最終更新:ID:rbURVLaNXg 2010年08月16日(月) 14:07:14履歴
「ど〜も……こんばんわ」
扉を開いたその先にいたのは、スポーツ系を思わせる金色の短い髪に、快活な容姿を見せる少女だった。
勿論、シンジは彼女の正体を知っている。
「アキちゃん」
矢野アキ。シンジの妹・カナミの親友である。
「すみません。シャワー借りたいんですけど……」
「ああ、いいよいい……ッ!!」
何気なく彼女を通そうとした瞬間、アキの破壊的なスタイルが飛び込んでくる。
――雨によって密着し、顕わとなるバスト。
アキも途中で気がついたらしく、頬の紅潮を抑えながら風呂場へと向かった。
彼女にシャワーを提供させている間、突然電話が鳴る。
先程までの恐怖を忘れたわけでもなく、一呼吸してから受話器を取る。
「はい」
『あっ……お兄ちゃん』
声の主は妹のカナミであった。
今日この時ほど、『お兄ちゃん』と呼ばれるのが嬉しかったこともないだろう。
だが彼女の口から出たのは、シンジを救う言葉ではなかった。
『今日は雨すごいから、マナカちゃんトコに泊まるね』
「はぁっ?…ちょっと待――」
瞬間ブツンという音が鳴り、突如周囲は暗闇と化す。
所謂、停電というものだ。
「お兄さん、今のって……」
ドタドタと慌てた様子で、アキが出てくる。
暗くて見えないが、服くらいは着ているだろう。だが、どこか湿っぽい印象も受ける……。
「大丈夫だって。ブレーカーを見てく……」
そう言った途端である。
停電は復旧し、シンジはとんでもないものを目にしてしまう……。
「……!!」
まだドライヤーを効かしていない湿った髪、そして彼女を隠すものはタオル一枚だった。
「……きゃっ」
アキも当然気付き、羞恥心を表出する。
彼女は慌てて脱衣所へ戻ろうとする。
「私、すぐ着てきます……わっ」
狭い場所で駆けた為、カウンターに腰をぶつけてしまう。
そして、彼女は自分を締め付けるものがなくなったことに気付く。
分かりやすく言うとすっぽんぽん――即ち全裸ということである。
「きゃあッ」
恥ずかしさから彼女は身を捩るが、それは全てシンジには――否、雄の目には求愛行動にしか見えなかった。
「アキちゃん!!」
自我が吹き飛んだ瞬間だった。
シンジは気がつくと彼女を背から強く抱きしめていた。
そして左の手が徐々に上昇していく。
強い熱を帯びる腹部から、肉を感じる下胸の境に、そして――
「……あっ」
右の乳房に。
「お兄さん、ちょっと止め――ぐっ」
アキの抵抗を、自らの口を持って塞ぐ。
彼女は、その野性に怯えていたものの、シンジの手が柔らかくなっていくのを感じて目を閉じた。
「んっ……んン――」
雨音をBGMに、二人は静かに唇を絡ませていた。
抱擁が、アキを暖めていた。
――二人に言葉は、いらなかった。
夜は更に深くなり、雨も勢いを増していた。
だがそれは、二人にとって障害となるものではなかった。
「アキちゃん……入れるよ」
カナミの部屋にあったコンドームを装着し、キスで合図を送る。
恥ずかしがるアキは何も言わず、こくりと首を振る。
「――痛ッ!!」
ゆっくりと腰を進めていく中、彼女は静かに振るえていた。
シンジは米神や頬に至るまでの様々な位置にキスをして、緊張を緩めていく。そして――
「ッ――あぁっ……!!入っ……た」
二人は、正しく繋がったのだ。
途端、アキの瞳から涙が伝った。
「おにいさ――シンジさん。これからは……他のコに目移りしないで下さいね」
彼女の笑顔は、眩しかった。
アキは間違いなく、心も裸となりシンジを求めたのだ。
「うん……約束する」
迷うまでもなかった。
先程まで抱えていた不安も、周囲にいる女性陣も――大したことはないように思えた。
「私だけの、シンジさん」
そして二人はもう一度、強く深い口づけを交わした。
同時刻、城島家前
――ピンポーン、ピンポーン
「なんで…なんでいないの?」
そこにいたのはぐっしょりと長髪を濡らした女・叶ミホであった。
告白を決意したのに、何度ベルを鳴らしても反応が見られないのだ。
「ワタシダケノ、センパイ……」
扉の向こうで憧れの人が何をしているかなど、恋する乙女には知る由もなかった。
否、知る必要などない。現実とは常に過酷なものなのだから。
知らない方が、幸せなのだから――。
