名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:03:39 ID:KB305Arv
まったりいきましょう

次スレ建てルールや、過去スレ情報は >>2から
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:04:22 ID:KB305Arv
前スレ
【あかほん・濱中】氏家ト全 24時間目【妹・生徒会】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196...
過去スレ
【あかほん・濱中】氏家ト全 23時間目【妹・生徒会】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【あかほん】【濱中】氏家ト全総合 22時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【あかほん】【濱中】氏家ト全総合 21時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【あかほん】【濱中】氏家ト全総合 20時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【あかほん】【濱中】氏家ト全総合 19時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 18時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 17時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 16時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 15時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 14時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 13時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 12時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:05:02 ID:KB305Arv
【濱中アイ】氏家ト全総合 11時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 10時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 9時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【妹】氏家ト全総合 8時間目【濱中アイ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 7時間目【妹は思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中アイ】氏家ト全総合 6時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【女子大生】氏家ト全総合 5時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【家庭教師】氏家ト全総合 4時間目【思春期】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【カテキョ】氏家ト全総合 3時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
【濱中】氏家ト全総合 2時間目【妹】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
家 庭 教 師 濱 中 ア イ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/...
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:05:54 ID:KB305Arv
古田氏作のSS保管庫(旧保管庫、更新停止)
ttp://yellow.ribbon.to/~hamanaka
SS保管庫wiki (新保管庫、編集中)
ttp://wiki.livedoor.jp/uziietozen/d/FrontPage

現在、有志によって保管庫のサルベージ作業が行われています
お暇がある方はwiki編集にご協力ください
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:06:24 ID:KB305Arv
【お願い】
作品の投下は以下のようにしてくれると助かります。
(1).投下します宣言
(2).本編投下
(3).ここまでです宣言

また、作品のタイトルは上記の(1)、(3)のどちらでも良いのですが、
1行独占で書いてくれると助かります。本文に紛れると見落としてしまうことがあるので。
↓こんな感じ
タイトル:「?????」
名前欄はこれまで通り作家さんのコテでよいです。
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:07:18 ID:KB305Arv
☆☆☆☆☆☆ 次スレへの引継ぎについて ☆☆☆☆☆☆

容量が 450KB を超えたら残り容量に注意しながら投下しましょう。
480KB を超えたら次スレが立つまで投下は控えてください。

次スレが立ったら、ログの確保が済むまで落さないようにマッタリ保守で。
更新が済んだら、一気に埋めるかDAT落ちまで放置しましょう。(ただし、埋めの段階で
作品を投下すると保管庫に記録されないかもしれないので注意。)

また、通常時も放置は墜落に繋がりますので、適度な保守もお願いいたします。
名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 01:08:07 ID:KB305Arv
【氏家ト全作品】
・女子大生家庭教師濱中アイ(週刊少年マガジン連載、完結。単行本全6巻)
・妹は思春期(週刊ヤングマガジン連載、完結。単行本全10巻)
・アイドルのあかほん(週刊少年マガジン連載、完結。単行本全1巻)
・妹はひまわり組(別冊ヤングマガジン連載、完結。妹は思春期の二巻から収録)

・生徒会役員共(月刊マガジンスペシャル連載中)
・ハナとプチ(シリウス読み切り)
名無しさん@ピンキー 2008/05/08(木) 06:41:03 ID:gLCpjX+0
乙ぱい
名無しさん@ピンキー 2008/05/08(木) 08:23:32 ID:exumbA6x
がいっぱーい
10 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 09:22:10 ID:UCNaEcj3
>>1乙
ところで、ウチの近所でマガスペ売ってる所がないんだが
11 名無しさん@ピンキー 2008/05/08(木) 09:29:14 ID:exumbA6x
マガスペなんてオメにかかったことすらない
12 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/08(木) 16:48:04 ID:MV5ys/CZ
前スレジョニー氏にGJ
結果的にGW唯一の投下になったわけですな
ありがたさと、そして一抹の寂しさと‥‥

これからも期待してます!
13 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 01:08:40 ID:zPzzbW6/
即死回避

↓続け者共
14 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 02:29:01 ID:tsUoikG2
保守します。
15 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 06:36:24 ID:REu8wFHS
マターリフワーリハァハァ保守(*´Д`)
16 名無しさん@ピンキー 2008/05/09(金) 08:22:38 ID:IvXrwoL5
やっぱり痴女がいい
17 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 14:29:36 ID:gSCVS3xs
やっぱり痴女アヤナがいい
18 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 14:32:52 ID:W4VuCiWU
やっぱり痴女はケイ
19 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/09(金) 18:15:49 ID:zPzzbW6/
…つまり皆痴女、と?
20 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/10(土) 01:21:31 ID:6Da+sPUA
シリトリでもすっか
21 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/10(土) 18:10:52 ID:/i8thkco
リンコ
22 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/10(土) 20:25:02 ID:IyTvcNdj
こたつの中で繋がっている誰か
23 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/11(日) 07:51:08 ID:0oStYPJz
感じるミサキ



ところで現役職人は何人?
24 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/11(日) 08:26:38 ID:m+Pfu3wN
看護婦天野ミサキ
25 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/11(日) 20:52:00 ID:UMdzZKg+
3年ぶりに着たけど相変わらずの盛況っぷり
26 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/12(月) 07:20:55 ID:fo4DEeXW
いや、かなり過疎化したんだが‥‥黄金時代は一ヶ月でスレを使いきったし
27 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/12(月) 20:13:01 ID:B5sXq4ce
何か月も空いちゃいましたけど、そろそろ続き書かないと・・・。
28 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/12(月) 21:45:23 ID:rayCi2cb
だれっすか!?
続きwktkで待ってますよ
29 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/13(火) 10:14:26 ID:1+N4CXZ7
今現役な職人さん挙手
30 郭@携帯[sage] 2008/05/13(火) 12:38:25 ID:qOIfQfzr
ノシ
31 Dm@携帯 2008/05/13(火) 14:22:25 ID:N96esOVE
機会とネタがまた書きたいと思います
32 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/13(火) 16:53:30 ID:nM3XFDM2
看護婦は患者の欲望を解消するのも役目
33 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/14(水) 02:28:26 ID:9/BlQaiJ
保守
34 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/15(木) 07:13:31 ID:dMva8+TZ
郭氏復帰をマタリ待つ
35 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:10:41 ID:8aXaAQyb
住人、職人の皆さんご無沙汰しています。
アキモノが遅々として書き上がらないY-275です。
そちらとは別に濱中モノでネタが浮かび書き上げたので投下します。
やや推敲が足りず淡泊かもしれません。
タイトルは

『IF TWINS1 アイ編』

です
36 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:12:01 ID:8aXaAQyb

『こんにちはー、マサヒコ君。』

『アイ先生いらっしゃい』

今日はアイの授業の日。
家に帰ってきたマサヒコはアイが来るまでの間、学校での宿題に取り組んでおり、アイが来た際先に返事だけしてからアイの方に振り向いた。

が、振り向いた瞬間固まってしまう。

『…………!!』

マサヒコの目に飛び込んできたのは2人のアイの姿だった。


………………………………
37 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:13:48 ID:8aXaAQyb

『というわけでね、今日は田舎から遊びに来てる妹も一緒なのよ。』

『アイ先生って双子だったんですね…』

未だに緊張の解けないマサヒコ。

アイに双子の妹として紹介されたもう一人のアイ先生はまさしくうりふたつで、その顔には眼鏡がかかっている。
いつのまにかアイがしなくなった髪留めをちょこんと前髪につけておりはた目には、

(妹というより昔のアイ先生が一緒に来た感じかも…)

といった感想のほうが的を得ている感があった。

そのうちに今まで無言で通していた妹の方が口を開く。

『はじめまして、いつも姉がお世話になっています。妹の濱中マイです。』

凛とした雰囲気さえ醸し出しながらマイは挨拶をした。

………………………………
38 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:15:30 ID:8aXaAQyb

さて、以外や以外イレギュラーな要素があってもその日の授業は脱線する事なく終了。

この日差し入れのおやつを持ってきたマサヒコ母に薦められ濱中姉妹は晩御飯をマサヒコ家でたべていく事になった。

『いやー、今日はマイの前だから緊張しちゃったよー。』

(もう緊張は解けたみたいですね。)

アイの普段通りの食欲を目の当たりにし、心の中でひとりごちるマサヒコ。

(それにもまして…)

マサヒコは目の前で繰り広げられるマイの食欲にも呆気に取られる。

アイだけでも結構な物なのだが、それが本日は2倍なのである瞬く間に食器上のおかずは無くなっていく。
『…っておい!』

目の前の食欲に圧倒されているうちにおかずはほぼ無くなってしまっていた。

マサヒコも男の子しかも食べ盛りのである。

瞬く間に目減りしていく晩御飯にさすがに危機感を抱いた。

『はぁ…母さんご飯のおかわり頂戴。』

もはや目の前のおかずは諦め、ご飯だけでもお腹いっぱい満たそう。
と決めたマサヒコ。

『ごめんねー。さっきのマイちゃんのおかわり分でちょうどご飯終わっちゃったのよ。』

おいおい、そりゃ無いぜ。とマサヒコは心のなかで呟いた。

………………………………
39 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:16:47 ID:8aXaAQyb

『おら〜マサヒコ起きんか〜い』

母親の声で目を醒ます。

気がつくとベッドの上で、見慣れた自分の部屋にはマイはおろか、アイもいはしなかった。

『夢か…』

その状況を認識し、やっとマサヒコは夢の中の出来事であったことに気づいた。
『それにしても…』

夢の中の状況を思い出す。
夢の中では双子という設定だったが、明らかに二人のアイがいた。

『アイ先生の食欲見てるだけでも胸やけ起こしそうなほどお腹いっぱいになるけど、二人だと迫力が違うな。』

思わず一人呟いてしまう。
夢の中でも、夢から醒めてもツッコミ役のマサヒコの立場は変わら無いようである。

『ま、別に嫌な訳じゃ無いけどさ。』

そうもう一言呟いてからマサヒコは朝の準備を始めた。
40 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:18:22 ID:8aXaAQyb
以上です。

続いて

『IF TWINS2 リョーコ編』
です。
41 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:19:43 ID:8aXaAQyb

『どうせあんたヒマでしょ?2時にアタシん家に来なさい!』

おまえは涼○ハルヒか!!

というツッコミをマサヒコが入れたかどうかまでは分からないが、突然の呼出しにももはや慣れてしまっているマサヒコは中村宅へとたどり着き、玄関のベルを押した。

数瞬後顔をだしたリョーコに眼鏡はなく、やや違和感を感じながらも、中村宅へと上がり込んだ。

『よっ!マサヒコ!!よく来たね!!』

部屋のリビングには封印したはずのタバコを口にくわえ、悪戯が成功した時のようなにたにた笑いを浮かべ右手をあげるリョーコの姿があった。

………………………………
42 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:21:21 ID:8aXaAQyb

『はぁ、つまり中村先生も実は双子だったと…』

『『も』ってなによ。他に双子なやつなんかいつものメンツにいたっけ?』

(そういえばあれは夢の中の出来事だったんだっけか。)

言ってしまった後に失言に気づいたマサヒコ。

『まぁ、良いわ。そんな事よりどう?そっくりでしょう?』

華麗にスルーしつつ会話を進めるリョーコ。

リョーコにしてみれば、冒頭のマサヒコの驚き顔を見るのが狙いだったらしく、その後のマサヒコのリアクション等どうでもよかったらしい。

(そっくりって言ってもなぁ…)

確かに外見だけならば違いは眼鏡だけである。

しかしながら、あまのじゃくな性格さえなければ、リョーコは美女である。

目の前のもう一人のリョーコは先ほどからなにも言わずただ二人のやり取りを眺めている。

(ぶっちゃけ静かなら中村先生も…)

嘘偽りなくマサヒコの本音だった。

『改めて紹介するわ。妹のキョーコよ。』

『はじめまして、いつも姉がお世話になります。中村キョーコです。』

なんだか妙な既視感を感じながら差し出された右手に握手をするマサヒコ。

(やっぱり中身は別人だなぁ)

そんな事を感じながらマサヒコが握手をしている最中リョーコが口を開く。

『んじゃ、互いに自己紹介も済んだみたいだし今日の本題行こうか。』

一瞬リョーコが何を言ったかマサヒコは理解できずにいた。
43 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:22:50 ID:8aXaAQyb

顔をリョーコから戻し再びキョーコに移すとキョーコの目は悪巧みを思い付いた時のリョーコの目になっていた。気づけば距離感も近づいている。

『いやさぁ、最近キョーコ男関係ご無沙汰で色々溜まってるみたいなのよ。相手してやってマサ。』

『という訳でよろしくねマサヒコ君。』

『いや、そもそも俺童t…』

『大丈夫、お姉さんが全部教えてあげるわ!』

じりじりとベッドへと押されていくマサヒコ。

その視界には服を脱ぐリョーコの姿が映った。

『あたしもセイジ以外とはご無沙汰だしね。大丈夫、お姉さんが全部教えてあげるわ。』

ベッドに押し倒されながら、マサヒコの意識は途絶えていった。

………………………………
44 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:24:08 ID:8aXaAQyb

『夢か…』

まだ辺りは真っ暗な時間マサヒコは飛び起きた。

案の定マサヒコは中村宅にいる訳でもなく、キョーコはおろか、リョーコさえいなかった。

(それにしても…)

マサヒコはまたひとりごちる。

『夢の中とはいえ、一瞬でも馬鹿な事を考えた自分の記憶をぶっ飛ばしたくなるな。フロイト先生も大爆笑な夢を見ちまったもんだ…』

なんだか、今回のマサヒコは多分に涼○ハルヒに毒されているが、こんな夢をみた後では仕方が無いことなのだろうか…
45 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:25:29 ID:8aXaAQyb
リョーコ編以上です。

続いて

『IF TWINS3 アヤナ編』

です
46 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:40:29 ID:8aXaAQyb

『今度は若田部か…』

『??今度は??』

『ちょっとそれどういう意味よ小久保君』


………………………………

期末テストを消化し暑い暑い言いながらも登校しつづけた1学期も終わり、世間は夏休み。

いつもの集合に向かおうと駅に向かうその矢先二人のアヤナと出会った訳である。
さすがに3度目ともなるとすっかり慣れてしまっているマサヒコと初めての事なので少し強めのリアクションをとったアヤナとのやり取りが冒頭の物である。

今回は今までとはちょっと違っている。

というのも…

(今回はどっちがどっちかわかりやすいなぁ。)

普段接しているアヤナは普段通りである恰好も昨年の夏に見かけた物とそこまで相違無いのである。

そしてもう一人の方のアヤナは体育の時のような後ろで髪の毛を束ねた状態。
所謂ポニーテールというやつで、服装こそアヤナとは大差ないものの、凛とした顔立ちながら、目尻はアヤナほど鋭くなく、どこか冷めた印象すら覚えるほどのものだった。

『納得いく説明をしてもらいたい物ね。』

アヤナがマサヒコをまくし立てる。

その問いには答えずにマサヒコが尋ねる。

『若田部の双子の姉妹か?』

『なんかはぐらかされた感があるけどまぁ、良いわ。そうよ、私の姉のアヤネよ。』

『…若田部アヤネ。よろしくマサヒコ。』

突然下の名前で呼ばれた事に面食らいつつも、差し出された親愛の印である握手に律儀に答えるマサヒコ。
47 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:42:19 ID:8aXaAQyb

『ち、ちょっと、姉さん!!初対面なのに下の名前で呼ぶなんて失礼よ。』

『…問題無い。アメリカでは常にファーストネームで呼ぶ。これ常識。アヤナこそ固い。』

『ちょっと面は喰らったけど、そう呼ぶならそう呼ぶで構わないぞ。よろしくな、アヤネ。』

今度は若田部姉妹が面を喰らう番だった。

『さて、そろそろ行かないとあの理不尽大王に何言われるかわかんねーぞ?今日はアヤネも来るのか?』

『…行く』

『そっか、行こうぜ。』

3人は改めて集合場所に向かった。

………………………………
48 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:43:33 ID:8aXaAQyb

『遅いわねー、早く無ければ良いってもんじゃ無いわよ。』

集合場所に着いたのはマサヒコ達が一番最後だった。
『というか、来て早々下ネタはどうかと…』

いつものやり取りをしてる横では

『アヤナちゃんが二人いるよー』

『若田部さんって双子だったのね…』

同い年二人が食いついていた。

『若田部アヤネ。よろしく。』

マサヒコに対してしたそれのように二人に対して手を差し出すアヤネ。

そのもう一方の当事者はというと…

『な、なによ、わ、私なんか一度も呼び捨てにした事なんか無いわ…そ、それに付き合いは私のほうが長いのになんで初対面の姉さんを呼び捨てなのよ…』

等々顔を真っ赤にしながら呟いている。

『うっひゃーぁ!アヤナちゃんはツンデレだけど、アヤネちゃんはクーデレだぁ!』

『いや、リンちゃん、ツンデレ、クーデレって…』

『…??クーデレ??』

『な、なによ、的山さんまで。いきなり下の名前で呼び捨て??わ、私だってそれぐらい…』

3人の会話の遥か後方に置いていかれながらアヤナはなおも呟き続けていた。

………………………………
49 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:44:50 ID:8aXaAQyb

『で、マサ姉妹丼の味はどんなもんだった?言ってご覧なさい?』

(ちょっ、決まってる!!決まってる!!)

一方マサヒコ、リョーコはというと、集合一発目のボケとツッコミから、あらぬ話しをリョーコがでっちあげ、マサヒコを玩具にしていた。

今はマサヒコから二人に関して聞き出そうとチョークスリーパーをかけている。
その刹那。

『っま、マサヒコ!!…』

響き渡る大音声のアヤナボイス。

突然の事に驚いた全く向こうの会話に参加などしていなかったマサヒコ、リョーコ、そして、妹の突然の大声に何事かを感じたアヤネの3人。

2人より復帰の早かったマサヒコはこれを期にリョーコから脱出。

驚いて固まっていたリョーコから抜け出すのに、力を込めている体制から抜け出すのと同じぐらいの力加減で抜け出してしまった為、マサヒコはよろめく。そして掴んだ…

アヤネの胸を。

『きゃああ〜〜!!』

今度はアヤネの大音声ボイスが響き渡る。

その直後にはパシーンという渇いた音が響き渡った。

………………………………
50 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:46:24 ID:8aXaAQyb

『…っ、痛……くない』

思わず頬に手を当てながら体を起こすマサヒコ。

いつもの如く気づけば自分の部屋だった。

『双子であるからには本質は一緒か…』

アヤナとアヤネには容姿や性格といった大きな違いがあった。

しかしながら、マサヒコからのセクハラ(?)に対するリアクションは同一人物のそれだった。

『中村先生の時で学んだはずだったんだけど…』

ここまでひとりごちてマサヒコは思う。

所謂夢の中の出来事で自分が過去の教訓を生かし行動できる可能性は皆無であるそれならば…

そこまで考えマサヒコは再びベッドに潜る。

(せめて、現実の若田部にはひっぱたかれないように行動しないとな。)

そんな事を考えながらマサヒコは眠りに落ちていった。
51 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:48:24 ID:8aXaAQyb
アヤナ編以上です。

続いて

『IF TWINS番外編 妹は思春期』

です。
52 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:49:37 ID:8aXaAQyb

『ねぇ、もし…』

ここは城島家。翌日は土曜日と休みなことも手伝い、しかしながらシンジにしてみれば大学最初のレポート提出を控え翌日の休日を無駄にしないためにも、リビングで各々過ごしている。
時刻は深夜2時少し前といったところである。

………………………………

『ねえ、もし、お兄ちゃんが双子の女の子から同時に愛されたらどうする。』

カナミはこの時間やっている某ローカル局のアニメに最近はまり混んでいる。

一度は聞くのをためらったが、しかしながら意を決しシンジに投げかけた質問である。

『んな事言われてもなぁ…一人さえ経験が無いのに…』

シンジはぼやくように言う。

シンジは大学へと入学したものの未だ彼女いない歴=年齢な今日である。

『そっか、お兄ちゃん童貞だもんね。』

エロボケというよりさらりと酷いことを言うカナミ。

『じゃあさ、身近な人がもし双子だったら?これなら想像しやすいんじゃない?』

そういわれてシンジは軽く想像してみる

………………………………
53 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:51:08 ID:8aXaAQyb

もしナツミが双子だったら…
(華麗なるツープラトンだろうなぁ…)

もし小宮山先生が双子だったら…
(迷惑は2倍だろうな…)

もしカズヤが双子だったら

(はぁ、想像もしたくない。実際の犯罪ぐらい起こしそうだ…)

もしマナカが、ショーコが、金城が、双子だったら…

(カナミ回りで想像するのはよしておこう。いつもの2倍は苦労するだろうな。)

もしアキが双子だったら…

(ツッコミ役が増えるのは歓迎かな。ただアキちゃんだとカナミ達のおもちゃが増えるだけのような…)


そこまで考えてじゃあ、カナミはと思う。


本編中一度も登場しなかった両親がアレなため、兄妹二人暮し。ここにもう一人増えること。

それは素晴らしいことのように思う。

カナミはお兄ちゃんっ子である。

おそらくその由縁は寂しさから来ているのでは無いか?

とシンジは思う。

それに血は繋がってなくとも友人達にまるで姉妹のように振る舞うカナミは実際姉妹がいたとしても、互いを思いやれる良い姉妹になるのではないだろうか。

そんな事を考えているうちにシンジの心の中は次第に暖かいもので満たされていった。

『でも、お兄ちゃん。』

『ん?』

シンジの思考を遮るようにカナミが話しかける。

『もし、お兄ちゃんが双子だったら私のアナルガバガバになっちゃうよ。二人のお兄ちゃんに毎晩代わる代わるアナルを求められるってのは…あ、でも、そうか、遺伝学的にはお兄ちゃんが双子なら、私も双子になるのか!!毎晩スワッピングだね!!』

妹よ、俺がいつおまえのアナルを求めた。
シンジの頭の中にはその事が渦巻き、今までの思考は木っ端みじんに粉砕された。

『だぁー!!この話題禁止!!禁止!!今の現状のままが俺は一番良い!!』

なかばやけ気味にシンジが叫ぶ。

やっぱりカナミは一人だけでいいや。

二人もいるとなんかすごいことになる。

これは予感ではなく、確信である。

そんな事をシンジは思いながら城島家の夜は更けていった。
54 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:55:03 ID:8aXaAQyb
番外編以上です。

ここまで投下して気づいたんですが、一つ事の文章量は携帯なのでそこまで多くなく、一レスで収まるっぽいです。

なんか迷惑かけてすみません。

今まで細切れに投下してましたが、まとめていきます。

『IF TWINS4 ミサキ編』
です。
55 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:57:49 ID:8aXaAQyb
たびたびすいません。

収まりませんでした。

今まで通りで投下します。
56 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:58:43 ID:8aXaAQyb

『よぉ、マサヒコ!!今日は俺も参加させてもらうぜ。』

そう声をかけてきたのは、ミサキの双子の兄であるマサキ。

『珍しいな、マサキがうちらに加わるなんて。』

マサヒコも当然知らない人物ではない。

マサヒコとミサキが疎遠になっていた期間も同じサッカークラブのメンバーとして同じ釜の飯を食った気心の知れたミサキと同じ、いやそれ以上の幼なじみなのである。

………………………………
57 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 13:59:57 ID:8aXaAQyb

マサキは、髪の色はミサキと同じで明るく、顔立ちもかなりミサキにそっくりである。
髪型はそこはやはり男の子、マサヒコより若干短めのミディアムヘア。
性格はサバサバしており、男女関係なく仲がよい、ミサキとは違ったタイプのクラスの人気者である。

もちろん、そんな人気者の彼がこうしてやって来たのには訳がある。

それは

【妹の恋愛をアシストすること。】

妹の思いを知ってか、知らずかそのフラグをことごとく倒しつづけるマサヒコ。
そんな二人の関係が進展して欲しいと一番思っているのは間近で二人を見てきたマサキに他ならないのである。

………………………………
58 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:01:12 ID:8aXaAQyb

『〜でさー、〜がさー』

『ほんとかよ、俺そんな事全く知らなかったぞ!?』

マサヒコとマサキは笑い合うようにいろんな話しをしている。

ミサキは二人の話しに耳を傾けながらも絶妙なタイミングで会話を挟んでくる。
三人の昔から変わらない一番互いに心地のよい距離感である。

『ところでさ、俺、同じクラスの鳥谷と付き合いだしたんだよね。』

『え!?本当お兄ちゃん?』

突然の話しに思わず反応するミサキ。
マサヒコも口こそ挟まなかったが驚きは隠しきれない。

『本当だよ、本当!!二人に嘘言ってどうするんだよ。』

マサミサコンビとマサキが互いの事を案外知らなかったりするのはマサキが未だにサッカー部さらには部長として、家庭教師があるからと放課後すぐに学校から帰ってしまう二人とは下校時刻がまるで違うが故である。

しかしながら、こうして3人で揃って改めて話しをしてみると、出てくる話しにそれぞれ驚いたり、笑ったりしながらも、そこに溝は一切無いのである。

………………………………
59 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:02:47 ID:8aXaAQyb

マサキの彼女出来ました宣言から話題は一気に恋愛の話しで盛り上がる。誰と誰が付き合ってるだの、あの二人が別れただの。

そんな会話の流れの中、マサキが切り出す。

『そういやさぁ、ミサキにも好きな奴がいるみたいでさぁ、最近妙に色気づいて、ファッション雑誌なんて読み耽ってるんだぜ。どうよ、マサヒコ?』

『いや、どうって…』

言い淀むマサヒコ。
別に心当たりが無い訳ではない。

ミサキはここ最近確実に変わってきている。

再び親交を持つようになりだした中学一年時に比べ、スカートの丈は短くなった気がするし、よくポーチを持って身嗜みを整えに行く姿も見かける。

何よりも幼い頃からいつも決まっていた髪の長さを少しずつミサキが伸ばしている事にもマサヒコは気づいているのだ。

なんだか、やましいことを考えてしまったようでマサヒコは突如として黙り込んでしまった。

『…』

会話が一行に続かない空気のなかで、マサキはトイレに行く事を宣言して部屋を出ていった。

………………………………
60 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:06:52 ID:8aXaAQyb

『『…………』』

二人きりになった部屋の中にも沈黙という空気が流れた。

そんな空気のなか、ミサキが口を開く。

『お兄ちゃんあんな事言ってたけど、マサ君はどう思う?』

嫌が応にも先ほどミサキを異性として意識がさせられた直後のこの質問にはかなりの破壊力があった。

一度異性として意識してしまえば、ミサキはかなり魅力的な女の子である。
幼なじみフィルターは正しく風前の灯だった。

『ねぇ、マサちゃん?』

なおも何も発しないマサヒコに痺れを切らしたのか、なおもミサキは問いかける。呼称を幼い頃のものへと変化させて。

さすがのマサヒコも観念したのかぶっきらぼうに

『綺麗になったと思う…』
一言だけ返す。正確にはそれだけ返すのが精一杯だった。

『マサちゃん…』

瞳を潤ませながらミサキは次の行動に移ろうと体を持ち上げる。

しかしそれは出来なかった。


ミサキは3人での話しが始まった当初よりずっと正座をしていた。痺れに痺れた足は、事ここに至って限界を迎えたのである。

そして、ミサキは尻餅を着くように後ろに座り込んだ。
61 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:08:04 ID:8aXaAQyb
ミサキを支えようと立ち上がったマサヒコだが、

『…………』

本日何度目かの沈黙とともに固まってしまう。
そして、響くのは

『きゃああ〜!!』

ミサキの悲鳴。

ミサキの今日の服装は先ほどマサヒコが心のなかで指摘したように丈の短くなったスカート。
つまり、ミサキの今の態勢ではスカートの中は丸見えである。

そして、その光景を目の当たりにした途端に固まったマサヒコ。

ミサキがその理由に気づくのに時間はいらなかった。

バタン


突然の扉の開く音。

油のきれた自転車のタイヤのような音を発しながらマサヒコが振り向いた先にいたのは、ミサキが怒ったときよろしく、オーラを纏ったマサキだった。

『マ・サ・ヒ・コ〜!』

そんなマサキから逃げようと後ずさるマサヒコの背後からもオーラの気配。そちらをみれば、こちらは本家本元オーラを身に纏ったミサキが佇んでいた。

『ちょっ、不可K』

『『問答無用ー!!』』

二人の声が重なり大津波となり自らに襲い来るのを、マサヒコは確かに感じた

………………………………
62 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:09:13 ID:8aXaAQyb

『はぁ、また夢か…』

もはや何度目なのかわからない。目を開けた先の光景にマサヒコは安堵する。

『しかし、マサキって…』
夢の内容を思い出し苦笑するマサヒコ。

夢の中とは言え、かなりのご都合主義がまかり通った世界だった。とマサヒコは思う。

(それもこれも、今までみた夢もすべて…)

そう思いながらマサヒコは時計を確認する。

翌日の用事のため起床するにはまだまだ早過ぎる時間である。

『まさか、あいつがなぁ…』

そうひとりごち、今の自分の環境が見させた一連の夢であったと自らを納得させ、マサヒコは再び眠りについた。
63 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:10:35 ID:8aXaAQyb
ミサキ編以上です。

続いては

『IF TWINS最終話 リンコ編』

です
64 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:11:45 ID:8aXaAQyb

『『マサヒコ君、早く〜!!』』

かねてからの約束であった遊園地でのデート。
朝早く起きた甲斐もあって、まだ昼前ではあるがかなりの乗り物に乗ることが出来た。

しかしながら、マサヒコの身体には確実に疲れが貯まり、いくつか撃破したところでマサヒコはギブアップを宣言。ベンチに座り込んだ。

そんなマサヒコを呼ぶ二人の少女。

的山リンコ、的山レンコの双子の姉妹はまだまだ乗り足りないよっ!!と言わんばかりに顔を輝かせていた。

………………………………
65 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:12:41 ID:8aXaAQyb

そのどこかほんわかとした天然の空気からは想像できないが、リンコは中学の3年間を自身に双子の姉妹がいることを隠し通しながら過ごした。

最も、本人いわく

『ほぇ?聞かれなかったから。』

だそうで、

彼女の恩師いわく、

『ま、私は知ってたけどねー。』

だそうである。

事の顛末は2年前に遡る。

アイリョーコのかてきょコンビ+海外留学者を除く教え子グループの一角の報告から全ては始まった。

………………………………
66 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:13:44 ID:8aXaAQyb

『新入生代表抱負の時さ、リンちゃんそっくりで的山レンコって人が登壇したのね。私、びっくりしちゃった。』

聖光女学院に進んだ天野ミサキからもたらされた情報は思いもよらないものだった。

『それ、私のお姉ちゃんだよ〜』

リョーコを除いた全員が固まったのは言うまでもなかった。

………………………………

日はどっぷりと暮れ、3人は夜7時のパレードを今か今かと待ち侘びていた。
3人が住むのはここから離れた他県の町。
終電の時間を考えるとパレードを見たらすぐに電車に飛び乗らなけばならない。
しかしながら、3人は高校生。季節柄春休みであることと、両家の親よりせっかくだから楽しんで来い。特にマサヒコ、二人を退屈させるんじゃないよ?との言葉と宿泊施設の手配という厚意により、3人に時間制限など無いのであった。

………………………………
67 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:15:05 ID:8aXaAQyb

事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、的山双子姉妹が一行に加わり、馴染むのに時間はかからなかった。

特に学校しかもクラスまで同じマサヒコと的山姉妹がプライベートで遊びに行くようになるまでに時間はかからず。

そして迎えた一月ほど前。
バレンタインデー。

マサヒコはレンコに呼び出されていた。

『どうしたレンコ?』

二人を区別するために下の名前で呼ぶようになったマサヒコ。最初は照れが先行したが、このころには既に慣れてしまっていた。

『マサヒコ君の事が好き。』

手編みのマフラーとともに紡がれたレンコの言葉。

静寂が辺りを包んだが、それも一瞬の事だった。

『ちょっと待ってよ!!』

リンコを知る二人、いや、知っている全ての人間がこの子にこんな声が出せたのか?と驚いてしまうほどの凛とした声が辺りには響いた。

『レンちゃん、告白は2人一緒って約束したじゃん。』

強い意志をたたえしかしながらどこか悲しそうなた瞳を輝かせながらリンコは言葉を紡ぐ。手にした手袋とともに。


その後しばらく姉妹は軽い言い合いを繰り広げた。

マサヒコは2人同時に告白されたという状況に頭が真っ白になりただ眺めているだけ。
68 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:16:26 ID:8aXaAQyb

