、きゅうきゅうとマサヒコを締めつける。
「痛い?シホちゃん」
「痛くないの………おおいきけど、いたくないの。大丈夫……前より、全然大丈夫だから」
涙目のシホを心配するマサヒコだが。残念ながら下半身は心配するどころか、かなりの状態であって。
それでも、マサヒコはまだ冷静だった。
(俺は、気持良いけど。………でも?)
このまま続けて良いのか、迷うマサヒコ。―――しかし、シホは挑むような目を向けてきた。
「………ダメだよ、マサヒコ君」
「え?」
「さっき、言ったじゃん。本当のセックス、教えてくれるって。私を……気持ち良くしてくれるって」
「……うん」
「教えて。気持ち良く、して。私ね、さっきマサヒコ君にいろいろされて、びっくりするくらい気持ち良かった。
恥ずかしかったけど、こんなに…………すごいんだって、思ったの。だから」
「………分ったよ、シホちゃん。でも、ひとつ俺もお願いして良い?」
「な、なに?」
「ここは痛いとか、ここが気持良いとか、君の感じたことをきちんと教えて欲しい。
我慢することなんてないし、それは恥ずかしいことじゃないから」
「…………」
「…………」
シホは、ただ頷く。そしてマサヒコを、じっと見つめ返す。その強い視線を、逃げずにマサヒコも受け止めた。
“ちゅ”
合図も交わさずに、ふたりは軽い口づけをする。そして、マサヒコは―――
“ず………ずぅ、くっちゅ”
少しずつ体重をかけ、シホの奥へと侵入していく。肉の襞がずきずき、と痛いくらいにマサヒコを締めつける。
「結構………奥まで入ったけど」
「あ………で、でも、まだ全部じゃないの?」
「多分ね。もう少しで全部だと思う」
「……来て。全部、マサヒコ君」
「分った。いくよ?シホちゃん……」
“ぐ・・・・ず、ぶちゅ………ずぶずぶずぶ………”
「あ………ッ、あぁぁぁ――――っ」
ぞくぞくぞく、とシホの背筋に、電流のような感覚が、走った。
それは、痛みに少し似ていた。それは、圧迫感にも、少し似ていた。
しかし、嫌悪感は、なかった。まだ、それがなにか、彼女には分らなかった。
「………全部、奥まで。俺のが、入ったよ、シホちゃん」
「あッ………あッ……マサヒコ……くぅん」
目を閉じ、唇から涎を垂らしながら、シホは譫言のように、そう呟く。
びくッ、びくッ、と小さく震えているシホの頬に手を添えると、マサヒコは―――
“ちゅッ”
また、キスをした。固くなっていたシホのからだから、少しだけ、力が抜ける。
「まだ、痛い?シホちゃん」
「う、う……ううん、痛いって言うか、なんだか……不思議な感じ。
私の中に、マサヒコ君が、いるんだって……分る。これ、マサヒコ君、なんだよね?」
「………うん、そうだよ。俺……今、シホちゃんの中にいる。君と、繋がってる」
「なんなんだろう………分らないけど、不思議。おなかの……ずっと、奥まで届いてるみたい……」
それは、確かに。彼女が生まれてはじめて感じた、感覚だった。