扉を開いたその先にいたのは、スポーツ系を思わせる金色の短い髪に、快活な容姿を見せる少女だった。
勿論、シンジは彼女の正体を知っている。
「アキちゃん」
矢野アキ。シンジの妹・カナミの親友である。
「すみません。シャワー借りたいんですけど……」
「ああ、いいよいい……ッ!!」
何気なく彼女を通そうとした瞬間、アキの破壊的なスタイルが飛び込んでくる。
――雨によって密着し、顕わとなるバスト。
アキも途中で気がついたらしく、頬の紅潮を抑えながら風呂場へと向かった。
彼女にシャワーを提供させている間、突然電話が鳴る。
先程までの恐怖を忘れたわけでもなく、一呼吸してから受話器を取る。
「はい」
『あっ……お兄ちゃん』
声の主は妹のカナミであった。
今日この時ほど、『お兄ちゃん』と呼ばれるのが嬉しかったこともないだろう。
だが彼女の口から出たのは、シンジを救う言葉ではなかった。
『今日は雨すごいから、マナカちゃんトコに泊まるね』
「はぁっ?…ちょっと待――」
瞬間ブツンという音が鳴り、突如周囲は暗闇と化す。
所謂、停電というものだ。
「お兄さん、今のって……」
ドタドタと慌てた様子で、アキが出てくる。
暗くて見えないが、服くらいは着ているだろう。だが、どこか湿っぽい印象も受ける……。
「大丈夫だって。ブレーカーを見てく……」
そう言った途端である。
停電は復旧し、シンジはとんでもないものを目にしてしまう……。
「……!!」
まだドライヤーを効かしていない湿った髪、そして彼女を隠すものはタオル一枚だった。
「……きゃっ」
アキも当然気付き、羞恥心を表出する。
彼女は慌てて脱衣所へ戻ろうとする。
「私、すぐ着てきます……わっ」
狭い場所で駆けた為、カウンターに腰をぶつけてしまう。
そして、彼女は自分を締め付けるものがなくなったことに気付く。
分かりやすく言うとすっぽんぽん――即ち全裸ということである。
「きゃあッ」
恥ずかしさから彼女は身を捩るが、それは全てシンジには――否、雄の目には求愛行動にしか見えなかった。
「アキちゃん!!」
自我が吹き飛んだ瞬間だった。
シンジは気がつくと彼女を背から強く抱きしめていた。
そして左の手が徐々に上昇していく。
強い熱を帯びる腹部から、肉を感じる下胸の境に、そして――
「……あっ」
右の乳房に。
「お兄さん、ちょっと止め――ぐっ」
アキの抵抗を、自らの口を持って塞ぐ。
彼女は、その野性に怯えていたものの、シンジの手が柔らかくなっていくのを感じて目を閉じた。
「んっ……んン――」
雨音をBGMに、二人は静かに唇を絡ませていた。
抱擁が、アキを暖めていた。
――二人に言葉は、いらなかった。
夜は更に深くなり、雨も勢いを増していた。
だがそれは、二人にとって障害となるものではなかった。
「アキちゃん……入れるよ」
カナミの部屋にあったコンドームを装着し、キスで合図を送る。
恥ずかしがるアキは何も言わず、こくりと首を振る。
「――痛ッ!!」
ゆっくりと腰を進めていく中、彼女は静かに振るえていた。
シンジは米神や頬に至るまでの様々な位置にキスをして、緊張を緩めていく。そして――
「ッ――あぁっ……!!入っ……た」
二人は、正しく繋がったのだ。
途端、アキの瞳から涙が伝った。
「おにいさ――シンジさん。これからは……他のコに目移りしないで下さいね」
彼女の笑顔は、眩しかった。
アキは間違いなく、心も裸となりシンジを求めたのだ。
「うん……約束する」
迷うまでもなかった。
先程まで抱えていた不安も、周囲にいる女性陣も――大したことはないように思えた。
「私だけの、シンジさん」
そして二人はもう一度、強く深い口づけを交わした。
同時刻、城島家前
――ピンポーン、ピンポーン
「なんで…なんでいないの?」
そこにいたのはぐっしょりと長髪を濡らした女・叶ミホであった。
告白を決意したのに、何度ベルを鳴らしても反応が見られないのだ。
「ワタシダケノ、センパイ……」
扉の向こうで憧れの人が何をしているかなど、恋する乙女には知る由もなかった。
否、知る必要などない。現実とは常に過酷なものなのだから。
知らない方が、幸せなのだから――。
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