『じゃあ、2人一緒に付き合えば良いんだよ!!』

唐突にリンコの天然爆弾が炸裂。

『『…っ!?』』

思わず固まる2人。

おいおい、言ってることわかってるのか?そうマサヒコは言おうとした。

しかしながら先に言葉を発したのはレンコ。

『そうだよ!!なんでそんな簡単な事に気づかなかったんだろ!!ナイスだよリンちゃん!!』

えへへと笑うリンコと目を合わすレンコ。

やがて2人の声がマサヒコの元へ。

『『マサヒコ君、私たちと付き合ってよ!!』』

マサヒコの前には理性の壁が立ち塞がった。
中学時代のようにいつまでもこの関係でみんな一緒にいたいという気持ちもあった。

しかしながら、その頃よりマサヒコの精神も2人への思いも成熟しすぎていた。
マサヒコは世間から後ろ指を刺されるであろう事も覚悟の上で二人を受け入れ、その手で抱き寄せた。

………………………………
69 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:18:52 ID:8aXaAQyb

『『アッ…ンム』』

行為の最初のキスは3人一緒。
それはいつのまにか決まった暗黙のルールだった。

やがてマサヒコの手は二人の乳房へ。

『『アッ…ンッ』』

双子だけあって二人の性感体は全く一緒。

数少ない行為の中でもマサヒコはそのことを熟知していた。

二人も4月1日を跨ぎ高校3年生になっていた。

中学3年時には恥毛も生えてなかった(らしい)、さらにはこれでもかというくらいのお子ちゃま体型だった2人も大人の女性へと発展途上の最中。
お世辞にも大きいとは言えないものの女性であることを確かに主張するその膨らみにマサヒコは優しく、しかしながら確実に触れていく。



時間とともに受け攻めの構図は際立っていく。

…クチュ…クチュ

『ん、アァア…』

響くのはマサヒコとリンコの口撫の音。それからレンコの快楽の声。

リョーコ仕込みのテクを披露しマサヒコを攻めるリンコと、マサヒコの愛撫を受け止める役の普段は快活、しかしながら少しドジで、ベッドの上では大人しいレンコ。
70 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:19:47 ID:8aXaAQyb
そんな事もあり、いつも先に準備が出来上がるのはレンコの方。
マサヒコは正確に狙いを定め挿入していく。

ズチュ…ズチュ

部屋に生々しく響く水音。

『…んっ、っぁ、マっ、まさ…あぁぁ』

レンコの嬌声。

なんでかはマサヒコも知らないがベッドの上では2人はマサヒコを呼び捨てにする。

きっと2人なりのこだわりなのだろうと思う。

『んっ、……っつ、は……ぁぁぁあ』

一段と大きな声。嬉々としてマサヒコに吸い付くレンコの膣。

いつも先に達するのはレンコでマサヒコは巻き込まれる。

マサヒコはコンドーム越しに精を吐き出す。
その時もう一度レンコは絶頂に震える。

行為が終わるとマサヒコは一度レンコにキスをする。
それを合図に安心した様子で目を閉じるレンコ。

マサヒコはコンドームをつけなおし、すっかり出来上がったリンコに狙いを定め挿入する。

一見義務的に行われているような気もする3人の行為だが、それぞれに信頼があるからこそ営まれる行為なのは明白だった。

………………………………
71 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:21:08 ID:8aXaAQyb

全てが済んだ後で3人は一緒に眠る。

進んでいる道程が人から指差されるものであろうと、茨の道であろうとリンコとレンコはマサヒコの腕を枕に、二人の柔らかさと温もりで安堵しながらマサヒコも

ただ、幸せそうに寝息をたてる。

それが3人の幸せの形。
72 Y-275[sage] 2008/05/15(木) 14:27:08 ID:8aXaAQyb
以上全編投下終了です。

なんか、どたばたした投下を長々とすいませんでした。

多少エロ風味はありますが、どちらかというと小ネタとして書き始めたので小ネタを読むような軽い感覚で読んでいただければ光栄です。

それにはいたずらにレス数が多い気もしますが。

アキモノは書き進められ次第投下します。

エロのみを書くのはすごく難しいです。


その他に関してはまたネタが浮かんだ時にまとめて書き上げて投下します。

それでは失礼します。
73 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/15(木) 17:48:31 ID:dMva8+TZ
乙乙
大量の新着あってびっくりしたw


保管庫wiki、編集に協力しようとしたけどよくわからん…どうすりゃいいのか
74 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/16(金) 14:30:28 ID:xyrIlPbt
うむむ
75 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/16(金) 14:42:39 ID:osnoRvL4
双子ママンはまだですか?
76 名無しさん@ピンキー 2008/05/16(金) 21:47:04 ID:l+zwbPbu
カナミとエーコは姉妹みたいなもんだった
77 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/17(土) 17:02:56 ID:JHxzgklO
ウィキどうやったらええのん
78 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/17(土) 19:50:25 ID:W49j+goS
>>77
とりあえず、画面左上(氏家ト全エロパロまとめwiki)と書かれている下にある
「編集 履歴 添付 設定 +新規ページ作成」
とあるうちの「+新規ページ作成」を選べばいいようです。

雛型とするページはいらないでしょうから放置。ページ名はタイトル通りに(
たとえば上記Y−275様の作品であれば「IF TWINS」でしょうか)すればいいでしょう。


次にページをリンクさせる。

・「濱中作者別まとめ 」に「Y-275」さんの項目を立てる。
・「濱中カップリング別まとめ」に「多数」の項目を立てる 。

どうやって書くかはそれぞれのページを開いてから
「編集 履歴 添付 設定 +新規ページ作成」
のうちの「編集」をクリックします。

その後どのようにやるかは、別のページを見て真似る。

たとえば「妹作者別まとめ」のページを開き、やはり「編集」をクリックする。
これでどのように自分がさっき作った作品のページと、まとめをリンクさせるかが
わかるでしょう。
(記号の半角全角の違いで失敗することがあるのでコピーして書き換える
ほうが正確)
79 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/17(土) 21:58:41 ID:Zv6B62g9
Wiki編集、トマソン氏の「アキの苦手克服」シリーズでやってみたが
これでよいかのう?

どちらかというと、作者別ページに表を追加してから内容を編集した
ほうが楽そうですな。
80 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/17(土) 22:33:07 ID:9ptzLopM
アヤナとミサキの百合マダー
81 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/18(日) 00:13:29 ID:7fbe4D71
>>79
GJ
82 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/18(日) 01:09:12 ID:Jm8BLrcr
Wiki編集
トマソン氏とアカボシ氏の分は終わった……と思う


慣れてしまえばひたすらコピペなんで難しくはない。時間が取れる人は手伝って欲しい


漏れの場合、手順はこんな感じ

1)作者別まとめページを開き編集モードに入り、目当てのパロ作者さんのところに行を追加、
タイトル、キャラを入力し保存

2)作者別まとめページを開くと、今入れたところにタイトルが出ている。
その右に?マークがついているのでそれをクリックすると編集できる。タイトルのよみがなを
入れ、古田監督の保管庫より内容をコピペ

3)カップリング別まとめページに移動。編集に入り、目当てのカップリングの
ところに行を追加。タイトル、作者名、キャラを入力。タイトルには一意性が必要なので注意。

これで一作品おしまい。慣れてくれば複数のSSを一気に出来ると思う

続き物の場合は最後に次の話へのリンクを貼ると親切だろう。 
本文中に [[タイトル]] でリンクになる
(たとえばトマソン氏の「アキの苦手克服イントロ編」の最後を見てもらえればわかる)

あと、タイトルと本文はあまり長すぎるとはじかれる。
アカボシ氏 「素人投稿ビデオ 女子高生マナ● 〜処女喪失中出し180分〜」はタイトルを
省略せざるを得なかったし、トマソン氏「暴走」は前後編に分けざるを得なかったが、これは
Wikii職人の税金と思うしかあるまい


何しろ作品数も職人数もすごいので、古田保管庫を眺めていると気が遠くなる。
改めて、時間が取れる人は手伝って欲しい。
83 郭@携帯[sage] 2008/05/18(日) 17:50:16 ID:S1KnPuwE
ども、郭です。
アヤナ帰国SSも脱稿し、ネット再開したは良いのですが
海外ドメインの関係とかで書き込み制限を受けてまだ投下できません。
解除次第速やかに投下しますんで暫しお待ちを。
84 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/18(日) 22:56:56 ID:Krl9uzgB
Wiki編集
妹の部を後ろからはじめて
# 宣銅烈氏
# 拓弥氏
# 天邪鬼氏

の分は終了しまスタ。
85 傍観者[sage] 2008/05/19(月) 01:29:57 ID:FLPS32zk
WIKIの編集お疲れ様です。

3か月も前の続きなのでお忘れかもしれませんが、書いた分を投下します。

前回は前スレ445です。
86 傍観者[sage] 2008/05/19(月) 01:33:30 ID:FLPS32zk

「え、それは・・・、どうだろ」
 これまで正常位でしか交わったことのないマサヒコはうろたえる。
「ねぇ、いいでしょう?」
 淫らな眼差しでマサヒコを見下ろすミサキ。彼女の手が肉茎に添えられる。
「あ、ああ」
 マサヒコは唾を飲む。
「じゃあ、行くよ」
 ミサキがゆっくりと腰を下ろし、自らの股間の割れ目にマサヒコを触れさせる。当然彼
女自身もこのような体位は初めてなのだから、緊張している。自分で自分を貫くようなも
のだからなおさらだ。陰唇をつい閉ざしてしまい、うまく入らない。
「ミサキ、本当に大丈夫か?」
「大丈夫、大丈夫。ゆっくり、ゆっくりとやれば・・・」
 自分で主導してみて改めてセックスの難しさを実感するミサキ。それでもマサヒコの昂
りを感じると股間はますます濡れてくる。
「はぁ、はぁ、アン!」
濡れてくれば、1ミリずつでもマサヒコが入ってくるような気がする。ゆっくりとあせら
ずに彼女は体位を調整していく。
「ん、んんぁああっ!!」
 ミサキが嬌声を上げる。亀頭の先1センチほどがミサキの割れ目を押し開いて入った。
ようやく入り口が開いたのだ。後はミサキの体にマサヒコの肉銛を埋め込んでいくだけで
ある。
 ここまでですでにミサキは汗だくである。しかし、それでもミサキは焦らない。膣でマ
サヒコの一物の形を確かめるようにゆっくりと体を下ろす。さっき口と舌で感じた微細な
起伏、浮き出た血管の脈動までゴム越しに感じ取れるようにゆっくりと味わって。
「ア、アン。すごい。マサちゃんが私の中で震えてる!マサちゃんが私の中で感じてるん
だね!」
「ああ、凄い!良いよミサキ!」
 マサヒコの方はこれまでと全く違う性交の感触に驚いていた。突く性交とは全く逆の埋
め込まれる性交。柔らかく、不規則に締めつけてくる膣の感触。知らず知らずのうちに茎
がどんどん飲み込まれていく感触。先程のフェラチオと同様に、自分の方では次にどのよ
うな快感が襲ってくるか分からないという、受動側の喜びと快感に感じ入っていた。
「う、あ、ハァンッ!!」
 ミサキが小さくのけ反り、ひときわ大きな声を上げる。遂にミサキがマサヒコの上に完
全に乗りかかった。つまりマサヒコの分身を完全に飲み込んだのだ。少女は口の端から少
し涎を垂らしながら呆けたような笑みをマサヒコに向ける。
「じゃ、じゃあ、ゆっくりと動かすよ」

87 傍観者[sage] 2008/05/19(月) 01:34:43 ID:FLPS32zk

 まるで、男が処女を相手にするようなことをマサヒコに告げるミサキ。
「ああ、無理しないでくれよ」
 微笑み返しながら健気な相手を気遣うマサヒコ。
「ん、あ、ああっ!」
「う、んぐっ!」
 ミサキは出来る限りの力でマサヒコを締めつけながら体を再び持ち上げる。マサヒコは、
締め付けられ、引っ張られた上、体勢の変化により予想外に性器を曲げられ少し顔をしか
めた。痛いわけではないが完全に不意を突かれ、いつ暴発するか分からない不安が頭をよ
ぎった。
 ゆっくりと体を上げ続け、マサヒコの物は完全に抜けてしまう。一呼吸置いてまた体を
下ろす。先程と違い、完全に蕩け切ったミサキの外性器はマサヒコを何の抵抗もなくスム
ーズに包みこむ。
 そして、
「あぁん!」
 ミサキが急に体を下ろす。
「うわっ」
 流石にちょっと痛みを感じたマサヒコ。その表情を見てミサキが涙目になる。
「ご、ゴメンネ、マサちゃん。ちょっとペース上げようと思ったら変にひねっちゃった?」
「いや、大丈夫。続けてくれよ」
 過度に心配するミサキをなだめるマサヒコ。マサヒコもこの新しい状況を楽しんでいる。
はじめのうちは下手でもしょうがない。けど、熱心なミサキのことだからすぐにコツを掴
むだろう。
「じゃあ、続けるよ」
 ミサキがまた体を上げる。ミサキ自身、大いに感じてしまっているので呼吸にあえぎ声
が混じる。今度はおおよそ亀頭が全部飲まれている状態で止まった。
 そして降りる。今回は上るときと同じくらいのスピードでゆっくりと飲み込んでいく。
マサヒコの陰茎の表面に、皮膜越しで膣の入口が這い進んでくる感触が伝わり、マサヒコ
の全身を痺れさせる。
 そして降りきったところでまた上る。
「あ、あぁ」
 ミサキは絶えず小さく喘ぐ。マサヒコの方も時折目をつむって快楽に耐えている。

88 傍観者[sage] 2008/05/19(月) 01:35:51 ID:FLPS32zk

 また下がる、また上る。数往復したところで慣れてきたのかペースが上げてきた。
「ウン、アン、アン!」
「うっ、あ、すごっ」
 動きが激しくなるとともに、二人の声が大きくなる。ミサキの体から溢れてきた潤滑油
がマサヒコの股間まで濡らしてきた。
 スピードは上がり続けミサキの体が可能な限界の速さに達した。髪を振り乱し、狂った
ような笑みでよがる。自分の体の中で動く、いや動かしているマサヒコのペニスがたまら
ない。強く咥え込んでマサヒコを喜ばすだけでなく、自分で痒いところに手を届かすよう
に膣を抉りこすることができる。セックスと道具を使ったマスターベーションが組み合わ
さったような感触だ。
 ミサキの動きは激しいが、もてなされるマサヒコの方にとっては忙しなくしつこいが優
しく包まれている感じだ。慣れたミサキは先程のように変に肉棒をひねったりはしない。
動きは激しくとも膣壁は柔らかく快楽をじっくりと絞り出そうとしてくる。一度発射した
あとなのに先ほど以上の性欲が湧いてくる、自分で一切動かなくとも快楽が押し寄せてく
る、そんな初めての経験にマサヒコは夢心地になっていった。
 激しく乱れながらも、ミサキはマサヒコの変化を感じていた。マサヒコの昂りが大きく
なる。あと少しでマサヒコに奉仕するという当初の目的が達せられるのだ。もはや自分も
限界寸前だが、そのことで理性を微かに取り戻し、懸命に上下運動を続ける。
 そしてその時が来た。
「ううっ!ふぅ」
 達したマサヒコが声を上げる。彼の亀頭が一瞬爆発的に大きくなったように感じられ、
コンドームを突きあげるような衝撃を体で感じたミサキ。それで理性の糸が切れた彼女は
その直後にイッた。
「アアッ、アアッ、マサちゃーん!!」
 絶叫。首を大きく後ろに逸らしたきり、これまでの激しい動きが嘘のように、ミサキが
硬直する。それも数秒、急に脱力しマサヒコの物を入れたまま彼の胸に倒れ込んだ。二人
ともこれまでにないほどに息を荒げていた。
 2、3分ほどそのまま無言で身を寄せ合っていただろうか。ようやく落ち着いてきたマ
サヒコが声をかける。
「ミサキ」
「うん・・・」
「今日は凄かったな」
「ありがとう」
 見つめ合う二人。マサヒコはミサキの頭を包むように抱えると彼女の唇に自分の唇を添
わせ、重ねた。二人はそのまま何度も唇を塞ぎ合い舌を絡めた。
 徐々に動きが激しくなる中、マサヒコが一度唇を放して告げた。
「ミサキ。今日はまだ大丈夫かな」
「え?」
 ミサキは訳が分からず問い返そうとした、が、すぐにその意味を感じ取ることができた。
 行為を終えた後もずっと挿入されたままだったマサヒコの性器がまた固さを取り戻して
きていたのだ。自分の体もそれに呼応して再び熱くなる。
「うん、もっと、もっと楽しもう」
 やや疲労を滲ませながらも甘ったるい声でミサキは答える。
「よし、じゃあ」
 マサヒコはミサキを抱いたまま上体を持ち上げた。ミサキを貫いたまま膝を崩して座る
形になる。
「今度は俺がミサキを楽しませるよ」
「えっ?」

89 傍観者[sage] 2008/05/19(月) 01:36:39 ID:FLPS32zk
今夜は以上です。次で終わらせると思います。
90 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/19(月) 07:28:13 ID:gs1i2vfq
おお、よくぞ戻ってこられました。
乙です。
91 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/19(月) 13:28:33 ID:gcWjNyCy
傍観者氏乙!
これからも期待してます!

そして郭氏も復帰をお待ちしています
次が確か記念の100投下目だと思います
92 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/19(月) 23:34:04 ID:aWZh5IBF
傍観者氏、GJ!


Wiki編集のほうは妹の作者別、下のほうから。
# クロム氏
# 412氏
# 542氏
# そら氏
# マリリスト氏

を今日済ませた…と思う。
多分Wikiを作ってくれた新監督だと思うが、同タイミングでペピトーン氏の作品を
入力してくれている人がいてチョト嬉しかった。

監督!コテをつけてくだせえ ( ・∀・)ノシ
93 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/20(火) 02:08:57 ID:QEg5SySN
そうか、投下数上位者は莫大な数のSSだから大変なんだな


ところで生徒会、次号で重大発表ってなんぞ?
94 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/20(火) 04:06:33 ID:IIOTUm4y
「次号で最終回!」じゃね?
95 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/20(火) 12:33:51 ID:dTJK4sps
まさかの本誌復帰フラグ?
96 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/20(火) 17:21:42 ID:KbK9K9OF
『次号から4コマじゃなくなります。』


だったりして
97 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/20(火) 20:36:32 ID:O/DOAXZq
 
Wiki編集、妹の作者別の下のほうから。
# ライズ氏
# 102氏
# 弱味☆氏
# 雷電氏

が終了。濱中のほうもぼちぼち進めてくれている人がいてチョトうれしい。
98 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/21(水) 01:08:32 ID:HIHxKY4F
前スレに統計があったと思うが、確か作品数上位数人で500近いSS全体の六割を占めてるんだよな
もう本にできるんじゃないか…
99 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 13:55:30 ID:fLc3QZHL
住人の皆様、職人の皆様お疲れ様です。

特にWiki編集してくださっている皆様にはホントに感謝してます。
時々投下はしているものの、基本読む側として参加してるので。
携帯からだと古田氏保管庫の文章コピーができなくてどうしようもないので。

前回は小ネタの投下でしたが、以前書きかけで放置していた前スレ>56の続き、
『ゴスロリアキ』の続き、というか本番編が出来ましたので投下します。

スルー対象ワードは
『キャラおかしい』
『凌辱ゲーっぽい』
『中だし』

です。

あと、時間が経ってしまったので文章体が変わって違和感を感じるかも知れませんがスルーしてください。

では、投下。
100 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 13:56:49 ID:fLc3QZHL

『んっ…ちゅっ』

思春期男子としてAV鑑賞をし、その趣味、嗜好はやや過激なものに寄ってはいるものの、シンジも初めてということはあり、まずはキスから二人は始めていく。
一度唇を離した後、再度キスをしながら、シンジの手はアキの胸へ。

『んっ…ふっ…ん』

徐々にキスは深いものになっていく。

しかしながら、やや苦しそうなキスに対するリアクションは返って来るものの、胸への愛撫に対するリアクションはいっこうに得られない。

そのリアクションの無さはその手に強弱をつけようと、乳首を探し当て、指で摘んでみてもいっこうに変わらない。

そうこうしてるうちにシンジは初めての焦り、キスの後いきなり胸に触れてしまった後悔、普段カナミ達が口にしている「巨乳は感度が悪い」という説への疑念等から一旦手を止め、唇も離し、問いかける。

『あ、あのさ…アキちゃん…、さっきから胸に触れてみてるんだけど、なにか感じない?』

『…い、いや、何て言うか、むず痒さというか、こそばゆい感じはするんですけど…』

そこまで、答えてアキも黙り込む。
101 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 13:58:03 ID:fLc3QZHL
シンジが自らの胸に愛撫を施しているのも知っている。しかしながらそれが快感へと繋がっていないのも事実なのだった。

アキにとってシンジは憎からず思っている相手。事の顛末はドタバタとはしていたものの、その心は受け入れていない訳ではない。

『そ、その、私初めてで緊張してるだけだと思うんですよ。しばらくたてば慣れてくるとは思うんで気にしないでください…』

そう言ってアキの方からキスをしてくる。

………………………………
102 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 13:59:21 ID:fLc3QZHL

その後、シンジは試行錯誤しながらアキを攻めていった。

胸に触れた手は先程のように強弱をつけてみたり、乳首に触れて見たり。

キスをしていた口はいつしか首筋、うなじ、耳たぶと時には甘噛みで歯を立てながら。

前を開き、直接胸に触れてみたりもしているのだが…

(なんていうか全体的にリアクションが薄いんだよなぁ…)

そのいずれもアキにとっては快感に結び付くものとは言い難いものだった。

(なんとかしてあげたいなぁ…)

シンジ自身は豊満なアキの胸に自らの手が触れているという状況にかなり興奮は覚えている。
しかしながら、目の前のアキの薄いリアクションに、自らのテク不足やら、申し訳なさを感じている。
今までも散々試行錯誤を繰り返しては来たが、更なる思考の回転をさせながら、行為を続けていく。

何度目かになるか、身体へのキスを終え、シンジが顔を上げる。
103 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:01:02 ID:fLc3QZHL

その視界には、普段から見慣れた明るい髪色短髪のアキの表情と、普段はけして見ることのないアキの女性としてのきめ細かな素肌、豊満な胸に色づく淡い色をした乳輪。そして、これまた実物を生で見るのは初めてなゴスロリ衣装…

そこまでを視界に入れて、シンジの思考は飛躍する。
ゴスロリ衣装、そして感度の悪い女の子…

(確か、どこかで)

シンジの頭の中に、その昔プレイしたエロゲーの事が頭をよぎったのはその直後だった。


思考が固まると同時にシンジはアキに、今までの向き合った体制から仰向けになることを要求。

そして、アキの頭を少し高い位置に固定させ、手つきをねちっこいものへと変化させていった。

そうこうしているうちにアキの目の色に若干の変化が現れたことを見てとるとシンジは声をかける。
104 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:02:34 ID:fLc3QZHL

『アキちゃん、見えてるでしょ?』

『?』

一瞬シンジが何を言ったのかわからずにアキは怪訝な顔をする。

『俺の手の中で形を変えて柔らかい。指の間からも肉がはみ出てるだろ?』


『……っ!!』

突然の事にアキはおどろきを感じたが、態勢的に視界に入り込んでくる光景と、それを意識させるような(それがねらい)シンジの言葉に頬を赤らめながら自らの乳房を凝視する。
その反応が良いものと感じたのか、シンジは更なる言葉を被せる。

『こんなに好き勝手に揉まれて、俺に見られて、恥ずかしくない?』

確かに…とアキは思った。今まで知識としての性行為は知っていた。しかしながら、自身がそれに及び、自らの身体に愛撫をされ、それを男性に眺められるという行為。それがアキの羞恥心を刺激していく。

『俺はアキちゃんの胸を揉んで、眺めて、すごく興奮してる。すごくやらしい光景だよ。』

シンジが一声かけるたびにアキの思考は蕩かされ、思考に靄がかかる。アキの吐息は熱っぽくなっていく。
105 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:05:10 ID:fLc3QZHL


(結構、良い感じかな…でも、もう一押し…)

アキの変化にシンジもとっくに気づいている。
全て真実は言っているものの変態的な事を口走る自分にひきながらも、いよいよ、仕上げと言わんばかりにアキの耳元まで自らの顔を近づけ呟くように言う。

『アキちゃんのこの姿をいつでも思い出して興奮できそうだ。』

『…っ、んあぁ…』

待ちに待ったアキの口から漏れた快楽に負けた声。
一つ安堵を覚えながら、シンジはこの瞬間を待っていたと言わんばかりにアキの乳首を摘む。
刹那…

『んっ、あっ…フッ、ん……あぁあぁぁ!!』

少しずつ羞恥に蕩かされていたアキは一度口に出した快楽の声で堰を切ったように快楽の声を漏らす。

シンジの賭けは成功し、アキの快感を引き出すのに成功した。

………………………………
106 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:07:01 ID:fLc3QZHL

シンジのプレイしたエロゲーというのは、なかなか感じない女の子に自らの胸を揉まれる姿を見せつけ、言葉を投げ掛けることにより羞恥心から性感を引き出していくというシチュエーションのものだった。

大きな違いは、相手が幼女で未発達だった為に、主人公の使った方法がこれだったというぐらいであろうか。

一度、快楽さえ引き出してしまえば、後は簡単だった。
若干自分のサディスティックな黒い欲望を満たされ、危ない興奮をシンジは覚えつつ、思う存分アキを愛でていく。

『んっ、あぁ、あっ…』

『アキちゃんはいやらしいね。さっきまで不感症を気取っておきながら、今じゃ内股に触れただけではしたない声をあげて。』

シンジは内股を股間に向かって撫であげながら言う。

『いやンッ…だ…だっフッて、て…』

もはや蕩かされているアキの頭は言葉を紡ぐことさえ難しい。

『ほんとは普段からカナミ達に胸とか揉まれたりする度に濡れちゃってたんでしょ?』

『…っ!!い、いや、そんアッん、な事…無い…』

シンジは撫であげている際、股間に近づく度に熱を感じていた。
部屋にはすでに独特の臭気が漂っており、シンジは既にわかっている。

だが、敢えてシンジは口にする。さらに準備を進めるために、自身の欲望を満たすために、更なる快感を引き出す為に、股間に手を触れさせながら。
107 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:08:36 ID:fLc3QZHL

『そんな事言ったって、ここはもうびしょびしょだし完全に口を開けてるよ。いやらしく蠢いてる気がするのは俺の勘違いかな?』

『んっ…ぁつ……ふぁっ…ん………あぁっ!!』

『ねぇ、どう?自分の身体だよ?よくわかるんじゃない?』

この攻めを続けてみてシンジには分かったことがある。
それは『アキに口にさせること』である。

ただ、恥ずかしがる事を言うだけでも効果は十分だった。しかしながら、口にしようとした時の方が確実にアキのリアクションは良いのである。

『んっ…ふぁっん…わか……ッ、ンる』

『やっぱ、淫乱だな。さっきから恥ずかしい事を口にして興奮してるんだもん。』

満足したサディスティックな笑みをたたえながらシンジが言う。
その言葉で満足したのか、シンジはアキの膣に指を突き立て、掻き混ぜていく。

『んっ…あぁぁぁァァアーっ!!』

アキは一際大きな声で叫ぶ。
先程の感度が低かった頃のリアクション等忘れたように、ただ、獣欲に溺れたように。

………………………………
108 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:11:09 ID:fLc3QZHL

『そろそろ、挿れるよ。』

そう呟くシンジ。既に準備はOKだと判断したのか、既に自らの性器をアキの膣に押し当てながら。

(かなり、べただけど、やっぱり、お約束かな。)

『ねぇ、アキちゃん?』

『んっふ…は…ん……?』

アキはいざ、事に及ぶ直前に口を開いたシンジに首を傾ける。

『なにか、言わなくちゃいけないことがあるんじゃないかな?』

『…?』

なおも首を傾けるアキ。

『お願いしないとね。』

『…っ!?』

シンジが先程から口にしていることにアキはようやく思い当たった。
怖ず怖ずと口を開く。

『…ど、どんな、風に…?』

膣から再び温かくネットリしたものが溢れ出してきたのを感じながらシンジが続ける。

『『淫乱なアキのオマンコにシンジさんの猛り起ったオチンポを下さい。』って言ってご覧?言えないなら今日はここまでかな。』

やっぱり。とアキは思う。
そんな事を口走らなかったとしても、この行為が終わるということは無い…とアキは思う。
しかしながら、先程からサディスティックなまでのシンジの責めに感じまくって、もはや、戻れないところまでアキは獣欲も剥き出しに追い詰められ、蕩かされた脳はそれを口走るのを否定はしない。
それでも強い羞恥心は邪魔をする。
109 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:13:49 ID:fLc3QZHL

『…ぃ、淫乱なアキのオマ…にシンジさんの猛り起った……んぽを………い。』

蚊の泣くような声とはまさにこのことを言うのであろうか。
恥ずかしさから小さな声で、直接性器を指す言葉は口に出来ず、最後もほぼ、音としては出て行かない。


そんなアキにシンジは再度要求する。

『言ってご覧?』

『…っ!!』

『言ってご覧??』

なおも口にはしないアキにシンジは3度目の要求。

しばしの沈黙の後、アキはついに言葉にする。

『っ…淫乱な、アキの、オ、オマンコにシンジさんの猛り起ったオチ、オチンポを下さい。』

『よく、出来ました。』

言葉とともにシンジは挿入していく。

アキの具合は、しつこいまでの言葉攻めと愛撫の賜物か、非常に良く、最初からシンジのペニスをなめ回すように絡み付いてくる。

(…っ、や、やばい、気持ちいいっ!!)

シンジはその気持ち良さにうち震えながらも、挿入を繰り返していく。

ズチョ、ズチョ、ズッチョ……

部屋に響く淫らな音、そして…

『ん、ふあ……っ、ん、ああぁん!!ふっん、あ、あ』

響き渡るアキの声。

口許に右手を、左手でシーツを掴みながら喘ぐ。体質なのかアキは最初から感じまくっていた。
110 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:15:32 ID:fLc3QZHL

『あっ、お、ンッフ、兄さ…ん』

シンジを呼ぶ。
そんなアキの様子に痛みからの声ではない事を確信するシンジ。そして、呟く。あの快感を引き出した時のように耳元で。

『初めてなのに、感じまくってるなんて…ほとほと呆れるくらいアキちゃんは淫乱だね。』

そうして、シンジは自らのペニスを次のピストンの為に引き抜いていく。

圧倒的な快感の中、呟かれた言葉に、アキは『自らが犯されて感じている変態である』という錯覚を感じていた。そして、それを認めたくない理性と、認めて楽になりたい獣欲がアキを追い詰めていく。

『あぁああぁぁ〜!!…………んぁっ。』

シンジの次の一突きとともに、盛大な声をあげ、シーツを強く掴みながら、達するアキ。

『う、あ!!』

ドピュッ!!

