「んっ……っあっ、ふっ、イっちゃう!そんな激しくされたら、ふ、あぅ、私また……っ!」
私の中を掻き回す感触に私は堪らずに大きな声をあげる。
彼が突き上げれば突き上げるほど、じわじわとその熱が広がっていくようで…その熱に浮されていく。
その熱を失わないように私は更に彼を求める。
一晩中こうしていられるように。一晩中抱いていられるように。
だって…
明日の今頃、私は電車に揺られているのだから。 =|BOX|

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………………………………

「ミサキの事は大丈夫ですから。」
私を救う一言が、旅立つ私自身が抱いている恐怖をまるで知っているかのように拭い去る。
「明日になってから後悔しても遅いですから…」
そう言って、マサヒコ君は私に優しく手を回してくる。
その手が私の背中を撫で、髪を優しく包むと私達はキスを交わす。
「アイ先生の事、俺は大好きでした。」
その言葉だけで十分。私は自らを彼に預けた。

………………………………

「んっ……っあっ、っ、ふぅ……っ!」
あれからどれくらいの時が流れただろうか。
夢中でマサヒコ君を求めるうちにそんな事はとうにどうでも良くなってしまった。
どれだけ刻み込めば充分なのだろうか?
いつもいつの時でもマサヒコ君を忘れずにいるのには。
そんな事を思う。身を焦がすほどの熱など気にもとめずに。
それは不可能に近い、決して満たされることのない充足。
もしも許されるなら、このままマサヒコ君をポケットに詰め込んで、そのまま連れ去りたい。
そうすれば…
そこまで考えた自らの恐い思考を手放す。
今はこの場に没頭しなければならない。
だって、明日の今頃、私は電車に揺られているのだから。

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