痛みに似た最初の感触が去った後に、シホが感じたもの。からだの奥底まで響くような、鈍い、息苦しさ。
「は………ぁ…………ふぁ……」
間欠泉のように、不規則な溜息を漏らすシホ。マサヒコはペニスを彼女の奥に密着させたまま、
ただシホを柔らかく抱きしめていた。無理をするつもりは、なかった。
(シホちゃんの………心が、落ち着くまで……)
首筋を撫でたり耳朶にキスをするくらいの、小さな愛撫を繰り返す。
子供がじゃれあうような、そんな愛撫を続けながら、彼女のからだの準備が整うのを、待った。
「は……にゃ、ふゅあ………ン」
どれくらい、そうしていただろう。マサヒコの小刻みな愛撫に、子猫のような声をあげていたシホだが――
少しずつ、少しずつ。からだの芯から、熱くなってきたように、感じていた。
(もう………そろそろかな?)
“ぷちゅっ”
「あ………」
頬を舐めるようなキスをしたあと、マサヒコは――シホの黒髪に光る、天使の輪を撫でながら、囁く。
「動くよ?シホちゃん」
「あぅ………あ、はい………」
“ぐ、ぐちゅッ、ずぶぅ!!”
「あッ!    あっっ、あぅう………あッ!!!」
ぐいっと、躊躇無くマサヒコはシホの奥深くまで腰を挿し込む。そして、浅くそれを引く。
既にたっぷりと濡れていたシホのそこからは、ぐちゅぐちゅ、といやらしい水音の撥ねる音がする。
(あ………?あ、あ?私……)
ぶるっッ、とシホは震えた。今、はっきりと、自覚した。それが、快感なのだと。
“ぶちゅ〜〜〜、ずぶるっ………ぷっちゅぅ〜〜〜〜、ぐぷッ”
シホのからだへの負担を思いながら、マサヒコはゆっくり、ゆっくりと動いた。
(う………は、気持ち良いよ、シホちゃん……)
狭い彼女のそこが、ざらざらとマサヒコのペニスを擦りつけ、締めつけるのを、必死で耐える。
「はッ………はぁ。はぅあ、あ!」
「シホちゃん………どう?」
「き、気持ち良いよ……すごく。ね、ねぇ?」
「な、なに?」
「マサヒコ君も……気持良い?」
「うん……あったかくて、俺を……包んでくれて。すごく良いよ、シホちゃん」
「嬉しい……マサヒコ君。それで……あの」
頬を染め、口ごもるシホ。マサヒコは、そんな彼女に、
“ちゅ”
微笑みながらキスをした。
「なんでもリクエストしてよ、シホちゃん?約束したろ?君を、気持ち良くしてあげるって」
「……ありがとう、マサヒコ君。あのね。私、なんていうか、入り口のあたりの方が、気持ち良いみたいで……」
「入り口?じゃ、ココかな?」
“ぐりっ……ぐッ。ずるぅ〜〜〜”
「は!ああぁっん!そこ、そこぉッ!!!いい………」
くりくり、とペニスの先が引っかかる、熱くて湾曲した淫泉。
シホの浅い入り口に、マサヒコは擦りつけるようなピストン運動を繰り返す。
快楽に蕩け切ったシホは、脚先をマサヒコの腰に絡め、挿入をねだるかのような淫靡な腰の動きをする。
“く・・・ぐちゅッ、ずにゅッ、ぐぷッ”
「う、ン………あ!当たる……当たってる、マサヒコくん……あ!」
「俺も……気持良いよ、シホちゃ、ん」
「あ………イイよぉ……あは!あ!マサヒコくん……これが、セックス、なんだね?」
「そうだよ……これが、セックスだよ?どう?シホちゃん」
「気持ち……イイ。キモチいいのぉ、マサヒコくん」
シホはとろんとした、焦点の定まらぬ目線でそう言うが―――
“ず…………ぢ”
「!?え……?」
マサヒコは突然腰の動きを止めて、無言になった。シホは訳が分らず、彼を見つめる。
「………マサヒコ君?」