アキの絶頂に巻き込まれるようにシンジもアキの中で果てた。

シンジが引き抜いた後には、白と赤の斑模様のどろりとした液体が垂れ流れていた…

………………………………
111 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:17:05 ID:fLc3QZHL

『いや〜、コス"プレ"を実際アキちゃんに実演してもらったけど、凄かったね…』

『しかし、シンジさんがドSというか、アキさんがドMというか…いや、どちらにしても参考にはなりましたが…』

『なんか、ひいちゃったね。』

いつから聞き耳をたてていたのかは知る由もないが、マナカナコンビが隣の部屋で好き好きに感想を述べていた。

『後はアキさんから感想を聞けば完璧ですね。』

『え、でも、言ってくれなさそうじゃない?』

『そういうときは言ってあげれば良いんですよ。』

『あ、なるほど。』

マナカの言葉にカナミが得心ついたように答える。

二人の顔には笑顔が貼りついていた。
まるで新しい玩具を手に入れた幼女のような。
112 Y-275[sage] 2008/05/21(水) 14:20:42 ID:fLc3QZHL
以上です。

機種変して字数制限が無くなり少しは投下しやすくなりましたが、まだまだドタバタした投下ですいません。

今後は前回投下後言った通りネタが浮かび次第、書き上げて投下しようと思います。
個人的にはマサミサとマサアヤを書いてみたかったりしますが…

長々と駄文乱文失礼しました。
113 ジョニー[sage] 2008/05/21(水) 14:41:49 ID:uj+60WFQ
乙!!いや、リアルタイムGJです!!
久しぶりに大好きなアキが来ましたよ
これからも待ってます。頑張ってください!!
個人的にはマサアヤ期待です。
114 名無しさん@ピンキー 2008/05/21(水) 20:32:06 ID:FYkFMFkK
アキオとマナカの百合マダー
115 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/21(水) 23:49:12 ID:ZgbETYhl
>>114 では酔った勢いで初投稿。
あの日、そうあの日マナカは家に帰った後も身体の火照りが冷めていない事を
自覚した。小説のネタに、と言うのは半分は本当の事だったのだが、では残り
半分は?と問われれば答に詰まるのである。あのラブホでの一時をマナカは
夢見心地に反芻しつつどうやったら次の機会が作れるだろうか思案していた。
自らの敏感な所に強弱をつけながら指を前後させ、震えるような快感を感じつつも
一方で冷静な思考を行うマナカであった。
 以下続く、ってご免なさい、嘘です。
116 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/22(木) 00:35:35 ID:+p15OuVo
Y-275氏、GJ!
エロエロですな。


Wiki編集、相変わらず妹の作者別の下のほうから。
# 上原@氏
# 674氏
# 760氏
# 682氏
# 770氏
と終了。

もうすぐナット氏、白帯侍氏、郭氏と大量作家が続くぜハァハァ



ところでキャラの欄はヒロイン一人がいいか、カナミ×シンジなどと
カップルで書くほうがいいか、どっちが良いのかのう?
いまのとこ、微妙に混在しているんだが。

たとえば
タイトル   作者   キャラ
ABCD   ○×氏  カナミ

か、

タイトル   作者   キャラ
ABCD   ○×氏  カナミ×シンジ

か、こんな感じだな。どっちかというと後者のほうが分かりやすいんだが、
妹カップリング別まとめのほうは、カップリング別といいながらヒロイン別に
なってるし。

どっちでも良いっちゃ良いんだが、せめて統一したほうがよかろうとオモう訳だ。
117 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/22(木) 01:44:40 ID:K+EdqlaL
乙!
いや、後者がやりやすいというならそれでいいんジャマイカ
しかしとうとう郭氏がくるか‥‥投下数が一番多い職人さんだから大変な量だろうな(←他人事)


非エロ微エロもここじゃ無問題でえらい量あるけど、、氏家本人にネタとしてこっそり教えてやりたいくらいだw
118 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/22(木) 14:09:35 ID:u12tHBE8
>>116
妹をちょくちょく編集してます者です
後者の方がわかりやすいので、そっちがいいと思いますが
よく読まないとわからない作品もあるので
とりあえず文章だけでも写してます
修正は簡単にできるので、あまり神経質にならなくてもいいかと思います。

後、ここでwikiに関してのレスでスレを消費するのもどうかと思いましたので
雑談所を作りました
ttp://wiki.livedoor.jp/uziietozen/d/%bb%a8%c3%cc%bd%ea
作品保管、がんばりましょう。
119 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/22(木) 23:24:19 ID:1NxGsfKZ
>118
乙であります。
ではWiki関連の話はそちらで。

次にここに書くのが、保管終了の報告だといいのう…。
120 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/23(金) 11:38:21 ID:kWzBIIBK
新参者ですが、生徒会のエロパロはまだ少ないですか?
生徒会は絵が綺麗なので好きです
121 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/23(金) 23:45:44 ID:RkSdw596

Wiki編集、今日は勢いに任せてガソガソ進め、
一応、妹パートは古田保管庫からのコピーは一通り済んだはず。

Wikiの都合でタイトル長にも本文の長さにも制限があり、多少古田保管庫とは違う構成に
なっている。

・本文を分割したもの
新参者氏:「No title(シンジ×カナミ)」
トマソン氏:「暴走」
ヤギヒロシ氏:「教師たちの黄昏」
郭氏;「もう一つのサマータイム・ブルース」「攻守交代」「2×2+2あまり2」
「No Title妹1:郭泰源」「約束」「あだゆめ」「恋わずらい」
白帯侍氏;「深まる想い」

・題名が長すぎて省略したもの
アカボシ氏:「素人投稿ビデオ 女子高生マナ● 〜処女喪失中出し180分〜」
「妹は見た!卒業2時間スペシャル〜禁オナと陵辱と真の勝者!陰謀渦巻く城島家〜」
弱味☆氏:
『シンジよ、手紙とは改行後の下がった1文字目を逆から読むものだ』

容量ではなく、内容をみて分割したもの
雷電氏:「No title4」

古田氏保管庫に内容がないもの
RAGNA氏「勇気の一歩」

まあこんな感じなのだが、職人の皆様、本意ではない内容になってしまったという方は
どうぞ編集してください。誰でもいじれるのですから。
事情でいじれないという場合のみ、Wikiの雑談所にでも書いてもらえれば、当方で善処します。
122 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/23(金) 23:47:24 ID:RkSdw596
 
あとは、古田保管庫の更新停止からの作品だが……誰かがまとめてくれた
トマソン氏の分は入れたが、ほかはこれから。当方のログは22時間目から
はある。
古田保管庫の更新停止は2006年末から、
22時間目は2006年12/25 からなのでかなり微妙。

お願い:21時間目のログを持っている方、最後の作品が保管庫に入って
いるかどうか、チェックしてクレクレ。

123 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/24(土) 07:20:50 ID:T+PaKG4J
GJという他ない!

古田氏倉庫停止後もペースは落ち着いたとはいえ、傍観者などの新人さんは参入されたし、
何より郭氏やペピトーン氏や518氏などのベテラン勢がパワフルな投下を続けてたから未収録SSはたくさんあるんだよな…
124 名無しさん@ピンキー[age] 2008/05/24(土) 14:43:25 ID:+hYdF4tc
結局あの後シンジは大学に受かったり、童貞は卒業できたのか?
125 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/24(土) 17:48:39 ID:ieSjxzZy
それは氏家のみぞ知る・・・
あかほん最終回みたいな感じで
ちょろっと出て来てくれたらわかるかもね
126 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/24(土) 20:29:20 ID:bv/wwppu
シンジの鈍感さと朴念仁ぶりにキレた女性陣が、最終回、
思い残すことなく終えようと、勢揃いでシンジを拉致してリンカーン
シンジは18年間守ってきた童貞を散らしますた


なんてことを想像してしまいますた( ゚∀゚)
127 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/24(土) 20:37:51 ID:T+PaKG4J
濱中アフターは結構あるけど思春期アフターはそんなにないしね
濱中と思春期は終わった時期が違うから当たり前っちゃ当たり前なんだが
128 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/24(土) 23:00:49 ID:qI58Bx/r
>>124
普通にアキと付き合うんじゃね?
129 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 11:23:19 ID:7ssg0W8X
本格的な思春期アフター期待
130 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:22:54 ID:7lX7klr8
住人の皆さん、管理人の皆さん、wiki編集をしてくださってる皆さんこんにちは。

連投気味で、アフター物では無いですが、妹は思春期ネタ投下します。

スルー対象ワードは

『直接的なエロ無し。』

『終わりが強引』

です。

本編240からです。

タイトルは

『ガムの代わりに』

です。
131 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:24:36 ID:7lX7klr8

『…ちゃ…ん、お兄ちゃん』

今日は兄妹揃って出掛け、無事家に帰って来たカナミとシンジは家でくつろいでいた。
その最中、シンジはいつの間にか寝入ってしまっていたらしく、気付けばカナミがシンジを揺すりながら声をかけていた。

『もう家帰って来たから部屋行って寝なよ。それとも一緒に寝る?それだと近親相姦になっちゃうけど…』

『そのつもりはない!!』

カナミのボケに義務的にツッコミを入れつつ、シンジが顔をあげ、時計を見ると時刻はまだ8時前だった。

『いや、9時からやるドラマが見たいんだよ。』

この日は日曜日。
日曜夜9時のドラマといえば、カナミも楽しみにしている。
勿論一緒に見ているので、カナミもそれは承知だ。

『ビデオに撮っておいて寝ても良いと思うんだけど…』

カナミのいうことは最もである。

『いや、明日見ないうちに学校でネタバレされるのは困るんだよな…』

シンジは苦笑いを浮かべる。
132 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:25:39 ID:7lX7klr8

『見てるAVのフィニッシュを先に告げられると萎えるのと一緒だね。』

『いや、ちげーよ!!っつーか、それ昔お前にやられた記憶あるぞ!!』

ようやくシンジの眠気も覚めてきたのか普段の兄妹のやりとりが繰り広げられる。
そんなやりとりを楽しむかのように笑った後、カナミが続ける。

『んー、じゃあ、何か噛む?昼間みたいに?』

………………………………
133 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:26:39 ID:7lX7klr8

それは昼間兄妹で出掛けた時のこと。
電車内で強烈な眠気に襲われたシンジはその場でうつらうつらとしだしてしまった。

『寝ちゃダメだよ、次の駅で降りるんだから。』

そんなシンジを見兼ねたのかカナミが声をかける。
それに応え、また睡魔に打ち勝つ為、シンジはカナミに尋ねる。

『ガムか何かねえ?噛めば目がさえるかも。』

『んー…ガムは持って無いねぇ…』

残念ながらカナミはガム等の持ち合わせは無かった。
だが、代わりにと言わんばかりに、シンジに対し自らの耳を指差す。

『いや、耳はいいよ…』


結局の所変わらない普段通りのやりとりの後、何か噛むものをと探した結果ポケットに一粒だけ残っていたガムを見つけ、それを噛み、なんとかシンジやり過ごした。

………………………………
134 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:27:41 ID:7lX7klr8

『いや、もう、そんな都合良くガム残ってないよ。それに昼間出掛けたからお金もそんな残ってないし。』

『あー、そうだね。あたしもあまりお金残ってないし…じゃあ、やっぱり…』

そういってカナミはシンジの寝転がってるソファーに近寄って耳を指差す。

『…つまり、耳でも噛むか?ってことか?というか、昼間もやったよなそのネタ?』

『ん、そだね。でも、今この場で眠気を醒ますために噛むものなんてあと乳首ぐらいしかないよ。』

カナミがシンジのほうに向き直り普段の調子で言う。
だが、しかし、
この時のシンジは寝転んだ体制。
そのぴったり側まで顔を近づけているカナミ。
その距離だと、嫌でも、カナミが声を発する度、呼吸をする度にシンジの顔にカナミの息が当たり、シンジはむず痒さを感じる。
至近距離で顔を見つめているカナミを妙に意識してしまい、そんな自分を抑えるのに必死で、シンジは黙り込んでしまう。

『別に減るものじゃないんだし、お兄ちゃんがそうしたいなら良いよ?』

そんなシンジを見て、カナミが声をかける。
初期の頃のブラコンモードを彷彿とさせる冗談とも本気とも取れる表情で。
シンジには、そんなカナミの表情はなんだか期待しているように見えなくもない。
135 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:28:38 ID:7lX7klr8

『いや、でも…』

シンジはそれだけ言うとまた黙り込む。

耳を噛むという行為自体がなんかエロい。しかし、直に体を重ねる訳ではない。

なのだから禁忌を侵してしまったということにはならないのではないか?なら、セーフか?
そんな考えが頭に浮かび、何らか理由を付けて断ろうにも、なかなか出来ないでいる。
それに間近にあるカナミの顔やら薫りやらなんやらで思考も回らなくなってくる。
ぶっちゃけ、このまま流されてしまっても良いんじゃないかという考えさえ頭をまわりだしてくる。

『でも何?っていうか、お兄ちゃんさっきから黙り込んだり、どうしたの?ほんとは我慢してるだけ?』

押しまくるカナミ。
時間の経過とともにシンジの思考はどんどんと回らなくなっていく。

………………………………
136 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:30:09 ID:7lX7klr8

カナミの一言を最後にしばらくの沈黙が部屋におりていた。
その間もシンジは色々と考えていたが、シンジの頭の中に断る理由は思いつかなかった。
しかしながら、最後に引っ掛かる理性が頑なにシンジを引き止めていた。
沈黙を破り、先に言葉を発したのはカナミだった。

『お兄ちゃん、寝転がってないで、ソファーに座り直して?』

カナミの突然の言葉にシンジは疑問の表情を浮かべた。
その表情を見て、カナミが続ける。

『どっちにしろ、そのままだと寝ちゃうと思うよ?』

そこまで言われて、確かになと一言呟くとシンジはソファーに座り直す。

それまでシンジの前で、一連の動作をただ見つめていたカナミだったが、シンジが座り直したのを確認するとゆっくりと腰を降ろした…
137 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:33:04 ID:7lX7klr8

シンジの膝のうえに。


突如自分の胸に預けられた妹の温かさ、柔らかさにシンジは驚く。
吸い込んだ空気は目いっぱいシンジにカナミの薫りを運んでくる。

『ちょっ、カナミどうした?』

『いや、この方が耳を噛みやすいと思って。』

やられたとシンジは思った。
なんの疑問も持たずにカナミの言うことに従ったが、さっきの体勢よりもこの体制の方が遥かに耳を噛みやすい。
圧倒的に状況がカナミ有利に進められていく。

室内には再び沈黙が降りる。

時間が経つにつれシンジが不利になっていくのは明らかで、
終いには、シンジの理性はカナミに白旗をあげざるを得なくなった。
それにこの体勢で色々と耐え続けるのはシンジにとって酷だった。
カナミの提案を逡巡した時点で強行策に出られた際の敗北は決まっていたのかもしれない。

………………………………
138 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:34:16 ID:7lX7klr8

シンジは覚悟を決めて(?)カナミの好意に甘えていく。
シンジの手はカナミの下腹部へとまわり、背後からカナミを抱きすくめる。
カナミは当初、驚いたようなリアクションをしたものの、シンジに全身を委ねる。
自分の全てを恋人に委ねるように。
一度息を吐くと、シンジは思い切り息を吸い込み、自身の理性を骨抜きにしたカナミの薫りを思い切り吸い込む。
その薫りを自身の中に飲み下すと、一気にカナミの耳を口に含んだ。

最初は食むように恐る恐るといった感じで一度カナミの耳のすべてを口にする。

『…っ、なんかくすぐったい。』

そんなカナミの言葉に反応を示さずにシンジは何かを探るようにゆっくりと甘噛みを開始した。

『っん…ふっ…あう…くすぐったい…』

シンジはやはりカナミの言葉に反応を示さない。
沈黙を保ちながら、シンジの口の動きは激しさをましていく。当初よりも早いペースで歯を当て、その後を唇で啄む。時には強く、時には弱く。
139 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:35:20 ID:7lX7klr8

『…ん、あ、ふん…あ、あっ!!』

カナミの方は激しさを増すにつれ敏感に反応を返す。
その声はシンジの興奮を高めさせるには十分なもので、シンジは徐々に舌までも使いながらカナミの耳を責め立てていく。

『っ!!…ひゃあ。し、舌は…っんふ…ダメだよ…あっふ…。感じ過ぎちゃう、あっ、ん』

シンジはただ黙々と、誘ってきたカナミが悪いと言わんばかりに執拗な責めを展開していく。
その度に

『…んっ…ふっ…あっ…ぅん…』

とカナミは甘い声をあげる。
もはや場は無限に繰り返していくかのような様相をていしていた。

『あっ、ふぁっ、あっ…あん、ふ…あぁ…あっ、あっ!!』

間もなくカナミの声はもはや嬌声と呼んで差し支えの無いものへと変化する。
やっとそこで、シンジは自らの理性を引き戻す事に成功した。

『わ、わりぃ、カナミ』

『…ん、…ふ…ん、だいじょうぶだけど、もう、ちょっと、このままで。』

力が入らないのか、それだけ呟くと身体をシンジに預けたままで、カナミは荒い息を吐いていた。

………………………………
140 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:36:15 ID:7lX7klr8

息を整えた後、どこか切なそうに瞳を潤ませながら

『絶対、私の部屋に近寄っちゃダメだからね!!』

そんな言葉とともにカナミが部屋へと引き下がっていった。

一人残されたシンジは楽しみにしていたドラマを試聴したものの、ドラマの内容は頭に一切入らない。
頭の中は先程の行為でいっぱいでそれどころでは無かった。

『はぁ、俺も寝ようかな…』

シンジは独りごちてから部屋へと引き下がる。

ベッドに入っても、さっきの一連の行為が頭をよぎり、一人悶々とした夜をシンジは過ごした。
141 Y-275[sage] 2008/05/25(日) 13:41:58 ID:7lX7klr8

以上です。

以前、書きかけていた物に手を加えた物ですが…

最近は仕事から帰ると得にやることも無いので色々書いてます。

これの続き話やら以前言ったものやら…
ただ、書いてくうちにどうしても、自分がやったことのあるゲームの良かった所を切り貼りした感じにしかなら無いんですよね…
特にアヤナとか…
また見直し、加筆、修正して、書き上がったら投下します。

それでは、長々と駄文乱文失礼致しました。
失礼します。
142 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 15:52:15 ID:bt0clV+f
Y-275様お疲れ様です。誘導される兄貴が情けない。最後の一線もこうやって
超えてしまうのでしょうか。

しかし、まあ、なんでこの妹はブラコンに育っちゃったんですかね。
143 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 16:11:48 ID:7ssg0W8X
乙です
最近新しい職人さんが元気で嬉しいです
144 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 19:24:47 ID:SrxUTgKS
シンジはなんだかんだ言って、けっこう(・∀・)イイお兄ちゃんだからなぁ・・・
それに、読んでると忘れそうになるけど実はイケメンだしね。
145 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 22:31:52 ID:Li7hVb3S
皆さんお疲れ様です。
新しい保管庫、本当にありがとうございます。

あかほんのヒロキ×カルナで、一応続きものの扱いです。
スルー対象ワードは「エロなし」「新婚さん」、
タイトルは『ヒロキとカルナのコスチュームプレイ・その2.5(番外編)』でお願いします。
146 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/05/25(日) 22:33:47 ID:Li7hVb3S
「フン、フン……♪」
 とあるマンションとある部屋のとあるキッチン、
そこで一人の若奥様が鼻歌を口ずさみながら、クツクツといい感じに煮えているシチューをかきまわしていた。
「ヒロキさん、まだかな」
 彼女は元アイドル。
人気ユニットだったトリプルブッキングのメンバーの一人。
名前はカルナ、如月―――いや、井戸田カルナ。

 カルナはこの年の春、大学を卒業した。
在学中に業界から引退し、トリプルブッキングのマネージャーである井戸田ヒロキと同棲を始めたのだが、
無事卒業を迎えて、晴れてヒロキと正式に結ばれたというわけだ。
人気アイドルとそのマネージャーの恋ということでマスコミも一時騒いだが、
今ではもうそれを追いかける人間もほとんどいない。
この業界の時の移ろいは早く、既にカルナは「過去の人」扱い。
ただ、カルナとヒロキにとってはその方がありがたい。
昔は昔、今は今。
カルナにとってアイドルはもう過ぎ去った時の中、
現在の彼女は、井戸田カルナという一人の幸せな新妻なのだから。
「ただいまー」
「あ……」
 カルナはコンロの火を止めると、
スリッパをパタパタと音たたせて玄関へと向かった。
愛する夫を出迎えるために。
「おかえりなさい、ヒロキさん」
「ただいま、カルナちゃん」
 苗字ではなく名で呼ぶのも慣れた。
まだ、「あなた」という呼称はいささか照れくさいので使っていないが、
もう少し時が経って夫婦というものに慣れてきたら、そう呼ぶことになるのかもしれない。
一方、ヒロキも未だカルナをちゃんづけで呼ぶ。
これもいずれ、変わることであろう。
「良かった、早く帰れたんですね」
「う、うん」
 カルナが引退、TBが解散したとはいえ、メンバーの飯田シホと有銘ユーリはアイドルを続けている。
そして、ヒロキは引き続きシホのマネージャーとしてレイ・プリンセス事務所で働く身。
TB時代以上に売れっ子になったシホのため、連日遅くまで仕事にその身を打ち込んでいる。
カルナにしてみれば、二人だけの時間が短くなるのが残念ではあったが、
アイドルとそのマネージャーの仕事の大変さも知っているので、我慢出来ないという程ではなかった。
何より一所懸命に働くヒロキはとても男として頼もしいと思っている。
何事にも手を抜けないそんなヒロキを、カルナは好きになったのだから。
147 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/05/25(日) 22:37:41 ID:Li7hVb3S
「今日はシチューを作ってみたんですけど、おいしく出来たと思います」
「えーとその、ちょっと話が」
「あ、ネクタイ外しますね」
「あ? え、うん」
 カルナはヒロキの首元へと腕を伸ばした。
ネクタイを解くのも、今ではスムーズに出来るようになった。
「ヒロキさん……」
「ん、ん?」
「何だか、疲れてます?」
「え?」
 ヒロキはほとんどの場合笑顔で帰ってくる。
そうでないのは相当に疲れている時で、一か月に何回かそういうことがある。
「また、シホが問題を起こしたんですか?」
「あ、え、いや、そうじゃなくて」
「あんまり根を詰めないで下さいね……ヒロキさん」
「え」
「身体だけは大事にして下さい」
「はあ」
「ヒロキさんに何かあったら、私は……」
「カ、カルナちゃん?」
「ヒロキさん……ん、んっ……」
「え、あ、ん……んっ」
 ネクタイを解いたところで、カルナはスリッパのまま玄関に降り、くいっと爪先立ちになった。
ヒロキの肩をきゅっと抱きしめ、そしてさらにヒロキの唇に自分の唇を重ねる。
「ん……か、カルナちゃ……?」
「は、ぁ……これで、元気……ちょっと出ました?」
 帰宅早々、新妻のおかえりなさいのキス。
普通の旦那なら、これを喜ばないはずがない。
疲労も一気に回復、下半身を滾らせてそのままベッドインとなってもおかしくないところだ。
「え、えーとね、カルナちゃん、その、あのね」
「え?」
 が、ヒロキはポリポリと頬を指でかいて、目をキョロキョロさせるのみ。
まるで、居心地が悪いかのように。
「どうかしたんですか?」
「あー、その、ね……」
 苦笑めいた表情のヒロキ。
そんな夫を見て、カルナが首を傾げたその瞬間。
「おーおーおー、熱いねーっ」
「ふーん、カルナちゃんってこうやってお兄ちゃんをいっつもお出迎えしてるんだね」
 ヒロキの背後から、二つの女性の声。
それは、カルナが良くしっている人間のものだった。
「え、え、え?」
「いや、はははは。その……こういうこと」
 ヒロキは身体をすっと横にずらした。
カルナの視界に、声の主の姿が飛び込んでくる。
148 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/05/25(日) 22:41:25 ID:Li7hVb3S
「シ、シホ? ユーリ?」
「はーい、今超絶テクに売れっ子のアイドル、飯田シホだよーん」
「シホちゃん、テクはいらないね、テクは」
「ヒ、ヒロキさん、こ、これは?」
「いや、だからね……」
 驚きでわなわなと身体を震わせるカルナに、ヒロキは説明を始めた。
 ……本日最後の仕事は、来週にあるシホのグラビア撮影の打ち合わせ。
正確には打ち合わせの打ち合わせで、ヒロキとシホの二人だけで済むような簡単のものだった。
三十分もあれば終わるのだが、使おうと思っていた会議室が社長のレイコ関係の別の会議で急遽使用不可に。
それなら別の部屋で、と移動してみたらそっちは今度映画に出る小池マイの打ち合わせ、
ならばならば事務室で、とドアを開ければそこは会計関係で戦場と化しており、三瀬エリコが必死の形相でパソコンとにらめっこ。
それならトイレでしよっか、というシホのボケをスルーして、ヒロキは事務所の外へ。
顔が売れまくっているシホだから、マクド○ルドやファミレスになんぞ行けはしない。
ラブホならファンに囲まれないよ、というシホの再びのボケをスルーして、ヒロキが選んだ場所とは……。
「ここだった、と」
「……」
「ゴ、ゴメン。連絡しようと思ったんだけど、バタバタしてて」
「ユーリは……」
「え?」
「なら、ユーリは何でいるんですか?」
「それは、えーと」
「はーい、単にくっついてきただけだよー」
 ヒロキとシホが事務所を出たその時、ユーリと彼女のマネージャーの小田が戻ってきた。
小田はそのままエリコの手伝いに入り、流れでユーリの自宅への送りはヒロキの役目になったという次第。
「で、聞いたら今日はユーリちゃん、両親が旅行中で家にいないっていうから」
「お兄ちゃんについていったら、カルナちゃんの手料理が食べられるなーって思って」
「ふっふっふ、実は私もカルナがどんな料理を作ってるか確かめてみたくて……スッポン鍋とかマムシの血が入ったジュースとか」
 ニコニコのシホとユーリを前にして、カルナはへなへなと床に座りこんだ。
予想外の訪問、そこまでは別にいい。
事務所の部屋が埋まって打ち合わせが出来なくなったこと、そこでここを選んだこと、
ユーリをヒロキが送らねばならなかったこと、そういった諸々はまぁ頭の中で咀嚼して飲み下せる。
問題があるとすれば。
「見たのね……?」
「んー? 何の話かなー、カルナ?」
「えへへへへへ」
 ヒロキへのお帰りなさいのキス。
そしてその前の、甘えんぼのような台詞。
「いやあ、いいもん見れたいいもん見れた」
「凄いね、本当にカルナちゃんはお兄ちゃんのことを愛してるんだね」
「デジカメ持ってたらなー、バッチリ撮って週刊誌にでも」
「あ、私ケータイのカメラで撮ったよ」
「ナイスだユーリ!」
149 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/05/25(日) 22:42:34 ID:Li7hVb3S
 ガクリ、とカルナは首を前に折った。
眼鏡がズルッと鼻の先に落ちかかる。
「う、うううう」
 とんでもないところを見られた、というショックがカルナの背中をチクチクと突き刺す。
ヒロキにしか見せたことのない妻としての「井戸田カルナ」を、
よりにもよってシホとユーリの二人にばっちり収められてしまった。
通常の二倍、いや三倍の、絶望にすら似た恥ずかしさだ。
「悪い、カルナちゃん……俺がちゃんと電話一本入れてれば」
「ヒロキさぁん……ううう」
 ほとんど涙目のカルナ。
そんな妻にヒロキが出来ることと言えば。
「ゴメン、本当にゴメン」
 謝ることだけだった、ひたすらに。

「この分だと二人の愛の結晶を拝むのも近いうちかねー」
「男の子かな、女の子かな?」
「うううう……は、恥ずかしい……」
「ゴメン、カルナちゃん」
 キッチンのシチューは、ゆっくりと冷めつつあった―――



  F    I    N
150 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/05/25(日) 22:44:07 ID:Li7hVb3S
以上です。
エロありのアヤナ話がなかなかまとまらなくて、こっちが先になりました。
言い訳ですが、持ち帰る程に仕事が忙しくて、エロは書くのに気力が必要で……。

頑張ります。
151 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/25(日) 23:31:50 ID:BYkzBWDX
妹&濱中の時代が長かったから、あかほん以後の作品のパロには違和感が湧くなぁ・・・
152 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/26(月) 01:50:26 ID:Av26GnuT
カルナがすっかりデレデレの新妻に(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
グジョーブ( ゚∀゚)b
153 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/26(月) 02:02:52 ID:sbL6l5of
>>151
何となくわかる気がする
あかほんが続いてればねぇ‥‥
154 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:39:49 ID:DSSaJjX3
なんかネットサーフしていたらここのことを思い出したので投下します。

NGワード「まだエロ無し」「亜麻色の髪の乙女」
タイトル「ワタシダケノ、センパイ。?@」
155 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:42:38 ID:DSSaJjX3
「ヒロ君! しょんなところにネギは……ああんっ」
 調教師の手によって、女は獣へと姿を変える。アイドルとして舞台で輝く姿からは、決して連想することが出来ない。
「お前が貧乳なのが悪いんだああああッ!」
 調教師・井戸田は小中高アイドルの中核を担うシホのアナルを、執拗に攻めていく。

――RRRRRR……

「電話か、カナミは風呂にでも入ってるのか?」

シンジは読んでいた官能小説を机の二重底にしまうと、一階へと降りていった。
住人を只管呼び続ける電話。彼の意図に反し、風呂場からはシャワーの音が聞こえる。カナミは気づいていないのだろう。
シンジは、しょうがないと思い、電話を取った。

「もしもし、城島ですが…」
「はぁっ…… はぁっ……」
電話の向こうから突如、女性と思われる息遣いが聞こえ出す。
その声は荒々しく、緊張している時に出す声とは全く違うものだ。
「はぁっ…… 先輩……」
彼女の声からは、相手にとても強い性的な感情を感じる。
どこかで聞いたことのある口調には艶があり、それでいて幼さを残していた。
「先輩…… す、すっすすすす…好きですッ!!」
「なッ……!」
警戒していた先から、唐突の告白。
異性との友情的交流を持っていながら、童貞を貫いてきた彼にとって、あまりにも突然過ぎた。
そしてシンジの中に、一つの大きな疑問が残る。
「えと…、キミ誰?」
「えっ……!?」
そう、電話の相手は一切名乗っていない。
シンジにとって、声だけで名前を判断できるのは、せいぜい妹・カナミの友達か、親友である新井カズヤ。
もしくはAV女優だけだ。
「あっ!そういえば名前言うの忘れてました。
 私の名前はですね…… か」
確信の部分を言う直前、電話は切れてしまった。
電話の着信履歴には『080-XXX-XXXX』と記録されており、その番号へと電話をしてみたが、結局繋がることはなかった。

「なんだったんだ……」
「お兄ちゃん、誰からの電話ー?」
「分からん……、ってカナミ!」
後ろを振り向くと、バスタオル一枚のカナミがアイスキャンディーを銜えていた。
成熟途中の身体に滴がついた張りのある肌、濡れた髪が、エロティックに映る。
「お前、服着ろと……」
「? だって最近暑いし、きょーだいじゃない」
カナミは自分が服を着ていないということに、何の疑問も持っていなかった。
普段は下ネタばっか言うくせに、たまーに普通の女子高生になるんだから恐ろしい。
156 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:44:37 ID:DSSaJjX3
カナミがバラエティー番組を観賞している頃、シンジの心には渦が巻いていた。
電話の相手は一体誰なのか――そのことが彼の頭からこびり付いて離れない。

――「か」がつく名前といえば、カナミか?
 何を考えているんだオレは。 カナミは妹じゃないか、風呂にも入っていたし。
 相手は女だった。よってカズヤでもない。
 カナミの友達で『か』がつくコはいなかったか。
 ……一人ずつ思い浮かべても思いつかない。
 !! そういえば金城ちゃんの名前は『カオル』ではなかったかな。
 電話の声はキョドキョドしていたし、異性が苦手だという金城ちゃんという可能性もあるのではないか。

ふとシンジは、 4 年 前 にカナミのグループと一緒に海へ遊びに行ったことを思い出した。
他の皆に比べれば背が高い、一見してスポーツタイプのような娘だったが、男と話をしようとすると恥じらいを見せる。
そんなギャップを持っていた。
「カナミ、金城ちゃんの電話番号とか知ってるか?」
「そりゃ勿論知ってるけど、金城ちゃんに興味あるの〜?」
聞くとカナミは含みをもった笑いを見せながら、携帯電話を開いて弄りだした。
「コレだよ」
カナミが見せた『姦』の欄には、『金城カオル』と記されていた。
シンジは突っ込むことすら忘れ、番号を確認をした。

「でもお兄ちゃんが金城ちゃんのことがスキだったなんて何か意外だな〜」
「金城ちゃんは意外とテレ屋さんだから大事にしてあげてね」
「避妊だけは忘れちゃダメだよ」
外野から何か聞こえるが、決して気にしない。
突っ込んだら負けだ、と言い聞かせながら番号を見ると、『080-YYYY-YYYY』となっており、先程の人物『か』とは一致しなかった。
「番号メールしよっか?」
「いや、いい……」

金城ではなかった――、シンジはそのことに何故か『安堵』し、部屋へと戻っていった。
157 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:46:35 ID:DSSaJjX3
日は開け、場所は小笠原学園……ではなく、小笠原『高校』に移る。
昇降口に感じた視線は一年の階を越えると感じられなくなった。
それでも何らかの違和感を、シンジは感じる。
そんなシンジを余所に、教室ではカズヤと今岡が騒いでいる。

今岡は鞭でカズヤの尻を叩き続けているが、勿論『いつも通り』である。
カズヤは涙を流しながらも恍惚の表情を浮かべているが、勿論『いつも通り』である。

「城島君聞いてよ! このバカ、鏡でスカートの中を覗こうとしてやがんの」
「ミニにタコが出来る、を表現したかったんだよ〜」

カズヤの虚しい言い訳が今岡の逆鱗に触れ、攻撃は加速を増しているが、勿論『いつも通り』である。

――カズヤじゃ、相談は無理だよな…。

当たり前のことシンジは思う。
今岡や彼女の友人のケイには話せることではない。
「『か』で切れた電話」のこと、「視線を感じる」こと。

男友達でカズヤ以外に話せる奴といえば……

…………
……
いない。
そう、いないのだ。

軽いハーレム状態だと思っていたシンジは、死角をつかれた。
そう、自分にはカズヤ以外に男の友達はいなかった、という真実を。
158 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:47:40 ID:DSSaJjX3
昼休み――。
階段を降り、図書室へとシンジは足を運んだ。

『視線』に怯えながら。

ドアを閉め、視線が途切れたことにほっと息を呑んでいたが
「ドアは静かに閉めて下さい」と図書委員に注意され、頭を下げる。

てれ隠しに周りを見渡すと、その中に一人見知った顔を見つける。

「シンジさん、こんにちは」

聡明な顔立ちの少女・黒田マナカが読書を嗜みながら、シンジに向かって頭を下げる。
立ち場に困ったシンジは、適当な本を選びマナカの向かい側に座る。

「……」

彼女は目線を一瞬向けたが、すぐに本へと戻す。
どんな本を読んでいるのか、九分の使命感と一分の興味で、本のタイトルを見る。

『俺の尻をなめろ』

『〜きれいにきれいにね〜』

ポップ体で書かれたその表紙には、パーマヘアーをした貴族風の美形男子が、性的に絡まっている図が描かれている。

――そういえばこういう娘だったなあ……
 マナカちゃんって

高き智を持っているからこそ、性に興味を持ち、そしてこのようなベーエル的なものにも手を出しているのだろう。
シンジは心の底で改めてマナカに拍手を送り、そのまま図書室を後にした。
159 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:49:08 ID:DSSaJjX3
「今日はマナカちゃんの家で勉強してくるから遅くなるね」
帰路につき、シンジはカナミからのメールを確認する。
昼休みに感じた視線は、下校時には全く感じられなくなっていた。

ケータイの天気予報は『雨』となっていた。
そういえば先程から雲がゴロゴロと鳴り出している気がする。
「ヤベッ、洗濯物!」
頭に一滴の雫を感じ、シンジは家に向かって走り出す。
さっきまでの悩みはどうしたか、今は何日分か溜めて洗っていた下着だけが気がかりだった。


「間に合った……」
外は既に大雨になっていた。
洗濯物で幾らか濡れたものはあったが、乾燥機に突っ込めば、何とかなるものばかりだ。
タオルを手に取り、髪を拭く。

カナミから電話はあったかな、と電話を覘くと『メッセージ一件』の文字。
もしかして……シンジは蓄積された不安で重くなった指で、ボタンを押す。
『メッセージ、イッケン、デス』
『ハァッハァッ…… センパイ。 ハァッ… 昨日は ハァッ… すみま ハァッハァッ… せんでした』
『昨日』という単語。挙動不審な音。
間違いなく昨日の『か』で途切れた女の声だ。
声の主の暴走は止まない。

『今から、気持ち伝えるために、先輩の、家、行きますね……』

「なッ!」
声の主は一体何を考えているのだ。外は夕立。洪水なみに降り注ぐ雨は、傘すらも無効としてしまう。
それに「家に来る」だと。 ふざけてる……

『待ってて、下サイネ。ワタシダケノ、センパイ……』

そこまで言うと電話は切れた。
ここまで来ると一種のホラー体験に近いものも感じてしまう。

「ははっ、まさか…」
自分でも声が上ずっているのが分かる。
強がりを言ってみたが、余計に不安を煽ってしまう結果となった。

――ピンポーン

「!!!」
一瞬心臓の動きが止まった。
チャイムの音が鳴ったのだ。
扉の向こうに、確かにいる。
誰かが、いる。

――ピンポーン

足がガクガクと震えるのを必死に堪え、シンジは進む。


そして入口の扉を、開けた。
160 宣銅烈 ◆DuoCt8/SKk[sage] 2008/05/26(月) 03:51:51 ID:DSSaJjX3
とりあえず最初の投下はここまでです。

最近、裁判官たる人間がストーカーで逮捕されたらしいですね。
いや、別にだからこれを描いたとかじゃないんですけどね。

絡み描きたいなあ
161 名無しさん@ピンキー 2008/05/26(月) 20:07:23 ID:lLLSIcKd
なんすかこの投下ラッシュwww
この勢いは久しぶりだぁ 本当職人さん乙&GJです!!
郭氏も復帰待ってますよ
いや〜、まじうれしい。

これで、生徒会のお知らせがマガジン移項とかだったら、本当この勢い続きそうでwktkがたまらん
162 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/27(火) 01:55:49 ID:g0j6Dxhf
おかえりなさい宣氏!
ビッグサプライズとはこのことか
163 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/27(火) 12:03:45 ID:3q58yjTi
久々の復活、本当にうれしい!
164 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/27(火) 15:42:46 ID:JnIf+01P
おおお宣銅烈氏!懐かしいお名前!
乙&GJ!


