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(ん…)真が目を覚ますと、そこは765プロではなかった。
(あ、あれ…?ここ、何処なんだろう?確か、事務所で小鳥さんが入れてくれたコーヒーを飲んで…急に眠くなって、そのまま

寝ちゃったんだ…)
ボーッとした頭のまま、自分の置かれている状況を確認する。飲んだコーヒーの影響なのか体がうまく動かない。
何とか頭を動かして周囲を確認する。寝かされているのは豪華な家具が据えられた寝室のダブルベッドらしい。
寝室の窓から見える外は漆黒の闇。コーヒーを飲んだのは昼食の後だから、寝ている間にかなり時間が経ってしまったようだ。
(とりあえずベッドから起きないと…)何とか起き上がろうと体を動かした時、真は初めて自分の姿に気が付いた。
(えっ!?な、何でボク裸なの?)そのショックで頭が鮮明に覚める。(それに、両手と両足がベッドに縛り付けられてる!)
更に口も猿轡をされ、声が出にくいようにされていた。(どうして?何で…!?)
訳がわからず混乱する真。そこに、聞き覚えがある声が部屋の入口から聞こえてきた。「あ、真ちゃん、目が覚めた?」
(ゆ、雪歩!?)視線を入り口に向けると、765プロでアイドルユニットとして一緒に活動している雪歩がいつもと変わらぬ微笑み

を浮かべてそこに立っていた。
「ふふっ、おはよう真ちゃん。…といっても外はもう真夜中だけどね」いつも事務所で交わすように挨拶をする雪歩。
(何で雪歩がここにいるの?まさか、雪歩がボクをここに…?)だが、その挨拶は混乱している真の耳には届いていない。
更に雪歩が言葉を続ける。「あのね、美希ちゃんも一緒にいるんだよ?美希ちゃーん、真ちゃん起きたよー」
その声に応えるようにドタドタと廊下に響く足音。そして「真クン、おはようなの♪」
普段と変わらぬ声での挨拶と共に、同じくアイドルユニットのメンバーとして一緒に活動している美希が部屋に姿を見せた。
(み、美希!?)「あははっ♪真クン驚いた?あのね、ここは雪歩のお家の別荘なの。すごく豪華でしょ?」
「ん゛ー!?ん゛ー!!(雪歩だけでなく何で美希までここに!?もう、訳解らないよ!!)」口を塞がれながら必死に声を上げる真。
それを見た2人はお互いに顔を見合わせ、真に説明を始めた。
「真クン、こんなことをしてごめんなさいなの。でもこれには事情があるの」
「私と美希ちゃんが真ちゃんを好きなことは真ちゃんも知っているよね?」
「2人とも真クンをあきらめるつもりはないの。でも、真クンのことでケンカもしたくないの」
「それで、美希ちゃんと話し合って決めたの。『真ちゃんを2人で共有しよう』って」
まるでペットを一緒に飼うことを決めたと報告するように、あっさりと雪歩は言い放った。
「これならお互いに真クンの事で悲しい思いをしなくてすむの♪最善の策なの」
「ん゛ー!!ん゛ー!!(そんなの勝手すぎるよ!!ボクの言い分はどうなるのさ!!」抗議をする真だが、猿轡に阻まれ言葉にならない。
と、突然美希の目がスッと細くなり鋭い視線が真を射抜く。そして、先ほどとは違う低い声で話し始めた。「あと、これは真くんへのお仕置きでもあるの」
雪歩も鋭い視線で真を見つめ、低い声で話し始めた。「小鳥さんから聞いたの。…真ちゃん、プロデューサーの事が好きなのね?」
「!」隠していた思いを知られた為か、真の顔から一気に血の気が引く。
「ダメだよ真クン、プロデューサーさんは小鳥のものなんだから。他人のものを盗ろうとする泥棒猫にはお仕置きが必要なの」
まるでイタズラをした子供を窘めるように話す美希の表情には笑顔が戻っていた。が、その眼は笑ってはいなかった。

「真ちゃん、コレ何かわかる?」懐から透明な液体の入った瓶を取り出しながら真に問いかける雪歩。その表情にも笑顔が戻っていたが、美希と同じく眼は笑っていなかった。
(何だろう?アレ…)その中身が何なのか、今の真には知る由がない。
「小鳥に『真クンへのお仕置きにもなり、更にもっと深く仲良くなれるモノはない?』って聞いたらこれをくれたの」そう語る美希の手にも、いつの間にか同じ瓶が握られていた。
「小鳥さん曰く『南の島にしか生えてない特別なキノコから抽出したエキス』で媚薬に似た効果があるんだって。それに、媚薬などと違って何回使っても副作用が一切無いんだって」
「飲むだけでなく、体に塗っても凄い効き目らしいの。これを3人で使って、もっともっと仲良くなるの♪他の人たちには真くんは渡さないの♪」
「ん゛〜〜〜!!(い、嫌だよそんな怪しい薬!!お願いだから2人とも正気に戻って!ほら、仕事もあるし…)」涙目で必死に2人に訴える真。
『確か明日はTV番組の収録があった筈。プロデューサーが気付いてくれれば…』だが、その真の微かな希望も雪歩の一言で打ち砕かれた。
「え?お仕事?大丈夫よ真ちゃん、小鳥さんが私たち3人に1ヶ月のお休みをくれたから。だから、TVの収録には出なくていいの」
「ああ、1ヶ月も真ちゃんと一緒にいられるなんて、幸せ…。小鳥さん、ありがとう」恍惚とした表情で呟く雪歩。その瞳には既に狂気の光が宿っていた。
「ミキも真くんと1ヶ月も一緒にいられて嬉しいの♪プロデューサーさんの事なんて忘れさせてあげるの」そう嬉しそうに話す美希の視線が真の裸体をなめ回すように動く。
「真ちゃん」「真クン」瓶を手にした2人が迫ってくるが、ベッドに両手両足を縛り付けられている真には成す術がない。

「幸せになりましょう♪」
「幸せになろうね♪」

『〜〜〜!!!!』

もはや声にもならない真の悲鳴が夜空に響き渡った…。





※6スレ281作者によるリライト

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