「きちんと、言って。シホちゃん」
「?………なに、を?」
「今、君はどうされてる?」
「………………」
唐突な、マサヒコの質問。空気が、固まった。―――しばらくたっても、シホからの回答は、無かった。
彼女は、明らかに恥じらっていた。そして、その眼差しはマサヒコにはっきりと抗議するものだった。
恥ずかしがり、マサヒコの言葉を拒否するその表情は、可憐で、純情そのものだった。
これが、下ネタぶっちゃけ系アイドルとして人気のシホだろうか?
彼女の普段の表情は、あくまで仮面なのだろうか?
そんなことを思いながらも、マサヒコはシホのその表情が愛おしくてたまらなかった。
そして―――好きな女の子をからかう少年のように。彼女を、イジメテみたくなった。
「言うんだよ。言わないと、もう止めるけど?」
小さな声で、囁くように言うと。マサヒコはシホの中からゆっくりとペニスを、引き抜こうとして。
「!や……いやぁ!」
“ぐぃッ”
慌てたシホはマサヒコの腰を離すまいと、絡めた脚の力を強める。
「やダ……やめちゃ、ヤだよ、マサヒコくぅん……」
「じゃあ、言える?シホちゃん」
「マサヒコ君の……おちんちんが、私の中に、入ってる」
「シホちゃんの、どこに入ってるの?」
「………わたしの、おまんこの中に、マサヒコくんの……おちんちん、入ってる」
「それで、シホちゃんはどうなの?」
「それで……すごく、気持イイの。マサヒコ君の、おちんちんが入ってるの、キモチ良いの。
私のおまんこ全部、からだじゅう全部、すごく気持いいの。だから、また動いて。
わたしのおまんこに、マサヒコ君のおちんちん、当てて………」
「分った。じゃ、動くよ?」
“ぶ……グゥッ、ミぢゅッ!ぶぐくぅ、ずじゅ!”
「あ!……き!いあぁぁぁぁぁ!あぁ――ッ!いい!」
シホの理性が吹っ飛んだのを確認したマサヒコは、動きを再開する。歓喜の雄叫びで、彼女が応える。
「ん!んッ!んんン!いい……いいよぉ、マサヒコ君!あ、あ、ああぁぁぁぁ、あ!」
「ん……ん、シホちゃん、どう?シホちゃん。好きになった?コレ」
「あ!ン!ああ、ふぅん!好き……私、セックス、好きぃ……もっと、してぇ。
マサヒコ君の、おちんちん、好きぃ……おちんちんが、おまんこの中で動くの、好きぃ!」
シホの言葉からは、さきほどまであった恥じらいが完全に消えていた。
(あ……う!うわ、すごいよ……シホちゃん。すごい、エッチだ……それに、すげえ締まる……)
ぐいぐいと脚に力をこめ、くきゅッ、くきゅッ、とマサヒコのペニスを激しく挟み込むシホ。
自ら恥ずかしい言葉を連発することで、さらに彼女は自分自身を高ぶらせようとしていた。
“ず、ずン、じゅる!ぐじゅッ、ずぶるッ!!”
「あ!マサヒコ君!当たる……奥まで、当たるの……もっと……もっとぉッ!!!」
マサヒコの動きにシンクロし、シホは我儘なまでに腰を動かす。そして―――

(        あ      ?           ふぁ、あ。
          あ   あ                  ?
          は…………        ふぁ………… )

目の前に、雪の結晶の拡大図にも似た、白く冷たい多角形を見た。
冷たくて、熱くて、どろどろとして、ひんやりとした―――生まれて初めて感じる、なにかが。
頭の先から、脚の爪先まで。電流のように、からだを、貫いて。去っていったのを、シホは、感じた。
(私………私………)
そう、彼女は、生まれて初めて、達したのだ。真っ白になったシホのからだから、くたり、と力が抜ける。
「………終わった?シホちゃん」
「マサヒコ………君、わ、私………」
「ゴメンね……でも、俺、まだ終わんないから……もう少しだけ」
“ずッ、ずちゅッ………ぶちゅるっぷ”
申し訳なさそうに言いながら、マサヒコは緩慢にペニスを動かし続けていた。