Y-275氏も乙!
ガンバレ!
165 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:08:04 ID:Sr29XLzR
住人の皆様、職人の皆様、wiki編集してくださってる皆様お疲れ様です。
wikiの方が続々と編集されていく様子は圧巻です。

前回の続きモノが出来たので投下します。

そういえば、はからずも3投下続いた週末はすごく感動しました。
自分が氏家スレを見はじめた頃から活躍されてるお二方にリリーフ、ストッパーを勤めていただいたのですから。
なんて言い方すると失礼ですが、頑張ろうと思えました。

長々すいません。

では、投下です。
166 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:09:29 ID:Sr29XLzR

ドタンッ!!

カナミはリビングを後にし、自らの部屋のドアを慌ただしく閉めた。
ドアの開閉へのこだわりに構っているヒマなどカナミには無かった。
シンジとの行為によってもたらされた感覚。

その先を早く得たいという思いで頭はいっぱいだった。

………………………………
167 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:10:30 ID:Sr29XLzR

部屋に入ってすぐにカナミはスカートとショーツを脱ぎ捨てる。

あと一歩で堰を切って溢れ出る直前の快楽を引きずり出すのに小細工をして一から持ち上げていく必要は無く、

『あっ、あっ、……ふぁ、あっ!!』

直接的な刺激こそがカナミの望むものだった。

『あぁ、耳…ふぁ…、あぁ、ひぁ……』

カナミはベッドの上で背中を丸めるように横向きに寝転がり、左手を右耳に、右手を自らの性器にあて、快感に悶えていく。

カナミの右手が自らの淫唇からクリトリスを捜し当て、皮越しに撫であげると、淫唇はすぐに口を開く。

自らの中に溜め込んだ液体を吐き出し、カナミの手と内股を濡らしていく。
168 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:12:32 ID:Sr29XLzR
普段のカナミであれば、自身の所有する道具を横に準備してオナニーにふける。

隣のシンジの部屋から聴こえてくる音声に興奮して、息詰まった時のストレス解消に、不意にムラムラした。
なんてのがカナミがオナニーをする時の大半の理由である。
そういった場合は開始前の思考は案外冷静な状態なので道具を準備しておく事が出来る。
使う使わないはその日によっての差異は出てきてしまうが。

今回、中途半端に昂ぶらされた揚げ句。というシチュエーションは初めてで、道具を用意するという考え自体が浮かば無かった。


それでも、充分過ぎる快感がカナミを襲う。
手だけで絶頂に達した事も数知れない自らのテク、先程の行為で発見した自らの新しい弱点〜シチュエーションがもたらした一時的なものかもしれないが〜を責めることで淫唇はどんどんと愛液を吐き出していく。
169 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:13:51 ID:Sr29XLzR

『あっ、あっ!!あ……』

カナミは指を自らの膣に挿入していく。
中は熱く、カナミの指をズッポリとくわえ込む。

『ふぁっ、あっ、すごっ…わた、し、中っ、あ』

2本の指で想う様掻き混ぜていくカナミ。

グジュ、グジュ、ジュポ

部屋には水音が響く。

カナミの意識はどんどんと快楽の前に薄れていき、鮮明にシンジを描き出していく。

『あっ、うぁ、……、お、に…あ、わ、た…ひぁぁ』

シンジを兄としてではなく、男として好きになってしまった…
そんな事をいつカナミが自覚したのかはさだかではない。
しかし、オナニーのときは必ずシンジを想像しながら事に及ぶ。
最初は何か別のものから開始していく事もある。
それでも気付けば必ず相手役はシンジに変わる。
時には犯されながら、時には愛されて、たまに自分から奉仕しているときもある。
170 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:15:06 ID:Sr29XLzR

今日は直接シンジに自らの身体に快感をもたらされた直後である。
そのビジョンは鮮明で、今目の前にシンジがいて、オナニーを見せ付けているという錯覚にカナミは陥る。

『お兄、ちゃん、…あっ…見…あっ、あっ』


シンジに聞かせているが如く、声を荒げていくカナミ。

あいた親指でクリトリスを責めたてる。
親指のみで器用に皮を剥き、擦る。

『はぁっ、あぁ、あ!!』

カナミは声で限界に向かっている事を表現する。
気付けば左耳を枕に強く押し付け、強く上下させている。
ビクンッ!!と時折身体を跳ねさせるカナミ。

『あっ、あん、ひぁっ、感じすぎ…やばっ…』

今、目の前にいるシンジ(カナミの想像が見せた幻覚)は絶頂に達した時のカナミの艶声を聞いて、どんな行動を取るだろうか?
力付くでカナミを押さえ付け、犯してくるだろうか?
171 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:16:10 ID:Sr29XLzR



いや、犯されたい。
カナミは強く思う。

シンジに自分のイッた姿を見せ付けたい。
強く思う。

その思いは強い衝動としてカナミの背筋を駆け抜ける。

『ひぁっ、あっ、も………う、駄、イ、あっ、ク…ああぁぁぁ!!』

ピシャ、

白く濁った愛液を一度に大量に吐き出しながらカナミはイッた。


………………………………
172 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:17:17 ID:Sr29XLzR

絶頂の余韻から覚め、カナミはキッチンで水を飲んでいた。
シンジは既に部屋へと引き下がってしまったのか誰もいない。
ぼうっとした頭で電気さえつけずに蛇口に手を伸ばす。


シンジとの行為。その余韻を受けてのオナニーはカナミの中で燻っていた感情に火をつけていた。
時にはボケとしてごまかしながらも、今までけして消えることの無かった感情。
カナミは一人呟く。


『やっぱり、お兄ちゃんは誰にも渡さない。』

兄妹だから…しかし、それだけで割り切れるようなものでは無い。
それで割り切るには
全ての好意も、
シンジに行ってきたアプローチも、
シンジに身を任せ行われた耳への口撫も、

その全てが無駄になってしまう。


気付けばカナミは包丁を取り出し握っていた。

『誰かの手に渡るくらいなら、いっそ…』


光を放つもののないキッチン。
刃物に移ったカナミの表情に一切の迷いの色は見られなかった。
173 Y-275[sage] 2008/05/28(水) 00:21:40 ID:Sr29XLzR

以上です。
以前から病んでるカナミは書いてみたかったので…

ただ、正直あまり自信はないです。

得物はシチュエーションと個人的な意見で包丁にさせていただきました。

タイトルは
『カナミ1人エッチ〜黒風味〜』
で。

以上駄文乱文失礼しました。
失礼します。
174 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/28(水) 15:44:00 ID:tfwvNja6
乙乙
筆がノッてますな
175 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/29(木) 12:07:59 ID:mdbsuvr0
新たなエース候補
176 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/29(木) 21:00:20 ID:NJZths2y
やっぱ俺は思春期のキャラが一番好きだぁ
177 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/30(金) 01:26:56 ID:C+mIsGht
思春期は氏家の初連載で言わば氏家エッセンスが一番凝縮されたマンガだからな…
古株の郭氏から若手のY-275氏までSSを書き続けてくれるのは嬉しい
最終回アフターもぜひ拝みたいところ
178 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/05/31(土) 10:56:57 ID:EYi0YBvi
がんばれ
179 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/01(日) 21:55:27 ID:p2T48apT
人減ったな…

ノシ <オーイ
180 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/01(日) 22:18:42 ID:FQvUKnOY
ノシ
181 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/01(日) 22:32:18 ID:23DEH0Dr
ノシ
182 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/01(日) 23:39:52 ID:AOJAxLe3
←この辺にずっとスズ
183 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/02(月) 00:42:21 ID:Jf3n1jkt
ノシ
184 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/02(月) 08:20:29 ID:JCW5DNeQ
ノシノシノシノシノシ
185 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/02(月) 17:48:47 ID:GoYuSt5H
まあ、職人がへりゃあ、そりゃあ住人も減るのも仕方ない
そして、なんといっても作者が今書いてる作品が、月1だもの仕方ないよ
今は、週1の作品が始まるまで、我慢のとき
といっても、まだ何人かの職人さんがこのスレには残っているんだもんなんだかんだで凄いよ
186 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/03(火) 19:58:27 ID:BNNTlMiD
郭氏には足を向けて寝れませんな
187 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/03(火) 23:03:08 ID:N3LR07+j
生徒会単行本化まだかなー
188 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/04(水) 17:42:40 ID:yAOoDqrl
次号の重大発表が気になるね

新保管庫の方も次々に更新されてるな
顔射感激超GJ!
189 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/05(木) 23:21:11 ID:eo6+W+Ik
おまいらの好きなキャラは誰だ
190 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/05(木) 23:33:17 ID:wz1PqmPD
そんなの決まっている!!
氏家が描くキャラすべてだああああ!!!!


すまん、嘘・・・・・個人的にマリアだけは好きになれん・・・
191 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/06(金) 00:16:27 ID:pDS83OBy
本誌移転か打ち切りか・・・
あかほんの黒歴史があるから、後者の可能性も否定できんw
192 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/06(金) 00:50:44 ID:p0v2C2Qo
単行本発売、本誌移転、アニメ化、抱きまくら発売。

だったりして。
っつか、それだとエロゲだな笑

あ、個人的にはミサキチやらカナミやらが好きです。

でも、アヤナとマナカはもっと好きです
193 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/06(金) 01:23:43 ID:INAbhJIP
う〜ん、重大発表、単行本かなと思う・・・・
まあ、アニメの可能性も無きにしも非ず
ウミショーアニメ化、スミレ、シバトラがドラマ化する時代だしな・・・

打ち切りはないんじゃないか? 打ち切りだと、あんな載せ方しないだろう
妹、濱中は連載期間が長かったから、結構大きく取り上げられてたけど、生徒会はないだろ・・・
そして、打ち切りとかだったら、ガチで氏家氏が心配だ。
俺は漫画家の中で、マジで一番氏家神が好き、すっと漫画を書いていて欲しい
194 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/07(土) 07:41:20 ID:wjpBKUwS
さすがに連載終了はないだろう
195 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/07(土) 22:14:08 ID:SZcFYCPe
まあ普通に考えて単行本だよね、やっと一冊分くらい貯まったし
ページ数ちょっと薄目かもしれないが 
196 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/08(日) 00:07:15 ID:emXatL6a
Wiki保管庫は、濱中パート、妹パートは終了…のはず。

特に職人の皆様、時間があったらチェックしてください。
URLは
>>4 に。

#カップリング別のところにみかん箱を用意し、未完のものをいくつか入れてあります。
作者さん別のところになかったら、こちらかも知れません。
197 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/08(日) 19:25:40 ID:ixX2rur5
超乙
ありがとうほんとありがとう
198 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/08(日) 19:34:14 ID:omy3Qqcq
>>196
本当にお疲れ様です。見てるだけで編集しないのが申し訳ない。
199 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/08(日) 21:32:38 ID:PFTl54oh
wiki編集多分完了・・・かな?
編集された方々お疲れ様でした
特に名無しのwiki職人様お疲れ様でした
何か間違い等あれば、まだwikiに編集制限はつけてないので、ご自分で編集するか
wikiの意見・要望等のコメント欄にお願いします。
200 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/09(月) 02:20:07 ID:5tMpp5Oq
乙です。

こういう方々のお陰でこのスレは栄えている。
201 Y-275[sage] 2008/06/09(月) 11:52:40 ID:aapHQS2X
ホントに乙です。
有り難いです
202 名無しさん@ピンキー[age] 2008/06/09(月) 17:12:31 ID:64fhUMY7
カナミはシンジが彼女作ったらヤンデレになる気がする
203 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/09(月) 18:08:07 ID:2TPo/beQ
編集人さんたちウルトラGJ!
204 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/10(火) 16:49:49 ID:QtJJf3U/
おまえら、どの氏家マンガの男キャラになりたいよ
205 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/10(火) 17:18:28 ID:971g3Rnx
プチ
206 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/10(火) 22:46:52 ID:MoO6YkJf
とりあえず、あ〜、え〜と、なんだっけ?あのメガネの途中で消滅した先生、坪井先生だっけ?
まあ、それ以外の人だったら、誰でもいい!! 
もちろん園長先生、カズヤ、マサパパ、セイジ、リョーコの中学の先生大歓迎!!
何だかんだいって、氏家の男キャラは大体おいしいですw
207 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:15:34 ID:IrZnP4dI
住人、職人、wiki編集に携わってくださった皆さんこんにちは。
まったく、空気読んでませんが投下します。
以前言ったマサアヤです。まずは前半のエロに入る前までです。
アフターっぽい展開からは持ってけ無かったので、#113 恋文から繋げてみました。

スルー対象ワードは

『どこかのエロゲのシナリオっぽい。』
です。

タイトルはまんま、

『恋文引用アヤナルート』
で。
208 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:16:20 ID:IrZnP4dI
『なんか、気に喰わないわねぇ…』

クラスメイトの戸川ユキからの呼び出しに応じた帰り、マサヒコとともに3Aの教室に戻るさなか、アヤナは呟く。

『何がだ?』

『っ!!…何でもないわよ!!』

マサヒコの問いに、一つ拒絶を返すとマサヒコから顔を逸らし、アヤナは足を早めていく。

苦笑を一つ浮かべるとマサヒコはアヤナの後を着いていった。

………………………………
209 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:17:21 ID:IrZnP4dI

3Aの教室に戻ると、いつものメンバーはそこに残っていた。

家庭教師の為に迎えに来たはずのリョーコとアイを交え、話題に花を咲かせていく。
内容は先程の事の顛末からラブレターについてまで。

『いや、家庭教師の授業は?』

マサヒコの言葉も虚しくその日授業が行われる事は無かった。

リョーコいわく

『ラブレターを通して正しい手紙の書き方を学ぶ国語の授業だったんだから、授業ならしたわよ!!』

だそうであるが…


唐突に帰り間際アヤナが口を開く。

『あ、そうだ、小久保君は話があるからこの後残って。』

『…若田部?』

またしても飛び上がるミサキ。

『か、勘違いしないでよね、今日の事で男の人の意見を聞きたい。ただ、それだけなんだからね!!』

(また?)

(ツンデレ?)


カテキョコンビは思い思い心の中で呟いた。

………………………………
210 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:18:21 ID:IrZnP4dI

なんだかんだ言いつつも残りのメンバーは帰っていった。

マサヒコはまだ帰りの準備をしていなかったため、自分の机に座っている。

『小久保君、今日はありがとう。』

そんな事を言いながらアヤナがマサヒコの前の席に腰を下ろした。

『その、ね。みんながいる前でこんな事言うのは恥ずかしいから…』

アヤナが頬を赤らめ、照れ臭そうに言う。
そんな表情に、

(こいつもこんな表情するんだな)

等と思い、マサヒコの口許は少し緩む。

『ものすごい、マヌケ面してるわよ。』

そんなマサヒコの表情をばさっと切り捨てるアヤナ。

『それに』

アヤナが続ける。

『付き合ってるフリをすれば良いってわかった時のあの安堵の表情はどういう意味かしら?』

アヤナに指摘され、幾分か引き締まったマサヒコの頬をアヤナが抓る。

『納得のいく答えが欲しいものね?』

そこまで言ってアヤナはマサヒコの頬から手を離し、腕組みをする。
抓られた頬が痛むのか頬を撫でながらマサヒコは思案する。
211 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:19:25 ID:IrZnP4dI

(いや、どうって…)

普段からしょっちゅうマサヒコに危害を加えるアヤナ。
そのアヤナのキャラがどこと無く今日は違う気がするマサヒコ。
そんなアヤナを見ていると普段の分も込めて、ちょっとした仕返し的な答えを返してまた違うアヤナも見てみたい。
そんな悪戯心にも似た思いが湧き出してくる。

『もし、マジに付き合えってあの時に言ってたとして、』

マサヒコは頭で考えながら口で発するという器用な行為を行う。

『言ってたとして?』

アヤナが先を促す。

『みんながいる前で返事をしたら若田部はどう思った?』

『こ、答えになってないわよ、それ。』

マサヒコは極力顔の表情を変えないように気を遣いながらアヤナを見据える。
アヤナはマサヒコと目を合わせておく事が出来ず顔を背ける。
横を向いていてもアヤナの頬が赤くなっているのがマサヒコにはわかった。
質問に対して質問で返す。ただ、それだけではあまり打撃は見込めない。行為も合わせて初めて掴んだ勝利といえよう。
マサヒコが会話の流れを掴んだのは明白だった。
マサヒコとしてはちょっとした悪戯が成功したような達成感とこの先のアヤナの答えとリアクションを期待する気持ちが生まれる。
212 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:20:57 ID:IrZnP4dI
『じゃあ、マジだったとしたら、答えはどっちだったのよ?』

顔を若干マサヒコの方に戻しつつアヤナが再び問い掛ける。

『若田部はどっち?』

『…っ!!』

質問に質問で返され、さらに質問で返す。
もちろん先程のようにアヤナを見据えながら。

そんなマサヒコに見つめられながらアヤナは再度同じリアクションをする。
再び顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。

『どうした?』

白々しくも先を促すマサヒコ。
アヤナは暫くそっぽを向いたまま黙り込む。

数秒の後、アヤナが口を開く。

『わ、わたしは…』

顔をマサヒコの方に向き直す。
相変わらず顔は真っ赤なままで。

『す…す、す』

『す?』

『す、すごく、嫌いじゃ無いわ!!』

何かが弾けたように大きな声で言うアヤナ。

その声にビビりながらもマサヒコはアヤナの言葉を反芻する。

(すごく嫌いじゃ無い…すごく嫌いじゃ無い…それってつまり…)

マサヒコは今更ながらやり過ぎた事を後悔する。
213 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:22:07 ID:IrZnP4dI
ここでアヤナが冗談とでも言ってくれるなり、さっきの会話の途中で気づいて会話を打ち切ればこんな事にはならなかったかも知れない。
いや、むしろアヤナに一杯盛られたのかも。
等と思い、視線をアヤナに向ける。

『何よ?返事は?』

一度ギロリと睨むとまた質問を投げ掛けてくる。
睨んだ後の瞳が不安からか揺れているのがわかる。

幾ら鈍いマサヒコとは言え、それの意味するところが分から無くは無い。
しかしながら、マサヒコは自分自身の心が分からずに黙り込む。

アヤナは他のクラスメイトと比べて親しい3人の一角である。
初詣で祈願した通りいつまでも一緒にいたいと思う人間の一人である。

だが、それは友達として?
それとも恋人として?

マサヒコはアヤナの方に視線を向ける。

アヤナは顔を真っ赤にしながらマサヒコを見つめ続けている。
不安からか揺れていた瞳が今では泣きそうで潤んでいる。

凛とした顔立ちをしたアヤナがそんな表情をすると正直くるものがある。
マサヒコはドキリとしてしまう。
アヤナの表情は美しかった。
214 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:23:25 ID:IrZnP4dI

アヤナはあまり、うまく本心を口にすることが出来ない。
でも、そんな性格も可愛らしくて良いじゃ無いか。
マサヒコはそう思う。

相手の姿に見惚れ、相手の性格を許容した上で、相手と一緒にいたいと思う。

これが人を好きになるということなのかとマサヒコは思う。

それならば、マサヒコの答えは一つだった。

『俺も若田部のことが好きだ。』

『ちょっ、『も』って何よ、『も』って、私はただ、すごく嫌いじゃ無いだけよ!!』

さっき、人に好きか嫌いかを聞いておいて、自分はそれかよ。等と思い、マサヒコは苦笑する。
意地っ張りで本心をうまく言葉に出来ない。アヤナの中で引っ掛かるものがあるのだろう。
そんなところがやっぱりマサヒコの心を揺さぶる。
それでもマサヒコはアヤナの本心を聴きたかった。

『2択で答えてほしい。好きか嫌いか。どちらかで。』

『ちょっ、そういう言い方は卑怯じゃ無い?』

アヤナの顔は火が出そうなくらい真っ赤である。
それでも、マサヒコは目を逸らさない。
215 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:24:21 ID:IrZnP4dI

『ふぅ…あなたには、敵わないわ。』

観念したのか、緊張の限界なのかアヤナは一つ息を吐き出す。

『…一度しか言わないわよ。』

挑むような視線をマサヒコに向ける。

『私は…』

それでもやはり引っ掛かるのか10秒ぐらい逡巡と決意と不安と…色んな表情を面にだしたのち…

『…わ、私は、マサヒコの事が好き。』

『…ありがとう。アヤナ。』

思わぬおまけ付きでもたらされた答えに対し冷静に、マサヒコもおまけを付けて答えた。

………………………………
216 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:25:21 ID:IrZnP4dI

それから、暫く、2人は色んな話をした。

『私こんな性格だから、マサヒコに迷惑をかけてしまうかもしれない。』

こんな性格…ツンツンした性格のことなのだろう。

『それでも構わないよ。』

マサヒコは答える。

『それに、本心じゃない事を口走るとしょっちゅう態度に出るしなぁ…』

『え、そうなの?』

『そうだよ。』

苦笑するマサヒコと顔を真っ赤にするアヤナ。

『ちょ、ちゃんとフォローしなさいよ!!』

どうやら今後はフォローする義務が生まれたらしい。
やはりマサヒコは苦笑する。
どちらにしろ、答えは決まっている。
マサヒコはその答えを口にする。

『望むところだな。出来ることならずっと側でその役目をやらせてほしい。』

実際マサヒコにはそう思えた。
アヤナはそう思えるだけの相手だった。
217 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:26:25 ID:IrZnP4dI

アヤナの答えを待つためにマサヒコはアヤナの唇を見つめる。

『……………』

暫くの沈黙。

『また、セクハラかしら?何を考えてるんだか。』

『ちげーよ。』


アヤナの言い方に特に刺々しさは見当たらない。
アヤナはとっくにマサヒコの視線に気づいていた。
元々、先程からの会話にはさほど大きな意味は無い。
そもそも互いの気持ちを確かめた時点でわかっていた事だったから。
ただ、それでもこうしていたのは、より親密になりたい。そんな思いからだった。
その口実としては充分過ぎるマサヒコの行動だった。

『唇を見つめて何を考えてたの?』

アヤナの目はなおも穏やかだった。
誘ってるんだな。とマサヒコは直感的に思う。

『キスがしたいとは考えてたかな。』

マサヒコは答える。

『その先は考えなかった?』

『ちょっ、アヤナ!?』

言った本人も言われた方も顔は真っ赤である。
一つ息を吐き出すと、ふふっ。アヤナが小さく笑う。
218 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:27:33 ID:IrZnP4dI


『意地悪な事を言ったわね。』

自然とアヤナの手がマサヒコの手に触れる。

『何度も殴ってしまった事は悪かったわ。』

強くマサヒコの手を握りながらアヤナが言う。

『嫌な思いをさせたと思う。だから、今までの事を償わせて…』

キスをする前にアヤナとしては今までの事を謝っておきたかった。
より親密な関係に進むには何だか申し訳なかった気がしたし、何よりもこの先の行為を自分も望んでいる事をわかってほしかった。

アヤナがマサヒコの唇に自らの唇を近づけていく。
しかし、マサヒコは一度アヤナの唇に自らの指を押し付ける。
アヤナの唇が動く前にマサヒコが言う。

『償いとかそういうものじゃ無いさ。好きだから…』

『マサ…』

マサヒコはアヤナの言葉を遮るようにキスをした。
219 Y-275[sage] 2008/06/11(水) 12:29:46 ID:IrZnP4dI
句切が良いのと、自分の創作の仕方の問題等で今日はここまでです。
本番編のような後半のような話はまた近日中に。
220 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/11(水) 21:21:58 ID:62qGnxQX
>>219
うめぇ。エロなしでも本一冊行けそうな感じです。
221 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/11(水) 22:14:15 ID:E11lkwP2

コンスタントに投下してくれてありがたい限り
222 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/12(木) 17:50:22 ID:vXP75LAV
新しい職人さんが元気なのは嬉しい、スレも活気づく
しかしバブル期の賑わいを思うと、四大週刊少年誌のひとつで連載を持つことの意味の大きさがわかるな…
223 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/13(金) 07:56:21 ID:1nK8oAKn
ガッシュの作者とサンデー編集部の事件を思うと、氏家とマガジンはどうだったんだろうと考えてしまうな
濱中終了→即あかほん→即終了→新作マガスペの流れとか穿った見方をしてしまいそうだ
224 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:42:33 ID:qYOnrNzE
こんにちは、続き投下します。
225 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:43:50 ID:qYOnrNzE
『ん…ふぁ、あ』


マサヒコは前を開けた状態のアヤナの上半身に手を這わせながら首筋にキスをしている。

アヤナは机の上に座り、マサヒコに身を委ねる。

『ふぁっ…』

マサヒコの手は脇腹へ。

『あっ、ん』

背中へ。

『ふ…ん、あ』

色んな所へと移動し、行く先々でアヤナは好反応を見せる。

『アヤナ…気持ちいい?』

マサヒコが尋ねる。

『…ふぁ、うん…』

顔を赤くしながらアヤナが答える。

マサヒコは思う。
アヤナはよく耳の感度が良すぎると言う。
しかしながら、どうもアヤナが弱いのは耳だけではないらしい。
見るからに早熟なアヤナの身体は感度が発達しているようだ。

『アヤナの可愛い声もっと聴きたい。』

一度手を止め、マサヒコが言う。

『なっ、か、可愛いって…』

もとより赤かった顔はより赤くなりアヤナはそっぽを向く。

『すこしでも良い。もっと、よりアヤナを知るために、気持ちいい所を教えてほしい。』

マサヒコの顔はアヤナの耳へと近づいていく。
226 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:45:11 ID:qYOnrNzE

『そ、そんなことを言われても…どことか、特定の場所じゃなくて、その、触れられる所、全部…気持ちいぃ…』

恥ずかしいのだろうか、最後の方はほとんど音声として出て行かなかった。

『そんなに敏感なんだ?』

マサヒコは素直に浮かんだ疑問を口にする。

『そんなんじゃ無いわよ!!きっと…』

一転、顔をマサヒコの方へ向けるアヤナ。

『きっと?…』

『きっと、マサヒコだから…そ、そうよ!!マサヒコだからよ。』

もはや、恥ずかしさが臨界点を遥かに振り切ったらしい。
俄かに声を大きくし、開き直るように繰り返す。
しかし、その言葉に今度はマサヒコの顔が赤くなる。
嬉しいような、照れ臭いような、そんな気持ちを確かに感じる。

『…ありがとう、アヤナ。』

わざとぶっきらぼうに答え、耳に唇を付ける。
腰に当てたままだった手の平はアヤナの豊満な乳房へ。

『ふあっ、ひゃっ!!』

最初は下からその重さを確かめるように揺らす。
揺らす動きから、揉む動きへ。
227 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:45:59 ID:qYOnrNzE
唇は相変わらず耳へと押し付けたままぴちゃぴちゃと音をたてながら、ねぶっていく。

『あっ、あっ…それ、すごっ…っあ』

アヤナの声は嬌声へと変化していく。
その声に自然とマサヒコは昂ぶっていく。
手の動きはマサヒコの昂ぶりを現すように激しいものになっていく。
あいた手を伸ばし、愛撫している方とは逆のアヤナの乳首を摘む。

『あああぁぁっ…それ、あっ…』

アヤナは一つ大きな声を出す。

『気持ちいい?』

マサヒコが尋ねる。

『ふ、んっ、うん…あっ』

アヤナの答えを聞いて、マサヒコは満足する。
とともにもっと気持ち良くなってほしい。そう思った。

『もっと、気持ち良くなってよ。』

『…あっ、ん、いや、わ、わた…んっ、しだけなんて…あ』

アヤナの口からは否定の言葉。

『わたしだけなんて、あっふぁ…ん、嫌ぁっ、ま、マサヒコもんぁっ!!』

言ってアヤナの手はマサヒコの股間へ、快感の前に力が入らない上に、初めてでかなり怪しい動きながらマサヒコのズボンのチャックを下ろし、マサヒコのペニスを取り出していく。
228 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:47:03 ID:qYOnrNzE

『ア、アヤナ?』

『マ、マサヒコも気持ち良く…』

『ぐぁっ…』

思わず手を止めたマサヒコに一声かけてマサヒコのペニスを扱きだす。
今度はマサヒコが与えられる快感にのけ反る。
構わずにアヤナは瞳を潤ませながらマサヒコのペニスを扱いていく。

『一人だけなんて、嫌よ。』

やっと息が整ってきたのか幾分普段の調子に近い感じでアヤナが呟く。
今まで成すがままにされていたマサヒコも普段の調子に戻ったアヤナの声で我を取り戻したのか愛撫を再開していく。

『ふあっ、あっ』

『く、あっ』

マサヒコの再開された愛撫にアヤナはビクリとし、手がぎこちないものになる。
そのリズムを乱された変拍子はマサヒコにとってまた違う快感として与えられていく。

『あっ、あふ、二人で、あっ』

『ア、ヤナ』

アヤナが望んだ形になっていることは明らかだった。
二人とも呼吸を荒くしながら互いを愛撫していく。

だが、しかしどのような時であろうとも、永遠に続けられるような行為など無い。

『く、あっ、アヤナ、俺、もう…』

『ふぁっ、あっ、私も……あぁぁ、一緒に!!、あぁぁぁぁ…』

マサヒコの射精を合図に二人は絶頂に達した。

………………………………
229 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:48:07 ID:qYOnrNzE

『…あ、あふっ、このまま、き、て、マサ…』

マサヒコが射精する際、マサヒコが快感のあまり腰を退いたので幸いにもアヤナの制服に精液がかかることは無かった。

しかしながら飛び散った精液はアヤナのふくらはぎからソックスを汚した為、マサヒコはアヤナの脚をテイッシュで拭いていた。
絶頂の余韻で震える声でアヤナが言ったのはその時だった。

『アヤナ、良いのか?』

アヤナの言葉を受け、マサヒコが尋ねる。

『…ん、最初から、決めてたから…来て…』

アヤナの答えにマサヒコは一つ頷き、アヤナのショーツに手をかけ、下ろしていく。
絶頂に達する程の快感を与えられて、アヤナの淫唇は愛液を吐き出し、内股を濡らしている。

(これなら…)

初めての性交にマサヒコは充分であるのかまだ、足りないのかの判断はつかない。
しかしながら、一度、達したとはいえ、マサヒコのペニスはまだ硬さを失わないままである。
その上でアヤナに懇願され、濡れた淫唇を見せ付けられマサヒコの興奮は最高潮だった。
230 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:49:08 ID:qYOnrNzE

一つ息を吐き、アヤナの淫唇に自らのペニスを突き立てていく。

『っああぁぁぁ…』

アヤナの今までとは違う叫びをマサヒコは耳にし、マサヒコは思わず腰を止めてしまう。

『っあっ、だい、丈夫、男が思うよりも、女は痛みに、慣れてるから…』

嘘であるとマサヒコは思う。
女性の方が遥かに痛みに耐えられるように出来てるとは言え、初めてのこの痛みは別物だと思う。
なによりも痛みに顔を歪め、目尻に涙を溜めたアヤナの姿を見てもそう思う。

アヤナのそんな姿に少しでも痛みを和らげたくて、マサヒコは腰を止めたままアヤナにキスをしていく。

『んっ、ちゅ、ん、マ、サ…』

そんなマサヒコの優しさにアヤナは胸を焦がす。
痛みは確かに感じながらも、胸に流れ込んでくる暖かさに、自然にアヤナに込められた力が抜けていく。

(これなら、大丈夫か、な?)

