最終更新:ID:Pp1tQmDH2g 2008年06月07日(土) 22:37:29履歴
『『マサヒコ君、早く〜!!』』
かねてからの約束であった遊園地でのデート。
朝早く起きた甲斐もあって、まだ昼前ではあるがかなりの乗り物に乗ることが出来た。
しかしながら、マサヒコの身体には確実に疲れが貯まり、いくつか撃破したところでマサヒコはギブアップを宣言。ベンチに座り込んだ。
そんなマサヒコを呼ぶ二人の少女。
的山リンコ、的山レンコの双子の姉妹はまだまだ乗り足りないよっ!!と言わんばかりに顔を輝かせていた。
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そのどこかほんわかとした天然の空気からは想像できないが、リンコは中学の3年間を自身に双子の姉妹がいることを隠し通しながら過ごした。
最も、本人いわく
『ほぇ?聞かれなかったから。』
だそうで、
彼女の恩師いわく、
『ま、私は知ってたけどねー。』
だそうである。
事の顛末は2年前に遡る。
アイリョーコのかてきょコンビ+海外留学者を除く教え子グループの一角の報告から全ては始まった。
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『新入生代表抱負の時さ、リンちゃんそっくりで的山レンコって人が登壇したのね。私、びっくりしちゃった。』
聖光女学院に進んだ天野ミサキからもたらされた情報は思いもよらないものだった。
『それ、私のお姉ちゃんだよ〜』
リョーコを除いた全員が固まったのは言うまでもなかった。
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日はどっぷりと暮れ、3人は夜7時のパレードを今か今かと待ち侘びていた。
3人が住むのはここから離れた他県の町。
終電の時間を考えるとパレードを見たらすぐに電車に飛び乗らなけばならない。
しかしながら、3人は高校生。季節柄春休みであることと、両家の親よりせっかくだから楽しんで来い。特にマサヒコ、二人を退屈させるんじゃないよ?との言葉と宿泊施設の手配という厚意により、3人に時間制限など無いのであった。
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事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、的山双子姉妹が一行に加わり、馴染むのに時間はかからなかった。
特に学校しかもクラスまで同じマサヒコと的山姉妹がプライベートで遊びに行くようになるまでに時間はかからず。
そして迎えた一月ほど前。
バレンタインデー。
マサヒコはレンコに呼び出されていた。
『どうしたレンコ?』
二人を区別するために下の名前で呼ぶようになったマサヒコ。最初は照れが先行したが、このころには既に慣れてしまっていた。
『マサヒコ君の事が好き。』
手編みのマフラーとともに紡がれたレンコの言葉。
静寂が辺りを包んだが、それも一瞬の事だった。
『ちょっと待ってよ!!』
リンコを知る二人、いや、知っている全ての人間がこの子にこんな声が出せたのか?と驚いてしまうほどの凛とした声が辺りには響いた。
『レンちゃん、告白は2人一緒って約束したじゃん。』
強い意志をたたえしかしながらどこか悲しそうなた瞳を輝かせながらリンコは言葉を紡ぐ。手にした手袋とともに。
その後しばらく姉妹は軽い言い合いを繰り広げた。
マサヒコは2人同時に告白されたという状況に頭が真っ白になりただ眺めているだけ。
『じゃあ、2人一緒に付き合えば良いんだよ!!』
唐突にリンコの天然爆弾が炸裂。
『『…っ!?』』
思わず固まる2人。
おいおい、言ってることわかってるのか?そうマサヒコは言おうとした。
しかしながら先に言葉を発したのはレンコ。
『そうだよ!!なんでそんな簡単な事に気づかなかったんだろ!!ナイスだよリンちゃん!!』
えへへと笑うリンコと目を合わすレンコ。
やがて2人の声がマサヒコの元へ。
『『マサヒコ君、私たちと付き合ってよ!!』』
マサヒコの前には理性の壁が立ち塞がった。
中学時代のようにいつまでもこの関係でみんな一緒にいたいという気持ちもあった。
しかしながら、その頃よりマサヒコの精神も2人への思いも成熟しすぎていた。
マサヒコは世間から後ろ指を刺されるであろう事も覚悟の上で二人を受け入れ、その手で抱き寄せた。
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『『アッ…ンム』』
行為の最初のキスは3人一緒。
それはいつのまにか決まった暗黙のルールだった。
やがてマサヒコの手は二人の乳房へ。
『『アッ…ンッ』』
双子だけあって二人の性感体は全く一緒。
数少ない行為の中でもマサヒコはそのことを熟知していた。
二人も4月1日を跨ぎ高校3年生になっていた。
中学3年時には恥毛も生えてなかった(らしい)、さらにはこれでもかというくらいのお子ちゃま体型だった2人も大人の女性へと発展途上の最中。
お世辞にも大きいとは言えないものの女性であることを確かに主張するその膨らみにマサヒコは優しく、しかしながら確実に触れていく。
時間とともに受け攻めの構図は際立っていく。
…クチュ…クチュ
『ん、アァア…』
響くのはマサヒコとリンコの口撫の音。それからレンコの快楽の声。
リョーコ仕込みのテクを披露しマサヒコを攻めるリンコと、マサヒコの愛撫を受け止める役の普段は快活、しかしながら少しドジで、ベッドの上では大人しいレンコ。
そんな事もあり、いつも先に準備が出来上がるのはレンコの方。
マサヒコは正確に狙いを定め挿入していく。
ズチュ…ズチュ
部屋に生々しく響く水音。
『…んっ、っぁ、マっ、まさ…あぁぁ』
レンコの嬌声。
なんでかはマサヒコも知らないがベッドの上では2人はマサヒコを呼び捨てにする。
きっと2人なりのこだわりなのだろうと思う。
『んっ、……っつ、は……ぁぁぁあ』
一段と大きな声。嬉々としてマサヒコに吸い付くレンコの膣。
いつも先に達するのはレンコでマサヒコは巻き込まれる。
マサヒコはコンドーム越しに精を吐き出す。
その時もう一度レンコは絶頂に震える。
行為が終わるとマサヒコは一度レンコにキスをする。
それを合図に安心した様子で目を閉じるレンコ。
マサヒコはコンドームをつけなおし、すっかり出来上がったリンコに狙いを定め挿入する。
一見義務的に行われているような気もする3人の行為だが、それぞれに信頼があるからこそ営まれる行為なのは明白だった。
………………………………
全てが済んだ後で3人は一緒に眠る。
進んでいる道程が人から指差されるものであろうと、茨の道であろうとリンコとレンコはマサヒコの腕を枕に、二人の柔らかさと温もりで安堵しながらマサヒコも
ただ、幸せそうに寝息をたてる。
それが3人の幸せの形。
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