「あ………はぁ。かはぁ………あ」
「あとちょっとで終わるから……悪いけど少しだけ我慢してね、シホちゃん」
「ふ………あ………だいじょう……らいじょうぶ、マサヒコくん………私、あ……。
イっちゃったけど。でも、まだマサヒコ君のおちんちんが動くの、あ、あン……気持いいから……」
達して、深い充足感に満たされながらも。シホのそこは、いまだ貪欲にマサヒコのペニスを呑み込もうとしていた。
残り火のように―――ぶすぶすと、燻る快感を、貪っていた。
「ありがとう……………じゃ」
“ず〜〜〜、ずくッ。……ずぅ、ズ〜〜〜ぅる、むずッ、ずぅぢゃ……”
緩やかに。ゆっくりと。丹念に。シホの熱い中を味わうように、マサヒコは動いていた。
達した直後にもかかわらず、シホの膣内は、なおもぐりぐりとマサヒコを締めつけていた。
「あつ……熱い……灼い……あついよォ……マサヒコくん」
その、ゆったりとした動きは――さきほどの性急なピストン運動と違う快楽を、シホに与えていた。
そして彼女も、マサヒコの動きに合わせ、小さくて激しい動きを繰り返す。
(は……ぅ、くッ、俺も、もう)
「シホちゃん……あ、もう……いく……よ」
“ず………”
寸前で引き抜くと、マサヒコは―――
“びゅ、びゅうッ!ぷびゅッ!!”
ペニスの根元を押え、白くて濁った精を、シホのからだに向けて放った。
それは図らずも、シホの窪んだ臍に命中し、白い沼をつくる。
「あ…………」
自らのからだに放たれた、マサヒコの精を見つめるシホ。彼女は、思っていた。
(きれい…………)
自分が汚されているとは、思わなかった。むしろそれは神聖な行為のように、シホには見えていた。
“ぶ……ぷくッ……”
何度目かの射精の末、マサヒコのペニスはようやく力を失って、下を向いた。
(は………間に合った……)
終始シホをリードしていたマサヒコだが、実は限界ギリギリのところで中出しを回避していたのだった。
ふ―――っと、安心し、長い溜息をつこうとした、そのとき。
“かぷッ………”
「し、シホちゃん?」
萎れ始めたマサヒコのペニスを、シホは口に含んだ。青くて苦い、味が口内に広がる。
(………ん。こんな味で、こんな匂いなんだ。苦いって聞いてたけど……でも、それだけじゃない……)
耳学問で、それは、苦いと聞いていた。それは、栗の花の匂いに似ていると、聞いていた。
しかし実際のそれは、知識として持っていた、単純な薫りや苦みではなくて。
―――饐えたフルーツの香りにも似た、獣の匂いにも似た、薫り。そして、渋みの混じった、牡の苦みだった。
「ん………ふぁッ、くつッ、こきゅ……はぁ」
こくこくと、マサヒコの残精を飲みほしたシホが、ようやくペニスを解放する。そして彼女も切ない吐息を漏らした。
「………無理しなくても、良かったんだよ?シホちゃん」
「む、無理なんかじゃ、にゃいもん!」
照れ隠しなのか、シホはちょっと怒ったような表情になって、ぷい、と顔を背けた。
苦笑いをしながらマサヒコは彼女を見ていたのだが。
「だ、だいたい、ムードが無さ過ぎだよ、マサヒコくん!終わったあとは、女の子を抱きしめてさ。
『良かったよ』とか、『素敵だったよ』って言うもんなんでしょう!!」
「………だから、君はいったいどこでそういう知識を」
「な、なんでもイイから抱きしめてよッ!!!マサヒコ君!!」
「……………」
シホの命じる通り、彼女をきゅっと抱きしめるマサヒコだが、確かにそれは、ムードもへったくれもなくて。
(はぁ………さっきまでは、可愛いと思ったんだけどな。やっぱり、シホちゃんは、シホちゃんか……)
マサヒコの両腕の中にすっぽりと納りながらも、まだシホは不満そうな表情だった。
「もっと!もっと、優しくするの!」
「はい、はい」
(めんどくせーな、しかし……でも、もしかして)
自分を相手するときのレイコも、同じ気持ちだったのだろうか。――なぜかそう、マサヒコは思った。
確かに、初めてのときこそ無理矢理犯されたような形だったが、そこは彼とて年若い青年である。