そんなアヤナの膣内の変化を勿論、マサヒコも感じていて、キスをしながらも腰を押し進める。

『…っあ、あぁぁ!!』

マサヒコのペニスが処女膜を破り、再奥まで届くとアヤナはキスをやめ、顎を反らす。

マサヒコはそんなアヤナを見、幾分か力が抜けていても痛みを確かに感じている事を理解する。
理解し、痛みを和らげようと再びアヤナの乳房と耳へと愛撫を開始する。
231 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:50:03 ID:qYOnrNzE

『ふあっ、あっ、それ、もっと…』

痛みに若干顔はしかめたままだがアヤナの声には確かに甘いものが混ざる。
マサヒコはその姿に幾分かの安堵を感じながら、ゆっくりと腰を動かしていく。
きつさは幾分か力が抜けた時から和らいではいるものの、それでも充分にマサヒコを締め付けてくるアヤナの膣の感触にマサヒコは腰を震わせる。
快感の昂ぶりにマサヒコの手は次第に激しくなる。
それに併せてマサヒコの腰の動きも大きくなっていく。

『ふあっ、あっ、あっ、あっ、マサヒコ…』

アヤナの声からはどんどんと痛みのニュアンスが消えて、甘い快感に身を震わせている。

パン、パン、ズチュ、ズチュ…

気付けばアヤナの膣は愛液を多く吐き出し、強く打ち付けるマサヒコとアヤナの腰の音とともに水音が教室を支配する。

『ふぁっ、あっ……音、凄い、あっ、あっ、あっ…』

アヤナが呟く。
音がアヤナを刺激しているのか膣内の動きはマサヒコを自らの膣内より深くに導き入れるように変化していく。
232 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:50:58 ID:qYOnrNzE

『くっ、ああぁ』

マサヒコは快感に思わず呻いてしまう。

『あっ、んっ、マサヒコも……気持ちいい?んっあ、嬉しい…』

アヤナは満足したように微笑む。

再び、二人は快感の虜となり互いを求めていく。

しかしながら先程も言った通り永遠に続く行為などない。

沸き上がってきた射精感にマサヒコが身体を震わせる。

『アヤナ、もう…』

『うんっふ、いい、よ、イッて…ふぁ、あっ、な、か、に…私の…初めて、はっ、あっ、中、あっ…』

アヤナの言葉とともにアヤナの膣はマサヒコのペニスを舐めあげるように蠢く。
その快感に腰を震わせながら、マサヒコは果てた。

………………………………
233 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:51:53 ID:qYOnrNzE

『なによ、マサちゃん、やっぱ、巨乳の方が…』

それから数ヶ月。リンコの唐突な思い付きによりアヤナ亭に集まって皆で送別会をしていた。

シャンパンに手をかけたミサキは半ば自棄酒のようになり、呟きながら、煽っている。

『あらあら、この後は修羅場かしら?』

こちらも酒臭い息を吐きながらリョーコは話をしているマサヒコとアヤナの元へ。

『あぁ〜、マサヒコくんらぁ〜』

突如マサヒコにしな垂れかかるアイ。

『小久保くーん、これ、美味しいよ〜!!』

リンコさえもマサヒコのもとへと。

『全く。』

アヤナは一つ息を吐き、呟く。

『どうした?』

回りの3人に苦笑しながらも恋人の呟きに反応するマサヒコ。

『いや、渡米する期間のことが少し、憂鬱になっただけよ。』

アヤナが答える。

『ああ』

なんて呟きながら、再び周りの3人に苦笑するマサヒコ。

『良い、浮気なんて以っての外なんだからね!!なんせ…』

そこでアヤナは一つ息を吐き出し、大きな声で言う。

『私はマサヒコの事、すごく嫌いじゃ無いんだからっ!!』

やれやれとマサヒコはさらに苦笑を重ねる。
下の名前で呼び合いながら、未だにアヤナの中でマサヒコにストレートに好きだというのは引っ掛かるらしい。

『わかってるさ』

『なら、良いのよ。』

周りの人間を無視しながら二人は会話を続けていく。

会えない期間というのが、2人にもたらす変化など二人には分からない。
しかしながら再会した時の喜びの大きさは凄まじいものであろうと二人はわかっている。
送別会即お別れといった訳では無いが、それでも2人は再会の時に思いを馳せずにはいられなかった。
234 Y-275[sage] 2008/06/14(土) 11:55:17 ID:qYOnrNzE
以上です。
なんとなくまとめ方が強引過ぎた気がしますが。どうかスルーしてやってください。
そのうちこれみたいに本編から引っ張ったマサミサを投下したいなと思ってます。
駄文乱文失礼致しました。
それでは失礼します。
235 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/14(土) 22:30:37 ID:EXLYfeeV
おつ!
がんばれー!
236 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/15(日) 22:14:48 ID:BREAo3bS
GJ!

前スレ落ちたのか
237 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/16(月) 22:32:02 ID:iZzYcVko
なんで過疎
238 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/17(火) 10:42:12 ID:GHhNY7Rj
郭氏の復活はまだですか
239 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/17(火) 23:38:18 ID:7AEx56AQ
氏家作品そのものが週刊誌から撤退してるからなぁ…
思春期&濱中の時代が良すぎたということだろう
240 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/18(水) 20:30:20 ID:tqG0rFpO
良すぎたかは、まだ今後どうなるか分からんから、言えんけど
やっぱり週刊誌が無いのは、寂しいな・・・

ところで、重大発表のマガスペはいつ発売だっけ?
241 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/18(水) 20:52:14 ID:dAKTkWgP
公式には明後日。
明日には売ってるらしいが…
242 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/18(水) 21:37:47 ID:0RQOt6Od
wkwk
243 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/18(水) 21:54:33 ID:pgPugkUl
アニメ化?はたまた打ち切り?
244 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/18(水) 23:10:00 ID:tqG0rFpO
>>241そうかい、あり

お前等分かっているとは思うが、ネタバレは無しだぞ
いい報告だと、いいたくなるのは分かるが、金曜日の0時からだぞ
絶対にネタバレするなよ、絶対に
245 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 00:39:16 ID:iPNl4AYD
前フリ?
246 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 10:11:54 ID:wUtZDpUL
前バリ?
247 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 11:39:02 ID:ToPaPzCh
前ギ?
248 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 12:38:36 ID:1BELsBun
前リツセン?
249 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 23:50:20 ID:zc38erqz
さて、もうすぐ>>244いった時間過ぎるな、報告よろしく
wktk
250 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 23:53:29 ID:U8Kn5zhb
週マガに移籍らしい
ソースはマガジンスレ
251 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/19(木) 23:59:03 ID:zc38erqz
マジかwwきたあああああああ
氏家神もやっと復活だな
まじ嬉しい
252 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 00:00:51 ID:U8Kn5zhb
スマヌフライングした
吊ってきます
253 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 00:16:37 ID:7l3IyyK5
>>252
卿には名誉ある自害を許す
254 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 00:44:21 ID:/E5OWnAD
いや、彼の者には生き恥を晒してもらおう。書き手として己が妄想を衆目に晒すという生き恥をな!!さあ!妄想を文章にする作業に移るんだ!!
255 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 01:31:47 ID:5OE0ClDx
嬉しいが不安で複雑だな
氏家にとっても週少マガジンにとっても良い方向に転びますように…
256 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 01:40:22 ID:DQ06b1kZ
どこが不安なんだ?
もう失敗したら後が無いかもとかか?
257 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/20(金) 09:43:31 ID:EHrKGpJ7
あかほんのようになりませんように
258 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/21(土) 09:24:05 ID:YP30wDMG
投下待ち
259 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/21(土) 12:06:45 ID:Va3DdR3C
週刊に移転するのが本当ならめでたい。ここももっとにぎわうでしょう。
260 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/21(土) 18:12:24 ID:6JAvdEtQ
>>259本当だったよ さっき確認した
そして、氏家神の最後のページ掲載米が確か「週間マガジンに移転します。」
相変わらずたんたんとしていて面白いwww
いったい喜んでいるのか分からないwwww
261 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/21(土) 22:44:07 ID:99JvcRdd
・シホちゃんのおしっこ
・ミナオちゃん
・ドSケイ×ドMシンジ
・ヒカリ先輩
・アリア× タカトシ
マダー


















特にヒカリ先輩
262 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/22(日) 08:56:55 ID:zdmpHvgQ
あかほん連載から終了までの経緯、どうも編集部主導で氏家はババ引いた感じがあるからなあ
真実がわからんから今回も大丈夫かという不安はある

あかほん、もったいないと思うんだぜ
263 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/23(月) 20:21:07 ID:9kXlaT0q


264 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/24(火) 01:05:03 ID:SBg3fTeR
アイディアはあるのに書く時間がなくてもどかしいぜ
生徒会役員共が週マガで始まったら全盛期復活するかな?
265 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/24(火) 16:05:22 ID:0IRgOSsN
今、現役の職人は何人なんだろう
266 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/24(火) 21:50:49 ID:jZqiXBnt
>>265
一作目投下しようとして、途中のまま何か月も放置してる人間ならここに一人。
267 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/24(火) 22:21:21 ID:cOGJHdqM
>>266
まだ未完の作品をかなりゆっくり書いているのがここにも1人いますよ
268 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/25(水) 08:16:36 ID:PHNyX2G5
頑張れ応援するぜ
しかし考えると初期から安定したペースで最多投下の郭氏って凄いな…
269 名無しさん@ピンキー 2008/06/25(水) 19:33:05 ID:/Y2rRYbf
今日はミサキチの誕生日
ついでに俺も誕生日
270 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/25(水) 22:03:06 ID:zf0/IPJH
>269
おめ!
271 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:05:20 ID:I6tj23Lc
やっと終わった。
>>88
の続きです。
272 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:09:03 ID:I6tj23Lc

 これまでにない不自然な体勢に疑問の声を上げるミサキ。
「じゃあ、いくぞ」
「はぁん!」
 マサヒコは座ったまま尻をわずかに浮かせるように体を揺する。自分の体重が膣に全て
かかるかのような衝撃に不意をつかれ、ミサキは大声を上げた。
「どう?」
「ああ、イイ・・・、凄くイイよ」
 問われてマサヒコに抱きついたまま、ねだるような答え方をする。
「じゃあ、どんどんいくぞ」
「ハァッ!アン!アアッ!」
 ズン、ズン、ズン、と激しく下から叩きつけられるマサヒコの肉棒。上下の移動距離は
正常位や騎乗位より少ないとはいえ、一回一回の往復が全身に重く響くような感覚だ。思
わず飛び上がってしまいそうな体をマサヒコにしがみついて抑える。
 再び快楽におぼれていくミサキ。だが、かろうじてリョーコの教えを思い出す。受動的
なだけではだめなのだ。気付いて脚腰に力を入れる。揺すられるだけでなく、自らも少し
動こうとした。マサヒコの揺れに自分の揺れを合わせる。膣の締め付けに強弱をつける。
「うぁ」
 マサヒコからも少し声が漏れた。一人ずつの動きは小さいとはいえ、二人が徐々に息を
合わせていくと、その振動はベッドを揺らすほどになる。ペニスの膣での動きの幅も大き
くなる。それはつまり、二人の刺激される性感帯が広くなることであり、肉の悦びも当然
大きくなる。
「うっ、うっ、くぅ」
 三度目の勃起で性器がひどく充血しているような、攣ったような感覚を持ち始めたマサ
ヒコ。それでも快感は勃起を強いてくる。二人で協力して行為をしているという感触。こ
んなに疲れていても互いが感じる快楽はこれまでで一番だろう。
「アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!」
 ミサキの声がかすれてきても止まらない。本能と義務感が混ざった状態でマサヒコ自身
を締め上げ、絞り込む。
「ハァ・・・、ハァ・・・、ハァ・・・!」
 マサヒコの体のゆすり方もどんどん激しくなる。二人の動きを合わせると、マサヒコの
肉棒が完全に抜けないのが不思議なくらいだ。それでもマサヒコはもっとミサキの奥に自
分を突き込もうとするかのように自らを勢いよく、深々と埋め込もうとしていく。


273 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:09:34 ID:I6tj23Lc


 そして、ミサキはマサヒコの頭を自分の薄い胸で締め壊さんばかりに強く抱きしめ、マ
サヒコはミサキの細い腰は砕かんばかりに指を食いこませ、
「ヒィ、ア、ァ、ァ・・・ッ・・・・・・」
「ウァッッ!!」
 二人同時に苦しく、絞り出すような声をあげてイッた。
 達して一呼吸すると、ミサキの体から力が完全に抜ける。それをマサヒコは倒れないよ
うに背中に腕を回し、支える。腕は糸の切れた人形のように垂れ下がり、マサヒコの腕に
持たれるように後ろに軽く反りかえったミサキの姿。口からよだれを垂らし、その端正だ
った顔には、性の快楽を味わいつくした女特有の、呆けてたるんだ、淫らでどこか幸せそ
うな笑顔が浮かんでいた。
 しばらくそのままの体勢でいたが、
 (感じる・・・。)
 ミサキはまだマサヒコから脈動が伝わってくるのを感じた。自分の体力はもう限界だろ
う。しかしマサヒコが本当の本当に限界にいくまではまだ頑張らなくてはならないのでは
ないか。
「マサちゃん・・・」
 力ない腕をなんとか持ち上げ、恋人の頭を掻き抱きながらミサキは声をかけた。
「どうした、ミサキ?」
 そのままの体勢で顔を上に向け、ミサキの顔を見つめるマサヒコ。
「マサちゃんは・・・、自分の全部を出し切れる?」
「どういうことだ?」
「まだ、マサちゃんはセックスできるよね」
「・・・、もう無理じゃないかな」
 三連発は若くてもさすがに堪える。出るものも無いのではないか。
「違う、そうじゃないの。もう本当に倒れてそのまま気絶してしまうくらい、本当の全体
力よ」
「それは・・・、確かにまだできるかもな」
 今のマサヒコは惰性というか余力というか、そういうので軽く勃起したままの状態でミ
サキの中に収まっている。
「私はマサちゃんのおかげで、自分のほとんど全てをセックスで出し切れたと思う。全部
出して、全部マサちゃんに受け止めてもらって凄い幸せだよ。だからマサちゃんにも全部
を私にぶつけてほしいの」

274 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:10:06 ID:I6tj23Lc

 恋人を慈しむミサキの声と表情。憔悴しながらも穏やかに優しいその微笑は慈母のよう
に温かくマサヒコの心を包む。その気になってきたのか疲れたペニスにまた力が加わって
くる。だが、マサヒコはとまどったように。
「でも、大丈夫か?もう疲れきってるんだろ?」
 と告げた。これ以上の行為はミサキにとっては苦痛かもしれない。そうまでして自分の
欲望のありったけを吐き出すことに意味はあるのだろうか。
「私はマサちゃんの恋人だよ」
 軽くふくれっ面を作り、おどけたように答えるミサキ。
「だから大丈夫。マサちゃんの全部を受け止めるよ。だからお願い。私にマサちゃんの全
部をちょうだい」
「ミサキ・・・」
 マサヒコはミサキの覚悟の強さに、下手に心配などをした自分を恥じた。そして、挿入
したまま、ミサキの体をゆっくりとベッドに横たえる。ミサキの弛緩した四肢はそのまま
ベッドに広がった。
「じゃあ、ミサキ。俺の全部を、全力を、受け止めてください」
「はい、マサちゃん・・・」
 マサヒコも覚悟を決めた。本当に動けなくなるまでミサキへ性欲をぶつけようと。

 勃起したものを一度ミサキの入口近くまで引き出し、そして奥深くまで突き込む。疲れ
きったミサキからはこれまでのような締め付けは感じられない。ゴムの皮膜ごしに柔らか
な膣肉を感じる程度だ。そしてマサヒコの性器も疲れと慣れにより快感が麻痺してきてい
る。それでもマサヒコは続ける。

 シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、
パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュ
ッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ、シュッ、パッ


 今までにないほど速く、やみくもに、淡々と前後運動を続ける。ミサキを悦ばそうとす
るのでなく、ただ自分が絶頂に達しようとするだけの動き。激しい運動による疲れが浮か
び、その表情は苦行僧のようにも見える。
 前後運動をするたびに、ぅぅ、ぁぁ、本当に微かな喘ぎを漏らしていたミサキ。しかし、
その声がやや大きくなる。そして、ミサキの中に潜り込んだマサヒコの一部が徐々に締め
付けを感じるようになった。

275 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:10:40 ID:I6tj23Lc

 マサヒコの激しい動きは、自分が達する前に疲れきったミサキを無理矢理に三度目の絶
頂に導こうとしていた。もはや体力を使い果たしたミサキからさらに体力を搾り取ろうと
する所業。これではミサキに快感より恐怖と不安を与えかねない。そう思ったマサヒコは
行為をやめようかとも思った。
 だが、ミサキの表情は疲れ、苦悶しながらも拒絶するようには見えなかった。マサヒコ
を全て受け止めると決めた覚悟はどうなっても揺るがないようだ。それを見てマサヒコは
彼女の希望に応えるべく動きを継続する。
「ウー、ハー、ハー、ハー、ハー、ハー」
 ミサキの喘ぎがさらに激しくなる。弛緩していた腕にピクリと力が入った。
「ん、ううっ!!」
 ついにマサヒコが放出した。もはやごく薄い汁さえ出たかどうか分からない4回目の射
精。色濃い疲れの中にも性の満足感がある。動きを止め、全力疾走したあとのような荒い
息を放つマサヒコ。
(まだ・・・、動けるな)
 幸か不幸かマサヒコにはまだ余力がある。男のシンボルに再び力を込め、ミサキへの突
貫作業を再開する。
 激しいマサヒコの動きにより、またまた絶頂に追いやられようとするミサキ。さっき以
上にマサヒコがイクのは遅い。疲れた体をよじらせて喘ぎ、悶える。
「アーッ、アーッ、アアアッ!!!」
 ミサキ3度目の絶頂。その声は掠れた悲鳴のようにしか聞こえない。
 再び弛緩したミサキの体に淡々と突き込み続けるマサヒコ。かれの5回目の射精にはま
だ時間がかかりそうだ。


276 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:11:06 ID:I6tj23Lc

 どれだけの時間が流れただろうか。マサヒコはまだ腰を振り続けている。しかし、かな
り勢いは衰えている。
 大分意識が朦朧としてきた。今夜放出するのは次で7回目だったか8回目だったか。こ
の間にミサキを4回目の絶頂に追いやったのは確かだ。今のミサキの意識はどのような状
態なのか。完全に気を失っているか、それとも起きてはいるがぼーっとしているのか。あ
まりにも少ない反応からは読み取れない。
(次で・・・、本当に最後だ!)
 マサヒコは自分の体力の限界が近いのを確信していた。
(あと少し、あと少しで!)
 頭の中にこれまでのミサキの様々な痴態がフラッシュバックされる。それらが頭を巡る
たび、ここまで来るのに大変だったが、なんと幸せだったのかと実感する。
 そして、
「ううっ!!」
 最後の射精。一気に力が抜けていく。最後の最後、疲労困憊の中マサヒコはこれまでの
性行為にはなかったほど充実した気持ちだった。例えて言えば、普段が100メートルを全
力疾走した気分だとすると、今のはこれまでに歩いたことも無い長距離を完走し倒れ込ん
だような気分といったところか。
 ずっとミサキの中に入りっぱなしだった。自分の一物を抜く。そしてミサキと自分を最
後の一線で隔てていたコンドーム(よくここまで破けなかったものだ)を外し、捻ってご
み箱へほうる。
 そこまでが動ける限界だった。ミサキの横に汗だくの体を横たえた。
「ミサキ、終わったよ」
 起きているかどうかも分からない恋人に声をかける。
「うん、良かったよ」
 ミサキがごく小さい声で返答した。そして彼女はマサヒコの方に向き直り、彼にもたれ
かかる。マサヒコも彼女を包むように腕を回し、二人はそのまま深い眠りに落ちた(なお、
こういうことまで踏まえたうえでミサキ、及び裏で指示をだしたリョーコは金曜日を選ん
だのである)。

277 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:11:32 ID:I6tj23Lc
 同じ夜。

『ハァン、ア、行ク、死ぬ!アン、死んじゃう!イッちゃう!マサちゃ、アン!私イッち
ゃう!イク!イクから!』
『ああ、ミサキ』

 リョーコは前回ミサキが撮影したビデオを見ながらほくそ笑んでいた。演技無しの生々
しいセックス。出演者は二人とも若く、見目麗しい。しかも両方とも親しい知人である。
これほど興奮するエロビはそうそうあるまい。おかげでビールとつまみのサラミがとても
うまい。自分も体が疼いてくる。後でどうにか発散しないと治まらないだろう。
「これは本当に永久保存版ね。あ、念のため複製しておかないと」
 これからもずっとお世話になる大切なビデオだ。マサヒコにばれて捨てられたりしては
たまらない。
「けど、ミサキはうまくやってるかしらね〜ぇ。ビデオテープは・・・、まあ多分今回は
足りないでしょう」
 今回もミサキには特訓の成果を確認しなくては、と口実をつけてビデオカメラを持たせ
ている。おそらく、動き・体位にバリェーションに富み、時間も長いという第1作以上の
傑作が出来上がるはずだ。
「頑張りなさいよ。ミサキ、マサ。性の世界は奥が深いのよ。仲良く奥のそのまた奥まで
踏み入りなさい」
 最後に真面目に(?)気遣いを見せながら、リョーコはビデオを最初まで巻き戻した。

278 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:12:03 ID:I6tj23Lc
おまけ

ミサキとリョーコの特訓風景。

「まず、基本中の基本の性戯、フェラチオからよ。何をやるかはさすがに分かってるわね」
「・・・、はい」
「じゃあ、はいこれバナナ」
「・・・(ゴクリ)」
「これを舌でじっくりと舐めて溶かしていく」
「はい・・・、んっ、あふっ、んん、これれいいんれふか?」
「ダメダメ!力が強すぎてバナナが折れちゃったじゃない。舐めてマサヒコを気持ちよく
するの。力任せじゃダメよ」
「ふぁ〜〜い」



「今日は騎乗位の練習をしてみましょう」
「あの、どんなものなんですか?」
「まず、マサヒコが寝る」
「はい」
「で、アンタがマサの上に跨って」
「え?」
「マサの物の上に腰を下して自分の中に入れる」
「ええっ?!」
「あとは上にいるアンタが動いてマサを悦ばすの」
「そ、そんなのどうやって練習するんですか?!」
「はいこれ」
「?!な、な、な、なんですそれは!!」
「ディルドよ。張形って言った方が分かりやすいかしら。この二つ折にした敷布団をマサ
に見立てて、その上でこれを使って・・・」
「イヤです!そんなものを入れるなんて、ダメ、できない・・・」
「あー、嫌か。そうよね。やっぱもっとリアリティがないと。うーん、百合っぽいのは苦
手だけど、私がペニパンを履くから・・・」
「嫌、イヤ!もっと嫌!!」
「??よくわかんない娘ね。じゃあ、ディルドの代わりにこの極太サラミ(直径約5セン
チ)を使えば形も質感もリアルでいいんじゃない?」
「ちが、違うの!わ、わわ、私はマサちゃんに貞操を捧げたんです!だからマサちゃん以
外の物には体を許しません、たとえ練習でも!」
「テイソウ、なにそれ?春秋時代の中国にあった国の名前(鄭と宋)かしら?」
「ななな、何言ってるんですか?!ふざけないでください!!!」
「ヤメテ、闘気出さないで闘気。いや、ホントに分かんない。教えて」
「じゃあ辞書でも引きなさい!!」
「う、はい・・・。(ガサゴソ、ペラペラ)うーん、どれのこと?」
「丁壮、体相、低層、廷争、逓送・・・、え、無い?なんで?!」



「はい、そのくらいの高さで締め付ける!」
「ん、んんん!」
「あー、なんというか腰と腹には力が入ってるけど膣に力が十分に入ってない感じね」
「分かるんですか?その、今は実際にはなにも入れてないんですけど」
「私くらいになると、他の場所の筋肉の張り具合である程度分かるのよ。本当は膣圧計と
かで本格的にやりたいんだけどアンタは嫌みたいだし・・・」
「はあ・・・」
279 傍観者[sage] 2008/06/25(水) 23:13:30 ID:I6tj23Lc
以上です。書くのは時間かかりますが、投下すると短いですね。残念だ。

次はマサ×リンで書けたらいいな(シチュがいまいち思い浮かびませんが)
280 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/26(木) 07:16:50 ID:23kyCfec
乙です。久々に投下があってうれしいです。
281 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 07:38:00 ID:nYvzdNJd
傍観者氏、乙でございます。
っつか、昨日はミサキの誕生日だったんすね。
マサの7月1日は覚えてましたが苦笑
自分も後で、投下します。
282 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/26(木) 10:19:30 ID:SbwR5Dv/
乙です
これからも期待してます


ベテラン陣がそろそろ復帰しそうな勝手な悪寒
283 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:11:59 ID:nYvzdNJd
住人、職人の皆さん今晩は。
投下します。

カップリングはマサミサです。

スルー対象ワードは

『絡みがマンネリ気味』

『キス描写被りすぎ。』

『本編やや改変気味』

です。

それでは、
284 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:15:26 ID:nYvzdNJd

「おこた出したんだ。」

部屋に入って来てマサヒコの部屋の変化に気付き声を上げるアイ

「ええ、もう寒くなってきましたからね。」

「…でも、それだと一人余っちゃうね。」

その時、マサヒコの頭には朝見た占いの『あなたも親切で返せば気になる人との急接近があるかも』という言葉が浮かんだ。

「それなら俺がミサキと一緒に入りますよ。」

そうマサヒコが答える。

「それなら私がそっち行くよ」

「いや、良いですよ。ミサキと一緒に使います。」

「いいから、いいから。」

「いや、ホントに結構です。」

マサヒコの言う言葉も我関せず。アイはマサヒコの上に座った。

………………………………

それから数分後、リョーコ、リン、ミサキがやって来た。
その場にはやる気満々でマサヒコの上に座るアイとやる気なく成すがままのマサヒコがいた。

「この時期はやっぱりそれね。」

「出演料教師!!」

「姦淫!!」

部屋に入って来た3人のそれぞれのコメントだった。

………………………………

それから数分後、アイはマサヒコの横に座り直し勉強が始まった。
受験も近いということで滞りなく黙々と続いていく授業。
と、そこで、唐突にリョーコから先程の事に対する問いが投げ掛けられる。

「ところで何でさっきアイはマサの上に座ってたの?」

「普通にこたつに入ると一人あまると思ったんですよ。」
285 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:19:11 ID:nYvzdNJd
「そうそう。それで、マサヒコ君最初はミサキちゃんと入るって言ってたんですけど、それならって私がそっちいったんですよ。」

「ふーん」

何で横じゃなくて上なのか?
リョーコとしてはそれはそれで面白かったし流石はアイ!!なんて思いスルーした。

だが、しかし、今のやりとりの中でどうしても不可解な点が一点ある。リョーコはそこにツッコミをいれる。

「…マサ」

リョーコが口を開く

「なんで、ミサキちゃんなの?別にアイでも、問題なかったわよね?」

「あ、そういえば、マサヒコ君最初私がそっち行くって言ったら頑なに断ってたっけ。」

「そこまでして、ミサキちゃんと入りたかった理由はなんなのかしらねぇ?」

リョーコはしてやったりといった顔でマサヒコを見る。

「他意は無いですよ。ただ、今朝見た占いでそうすると吉ってやってたんで。」

マサヒコのうまいこと追求の手をかわす答えを聞いてリョーコはちっと軽く舌打ちをしてしかめっ面をする。

「マサ君も見たんだ。私も見たよ。」

その言葉を聞いてミサキが声を上げる。心なしか顔が赤いのはきっと一連のやり取りのせいだろう。

「私もみたよ〜。二人とも今日一位だもんね。」

「私も見ました。あれだよね?今日は異性に優しくすると運気アップなんだよね?」

こと占いの話となると女性陣の会話に花が咲く。
先程までの受験生の空気がどこへやら。といった感じである。

「そうなんですよ。優しくされて親切で返すと気になる人との急接近もあるみたいな…」

「ちょい待ち。マサ。」

先程から面白くない感じのリョーコだったが今の会話を聞いて息を吹き返した。
286 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:20:32 ID:nYvzdNJd
「それでミサキちゃんにこだわったわけね。マサの気になる人ってミサキちゃんの事だべ!?」

「なっ!?」

マサヒコがひきつった顔を浮かべる。

「なんで、ミサキちゃんにこだわるか何か腑に落ちなかったのよね。今の占いの内容を聞いてわかったわ。」

マサヒコは口をパクパクさせながら何も言えずにいる。
さらにリョーコは畳み掛ける。顔に張り付いてるのは得意の小悪魔スマイル。

「これは、もう告白したも同然ね♪で、ミサ…ありゃ、こっちも駄目か。」

ミサキはミサキでマサヒコ同様真っ赤な顔で口をパクパクさせている。
そんな二人を見て苦笑する二人+?印を浮かべる一人。

「じゃあ、今日はリンの家でやりましょうかね。」

「そうですね。今日はマサヒコ君勉強難しそうだし、また後日埋め合わせる事にしましょうかね。」

「えー。まだおやつも出てないのにですか?」

「まぁ、良いじゃない。たまには。この場は若い二人に任せておけば大丈夫よ♪」

楽しそうに言うとさっさと荷物を持って立ち上がるリョーコ。
いつの間に片付けたのかアイとリンコもそれに連なる。

「それじゃあね。経過報告と避妊は忘れないようにね♪」

「それじゃあね、マサヒコ君、ミサキちゃん。うまくやってね。」

「バイバ〜イ」

マサヒコとミサキが固まってから三人が出ていくまではあっという間の出来事だった。

………………………………

しばらくの沈黙が降りた二人の部屋で、先に口を開いたのはマサヒコだった。

「全く、あの3人も何を言い出すんだか。アイ先生なんか授業ほうり出しちゃってるし。」

「あ、あはは、そうだね。」

しかし、会話は繋がらない。
すると今度はミサキから問い掛ける。

「ねぇ、さっきの話ってさ…」
287 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:22:39 ID:nYvzdNJd

「ん、ああ、気にすることは無いさ。占いでだよ。」

「気になる人ってのは私の事なんだよね?」

「うっ…」

リョーコたちに加えて、ミサキにまで問い詰められてもはやマサヒコに逃げ道はなかった。

「どうなのマサ君?私の事が好きなの?」

真剣にマサヒコを見つめるミサキ。その瞳は不安からかわずかに揺れ動いている。
暫くの沈黙の後、マサヒコが口を開く。

「…俺は、ずっとミサキの事が好きだよ。」

マサヒコの口から紡がれたのはミサキの望んだ言葉だった。

「もう、いつからかなんて俺も正確には覚えてないけど、ミサキの事が好きだ。」

「マサちゃん…」

そこまでのマサヒコの話しを聞いてミサキには何の躊躇いもなかった。

「私もマサちゃんの事が好きだよ。」

「…そうか。ありがとう。」
ミサキから返された言葉に短く礼を言うとマサヒコが続ける。

「本当はさ、受験が終わってから言うつもりだったんだ。
前までは、ミサキに嫌われたくなかった。だから告白出来なかった。
少なくとも友人関係のままならミサキに嫌われることは無い。だけど、最近周りにカップルが増えて来て、このまま誰かがミサキと付き合ってしまうんじゃないかって今度は不安になったんだ。」

マサヒコは少し自嘲気味に笑うと

「馬鹿だよな。ミサキは自分の物なんかじゃないのに、自分の我が儘で関係を作って、今度は別の事が不安になってだなんてな。」

そこまで言って口を閉じる。
今度はミサキが答える。
288 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:24:26 ID:nYvzdNJd

「そんなことないよ。昔から私はマサちゃんの物だったんだよ。
小さい頃マサちゃんと結婚の約束をしてからずっと。
ずっと私はマサちゃんが言い出してくれるのをただ待ってた。」

「ミサキ…」


ミサキの言葉を聞いて、マサヒコに迷いは無かった。

「こんな俺だけど、弱虫で優柔不断な俺だけど、俺の彼女になってくれないか?」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

たおやかな見てる全ての人間を引き込むような魅力溢れる微笑みとともにミサキはマサヒコの思いに答えた。

その後、ミサキは当初マサヒコが望んだようにマサヒコの入っている所へと移動した。
直ぐにでも触れ合えるような距離で二人は何をするでもなくただ黙っていた。

ただ、そうしていることが二人の距離を縮めるような、そういった感覚を二人とも覚えながら。

………………………………

そんな時間が数分続いた後ミサキが口を開く。

「ねぇ、マサちゃん、キスしようか?」

マサヒコの返事は待たずにミサキがふっとマサヒコの唇に自らの唇を重ねる。

「えへへ、ファーストキスだね」

頬を紅く染めつつも、どこか面白がっているような、しかしながら、恋人に甘えるような口調でミサキが言う。

「まだ、何にも言ってないんだけどなぁ。まぁ、良いや。今度は自分の意思でさせてもらうから。」

先程ミサキがしたように、返事を待たずにミサキの唇に自らの唇を重ねるマサヒコ。

マサヒコも頬を紅らめながらも楽しんでいるような顔をしていた。
289 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:25:34 ID:nYvzdNJd
それを受けて、またミサキがキスのお返しをする。
それにマサヒコがまたキスで返す。
二人はまるでじゃれあうようにキスを続ける。
唇だけでなくミサキが頬にキスをすればマサヒコも頬に。眉間にキスをすれば眉間にといったように繰り返す。
そんなやり取りを長く続けるうちに、二人のキスは触れるだけのものから啄む様なものへと変化していた。

………………………………

幾度目かの唇と唇のキスが終わる。
今度はマサヒコが反撃を試みた。常にミサキ先攻で続いていた一連のやり取りを変えるように、マサヒコは唐突にミサキの首筋にキスをする。

「んっ…」

堪らずに声をあげたのはミサキである。
ミサキの性感が特に強い首筋は唐突に受けたマサヒコからの口撫に強く反応した。
ただでさえキスを繰り返していたことにより、興奮状態だったミサキは断続的に甘い息を吐き出す。

「んっ…ふっ…駄目だよ、マサちゃん。首筋…っふん…はよ…わいんだから…あっ」
その言葉に気をよくしたのかマサヒコは執拗にミサキの首筋にキスを続けた。

「ちょっ…ん…ふ…もう、手に力が…入ら…なふぁ…」

ミサキはそう声をあげると支えていた手の力が抜けた。
自然とマサヒコが押し倒したような体制になってしまう。

「わ、わりぃ」

マサヒコが言う。

「もう、弱いんだから辞めてって言ったのに。」
290 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:27:05 ID:nYvzdNJd
そう言って頬を膨らませるミサキ。しかし、その表情には怒った様子は微塵も感じられなかった。
そして、また幾分か静けさが戻って来た部屋で、今度はマサヒコが沈黙を破る。

「この先はさ、ミサキは嫌?」

この先…マサヒコが指したものを理解するとミサキは首を横に振る。

「マサちゃんとだもん、嫌じゃないよ。それにね、さっきから沢山キスをしてたらキスがすごく気持ち良くて…」

ミサキの口からは否定の言葉が紡がれる。

「ただね…」

「ただ?」

ミサキに言われマサヒコも返す。

「いや、こたつの中でってのはちょっと抵抗あるなぁ…」

「あっ!」

マサヒコも思わず声を出す。

「全くロマンチックさのかけらもないんだから。」

ミサキはまた頬を膨らませる。今度はよりありありとマサヒコに甘える様が現れている。

「そのなんだ…ええと…ベッドに移動しようか。」

マサヒコは真っ赤になりながらそれでもしっかりとミサキに問い掛ける。

「うん…服も脱いだ方がいい?」

その言葉を聞いてマサヒコはさらに真っ赤になる。

「冗談だよ。マサちゃん。さ、立って、私が移動できないよ。」

もう、ミサキの方が覚悟を決めているのか、マサヒコを促すと静かにマサヒコは立ち上がった。
291 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:29:27 ID:nYvzdNJd

………………………………

「ちゅっ、ん、はっ…」

ベッドへと上がり、2人は改めてキスを交わしていく。

ちゅっ、ちゅっと断続的に部屋に響いていたキスの音もやがて途切れる。

その後に響くのは、

「ふっ、はっ、んふ、ん…」

深いキスへと移行し、互いの息を吸う際の若干息苦しげな呼吸音のみ。

ディープキスへの移行はどちらかが望み、言い出した訳ではない。

強くSEXを意識し、その上でのキスが互いを昂ぶらせていった結果どちらからともなく伸ばした舌にもう一方が応えた結果始まった行為である。
ミサキはうっとりと、マサヒコはまるでそれが礼儀であるかのように目をつぶり互いを求めた。
暫くした後、まるで示し合わせたように二人は顔を離す。
二人の間には濃い唾液の混じり合った橋が掛かっていた。

顔を紅く染め、ミサキが言う。

「キスがこんなに気持ちいいものだったなんて、ホント知らなかったな。」

そして視線で既にいきり立っていたマサヒコのペニスを捉えながらマサヒコに問い掛ける。

「マサちゃんも気持ち良かった…?」

ミサキにとっては、マサヒコと互いに感覚を共有した事を確認する行為。
もちろん、マサヒコの解答は

「ああ、俺も気持ち良かった。」

ミサキの望んだものであった。
292 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:30:38 ID:nYvzdNJd

その会話の後、再び二人は顔を近づけていく。

再び互いを求める。自然と強く抱きしめるように伸びた手は徐々に摩る動きへと変化していく。

ただ、互いの全てが愛おしく、互いの距離を限りなく無くすかのように。

「んっ…っふ、ん、あぁ…あ」

その行為は既にキスで昂ぶり始めていたミサキの口から艶のかかったくぐもった声をあげさせるのには充分で、マサヒコも更なる昂ぶりを感じ、手つきは淫らなものへと変化していく。

自然と手は慎ましやかなミサキの乳房へと触れていく。
同時にマサヒコのキスはミサキのいたる所へ降り注ぐ。時には甘く歯を立てながら。
耳たぶへ、首筋へ、額へ、頬へ、指先へ。

ミサキはその行為を受け入れていく、快感に支えられなくなった自らの身体をベッドへと横たえながら。

マサヒコのキスはなおも降り注ぐ。

ミサキの臍へ、ミサキの下腹部、薄く生えた淫毛の生え際へ。そして、そこからマサヒコは北上して乳房へとたどり着く。

自らの乳房が回りの女子達のそれより下回っている事に、ミサキがコンプレックスを抱えている事をマサヒコは良く知っている。

それならばと、今までの数倍もの時間と自らの技量でもってそこに愛撫を加えていく。

まずは下乳と腹の境目辺りに舌をはわす。
舌が這った後を今度はキスでなぞっていく。
左手で開いた乳房を揉みながら、右手はミサキの腹の側面を淫らに撫であげる。
293 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:32:12 ID:nYvzdNJd

「ふっ…んぁぅ」

控えめながらも確かに反応を返すミサキ。

その反応を良しと見るや、徐々にその唇をほのかに色づく乳首へと移動していくマサヒコ。

しかしながらなかなか乳首に直接の口撫は施さない。
マサヒコは焦らすことを選んだ。

時間が経つにつれ、その効果はありありとミサキに現れていく。

目は潤み、若干のもどかしさと切なさを湛えながらマサヒコを直視する。

「んっふ…アッん……、ふわっ、わ、わた…しもんっ…う。」

ミサキの切なさと快楽に震える声にマサヒコは仕上げを行う。

今まで散々避けていた乳首に、甘噛みというには強く、しかしながら噛み付くと呼ぶには弱い口撫を施す。左手でもう片方の乳首をしごきあげながら。

散々焦らされたあげく、突如与えられた刺激に

「んっ、ふっ、あ、あああ」

一際大きな嬌声をあげ、ミサキは身体を反らす。

乳房のみで達したということはさすがに無かったが、ミサキの快楽の意識を一段階持ち上げるのには充分だった。

………………………………

チュ、チュ゙、ズ、ジュ…

暫くしてマサヒコは直にミサキの性器を解していく。

指を最初は1本から、2本にふやし、掻き交ぜるように、しかしながら、傷つけないよう細心の注意を払いながら。
同時にミサキのクリトリスに口撫を加えていく。

「ん、ふぁああ、ん、あ、あ、マ…サん、あぁ!!」

ミサキはそれを嬉々として受け止め、大きな声で喘ぎ声をあげながら、自らの愛おしい人の名を呼ぶ。
294 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:33:20 ID:nYvzdNJd

「ああ…んあぁぁ、ま、ふぁっ、…んああ、マサちゃ…も、もう…ふっ、あああ!!」

快楽に弄ばれながら、自身の限界を訴えるミサキ。その直後。

「あぁぁあ、あ!!」

ピクピクと身体を跳ねさせる。

今度こそ絶頂に達したミサキはしばし肩で息を整える。

数瞬ののち、ミサキは言葉を紡ぐ。

「こ、今度はわたしが…」

快楽の余韻が残る声を出しながらそういうと、マサヒコのペニスに手を伸ばしていく。

今までミサキに対してマサヒコが行っていた様にやさしく、愛でるように触れていく。
そうこうするうちに、ミサキは顔を近づけ裏筋から、カリ首に向けて啄むようにキスをしていく。
亀頭までキスをすると今度は下から舐め上げる。

「う、あ…」

マサヒコは堪らず声をあげてしまう。

その反応にミサキは自らが受け入れられている事を強く感じ、真っ赤な舌を出しながら、マサヒコのペニスを舐めあげていく。

丹念に優しく、しかしながら、確実にマサヒコのツボを抑えながら。

「う、あ…」

ミサキの責めに思わず声をあげるマサヒコ。

さらにミサキはマサヒコのペニスを口に含み、盛大に舌を動かす。

亀頭に舌をこすりつけるように。

マサヒコも初めてだった為、その刺激には耐えられず。
ミサキの口内に自らの性を撒き散らす。

マサヒコも初めての割にテクの方はかなりのものがあったが、ミサキの方もそこに関しては負けず劣らずなのだった。

………………………………

「ミサキ…挿れるよ?」

「うん、マサちゃん…」

ミサキの口を拭い、マサヒコの復活を待ち、マサヒコは改めてミサキの脚の間に座する。
ここまで散々行為に及んできた二人だが、いざ本番を控え、その不安を払拭するかのように互いの名前を入れ声をかける。

そのやりとりの後、マサヒコはあてがった自らのペニスに徐々に圧力を加えながらミサキに挿入していく。
295 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:35:06 ID:nYvzdNJd


「ふぁ、あああ…っっ!!」

最初は前戯の余韻からか多少ミサキの声に甘いものは感じられたものの、推し進めるにつれてその声に痛みが混じってきたのがわかる。

ミサキが、自らの恋人が、痛みに震える姿にマサヒコはどうにか痛みを和らげたいと思った。最も初めてとは思えないような責めを披露したマサヒコをしても、そんな努力が自分に出来るのかなんてわからなかったが。

それでも推し進めたペニスはその全てをミサキの中に納める。

「はいったよ、ミサキ。」

「…んっ、ふ、はあっん、ふぅ、はぁ」

マサヒコの声に対してミサキはただ、痛みを耐えるような声を出すのみ。

そんなミサキの姿にマサヒコは最後までしてしまったことへの後悔の念を感じる。

マサヒコは不安そうにミサキの顔を眺めながら、しばしの沈黙を余儀なくされた。

そうこうしてるうちに、落ち着いたのかミサキはマサヒコの首筋に手を絡めながら抱き寄せていく。

「さ、最初は、…みんな痛いものなのでしょう?
大丈夫だ…よ。今までは二人とも痛みを感じ…っ!ないように逃げながら歩んできたんだか…ら、
初めてのこの痛み、私は覚えておきたい…の。動いて、マサちゃ…ん。」

完全に密着した状態での耳元での呟き。マサヒコはミサキの表情を窺い知ることは出来ない。
しかしながら、ミサキと触れた頬には確かに液体が流れているのを感じた。

その涙が痛みなのか何なのかはマサヒコにはわからない。
しかし、マサヒコは痛みに耐えながらマサヒコを想うミサキに、その決意に、答えようと思った。
296 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:36:55 ID:nYvzdNJd

何も言わず一度ミサキに唇を落とすと、口を開き、舌を絡めながら静かに抜き差しを繰り出していく。

ズッ…チュッ…

ゆっくりと確実に自らの存在をミサキに刻み込むようにピストンを繰り返していく。

同時に上半身の至る所へキスをしていく。

「はぁ…ん、ふぁ…マサちゃん…はぁ、…」

やや痛みの余韻の残るミサキの声であるが、やや艶っぽくはなってきた。
それを受けて、より丁寧に、もう一度快感を引き出すように、キスをし、舌を這わせ、甘噛みをしていく。

「は、ふぁっ……あ、あ、す、すご…こんふぁ…のわたし」

マサヒコの繰り出すピストンに慣れてきたのか、徐々に緊張が解れてきたのか、ミサキの声に快感の甘さが戻ってくる。

「はっ、…ふぁっ…ん」

マサヒコの規則正しいピストンに確かな声をあげるミサキ。

(でも、もっと…)

もっとミサキを良くしてあげたい。自然とマサヒコはそう思った。

「んっ、はひ、ふぁ、あ…」

刹那、マサヒコはミサキのクリトリスへと手を伸ばす。
297 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:38:29 ID:nYvzdNJd

ビクンと大きく身体を跳ねさせながらミサキが反応する。

「そ、…それはだ…め、おか…しくなっちゃう。あ、あっ……ひあああぁ」

膣の内壁を掘り起こすように出入りする固くなったペニスが愛液を撹拌して、凄い音をたてはじめる。

「ミサキ…たくさん、汁が出てるよ」

「やぁぁぁ…ふっ、く、音たてないでぇ、んあああぁ」

ミサキの膣内はマサヒコを容赦無く締め付け、互いを限界まで追い込む。2人ともにぞくぞくとした快感が背筋を駆け抜ける。

(くっ…もう)

マサヒコは自身の限界を感じ、ミサキにそれを告げる。

「ミサキ、お、おれ、もう…出そう」

「はっ…あっ…あっ…ふぁ!!あ、あ、あぅ…はっ」

マサヒコの言葉にミサキはただ喘ぐのみで何も答えない。

マサヒコは限界を感じ自らのペニスを引き抜こうとする。
次の瞬間、ミサキはマサヒコの腰に両足を絡め、引き寄せた。

「ちょっ、ミサキ…俺もう、限界。」

マサヒコの腰は止まらない。

「あっ…んっ…ふぁ、あっ、マ、サ…ちゃん、あっ、あっ、なか、…んぁっ、私の…ふあああぁぁっ!!」

「くっ……」

呻き声のような声をあげて、マサヒコはミサキの中に思い切り精を放った。

「熱っ…あっふ…でて、る…あっ、あん…ん」

射精は一度では収まらず、ミサキの身体がびくんと跳ねる度に連鎖反応のように続く。

「……はぁ……はぁ…っぁ」

下腹部から身体全体に拡がるような振動がミサキの身体を走っていく。

それを感じいたわるようにマサヒコは下腹部を撫でながらミサキに声をかける。
298 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:39:48 ID:nYvzdNJd
「ミサキ、大丈夫?」

「……うん。」

それだけ答えるとミサキは再びマサヒコを抱き寄せた。

………………………………

後始末を終え、二人は暫くベッドの上で余韻に浸った後、勉強を再開させていく。

「ねぇ、マサちゃん?」

「ん?」

手を止めミサキが声をかける。

「これからもずっと一緒だよ。」

それだけ言うとミサキは移動してくる。

マサヒコの入っている側、当初、マサヒコがミサキを…と望んだ場所へ。

「えへへ、暖かい…」

等と呟いてマサヒコの肩にもたれ掛かる。

「確かにな。」

一言だけマサヒコは返事をすると、ミサキの肩に手をかけ、抱き寄せていった。
299 Y-275[sage] 2008/06/26(木) 23:48:49 ID:nYvzdNJd
以上です。

なにはともあれ一日遅れですが、ミサキチ誕生日おめでとう。ということで。
あと、この事実を知らせてくださった>>269氏も誕生日おめでとうございます。

『幼なじみ』とか、『甘〜い』とか使うとエ作板からなにか飛んできそうなので、タイトルは無難に

『マサヒコの女運引用ミサキルート』

でお願いします。
それでは、駄文乱文失礼しました。
失礼します。
300 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/27(金) 00:43:41 ID:OZsWgKPx
傍観者氏、Y-275氏お疲れさま&GJです。

あまりに仕事が忙しくて滞ってましたが、マサヒコの誕生日前後には何とか短めでも一作投下出来ればと思っています。
では生徒会週マガ移籍とスレのこれからの発展に期待を寄せて



徹夜で仕事します。
301 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/27(金) 12:10:30 ID:I17k51eV
Y275氏GJ!
302 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/27(金) 21:38:55 ID:YBux2RKS
相変わらずGJです。しかも投下ペースが速い。
303 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/28(土) 07:10:37 ID:jpmUVPO1
まさに二代目アジアンエキスプレス
304 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:08:11 ID:l0THglmL
はい、どうも郭です。
>>Y275氏にGJですよ。久方ぶりの大型新人、すばらしい。
あとWiki保管庫、すごいです!!これは!!
書き手としてはただただ感謝。励みになりますよ、マジで。
ところでですが、全然規制が解除されません(涙)。
出張ついでに、アヤナ帰国SSの最終章投下。では。
305 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:08:49 ID:l0THglmL
「そろそろ戻ろう、若田部。多分みんな、待ってるから」
「うん………」
炎が消えるまでを見つめ続けていたふたりは、ようやく、絡め合っていた指先を離した。
それでも、アヤナの指先にはマサヒコの体温が残っていたし、
マサヒコの指先にも。確かに、アヤナの体温が残っていた。
それがとても不思議なことだと―――ふたりはなぜか、そんなことを考えながら屋上を後にした。

「おう、マサヒコ?実行委員の後かたづけ、終わったか?」
「ん、今終わったとこ。悪かったな、和田。教室の片づけ任せちゃって」
「ま、いいって。どうせ残りは明日やるんだし」
教室に戻ると、いち早く和田君がマサヒコに声をかけてきた。
「アヤナ〜〜?ねえねえ、教室かたしたらさ、みんなで打ち上げ行こうって言ってるんだけど?」
「あ、良いね!柴原さん!」
マサヒコから少し遅れてアヤナも戻り、すぐに柴原さんがアヤナに声をかけた。
(悪い………柴原、和田)
マサヒコは、無言で感謝していた。和田君も、柴原さんも。
クラスの他の人間が、マサヒコたちをからかう隙を作らないように素早くフォローしてくれている。
そのことに、もちろん気付かない彼ではなかった。
「わ〜〜い、いこいこ♪アヤナちゃ〜〜ん、アイ先生も中村先生もね、来てくれるんだって♪
みんなでカラオケ行こッ♪えへへ、ね?杉内くんもね♪」
「行く行く、行くなっていっても無理矢理行く!!行きましょうって、若田部さんも!」
「なぁ、杉内?殴って良い?」
“バキッ、ドカッ、ボスッ!”
「あは。あはははは、痛くない。痛くないよ?なんでだろう?」
あっという間に、フクロにされる杉内君。そして。
「だいじょうぶ〜〜?すぎうちくん?ほ〜〜ら、痛いの痛いの、とんでけ〜〜♪」
「ああッ!本当に、痛くない!!」
“ボスッ、バキッ、ドカッ!!”
今度は合図も無しにクラスメイト一同にボコボコにされる杉内君だが、
リンコはなぜかそんな恋人の様子をニコニコと見守るのであった………て言うかリンコ、なにげに酷い。
「ま、良いから、じゃあ片づけもうすぐ終わりそうだし、行くか?みんな」
「「「「「おう!」」」」」
マサヒコの言葉を合図に、2-Aの有志面々は教室を後にした―――

「♪〜〜♪〜〜♭♯」
「おし、次、濱中さん!お、俺と一緒にお願いします!」
「コラ、大野!抜け駆けすんな!」
「まあまあ。じゃ、三人で一緒に歌う?大野君、佐々木君?」
「はい!」
「ぜひ!」
結局男女20人ほどの生徒にアイ+リョーコというメンバーで駅前のカラオケボックスに集合すると、
大部屋ふた部屋に別れての打ち上げ会がすぐに始まった。
「しかし濱中先生、大人気ねえ………」
「あの人の胃袋を知れば引く奴もいるかと思ったが」
「正直、俺もあれはドン引きだった」
「お前が正常だよ、和田」
マサヒコは意識的にアヤナと別部屋に入っていた。柴原さんに和田君、それにアイという面々だが、
そこでは既に男子生徒によるアイの争奪戦が始まっていたのであった。
「しかし柴原?ここの支払いとか大丈夫なのか?」
「あ、それ大丈夫。中村さんがさっきお金は任せなさいとか言ってたから」
「それ、本当に大丈夫か?言っとくけど、今日の売り上げに手をつけるとかは無しだからな?
あれ、まだ精算が済んでないって杉内が言ってたし、明日には実行委員会で売り上げ報告が」
「だから大丈夫だって。ここだけの話よ?なんでも森脇先生にカンパしてもらったって」
「?カンパ?」
「うん、なんでも森脇先生と中村さんって昔からの知り合いだとかで、お願いしたら快くカンパしてくれたって」
306 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:10:03 ID:l0THglmL
(快く、ねえ………)
なんとなく副担任教諭・森脇の顔を思い浮かべて気の毒に思うマサヒコだが、
それもどこか自業自得と思ってしまうところもあったりして。
「ね〜〜ね、しばっち!歌おうよ!」
「あ、いぐっちゃん、じゃ、歌う?歌っちゃう?歌っちゃえ!」
あっさりと井口さんの誘いにのってマイクを握りしめる柴原さんを、苦笑しながらマサヒコは見守る。
そしてごく当たり前のように和田君がマサヒコの隣に移動してくる。
「で、大丈夫だったか?マサヒコ」
「………大丈夫だったよ、なんとかな」
「そうか…………」
複雑な表情を浮かべる友のことを見て、和田君もそれ以上は聞かなかった。
その後はタンバリンを叩いたり、歌っているクラスメイトを囃し立てたりと、
いつもクールな和田君にしては珍しいくらいにはしゃいだ、振りをしていた。
それは、彼なりの優しさだと―――マサヒコは、思った。
「わ〜〜〜い、歌い疲れちゃったよ、マサヒコ君!」
「正確には食い疲れもあるんじゃないですか、先生」
「あ、ひど〜〜い!」
ちょっとむくれて見せるアイだが、テーブルに広がる跡形もなくなったピザやらパスタやらの皿、
それに空の丼等の数々を見れば、説得力などなくなってしまうわけで。
「しかし………すげえですね、相変わらず」
「へへ、最近のカラオケはフードメニューも充実してるんだよね♪」
「はあ。で、どうします?まだなんか頼みます?」
「そうね〜〜、じゃ、ミックスピザのLを」
「ドリンクじゃないんですね、やっぱ」
「追加で三枚お願いね♪マサヒコ君」
((((まだ食うんかい!!!!!!!!))))
アイの驚異の食欲にさすがにひっくり返る面々だが、アイはいつもどおり満面の笑みなわけで。
「はい、じゃ、ピザの追加で。はい?ええ、ミックスをLサイズ、三枚です。はい。お願いします」
そしてもはや慣れっこのマサヒコは、淡々とフロントに注文を伝えるのであった。
「ねね、マサヒコ君は歌わないの?」
「いや、ホラ、俺音痴ですし」
「も〜〜う、相変わらずなんだから。はい、じゃ、私とデュエット!」
「………だからですね、先生?」
「イヤなの!そういうの!マサヒコ君も、一緒に楽しまないと、私はイヤなの!」
マサヒコの腕をとり、ダダをこねるように揺らすアイ。その仕草はとても可愛らしいものだった。しかし。
「??………あ!先生、飲んでますね?」
いつもよりちょっとほの赤い目許と、いつもよりちょっと甘えた感じのアイを見て、気付いた。
そう、マサヒコの言うとおり、アイはほろ酔い加減で上機嫌に出来上がっていたのだった。
「大丈夫〜〜〜他のコには飲ませてないから」
「そういう問題じゃ!柴原!お前なあ、先生の近くにいたんだったら」
「いいじゃん、濱中先生は未成年ってわけじゃないんだし」
「………あのなあ」
「歌おうよ〜〜へへ、マサヒコく〜〜ん」
「はぁ。分りましたよ、しょうがないな……」
諦め顔で、マサヒコはアイから渡されたマイクを手にする。その様子を見てにっこりと微笑むと、
アイは先にスポットライトの下へと移動していた。
「マサヒコ、うらやますぃ〜〜!!」
「ひゅ〜〜ひゅ〜〜!!アイ先生!!」
周囲の声に押されるように、マサヒコはアイの横に立つ。
「で、先生?どの曲入れたんですか?」
「えへへ、前も一緒に歌ったことあるから、マサヒコ君も大丈夫だよ」
「はあ……あ、この曲ですか。はは、懐かしいっすね」
マサヒコも、その曲名を見るとつい頬が緩んだ―――そう、その曲は、あの日。
合格発表を見に行った後、みんなでカラオケボックスに行ってアイと一緒に歌った歌。
「………あの頃は」
307 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:10:58 ID:l0THglmL
「え?」
「毎日が、すごく楽しかったよね、マサヒコ君」
「………はい」
アイの表情は、その言葉と裏腹に、ほんの少し寂しげなものだった。
彼女の思いは、マサヒコにも分っていた―――分っていても。
「じゃ、行くよ!マサヒコ君!」
「あ、はい!広い宇宙の、数あるひとつ、青い地球の、広い世界で………」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「………ほぉら〜〜〜♪ほぉら〜〜♪ほぉおらぁぁ〜〜〜♪ひ・び・け!恋のう・たぁ!!」
曲を歌い終えると、アイとマサヒコは微笑みあいながら見つめあい、ハイタッチを交わした。
どこかほのぼのとした師弟のそんな様子を、クラスメイト達はやんやの喝采で迎える。
「お〜〜〜、小久保君意外に上手じゃん!」
「濱中先生、プリティっす!!!!」
「えへへ、ありがと〜〜〜♪」
「あんまからかうなって、お前ら………」
照れるマサヒコと笑顔のアイ。ふたりは舞台から降りると、隣り合ってシートに座り込む。
「お疲れ様でした♪マサヒコ君」
「はぁ。あ〜〜あ、でも今日は歌うつもりなかったのにな」
「私と歌うの、そんなにイヤだった?」
「!あ、ち、違いますって。あの、俺はやっぱ人前で歌うのはあんまその、苦手っていうか」
「ふふッ、知・っ・て・る!」
「………勘弁して下さいよ、先生」
相変わらずのマサヒコ&アイ。ふたりは、姉弟のようで、恋人のようで、やはり教え子と家庭教師なのだった。
“♪♯♭”
「あ?メールって……すいません、先生。ちょっと」
慌ててマサヒコが携帯を開けると、そこには。
<From:若田部><Sub:今外にいます><来て下さい。話が、したいです>
(…………若田部)
アヤナからのメールを見て複雑な表情を隠せないマサヒコ。
アイはそんな彼の様子を見て、既になにがあったかを、察していた。
(マサヒコ君………)
そして、アイは。マサヒコの耳元に唇を寄せてきて。
(??)
ほんの少し漂うアルコールの湿った匂いと、それと混じったアイの薫りが、して。
「行ってきなさい、マサヒコ君」
「え?せ、先生?」
「まだ、答えが出てないって顔してる。そんな君の顔、見たくないな………私は」
「先生。でも、オレ」
「いいから、行け!マサヒコ!」
突然立ち上がると、アイはマサヒコの頬をぱん、とひっぱたいた。
「!イテッ!な、なにするんすか、先生?」
「行け!マサヒコ。ゴチャゴチャ考えるな!」
「…………はい」
今日二度目だな、と苦笑しながらマサヒコはアイに送り出される。
もちろん柴原さんと和田君も、彼を見ていた。そしてふたりは、顔を見合わせて、頷く。
「??どうしたんだよ、マサヒコの奴」
「ねえね、しばっち?小久保君どうしたの?」
「あははは、彼女からお呼びがかかっちゃったみたいね」
「あ、噂のミサキちゃんから?」
「あ〜〜あ、いいな〜〜、モテ男君は」
「ひがむなって、湯上谷。俺らはもうちょっと盛りがっとく?」
「「「「「「おう!!」」」」」
仕切り上手コンビにより、マサヒコの脱出劇はさほど騒がれずにすみ、宴は続くのだった―――
308 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:11:42 ID:l0THglmL
「あ………ゴメンね、小久保君」
「いや、良いよ」
カラオケボックスを出ると、そこには商店街の灯を背にしたアヤナが佇んでいた。
いつもの言葉を発さずとも、いるだけで。そう、ただ存在するだけで華やかな彼女と違い、
その姿はどこか儚くて、脆くて、今にも消えてしまいそうな―――幽玄とした、感じがした。
「一緒に、来てくれる?」
「良いのか?お前の部屋の方は」
「ウン。後は、お姉様にお願いしてきたから」
「そうか………」
ふたりは、肩を並べて歩き始めた。無言だった。言葉は、要らなかった。
マサヒコには、彼女がどこに向かおうとしているのか、言わなくても分っていた。