その後のセックスではむしろマサヒコの方からレイコのからだを積極的に求め、
今思えば、案外ずぶずぶに彼女に自分が甘えていたのかも知れない、と思っていた。
「……………」
そんなことを思って沈黙するマサヒコを、シホはじ〜〜〜っと見つめていた。
「………なに考えてるの?」
「ん?ああ。別に」
ここでシホにお世辞のひとつでも言えば彼女の機嫌も多少は直っただろうが、
そこは天下のニブチン男・マサヒコである。そっけない態度に、シホの心にぶすり、と嫉妬の炎が点る。
「やっぱり………無しね、アレ」
「?アレって?」
「一回だけってアレ、無し。確かに気持ち良くしてくれたけど。
なんだかマサヒコ君ってまだまだいっぱい技を隠してそうだし。決めた!
マサヒコ君のエッチ技、全部試す!だから、無し!これからも、いっぱいセックスする!」
「!!!って、そりゃないよ、君、一回だけだからって言ったじゃ」
「ふ〜〜ん、ふん、ふん♪マサヒコ君、はい、キムチ♪」
“パシャッ”
「お、おい!!!」
脱ぎ散らした服の中から素早く携帯を取り出すと、下半身丸出しのマサヒコを撮影するシホ。
そして、いつもの悪戯っぽい笑みを浮かべると、ぺろっと小さな舌を出す。
「人気急上昇中の小久保マサヒコ君の恥ずかしい写真か♪コレ、どのくらいの金額になるのかな〜〜?」
「あ、あのねえ、そんなことしたら君も」
「社長と別れて私と付き合えなんて言ってないじゃん。二股で良いんだよ?
私はあくまでセックスフレンドで良いんだもん。マサヒコ君と、セックスしたいだけだもん」
「あ、あのねえ………」
そのシホの発言は100%マサヒコの人格を無視するもので。
あっさりとそんなことを言う、シホに呆れるマサヒコだったが。
「キョヒると、バラしちゃうよ〜〜ん♪てなわけで、続き!」
「え?ええ?わ、おいおい!」

♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀

「え〜〜と、初めまして。私は城島カナミと言います。趣味はお料理です。
あ、それと二つ上の三年生には城島シンジというお兄ちゃんがいます。
おっちょこちょいで私がいないと何もできないの♪」
「…………」
「だから昔からいつも一緒でした♪おフロも‥もちろん寝る時だって‥でも今どうしてるかはヒ・ミ・ツ♪
きゃ♪………………どうかな?このクラスでの自己紹介‥」
「やめてくれ」
「はい、そこで切って!ハケて〜〜〜!うん、良かったよ、シホちゃん!」
「えへへ、そうですか?」
「いやいやいや〜〜、表情が色っぽくて可愛くて。最高だね!!」
「ホント良かったですね、松井監督。いや〜〜、こんなにシホちゃんが演技の出来る子だと思わなかったよ!」
飄々としているようで実は業界内では厳しい脚本家として知られる、工藤も頷いている。
ふたりのその言葉は満更お世辞でもないらしく、スタッフも皆シホの演技を満足げに見ていた。
「正直ね、マサヒコ君と組ませてまだ初々しいシホちゃんの表情を引き出す、ってのもあったんだけど。
ここまで僕の狙いどおりの演技をしてくれるとはね。うん、良い撮影になりそうだ!」
「はい!私、頑張ります!」
最高の笑顔でそう言うシホだが―――問題は、もう一人の主役だった。
「にしてもマサヒコ君はいつにもまして無口だねえ………大丈夫?」
「………いえ、ま、大丈夫っすけど」
ほんの少し曇った表情をして、マサヒコは携帯を取り出す。
そして――ついさっき、撮影の始まる直前に送信されてきたメールの内容を、確認していた。
“[From シホ] [Sub 今日も] [終わったら、私の部屋で。あ、ゴムきれてるから買ってきてね?]”
「よ〜〜し、じゃ、次のシーンね!」
(はぁぁぁぁぁ………今日も)
心中溜息をつきながら―――マサヒコは、顔をつくる。撮影が―――始まろうと、していた。

END

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