「どうぞ、小久保君」
「ああ」
着いたのは、やはり若田部家だった。アヤナがドアを開け、マサヒコを誘う。
あの日と同じ、少し空気のひんやりとした玄関で靴を脱ぐと、ふたりはまた無言で。アヤナの部屋に向かう。
「…………」
「…………」
部屋に入っても、しばらく。ふたりは、無言のままだった。
ふたりの頭の中には、いくつもの、言葉が渦巻いていたにもかかわらず―――ずっと、無言のままだった。
“きゅッ………”
そして、ようやく。マサヒコが、アヤナを軽く抱き寄せた。
「…………小久保君」
胸の中で、アヤナが呟くような、ちいさな声を漏す。その声は、少し、苦しそうで。少し、悲しそうで。
「若田部………オレさ、ずっと、どうすれば良いか、分らなかった。オレ、逃げてたんだと思う。
お前からも、ミサキからも。多分ミサキは、そんなオレの情けなさを見抜いてて。
だから、あいつには愛想を尽かされたと、思うんだ。お前も………そう思うんなら、オレ」
「………私は、あなたから、逃げないよ。逃げないし、逃がさない」
「………」
「天野さんは。あの人は、優しいから。あなたが、私と天野さんの間で、悩んでるのを見て、
きっと、あなたを苦しませたくないと思って。だからあなたの前から去ったんだと、私は思う。
でも、私はあなたから、逃げない。私は、天野さんと違うから。優しくなんて、ないから。
狡くて、酷い人間だから。あなたを楽になんか、してやらない。これから、ずっと。あなたを、好きでいる」
「……………」
大きくて、澄んだ瞳が、ほとんど動かずに自分を見つめている。
そして、唇だけが、別の生き物のように言葉を紡いでいる―――マサヒコは、そう、思った。
「あなたは天野さんと同じくらい、優しい人だから。きっと、天野さんが去っていったことを一生後悔する。
その原因になった私といる限り、苦しむ。でも私は………ずっとあなたと、一緒にいたい。
たとえ、それがあなたには負担だとしても。私は、小久保君の、側に、いたい」
「若田部……」
愛の告白というより、復讐のような―――呪いのような言葉だと、思った。
それでも、それは間違いなくアヤナの、真情からの言葉だと、マサヒコは知っていた。
“ちゅッ”
アヤナが、キスをしてきた。唇を塞ぎにかかるような。呼吸を、堰き止めようとするかのような。
それは、攻撃的な、キスだった。そのまま、覆い被さるように。マサヒコを、ソファベッドに押し倒す。
“くちゅ………くちゅ、つぅっっ”
唇を吸ってから。舌を口内にねじりこむように、挿れてきた。性急で、なにかに取り憑かれたように。
「は………ぁ………」
なすがまま。アヤナに圧倒されながら。マサヒコは自分がひどく昂ぶりはじめていることに、気付いていた。
「ん………ぅ………あ………」
貪るように、唾液を掻き混ぜ合う。強く、激しく。野蛮で、原始的な激情を、剥き出しにして。
“ぷきゅ………”
長いキスのあと、ようやくアヤナが唇を離す。頬が上気して、目許にぽわっとした赤みが広がっていた。
「若田部………」
「抱いてよ………小久保君」
309 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:12:31 ID:l0THglmL
「でも………」
「抱いて。天野さんのことを、忘れてしまうくらい。今日のことも、全部、忘れてしまうくらい。
それに………私が、憎いでしょう?小久保君」
「そんな、ことは」
「いいの………あなたに、嫌われても。あなたに、憎まれても。私には、あなたを好きでいることしか、
できないから。もしかしたらあなたの気持ちは、永遠に変わらないかもしれないけど。
それでもあなたの気持ちが変わるまで。私は、待つから。ずっと…………ずっと。いつまでも」
彼女が泣いていることに、気付いた。大きな薄鳶色の瞳から、光の線が伝い、落ちる。
(若田部は……………)
幼子をあやすように優しく。もう一度、アヤナを抱く。マサヒコは思っていた。
――この子は、こんなに、良く泣く子だったろうか?
―――こんなにも弱く、感情を剥き出しにしてしまう子だったろうか?
――――もしかしたら。自分が、かつて知っていた若田部アヤナという子は、幻影だったのではないか?
そんなことを考えてしまうくらい、両腕の中の少女は、あまりにも弱々しくて、あまりにも小さかった。
「お願い………抱いて。私のからだに、あなたを刻んで。あなたを、下さい」
「………分ったよ、若田部」
“ちゅッ”
アヤナを落ち着かせるように。優しく、静かなキスをした。
上に組み敷かれていた体勢から、隣に寝かせる。そして彼女の弱点にも、舐めるようなキスをする。
「あ………!んッ………」
耳朶に唇を寄せられ、アヤナは切なげな声で喘ぎ、自然と身体が傾ぐ。
生温い、マサヒコの吐息が吹きかかるのを感じて、がくり、と力が抜けそうになる。
“ちゅ……ちゅぅッ、くちゅう”
そのまま、執拗なくらい。マサヒコはアヤナの耳を舐め、吸う。
「う………あ………ぁ!はぁッ………こ、こくぼ………くん」
声を抑えることが、出来なかった。鼻から高い声が漏れて、肌が粟立ち、ぶるぶると震えた。
くすぐったいような、気怠く痺れるような快楽に、アヤナは身体の芯から熱くなっていった。
「脱がすよ?」
「うん………」
“する………”
為されるがまま、制服を脱がされてゆく。ブレザーを。ワイシャツを。スカートを。
マサヒコのその仕草は、滑らかで、手早かった。下着だけの姿になるのに、さほど時間はかからなかった。
“きゅッ……”
(え?………)
マサヒコの細い指が、自分の衣服を剥いでいき、身体に触れ、纏い付く―――
まだ、たったそれだけで。アヤナは自分の裂け目から滴が漏れてきたことに気付いて、驚く。
「やっぱり、きれいだよ。若田部は」
“ちゅ………くつッ”
「ふぁッ………」
大きな胸の谷間に顔を埋め、キスをした。跡がついてしまうであろうことも構わず、強く、吸い出す。
乳房をブラ越しに揉む。少し力を加えるだけで、それは下着から溢れんばかりに、形を変える。
「私は………キレイなんかじゃ、ない。………汚れちゃったから。狡い女だから。私は」
「きれいだ、若田部」
アヤナの自虐的な言葉を遮るように断定口調でそう言うと、
“ぱち………ぷつッ、ちゅ”
マサヒコはそのままブラを外し、乳首を口に含む。
「あ……あぅ」
暗い感情を吐き出していたアヤナの口から、溜息が漏れる。
柔らかだった乳首は、マサヒコの口撫にすぐに反応して、つん、と固くなる。
“く………つ。ちゅ。ちゅ、ちゅぷ”
「ふ……ッ、あぅん………あッっ………」
ひたすら、マサヒコはアヤナの乳首を舐め、吸い、味わう。アヤナも、ただその愛撫に身を任せていた。
“ぷくッ………”
そして乳首から口を離すと―――少しだけ、悲しげな表情をしてから、また。
マサヒコはアヤナの乳房に顔を埋めてから、呟いた。
310 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:13:38 ID:l0THglmL
「ゴメンな、若田部」
「小久保君が、謝ることなんて、ないよ……………全部、私が」
「お前にしか、謝れないんだ。あんなこと言っておいて、オレ、やっぱりすごく後悔した」
「……………天野さんを」
「違う。ミサキを失ったことじゃなく。お前と、こうなってしまったことでもないんだ」
「…………」
「上手く言えないけど。もっと良いやりかたが、あったんじゃないかって。もしかしたらオレ達は、
友達のままでいられたんじゃないかって。……後悔するとしたら、そういうことなんだ。
オレはミサキと付き合ってたのに、今思えば心のどこかに若田部のことが残っていた。だから」
“ぎゅッ”
アヤナが、優しくマサヒコを抱き締めた。やらかい乳房に、頬を包まれる。
華やかで、甘い――――彼女の薫りに、自分がくるまれるような、錯覚を感じた。
「………私は、今、嬉しいよ」
「え?」
「言ってくれたから。小久保君が、私のこと。心の中に残っていたって、そう言ってくれた」
「ああ。若田部のことが、オレはずっと」
「ねえ?小久保君。私が一番怖かったことが何か、分る?」
「?」
「忘れられて、しまうこと」
「………忘れられて?」
「思ってたの。アメリカに行ってから、ずっと。小久保君に会えなくなってからずっと、思ってた。
あなたは、私のことをいつか忘れてしまうのかな、って。私は、忘れられてしまうのかな、って。
そう思うと、ものすごく寂しくて、ものすごく怖くなった。だって、それは……私という存在が、
あなたの中から、消えてしまうってことでしょう?それが、私は怖かった」
「オレは、お前を忘れたことなんて、ないよ」
「そうだと良いな、って私も思ってた。でも、それは確かめることができなかったから。
あんなに楽しくて、大切だった日々が……ただの思い出になって、消えてしまう。
そのことに気付いたとき、私は決めたの。日本に帰るって。天野さんにも、正直に言おうって。
天野さんは、私にとって一番大切な友達。前も言ったけど、それは、今でも変わらない。
こうなってしまっても。私は、あの人のことを、友達だって思ってる。それでも、私は」
“ちゅッ”
アヤナがマサヒコのつむじにキスをした。それは、母親が子供にするような、慈愛のキス。
「全てを、言おうと決めた。私の、思いを。それで、壊れてしまっても。後悔しないって。そう決めたの」
「…………多分オレは、後悔するんだな」
「そう。あなたは、後悔する……優しいから。後悔、し続ける」
アヤナはそう言うと、マサヒコをぎゅっと抱き締めた。
(若田部………)
彼女の鼓動が、聞こえた。ほんの少し汗ばんだ肌は、しっとりと馴染むようで。
なにより、柔らかくて、温かかった。マサヒコは不思議なくらい、安らかな気持ちになった。
「背負うから」
「え?」
「あなたの、その思いを。わたしも、背負うから。ずっと」
“ちゅ”
そして、アヤナは―――マサヒコの頬を両手で挟み、唇を重ねた。
「…………」
「…………」
お互いの気持ちを確かめ合うように、ふたりは微動だにせず。ただ、そのままでいた。
“つ………”
「若田部………オレ」
どれくらいそうしていたのだろう?ようやく、唇を離して。マサヒコが、言う。
「なにも………言わないで。あなたの、考えていることは、分るから」
「………ああ」
「でも………ねえ、小久保君?そう思った私たちは」
アヤナが言葉を切る。そして、力無く、笑う。
「間違って、いたのかな」
311 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:14:16 ID:l0THglmL
「間違ってたのかもしれない…………多分だけど」
「………そうよね」
ふたりは、顔を見合わせて寂しく笑った。しばし流れる、沈黙の時間。
そして、また―――マサヒコは、ゆっくりとアヤナを抱き寄せた。
「………」
“しゅ”
「ふ………」
顔を埋め、ちゅッ、ちゅッ、と胸の谷間にキスをしながら。薄い布に包まれた、アヤナの丘を撫でる。
長い会話の後にもかかわらず、そこはまだ、十分な湿度を保っていて。
“じぅ………”
すぐに、愛液が漏れ出てきた。布越しでも、そこがじんわりと滲んできたことが分った。
“す……すぅぅ………”
中指の先にある、その感触を確かめながらマサヒコは、小さな弧を描くようにして指先を往復させる。
「う………ぅん………ダメ、小久保君」
「ゴメン、痛かった?」
「違うの。気持ち良いんだけど………あの、ショーツが汚れちゃうから………脱がせて?」
「あ、うん。」
今更気が付いたようにアヤナの両脚を軽く上げさせると、下着に手をかける。
青と白のストライプのショーツは彼女が心配していたとおり、愛液で既に汚れてしまっていた。
「………濡れて、くっついちゃってるよ。若田部」
「やン。恥ずかしいから、言わないで」
ショーツの中央にできた灰色の染みが肌にぺっとりと貼りついているのを、剥がすように脱がす。
アヤナの裂け目が、マサヒコの目の前に露わになる。小さく息を飲みこんだ後、それに指を伸ばした。
“くちゅッ”
「!あンッ!!」
横に柔らかく生い茂った恥毛が手のひらに絡みつく。指先には、温かな粘膜の感触。
「若田部………濡れてて、あったかいよ」
「ア………う」
目を閉じて恥じいるアヤナを見つめながら、マサヒコは彼女の耳元で囁く。
「昨日は若田部、自分からオレの前で見せてたのに、やっぱ恥ずかしい?」
「あのときは、必死だったの。どうしてもあなたは、私を抱いてくれそうになかったから」
「………ゴメン」
「良いよ、もう。だから………」
潤んだ目で。おねだりをするように、アヤナがマサヒコの頬にキスをして、抱きつく。
それに答えるように、マサヒコはアヤナのぬかるみの中をかき混ぜた。
“ちッ………ぐちゅ。クちゃッ。くりッ……くちゅッ”
「あッ……ん、あ……」
首筋や、顎や、こめかみへのキスを続けながら。濡れてはいてもまだ固さの残る裂け目を、
ほぐすように優しく触れ、両襞を撫でていたが―――突然マサヒコは、指先でそこを。
“きゅッ”
「!?!……きゃあッ!あ!あッ!!」
ぐいッ、と一気に左右に広げ、剥き出しにしてしまった。
一瞬、彼女が目を見開いて驚きの声を発するのにも構わず、
めくれて広がったそこの上部にある小さな珠を、きゅッ、きゅッと擦る。
「ひゃん!??や、きゃァッ!!ダメェッ、こくぼく……ん、きゃ!」
いきなりの手荒い愛撫に、アヤナの豊かすぎる肢体が、固くなり、引きつり、戦慄く。
悲鳴にも似た声を無視して、マサヒコは小さな珠をくにくに、と弄り続け、耳朶をちろちろと、舐め続けた。
「きゃ、あ!………や、そこも、ダメ!や!んくぅ、や、あぁぁん!!!」
“ぷくちゅぅぅぅぅッ”
「あ………ゃ……」
大きく震えた後に裂け目から愛液が溢れ出し、マサヒコの手のひらを濡らした。
薄い紅色の唇から涎が零れ、つぶらな瞳は焦点を失い、目の端には涙が溜まっていた。
それは、彼女が達した、確かな証だった。
「敏感なんだね、若田部は。昨日も、すぐいっちゃったし」
「あ………や。やァ」
312 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:15:40 ID:l0THglmL
あっさりと絶頂に達してしまった恥ずかしさからアヤナは顔を両手で隠して身を捩るが、
彼女の意志に反して下腹部は、灼けるように熱くなってしまっていた。
(恥ずかしいけど………でも………)
アヤナは、自分のそこが更なる甘美な悦楽を欲してじゅくじゅくと疼いているのを、はっきりと感じていた。
“ぐッ………ちゅ”
「!こ、小久保君?」
彼女の情欲を察したかのように―――マサヒコは素早く頭を下げて潜り込むと、
熱したアヤナのからだに唇を触れさせ、舌を這わせた。
“ちゅッ………つ、ち、ちゅぅ”
「!きゃ、ひぃああああ!!」
玉の汗が光る、たっぷりとした乳房。柔らかに締まった、中央の稜線。滑らかに窪んだ、臍。
キスと舌撫を交互に繰り返しながら、マサヒコはアヤナの下半身を愛撫してゆく。
そしてそこに行き着くと、両膝を開かせてアヤナの入り口に顔を寄せた。
―――少し酸い薫りが、マサヒコの鼻腔を直撃する。しかしそれは、不快な薫りでは、なかった。
「ん………」
まだ完全に羞恥心を捨て切れないアヤナはほんの少しだけからだを強ばらせるが、
すぐに力を抜いてマサヒコのなすがまなになった。
(………可愛いな、若田部のここ)
彼女の髪と同じ薄茶色の恥毛が、疎らに生い茂っていた。
汗と愛液で湿った茂みから、うっすらと顔をのぞかせるアヤナの女唇。
それはミサキのそれより、やや肉厚で、濃いピンク色で、ぷっくりとしていた。
昨日、他ならぬ自分が何度もその奥に精を放ったばかりだったが、
マサヒコはアヤナのそこを、たまらないくらい、愛おしいと思った。
“りゅ……”
「ひぅん!」
指先で、小さく拡げて。マサヒコが、温かい舌を入り口に這わせてきた。アヤナは、思わず悲鳴をあげる。
“ちゅッ………ちゅ、つ〜〜〜、ちゅる”
「あ!ヤっ!んあ!……ひあ!ん、ぅくん………は、くぅん」
夢中でミルクを飲みほそうとする、子猫のように。丹念にマサヒコが舐め続けるうち―――
やがてアヤナの声からは固さが消えていき、艶やかな、円味を帯びた声へと変わっていった。
そして入り口は徐々に開いていき、奥からさらにとくとくと愛液が染み出てきていた。
「赤くなってる………若田部の」
「や!やだ、言わないでよ、そんなコト」
十分に潤っていたアヤナのそこは、マサヒコの舌撫でさらにぽってりと赤く腫れたようになり、
さきほどの指撫で軽く剥かれた小さな珠も、既にぷっくりと突起状になって姿を見せていた。
“つ………ちゅ、つぅ”
「!?!きゃ、きゃぁあああああ!」
敏感な珠を、唇ではさんで、吸って、舐る。アヤナが叫び声を上げ、
からだを弓なりに反り返らせるのにも構わず、マサヒコはひたすらそこを責め続けた。
“づ……じゅ、じゅうッ”
そして奥から次々と溢れてくる愛液を、じゅるじゅると、わざと音をたてるように啜る。
「や………吸っちゃ、いや、恥ずかしいよぉ、こくぼ、くん、あ、は、や!」
両脚で、マサヒコの頭をきゅっと挟んだ。爪先が震え、体中から汗が噴き出るように、流れた。
泣きたくなるような恥ずかしさを覚えながら、アヤナは昨日の処女喪失よりも、確実に。
自分のからだが、快楽の渦に沈み、欲望を貪っていることを、感じていた。
“じゅ、ぷじゅッ、じゅるッ”
さらに、ぴったりと。マサヒコが顔面をアヤナの裂け目に密着させるようにして、吸い上げると―――
「は!あ………だめ……ダメぇぇぇぇ!!」
視界の全てが、白く覆われ、アヤナはさっきよりもずっと深く、激しく。自分が、達してしまったことを感じた。
“ぴしゅぅッ!!!”
濃厚で、愛液よりもさらに粘つく、とろとろとした蜜が吹き出され、マサヒコの鼻先を汚した。
“ぴッ……とろぅ………”
「ん……ん………あ、ふあぁぁぁ………」
何度も蜜を垂らし、何度も痙攣を繰り返してから。アヤナは、がっくりと脱力してしまった。
「………………」
313 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:16:34 ID:l0THglmL
無言で顔をあげ、マサヒコは見つめてきた。アヤナの蜜で、口元から鼻先までべっとりとまみれていた。
「や………見ないで、私、いっちゃった………恥ずかしい……」
弱々しく声をあげるアヤナだが、マサヒコはただ、目も伏せられぬほど美しい彼女の肢体を見つめていた。
皮膚がはち切れてしまいそうなくらい桃色に上気した肌には、玉の汗が光っていた。
アヤナは鈍く震えて―――息を吐くのさえ、精一杯の様子だった。
“ごくッ”
マサヒコは自分の中から、静謐な欲望と、確かな愛情が湧いてくるのを感じていた。
―――今すぐ、目の前のこの少女を犯してしまいたい。
いや、ゆっくりと、大事に彼女を包んでしまいたい―――
相反するようで、近しいふたつの感情。それに突き動かされるようにして、マサヒコは。
“ぎゅッ”
アヤナを、強く強く。抱き締める。身体と心の震えが、大きく柔らかな胸から伝わる。
「大丈夫?若田部」
「だいじょうぶなわけ、ないじゃない……バカ」
「久しぶりだよな、それ」
「なによそれ…………バカ」
頬を赤く染めてまたそう言うアヤナを見て、マサヒコは微笑んだ。
しおらしいアヤナより、今のアヤナの方が、やはり彼女らしいと、思った。
“ちゅ”
アヤナのおでこにキスをしてから、ソックスだけで裸の彼女を横たえると、ようやくマサヒコも制服を脱いだ。
下着の中で既に雄々しくそそりたったペニスを、じっと見つめていたアヤナに誇示するように取り出すと、
それを彼女の両脚の間に、ゆっくりとくっつけた。
「………若田部、怖い?」
「怖く、ないから。………ください」
そう言うと同時に、アヤナはマサヒコに抱きついてきた。
そして、羞じらいながらも両脚を広げて絡めてきた。固くなったペニスが、ぐいッ、と押しつけられた。
その先が、柔らかな入り口に触れていることを、感じた。
「………じゃ、いくよ?」 
「ウン………」
指先で、確認するようにアヤナの入り口を優しく広げると、マサヒコは、怒張しきったペニスを。
“ぐくッ、、、、ぬぅる………”
「あ!………あぁッ!!」
アヤナの中に、埋めていった。眉をひそめ、高い声で、アヤナは艶やかに、鳴いた。
「まだ、痛い?」
「……………痛い。けど、ちゃんと…………感じるよ」
「本当?」
「ウン。痛さも感じるけど。ちゃんと感じる。ちゃんと、小久保君を、感じる。
あなたが、私の中にいることを、感じてる………だから、もっと、きて」
性急に。ねだるように。アヤナが腰を密着させてくる。
「………若田部」
“ぐ……ぅ。ず………るくッ”
「う………あ………こくぼ……くん」
(入った……)
昨日より、なめらかにアヤナの中に入った。やはり、そこは昨日と同じく。
くにくにと、柔らかく、熱く、マサヒコを包んできて。
「は―――ッ………あ………」
「若田部………」
「いい………へいき、だから。もっと。もっと、奥まで」
無言で、頷いた。言葉通り、マサヒコは。
“るぅ……、ぐ、ぐ、ぬる、ずぅぅッ”
「あ………うン………入って、きた。こくぼくんの。あ、すごく    あ!」
「…………動くよ?若田部」
「ウン………き、て………小久保、くん……」
炙られるような苦痛に、身を焦がしながら。痺れにも似た快楽に、浸りながら。
アヤナは―――自分の肉体が、浅ましいほど、マサヒコを欲しているのを、感じていた。
314 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:17:30 ID:l0THglmL
“ぐ………ずるッ、ぐちゅッ、ずくッ、ぐじゅッ”
「ふぁ………あ、あ。あ、ン!は………ぁ!」
奥まで突き立てて。それを、浅く引き抜いて。また、それをずぶずぶと、沈める。
繰り返されるピストン運動に応えるように、アヤナの口からは獣じみた呻き声が漏れる。
“ちゅ………とぅる”
その肉欲の叫びを、塞ぐように。マサヒコが、唇を重ねて、舌を入れてきた。
アヤナも夢中になって、舌を絡めて、吸う。
(あ………いい……気持ちいい……すごく。それと……小久保君……の、匂い)
奥の奥まで、マサヒコの肉体で隙間無く埋め尽くされていると、感じながら。
ふと、アヤナは――――今更のように。彼の体臭が、鮮鮮しく薫ってきたと、思った。
それは、ほのかな香りだった。青い樹木のような、若々しい香りだった。
“きゅッ”
耐えきれないくらいマサヒコが愛おしくなったアヤナは、彼の首に手を回して力の限り、抱き締めた。
マサヒコも、すぐに抱き締め返してきた。ぴったりと、裸と裸のまま、密着したふたり。
アヤナは、マサヒコのペニスを埋め込まれたまま。マサヒコは、アヤナの中に包まれたまま。
貪るように。息をすることすら、忘れたように。長く、激しいキスをする。
「ん………あ………」
「は………ふぁ………」
ようやく唇を離すと、少しの間、見つめ合ってから――――
“ぐ………ぱン!ぐちゅッ、ずる!ぐちゅッ、ぬりゅッ!!”
「は、あ!う!ぁああああ!!」
より激しく、マサヒコはアヤナの奥にペニスを突き立てていった。
彼女の荒い息と咆哮はマサヒコの鼓膜を心地良くくすぐり、さらにそのリズムを早めさせる。
“る………”
そしてマサヒコは、無意識のうちに。アヤナの肌に光る細かい汗の粒を、舐めた。
「あ!いい!あ!はぁン………」
飢渇の思いに炙られながら。アヤナのからだは、マサヒコの浸入を歓び、受け入れていた。
むず痒いような楚痛は、微かにずくずくと疼いていたが―――
まだ二回目だというのに、アヤナは完全にマサヒコとのセックスに溺れていた。
「あ………わかたべ………」
マサヒコも、アヤナの肉体とアヤナとのセックスに惑乱し、完全に溺れていた。
甘い、花の香りのようなアヤナの薫りに浸り、ピストン運動を繰り返す。
たぷたぷと揺れる豊かな乳房に顔を埋めたり、キスをしたり、舐めたりした。
「あ!ン!こくぼくん、あッ、くすぐったぁい………!あッ!!!」
そのたびに嬌声をあげるアヤナの反応を楽しむ余裕すらなく。
からだの火照りと喉の渇きに苛まれて、背骨を軋ませるように、ひらすら彼女を求めていた。
“ぐちゅッ!ぱん!ずぶぅッ!!ぅるぅ!!”
「くはッ!あッ!あぁッ!!!くぁッ!!」
感情の高まりとともにアヤナの叫びも、粘度を増して、より深い艶声へと変化していった。
(ん………あ!きもち、いい………こくぼくん。……いい………あんなことの、あとなのに………。
あんなことの、あとだから……すごく、エッチになってる、私……ああああ!!)
アヤナは、感じていた。マサヒコに抉られ、突かれるたび、悲しいほどに、自分が女だと思った。
(私は………私は。天野さんが、好きだった………小久保君が、好きだった………なのに)
緊張と弛緩のリズムに襲われ、快感の奈落にずるずると滑り落ちながらも―――
アヤナは胸の奥がつかえるような哀しみを、また思い出していた。
「あ!こくぼ、くん………わたし………わ、た、し………あああッ!!!」
網膜に、光が、爆ぜて。悲しみと、快楽のふたつの渦に呑み込まれて。アヤナは、達した。
歓びの悲鳴を叫んで、ふたつの巨きな乳房がぷるぷると震え、玉の汗が噴き出る。
「ゴメン………若田部。オレ、まだ………」
「う………あ、あ。い、いよ。………小久保君。来て………いい、から」
茫然としていたアヤナだが、両手を広げてマサヒコを迎え入れる。
―――マサヒコは、申し訳ないような気持ちになったが、それでも。
“ず…………ぐちゅッ、ずちゅッ!!”
「あ………あ!ぁぁあああッ!」
緩やかに、ピストン運動を再開させた。既に何度も達していたアヤナだが――――
315 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:18:21 ID:l0THglmL
再び内臓の奥まで抉られて、情欲に火がつき、燃えさかるのを感じていた。
“ぐちゅッ!!じゅッ!!ぽぷッ!!!”
「はっ………あ、んっ。こくぼくん………熱い。こくぼ、くぅん……すき。すきぃ」
半ば意識が飛んだトランス状態で、アヤナは譫言のようにマサヒコの名を呼び、求めていた。
絡めた脚に力をこめ、 彼の打ちつける腰の速度にシンクロさせて、
花弁を擦り上げるように自らも腰をくねらせる。
“ぐちゅッ!!つぴッ!!ず………ずぷッ!!!”
そしてアヤナの裂け目も、再び―――生温かい、ぬめった白濁の果汁を溢れさせ、
マサヒコを更に熱い、奥深くへと引きずり込もうとしていた。
(あ………もう、ダメ………壊れる……わ、た、し………全身が、あそこに、なったみたい……)
「あ………若田部……おれ、あ!は、うッ」
“ずるッ………ぴゅッ!!どくッ!!”
雄叫びともつかない声をあげると、間一髪、マサヒコはアヤナの胎内からペニスを引き抜き、
青い精で、汗に濡れたアヤナの腹部を。若草を。乳房を。汚していく。何度も、何度も。
「あ………はぁ………い、いい……こくぼくん…………」
精液で汚されているのにも構わず、アヤナはマサヒコの射精をうっとりと見つめていた。 
(かかってる……小久保君の、が。わたしに………あ。……あったかい)
「あ………は、はぁ、は……わかたべ………」
自らのペニスに手を添えたまま、マサヒコも荒い息でただ射精を繰り返す。
精を吐き尽くしてもなお、それは固さと角度を失わぬまま――アヤナの方を、向いていた。

後始末を終えたあと。ふたりは無言のまま、寄り添うように並んで寝ていた。
「………小久保くん?」
どれくらいの時が過ぎたのだろう―――ちいさな声で囁くと、アヤナはマサヒコを見た。
そして、気付いた。当たり前のように、マサヒコが腕枕をしてくれていたことに。
「…………」
彼は――――目を閉じていた。初めは眠っているのか、ただそうしているのか分らなかったが、
耳を澄ますと、マサヒコの鼻から漏れるほんのわずかな寝息の音が聞こえた。
(…………あ)
また、気付いた。マサヒコの目許に涙の痕があって、まだ少し、涙が流れていることを。
(夢を………?)
それは、ミサキの夢なのだろうか。悔悟の夢なのだろうか。それとも、自分の夢なのだろうか。
アヤナはそんなことを思いながら、飽かずにマサヒコの顔を眺めていた。
(小久保君………)
それは、アヤナが覚えていたより、ずっと大人びたものだった。帰国してから、ずっと。
彼だけを、見つめ続けていたと、思っていた。しかし、かつての端整な顔立ちはそのままに―――
マサヒコの表情は、より精悍で、より男らしい、逞しいものになっていた。
それが、自分のいなかった空白の間に起こったことだと思うと、
アヤナは胸が締めつけられるほど、寂しい思いに襲われるのだった。
(でも………その分、私はずっとこれから、あなたといる。そう、決めたから。ずっと、あなたと…………)
マサヒコを起こさないよう、静かに彼の裸の胸に耳を寄せた。とく、とく、と心臓の脈打つ音が聞こえた。
「………ん?若田部」
「ごめん………起こしちゃった?小久保君」
「いや………ん、そろそろ帰らなきゃ」
“ぎゅッ”
アヤナは、体を起こそうとしたマサヒコに無言で抱きついた。そして、彼も無言で、そのまま。
(………図々しいかもしれないけど)
アヤナは、思っていた。いつか、ミサキとも。笑いあえる日が―――許してもらえる日が、くるのかもしれない。
都合の良い、勝手な思いかも知れないが―――そう、アヤナは信じたかった。
“ふ…………”
マサヒコが、アヤナの髪を撫でた。それは、柔らかくて、優しくて、
「小久保君………私、」
「一緒に、いてくれ」
「!?え………」
「言えなかった、ずっと。一緒に、いてくれ。オレを………許して、くれ」
316 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:26:44 ID:l0THglmL
「許すって………」
「オレな、若田部。やっと気付いたことがあるんだ」
「………?」
「なんだか照れくさいけど、オレ、すごく、良い友達や、良い人たちに恵まれてるっていうか。
でも、オレはそのことに全然感謝してなかった。当たり前だと思ってた。
お前と、こういうことになってから………今更だけど、気付いたんだ。
和田にも、柴原にも、中村先生にも、濱中先生にも、オレは感謝しなきゃならないって。
みんな側にいて、心配してくれてる。そんで……なによりお前に、オレは、感謝しなきゃならないって。
こんなオレでも、好きだって言ってくれて、一緒にいてくれる、って言ってくれるお前に。
だから………もう一回言うよ。オレと、一緒にいてくれ。どうしようもないオレを、許してくれ」
「小久保君………」
それは、拙い愛の告白だった。嬉しさで心が満たされながら―――アヤナは、思っていた。
ふたりでこれから、歩いていく日々を。きっとそれは、平坦ではないだろう。
もしかしたら、祝福されるものでは、ないかもしれない。それでも、アヤナは。
「…………いっぱい、キスしよう」
「え?」
「いっぱいキスして、いっぱい愛し合って、いっぱいケンカしようよ、小久保君。
それでね、ふたりが、おじいさんとおばあさんになって。あんなこともあったね、って。
皺くちゃになって、笑いあえるようになりたい。………それくらい、あなたと一緒にいたい」
「すげえ長い先だな、それ」
ちょっとマサヒコが苦笑する。それでもそれは、どこか照れたような、ほんの少し、嬉しそうな。
(それくらい先になれば、きっと………笑い話に、できるよね)
アヤナは、マサヒコの笑顔を見つめながら―――そんなことを、思っていた。

END
317 郭泰源 ◆5pkah5lHr6[sage] 2008/06/28(土) 14:28:17 ID:l0THglmL
今回は以上。しかしま〜〜〜〜長い時間かけた割には、相変わらずのダラダラです。
タイトルは『Back in Japan』でよろしくです>Wiki管理人様
長々続いた連載ですが、ようやく終わって一安心。
次作は今回ギリギリで脱稿が間に合わなかった、嫁との完全共作、シンジ×カナミです。
ヒロキ×アキも間に合えば。生徒会役員共も展開あれば書けるかな?
個人的には、コトミとムツミが一番書けそうです。
次作投下は出張のある7月半ば頃を予定。ていうか海外ホストの規制ってなんやねん。では、股。
318 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/28(土) 19:08:07 ID:VCVtyQRM
郭氏来たああああああ

郭氏、Y−275氏共に乙&GJです!!
Y−275氏はかなりハイペース投下ですね。本当にお疲れ様です。
郭氏は次は7月ですか、ちょうど生徒会も連載開始ぐらいのタイミングだし、wktkがたまりません。
319 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/28(土) 21:34:22 ID:VBtD0bQo
新旧エースの共演リレーGJ!
やっぱり大黒柱が戻ると安心します。ピンキリ氏もwktkしながら待って鱒。
320 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:13:30 ID:cP3wAZLo
 住人の皆さん職人の皆さんお疲れ様です。
濱中でマサヒコ誕生日ネタ、スルー対象ワードは「猥談」です。
タイトルは「最適のプレゼント」でお願いします。

では。
321 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:14:04 ID:cP3wAZLo
 梅雨がまだまだうっとおしい六月末の某日。
小久保邸には五人の若い女性が集っていた。
もはやいちいち誰とか説明する必要もないだろうが、そこを敢えて言うと、
濱中アイ、天野ミサキ、若田部アヤナ、的山リンコ、中村リョーコの面々である。
 マサヒコたちが中学を卒業して二年、
マサヒコとリンコは同じ高校に通うことになったが、ミサキは別の進学校、アヤナは父の都合で渡米、
アイは卒業研究と就職活動、リョーコは社会人一年目……と、
家庭教師時代とは異なりそれぞれ離れた時間が多い生活になるかと思いきや、
もともとミサキはマサヒコの隣人で、何より彼氏と彼女の関係、
アヤナは一年であっさり戻ってきて、アイの卒論と就活も早目に蹴りがつき、
リョーコはリョーコで何だかんだ言いつつこの年下連と縁を切るつもりなんざなし。
で、結局は仲良し関係を変えず変わらず続けている状態なのだった。
「では、さっそく会議を始めましょう」
「はい、中村先生しつもーん」
「早速のその意気や良し。で、何? リン」
「今日は小久保君の誕生日プレゼントを皆で決める会議なんですよね」
 マサヒコの誕生日は七月一日。
今日から目と鼻の先で、プレゼントを用意するのにちんたらしている暇はない。
「そうよ」
「じゃあ、何で小久保君の家で話し合いをするんですか?」
 濱中アイと中村リョーコは、未だにマサヒコたちから先生と呼ばれている。
家庭教師と教え子の関係は中学卒業と同時に解消されており、
小学校の教師であるアイはともかくとして(まだ産休職員の代替で臨職扱いだが)、
リョーコは業界大手のいつつば銀行に勤めているので、先生呼ばわりは本来はおかしいところっちゃおかしいところ。
が、三つ子の魂ではないが、それならそれで「濱中さん」「アイさん」「中村さん」「リョーコさん」と呼び方を急に変えるのも、
ちょっと微妙な話だったりするのもまた事実ではある。
呼ぶ方もしっくりこないし、何より呼ばれる方もこそばゆくて落ち着かないということもあり、
結果、旧来のまま「濱中先生」「アイ先生」「中村先生」「お姉さま」といった呼び方が続いている次第なのだ。
「答は簡単、私のマンションでは出来ないからです」
「何でですか」
「酒瓶と未洗濯の下着とアダルトグッズが散乱しているから」
 昨日もセイジで遊んでね、と腕を組み頷きながら言うリョーコ。
まったくもって自慢出来ることではないが、それを悪びれもせずに堂々と理由にするところは彼女らしいかもしれない。
「じゃあアイ先生のところは」
「ごめんね、あのね、昨日ゴキブリが出てね」
 曰く、バルサン中。
「アヤナちゃんの家は」
「……今、兄さんの彼女が来てるから。父と母に会いに」
 曰く、結婚前の重要な面接(?)中。
「ミサキちゃん……」
「え? そ、その、私は別に……。わ、私の部屋でも良かったんだけれど」
 曰く、展開に流され中。
「んー、で、私の家は皆の家から遠い、と」
 的山邸はポツンと離れた距離にあり、集まるのに不適。
で、結論としては。
「ま、そういうことでマサの家が一番都合がいいのよ」
 小久保邸は集合場所。
これもまた、以前から変わることないお約束である。
322 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:16:40 ID:cP3wAZLo
「さ、ちゃっちゃと話を進めるわよ。早くしないとマサが帰ってきちゃうから」
 部屋の主であるマサヒコは現在外出中である。
母に命じられ、駅前のデパートまでお買い物に出かけているのだ。
このポイントは、マサヒコ本人がいないのに部屋に女性陣を勝手に上げちゃう母ってどうなのよ……ではない。
息子が女の子に囲まれている状況が楽しくて仕方ない母がちょっと策を弄しちゃいました、というところにある。
すなわち、息子の部屋で会議をさせるべく、わざわざ当の息子を追い出したということ。
息子がいたらいたでおもしろい展開にはなるだろうが、
どうしても突っ込み兼ストッパーになってしまい話が佳境に入る前に切れてしまうのだ。
それでは盗み聞きの楽しみが薄れてしまう。
「で、さっそく本題なんだけど」
「プレゼントのことですか」
「そうそう。結論に飛んじゃうと、もう一つしかないでしょ」
「? PS3ですか」
 尋ねるミサキ。
前々からプレイステーション3が欲しいと何度かマサヒコが口にしており、
瞬時に「マサヒコが欲しいもの」と言えばこれくらいしか思い浮かばない。
「違うわよ、んなもん自分の小遣いで買わせなさい」
「じゃあ、何ですか?」
 ミサキを筆頭に、アイ、アヤナ、リンコの頭上には見えないハテナマークが浮遊。
リョーコはそんな四人をニヤリと笑いつつ見回すと、胸を張って言い放つ。
「決まってるでしょ。カラダよカラダ」
「カラダ……? 清涼飲料水ですか」
「はいボケないボケない。つまり肉体よ肉体!」
「……」
「はいあきれないあきれない。若く瑞々しい乙女の肢体をこう、首にリボンでも巻いてプレゼントに」
「……あのう」
「マサの目の前に四人一列に並んで、誰から味見する? なんて」
「すいませんけど」
「恋人にプラスして自由にしていい処女が三人なんて男にとっちゃ超ド級のプレゼント……」
「いい加減にして下さい!」
 リョーコの暴走、それに怒るミサキ、急ぎ足の展開についていけないアイ、
わかってるのかわかってないのかほよよんとした表情のリンコ、
突っ込みたいのに相手がリョーコだからそれがなかなか出来ずに赤面して黙り込むアヤナ。
ストッパー役のマサヒコがいないとこうなります、という典型的な流れになっている。
「そ、そんなこと出来るわけないですし、しません!」
「あらどうして?」
「どうしてもこうしてもです! 常識的に考えて!」
 語気荒いミサキだが、リョーコにはその心底が透けて見えている。
常識に照らし合わせて、という立場で反論してくるミサキだが、結局は恋人であるマサヒコに他の女性が近づくのが許せないのだ。
嫉妬と言ってしまえばそれまでなのだが、
アイ、アヤナ、リンコのマサヒコに対する感情が「異性の友人」と一言でまとめるには、
あまりに曖昧なままであるのがミサキの中では無視出来ない問題となってしまっている。
アイはショタコン疑惑、リンコは天然で性意識の壁が低いという危険性がそれぞれあり、何より女の直感的にアヤナがどうにも怪しいわけで。
ただでさえ日中別々の高校に通っていて側で目を光らせられないのに、
その上本来なら安全牌であるはずの親友がマサヒコに本気になったら……と、
友情とはまた違った次元で、ミサキにしてみれば気が気でないところ。
それで、そんなミサキの「恋する乙女の心の動き」は、
色事について百戦錬磨なリョーコにゃわかりやす過ぎる程にバレバレなのだった。
323 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:17:58 ID:cP3wAZLo
「ミサキはああ言ってるけど、あんた達はどうなの?」
 ここでリョーコ、反対意見に真っ向から立ち向かわず、
一旦別人に話を振って場の雰囲気を泥沼な方向へと持って行くという戦法に出た。
これで振った面子も一斉に歩調を合わせて敵対してきたら作戦失敗なのだが、もちろん中村リョーコはそんな見通しの甘い迂闊な人間ではない。
アイたちの性格と思考を見越しているからこそ打てる、狡猾にして勝率の高いカケヒキなのだ。
「わ、わっわた、私もそんなこと出来ません」
 アイは反対するものの半ばパニクる。
「な、何で小久保君何かにそ、そ、そんなことを、してあげなけりゃならないんですか!」
 アヤナも同様で、こちらはパニクるというより慌てると言った方が適切か。
「えー、じゃあ小久保君のセックスフレンドになれってことですかあ? うーん……」
 リンコは論点が完全にズレた答を返す。
「リ、リ、リンちゃん! 何考え込んでるの?」
 リンコに反射的にミサキが突っ込む。
もうこうなると完全にペースはリョーコのもの。
ミサキもアイもアヤナもリンコも、ミキサーでかき混ぜられる果物の如しだ。
どういったジュースが出来上がるかは、それはミキサーたるリョーコの思惑次第。
「ミサキ……あんた将来、看護師になりたいって言ってたわね」
「へ?」
 リョーコ、二の矢を放つ。
突如まったく違う方向に話題を振って相手をさらに惑わせる、これぞ彼女の常套手段。
もちろんまったくの無暗撃ちではない、ちゃんと意図あってのものである。
「そ、それがどうかしたっていうんですか」
「ううん、あのね……オトコって奴はね、コスチュームプレイに誰しも弱いのよ」
「は?」
「ナースなんてその中でも上位に来るのよねぇ、例外なく。マサヒコも多分そうじゃないかなー、なんて」
「え、え、え?」
「そうねえ、設定は……マサが医者でアンタが新人看護師で―――」

  「天野君……君はいけない子だな。聖なる医療の場でこんなに淫らに濡れるなんて」
  「あ……あ、そ、それは、それは小久保先生が……」
   天野ミサキは今年の春にこの小久保病院に就職した新人看護師。
  中学時代に見た医療番組の影響でこの道を目指し、見事夢を叶えることが出来た。
  彼女の前途は明るかった。
  いや、明るいはずだった。
  「さあ、いつものようにおねだりして、ゆっくりと腰を下ろしてみて」
  「は、い……。小久保先生の、マサヒコ先生の太いお注射を、私に突き刺して下さい……!」
   小久保病院の跡取り息子、マサヒコ。
  端正な顔立ちで若い看護師連から人気があり、ミサキも勤めて初日から仄かな想いを彼に寄せていた。
  「あ、あっ……す、ごいで、す……!」
  「いやらしいな天野君……ミサキは。もう根本まで飲み込んだ」
  「はぁ、はぁ……」
   ミサキがマサヒコから声をかけられたのは、出会って一か月が経った頃。
  ミサキが一人、夜の資料室でカルテを直していた時だった。
  「大変だね、手伝おうか」と優しい口調で言われ、ミサキは一気にのぼせあがってしまった。
  「ここは今はたまたま使ってないとはいえれっきとした病室なのに、ミサキは恥ずかしくないのかい」
  「言わないで、言わないで下さい……! あ、んんっ、き、気持ちいいよぉ……!」
324 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:19:21 ID:cP3wAZLo
   その後も事あるごとに会話を重ねるようになり、
  もともと異性に関しては純過ぎる程に純なミサキは完全にマサヒコの虜となった。
  そして。
  「くっ……ミサキ、どこに出してほしい?」
  「あ、あっ……! ダメ、服は、看護服はダメ……まだ、仕事が……外は、ダメです……! ああっ!」
  「それじゃ、中がいい?」
  「はぁ、あああん……! ダメ、それもダメぇ、にん、しんしちゃう……!」
   カーテンから差し込む月明かりに照らされて、
  天野ミサキはベッドの上、マサヒコの上で腰を振っている。
  ナース服のままで。
  「大丈夫……くぅっ、ここは病院だ、堕ろすことなんて簡単に出来る」
  「ダメ、そんなのダメ、ダメぇ! ああっ、私は、私はぁ……ダメっ、いく、イッちゃうよぉ!」
   マサヒコが舐めろと言ったらミサキは舐める。
  飲めと言ったら飲む。
  中出しを求められたら応じる。
  今のミサキは、完全にマサヒコの奴隷だった。
  「よし……出す、ぞ……っ!」
  「あ、あ、あああーっ!」
   ミサキはマサヒコを愛している。
  そう、心の底から。
  マサヒコが他のナースにも手を出している事実を知らずに。
  この患者がおらずいつも空き室になっている病室で、毎晩違うナースを抱いている事実を知らずに。 

「―――とか、何とか」
「なっななななな、何を言ってるんですかっ!」
 リンゴやイチゴもかくや、と思われる程に顔を赤くし、ミサキは怒鳴る。
しかし彼女は気づいていない、既にリョーコの術中にはまってしまっていることを。
リョーコのエロ話を区切りの良いところまで聞いてしまっているのがその証拠でもある。
所詮、こっち方面ではミサキはリョーコに勝ち目などない。
「だ、だいたいそれじゃコスプレとかいうレベルじゃないと思います!」
「んー?」
「な、なりきりじゃなくて何かもう完全にそのものじゃないですか!」
 ミサキのツッコミはある意味正しい。
正しいが、悲しい程に無力である。
「ねぇミサキ」
「もう、知りません!」
「怒ってるけど、アンタは一度も考えたことがないの?」
「え?」
「ナースプレイはともかくとして、マサの子供が欲しいと思ったことは、さ」
「なっ!?」
 リョーコ、倶梨伽羅峠の火牛の如く一気呵成の責め、いやもとい攻め。
動揺を誘ったところに急所を突いてトドメを刺す、まさに悪女の面目躍如と言えようか。
「マサちゃんの子、ども……?」
「いい、アンタはこの面子の中では勝ち組なのよ? 彼氏がいて」
「……で、でも、まだ私もマサちゃんも高校生で」
 まだ高校生、とか口走っている時点で完璧に陥落しているわけだが、最早ミサキはリョーコマジックの檻の中。
過去に何度もひっかかり、いい加減耐性も出来そうなものだが、やはりミサキの本質は夢見がちな乙女であるということか。
325 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:20:21 ID:cP3wAZLo
「もう処女じゃないんでしょ? ほら、前回マサに抱かれたのはいつ? その時のことを思い出してみなさい」
「……」
「恋人へのプレゼントが妊娠の報告なんて素敵と思わない?」
 さらばミサキ、妄想の園へ。
頬を染め、ブツブツと愛しい彼氏の名前を呟く今の彼女に聖光女学院で五指に入る秀才の面影はない。
「お、お姉さま! こ、こ、高校生でに、に、妊娠なんて不潔です! 風紀が乱れてます!」
「そうですよ先輩! 家族計画です! 子づくりは計画的に!」
 アヤナとアイの遅すぎる自己主張。
もちろんこんなもん、焼け石に水、暖簾に腕押し。
リョーコにしてみりゃこのタイミングで二人がつっかかってくるのもお見通しである。
「アヤナ」
「は、はいっ!?」
「アンタは保育士になりたいんだっけ?」
「え、な、なりたいと言うか、子供が好きなので……」
「じゃあシチュエーションは決まりね。アンタの保育園でマサの子供を預かっていて」
「ちょ、ちょっとお姉さま!?」
「迎えに来たマサを倉庫に連れ込んでかねてからの想いを遂げる、と」

   若田部アヤナは薄暗い倉庫の中、四つん這いの格好で無心に腰を振っていた。
  彼女の背後には、一人の男性が覆いかぶさっており、これもまた同じように腰を動かしている。
  所謂、後背位のセックスだ。
  「ああっ、小久保君、小久保くぅん!」
  「わかた、べ……!」
  「いや、いやいやっ……! アヤナって、アヤナって呼んでくれなきゃイヤ……!」
   若田部アヤナと小久保マサヒコ。
  二人は中学時代、同じ学校に通っていた。
  間に何人か挟み、色々あったがまず異性同士としては仲が良かった方であろう。
  やがて中学卒業と同時にマサヒコは幼馴染と交際を始め、
  アヤナはアヤナで両親の事情でアメリカへと移住、接点は無くなった。
  「やばい……もう出そうだ」
  「あんっ、あっ、中に、中に……欲しいよ、小久保くんっ」
   涎を垂らして懇願するアヤナ。
  彼女の前髪や頬には、つい十分前にマサヒコがしたたかに撃ち放った精液がまだこびりついている。
  舌と乳房で奉仕をした結果だった。
  「でも、今日は……くっ、ヤバイんじゃないのか」
  「うん、うんっ、でも、でも欲しい、小久保君の精子、精液、子種が、欲しいっ!」
   二人が再開したのはまったくの偶然だった。
  アメリカから帰国後、アヤナは東大進学を強制する父に逆らって家を飛び出し、
  かねてからの希望であった保育士になるべく短大へと入学。
  無事資格を取得し、密かな母の援助もあってこの保育園へと就職した。
  「だけど、くっ、やっぱりダメだ、デキちゃうだろ……っ」
  「ううん、欲しいの、小久保君の赤ちゃん欲しいの!」
  「わ、若田部っ」
  「ごめんなさい、あんっ、あま……ミサキ……!」
   小久保マサヒコの妻、小久保ミサキ。
  旧姓天野ミサキは、アヤナの中学時代からの親友にしてライバルな関係だ。
  「ごめんね、ごめんね、でも、私、わたしぃ……」
326 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:21:21 ID:cP3wAZLo
   アヤナは薄暗い虚空に向かって謝り続ける。
  それはマサヒコへの、ミサキへの、そしてこの保育園に通っている一人の小さな女の子へのもの。
  そう、マサヒコとミサキの子への。
  「好きなの、どうしようもないくらい、小久保君が好きなの……ぉ!」
   満開の桜の下、マサヒコが娘を連れて入園式に現れた時、アヤナは言葉を失うくらいに驚いた。
  学生結婚、娘の誕生、そしてミサキが病気で入院という顛末をマサヒコの口から直に聞いた時、彼女の心の奥に再び炎が灯った。
  マサヒコへの、かつてひた隠しにしていた愛の炎が。
  「……ダメだ、外に出すよ若田部」
  「どうして、どうして……!」
  「俺はこれ以上、ミサキを、娘を裏切れない……!」
   妻が入院中で男の欲望を吐きだす機会がなかったマサヒコ。
  ミサキ不在で心に自制をかけることが出来なかったアヤナ。
  ともに弱い人間だったと言ってしまえばそれまでなのだろう。
  二人は、保育園のお迎えの時間に密かに裏の倉庫で逢引を重ねる仲になった。
  「ゴメンな、若田部……」
  「ううん、私こそゴメンね、小久保君……」
   マサヒコとミサキの子は、大好きな先生と大好きな父の爛れた関係を知らずに部屋で迎えを待っている。
  そう、今も―――

「とか、なーんとか」
「ありえませんッッッ!」
 アヤナ、完全に声が裏返っている。
パニックを通り越して頭の回路がショート寸前になっていることが良くわかる。
得てして自立心の強い自信家は予想外過ぎる出来事には脆いものなのだ。
「なんなんなんでわたわた私とこくこく小久保君がそんそんそんな関係に」
「落ち着きなさいアヤナ」
「だいたいたいありええないですす。小久保君と天野さんがもし結婚したなら私がそれを知らないわけが」
 ミサキは勉強上でのアヤナの倒すべき(?)ライバルだが、同時に大切な親友でもある。
仮にアヤナがアメリカから何年も日本に帰れなかったとしても、それでもメールで連絡を取り合うくらいはするはずの仲だ。
「ふふん、アヤナ」
「なな、何です?」
「アンタ、マサとミサキが結ばれることに抵抗はないわけ?」
「へっ!?」
 渡米直前、マサヒコに対する微妙な気持ちはふっ切った。
アヤナはそう信じていた。
信じ込もうとしていた。
ミサキだけはそれを心の奥で疑問視していたが、
少なくともマサヒコをはじめアイやリンコはアヤナがマサヒコへ恋心らしきものを抱いていることに気づいてはいなかった。
が、ぎっちょんちょん。
これもリョーコはあっさりと見抜いていたのだった。
ミサキとマサヒコの仲をアヤナが認めたつもりで認めていなかったのを。
「アヤナ、あんたはマサヒコを欲しいと思ったことが、本当に一度もなかったの?」
「私は、でもそんな……小久保君を、私は……」
 アヤナ、落ちる。
認めることは妥協すること、それはすなわち心が弱いということ。
そんな自分を決して許すことが出来ないプライドの持ち主だからこそ、こういう誘導尋問にはからっきしである。
327 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:22:23 ID:cP3wAZLo
「私は、でも、でも、でも」
「恋は奪いとるもの。そういう見方もあるわよ」
「待ーって下さいせんぱーい!」
「んっ、何よアイ」
「それ以上はダメです! マサヒコ君とミサキちゃんの仲を裂くようなことはー!」
 アイの言葉に、リョーコはにんまりと微笑んだ。
アイが自分を止めてくるとしたら、多分こんな言い方をしてくるだろうと踏んでいたからだ。
「アイ!」
「はいっ!?」
「アンタは教師、ならば王道路線で行くべきね。教師と教え子の禁断の恋路!」
「えええええええええええ」
「ついでにリン!」
「ふえ!?」
「アンタはファッションデザイナー志望だったっけ……ま、それとは関係なくアンタはスク水で野外プレイ!」
「何か風邪ひきそうですケド」
 小久保マサヒコへの誕生日プレゼントを何にするか。
その緊急会議は着地点が見えないまま限りなく空へと上昇中。
リョーコが仕切るとたいていは議論の向う先が見えなくなるものだが。
「よし! じゃあ教師とロリっ子と3Pで。いや、いっそ5Pか? Pだけにプレゼントということで」
 今回のこれは極めつけかもしれなかった。
暴走のバッケンレコードがひたすら伸びていく―――


「……ホント、楽しい子たちねえ」
 さて。
やはりというか何と言うかマサヒコ母、ドアの向こうでバッチリ盗み聞き。
彼女にしてみてもこれが目的でマサヒコを追い出したわけだから、見事目的達成と言えた。
「しかしリョーコちゃん、最初からプレゼントの話をする気なかったんじゃないかしらね」
 類は友を呼ぶとか、天才は天才を知るとか何とか。
性格構造に似たところが多々あるだけに、リョーコの暴走が計画的なものに思えてきた母なのだった。
「だけど、どうも若田部アヤナちゃんもウチの子に気があるみたいね」
 まったく誰に似たのやら、と胡坐かきつつ首筋をポリポリとかくマサヒコ母。
お行儀悪いが、さすがに立って聞き耳をたてるのはしんどいうということか。
座布団があったら良かったのだろうが、それはさすがに無いものねだりであろう。
「まだまだ波乱があるかも、これは」
 立場的に、マサヒコ母はミサキを応援はしている。
小さな頃からミサキがずっとマサヒコを好いていてくれたことも承知しているし、
二人が付き合い始めて無事に男女の仲になれたことも感づいている。
出来れば、息子にはこのままミサキと結ばれて欲しいとも思っている。
しかし、自身の過去の経験から、マサヒコ母は知っている。
恋愛というのはどう転ぶかわからない……ということを。
328 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:23:19 ID:cP3wAZLo
「ふふん、半分冗談のつもりだったけど、もしかしたら案外タイムリーな買い物だったかもしれないわね」
 ニヤリと笑うと、マサヒコ母はズズズとすすった。
本来ならミサキたちにふるまうはずだった、氷が溶けてすっかりぬるくなってしまった麦茶を。
そして思った。
今頃マサヒコ怒ってるだろうか、それとも途方にくれているだろうか。
「さて、我が息子はどうするか?」
 買い物のメモを持たせて駅前のデパートへとマサヒコを行かせたわけだが、
ボックスティッシュやら蚊取り線香やらの商品名が並んだそのメモの一番最後に、彼女はこう書いたのだった。

 『誕生日プレゼントとしてコンドーム一年分』と。



  F   I   N
329 ピンキリ ◆UsBfe3iKus[sage] 2008/06/29(日) 03:26:04 ID:cP3wAZLo
以上です。
アイとリンコのエロ妄想部分は結局省いた形になってしまいました。
すいません。

では、また。




>wikiの方
感謝の言葉もありません。
本当にありがとうございます。
330 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/29(日) 07:14:53 ID:KdtldHnj
おおおーっ!!
久々の大量投下、みなさんご苦労様です。
331 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/29(日) 10:47:21 ID:kRgfwoJd
郭  氏  復  活  キ  タ  ー  !
超乙!
332 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/29(日) 12:43:16 ID:gkY6MmsH
ピンキリ氏まできたあああああ
本当久しぶりの投下ラッシュ、生徒会でもっとこれが活性化すればいいな^^
333 名無しのWiki職人[sage] 2008/06/29(日) 13:02:13 ID:fqP7YczW
お疲れ様です
Wiki保管庫更新しました


以前は一記事15KB程度が限界だったので長編は分割していたのですが、
一記事のサイズが大きくても大丈夫になったようで
たとえば郭氏の「Back in Japan」(約140KB)でも1つに出来ます。
編集人としては楽なのですが、ちょっと長すぎる気もしますね。
334 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/30(月) 01:41:14 ID:rsZLM80j
祝!郭泰源氏カムバック!
そしてwiki人も乙!
335 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/30(月) 10:24:48 ID:nDWDeMA4
移籍情報確認してないんだけどいつ移籍するんでしょうか?
336 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/06/30(月) 22:26:21 ID:vGU+eB/w
>>335
7月23日発売のマガジンからだよ
337 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/01(火) 07:10:55 ID:DDEo7PWy
郭氏帰還というのに人が少ないな
338 名無しさん@ピンキー 2008/07/01(火) 07:18:56 ID:Ylhcz/TD
んなこたないぞー
339 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/01(火) 15:13:53 ID:DDEo7PWy
そうかーすまん
あ、マサヒコ誕生日オメ
340 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/01(火) 17:09:13 ID:4Jtz3avE
まあ、今は仕方ないよ 週間に変わると目につきやすいから、人増えるかも・・・
でも、ROM専の人もいるだろうそこそこ人いるんじゃないかな
341 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/02(水) 09:03:35 ID:VP/Uaf+3
黄金期の一気に十数人がGJレスを返す様は壮観だったな
まぁ昔は昔今は今でマターリできればいいんだけどな
342 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:42:44 ID:zJ+0Bv4e
こんにちは。住人、職人の皆さん、お疲れ様です。

唐突ですが、投下します。

かなり前に書いた小ネタを上回るやっちゃいけなかったかな感のある小ネタです。

スルー対象ワードは

『涼宮ハルヒ』

『タカトシ視点』

です。

かなりの悪ふざけネタなので薄目で読んでください。
343 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:46:07 ID:zJ+0Bv4e

『すいません、遅れました。』

俺が一声かけて生徒会室に入るとそこには異様な光景があった。

『遅かったわね、津田君。』

遅れた理由に関しては触れずに、ただ一言だけ返す、アリア先輩。

ただ、その格好は…

『メイド服??』

『こら、アリア!!素で返してどうする!?服着せる前に言っただろう!!今日は未来から来たドジなメイドの役だと。萩村を見習え!!』

いつもの場所辺りから会長の声が聞こえる。
だが、肝心のスズ先輩の姿が見当たらない。
俺は辺りを見渡す。

『…いた。』

スズ先輩は生徒会室の片隅でハードカバーの分厚い本を読んでいた。
いや、ぶっちゃけ、その体格でその本を持っているのは重そうなんだが…

『…………』

スズ先輩は視線をこちらに向けたが表情一つ変えず、何もしゃべらない。3点リーダー製造機と化してしまっている。

声でいつもの場所にいると判断し、今まで一度もそちらへ向けてなかった会長の方へ俺は視線を移した。

『……っ!?』

俺は思わず絶句してしまった。
何の気まぐれか会長の髪型はポニーテールだった。
それと何故か腕に『生徒会長』と書いた腕章がついていたことも言っておかねばなるまい。

………………………………
344 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:47:38 ID:zJ+0Bv4e

『昨日、スニーカー系のライトノベル超人気シリーズの4作目を読んで、状況似てるし、面白いんじゃないかと思ってな。』

あのシリーズなら俺も読んだことはある。
確かに、俺に妹がいてみたり、スズ先輩と物真似してるキャラも、アリア先輩と物真似してるキャラも身体的特徴は被る。
なんなら俺が生徒会に入るまでの経緯、会長の強引さを類似要素として加えても良い。

『それに…』

会長はまだおっしゃりたい事があるようだ。

『これから週刊に移って、今まで知らなかった奴らにパクリ等と某掲示板に書き込まれるのもシャクだからな。それならいっそ、先にネタにしてしまおうという訳だ。』

先程俺が易々と類似要素を上げられるぐらいだ、新しく読みはじめた奴らにはそう映る可能性は充分有り得る。
だが、しかし…

『いや、面白そうもなにもジャンルが違い過ぎますよ。』

SFのライトノベルと4コマのギャグ漫画。なにもかもが違いすぎる。
っつーか、会長はいとうの○ぢ原画作品好きだな。
家のPCにななついろドロッ○ス辺りのアイコンがあってもおかしくないんじゃなかろうか?

そんな事を考えていると、

『津田君、これ、お茶ね。』

アリア先輩がお茶を差し出してくる。

っつーか、なにが何でもこの設定通すつもりですか…
345 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:49:38 ID:zJ+0Bv4e

『ところで、会長?』

俺は自分の疑問を解決することにする。

『あの作品に出てくる、ガチホモのにやけ超能力者役は誰がやるんですか?』

そう。あの話を真似るのであればもう一人登場人物がいる。

『はぁ、何を言っているのだ津田?4作目だと言っただろう?いないのが標準仕様だ。』

『いや、それだと会長もここにいちゃおかしいんじゃ…』

俺の記憶が確かなら、4作目のパラレルワールドにはガチホモの超能力者も、彼が神と崇める人間。つまるところ今会長が演じている(はずの)キャラもいないのが正解のはずである。

さらに厳密にいえば、アリア先輩役の人がサンタコスをしても、メイド服を着ることはない。
あれか?ポニーテールならここにいてOKって事なのか?俺にはポニテ属性無いぞ?

等と思考の世界に入り込んでいた俺が再び会長の方を向くと会長は俯いている。

地雷踏んじまったか?
背中を嫌な汗が流れる。


『そ、そんなに、津田は私がいるのは嫌か?』

………………話が唐突に飛んだ気がする。

『私だって、『普段の会長が良い』やら、『いつもの会長といる日常が楽しい』なんて言われてみたかったんだ!!』

ちょっ、会長何を言って…

『さらには、階段落ちして入院した津田の横に布団をひいて会長権限で独り占めを…』

って、俺はこのあと階段落ちまで求められてたんですか!?
346 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:52:38 ID:zJ+0Bv4e
刺されるよりかはマシだけどさ…
助けを求めるように辺りに視線をさ迷わせるとスズ先輩がこちらを見ている。

『………………』

って、スズ先輩、まだキャラ続行中ですか!?
っつーか、今更ながらですが、先輩のIQが180もあると思うと、ハードカバー本が映えますね。

『萩村先輩。会長もこんな様子ですし、もう演じ続けなくても良いんじゃないですか?』

『………わかった』

っつーか、ほんとにわかったのかどうかいまいちわかりにくい答えだな。

『♪ある晴れた日の事〜』

突然の歌声にビックリし、そちらを見ると、メイドさんが踊っている。

『ちょっ、七条先輩何を!?』

『いや、そろそろエンディングかなと思って。』

『どの辺の流れが!?いや、そうじゃなくて突然歌いださないでください!!まじでビビりますって!!』

『ん〜、わかった。別の曲にするね。』

いや、そうじゃなくて…

『ミ、ミ、ミラクル、ミク…』

『だ〜、それ以上歌っちゃダメだ〜!!』

………………………………

2度とこんな事はおきまいとは思うが、かなり混沌とした生徒会室から解放されたのは、下校時刻のチャイムが鳴り響いた後だった。
キャラが壊れた会長だったが、生真面目にも下校時刻のチャイムとともに『解散!!』と宣告。
アリア先輩の着替えを待っている二人を置いて、俺は先に下駄箱に向かった。
しかし、考えてみると、あんな感じの突拍子もない思いつきにしょっちゅう振り回される作中の主人公は凄いな。
4作目の中ではそんな日常が『楽しい』だなんて発言してるし。そんなの俺には脱帽もので、
そんな境地を得るのは一生無理に思える。
そんな風に思うのだが、どうしてもこのあとに出てくるセリフは彼と同じなようだった。

『やれやれ…』
347 Y-275[sage] 2008/07/02(水) 17:58:26 ID:zJ+0Bv4e
以上です。
言い忘れましたが、前に書いたシャナネタと繋がってたりします。

漫画板のほうでこんな話題が出てたのでノリと勢いで。

タイトルは

『生徒会役員共の消失』

で。

今、本誌移転に間に合うようにアリアで一本書いてます。

それでは、お目汚し、駄文乱文失礼致しました。
失礼します。
348 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/02(水) 19:07:17 ID:2DvcVHSy
349 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/02(水) 23:07:02 ID:IeebLA0R
自分はハルヒをあまり知らないので、何ともいえませんが
とりあえず、ハイペース投下本当に乙です
350 名無しさん@ピンキー[sage] 2008/07/02(水) 23:07:57 ID:IeebLA0R
自分はハルヒをあまり知らないので、何ともいえませんが
とりあえず、ハイペース投下本当に乙です
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Posted by pon 2010年02月19日(金) 19:26:41 返信

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