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「ひええええええっ!」
 遅めの営業から美希と共に事務所へ戻り、戸締りをしている最中、悲鳴が聞こえてきた。ただごとでは無い
と思い、絶叫の出所へ駆けていく。恐らくここだと思い、休憩室と張り紙のされた部屋の前へやってくると、
やはりそこには灯りがともっていた。
「美希、どうしたっ」
 そういえば、以前にもこんなことがあって会議室へ駆けていったっけ。そんなことを思い出しつつドアを勢
いよく開けると、仮眠用に備え付けられたベッドの上にぺたんと座り、目を丸くしている美希がいた。
「どうしよう、ミ……ミキ、男の子になっちゃった……」
「男の子……?」
 両手で抑えたスカートの股間に、隠しきれない不自然な隆起がある。美希に手をどけてもらい、何度も目を
擦りながら確かめてみる。黒いショーツから、はみ出ている。本来そこに存在するはずのない異物が。
「これは……」
「ひゃん!」
 指先でつついてみると、人肌の温かさがある。皮膚も作り物ではないようだ。美希の反応から見ても、どう
やら神経がつながっているらしい。オモチャの類ではないのは間違いなかった。
「……生えてる?」
 なんとも不気味な光景だった。一流の売れっ子アイドルとしてやっている可愛い女の子の股間に、男となん
ら変わらないペニスが激しい自己主張をしている。何から尋ねたらいいものか。思春期の女の子に突然男性器
が出現するなんて事態、俺は見たことも聞いたこともない。そもそも一人の人間に両性の性器が同居している
わけがない。と思ったところで、目の前にあるのは現実だ。



「美希、これは一体」
「わ、分かんないよ。さっき、脚の間がムズムズすると思ったら、なんか歩きづらくなってきて……」
 リアクションに困ったような、とでもいうのだろうか、美希もどうすればいいか分からず狼狽していた。
「何か変なモノ食ったりしなかったか?」
「ゴハンの時はハニーも一緒にいたじゃん。あれから……あ、栄養ドリンク一本飲んだっけ」
 ベッドの傍のテーブルには、見慣れた栄養ドリンクの空き瓶があった。ドラッグストア、薬局、コンビニエ
ンスストアで普及している品と同一。言われた所で不審なところはなさそうに見える。
「まさか、こんなので? ……ん、何だ」
 空き瓶のラベルが、妙に曲がっている。まるで、後からラベルだけを張り替えたような、不自然な傾きがそ
こにあった。よく見ると、傾いたラベルの隅には、見慣れない色がある。
「このラベル、上から貼り付けてある。下にも何かあるぞ」
 思ったよりもスムーズに、栄養ドリンクのラベルは剥がれ落ちた。下から現れたのは、日本語表記の無い、
別のラベル。さっと目を走らせて見ると、注意書きのようなものが英語で書かれている。バーコードが無い。
市販の品ではないということか。携帯電話の辞書機能を利用して、注意書きの内容の解読にかかる。
「女性用性転換薬……だって?」
「えっ、何それ?」
 美希がベッドから身を乗り出す。長い金髪が首筋から流れてきた。
「生体細胞のDNAに作用し、代謝とホルモン分泌のバランスの変化を促し、一時的に体組織を転換させます。
一週間に一本までの服用を厳守してください。なお、男性は絶対に服用しないでください……」
 分かる範囲で、注意書きの内容を要約して美希に伝える。が、美希は疑問符を浮かべるばかり。



「難しくて、よく分かんない」
「これは女の人用の薬で、その変化は一時的なものみたいだ。ずっとそのままってわけじゃなさそうだ」
 変化が一時的らしいことが分かって、俺は胸をなでおろした。しかし、美希の翡翠色の瞳は、まだ不安そう
に揺れている。
「一時的って……どうすればいいの? ミキ、いつまでこのままなの?」
「えーと……一本につき三回分消費すれば、数十分で元の通りに戻る……とあるぞ」
「三回分消費って、何を?」
「その、なんだ……精液」
 既に何度か肌を重ねている仲とはいえ、はっきり口に出すのがはばかられた。が、かといって他にいい言い
回しも思いつかず、思いつく意味も無かった。
「セーエキ……ミキが?」
 美希はきょとんとしていた。俺に向いていた視線が脚の間のテントに落ちていく。
「どうにかなってくれるの?」
「この説明書きによれば、な」
 もう一度、隠されていたラベルを見て確認する。インストラクション通りになってくれるはずだ、と安心す
る気持ちと、疑いの気持ちの両方が、俺の胸の中で渦巻いていた。
「うん、じゃあ……。ハニー、手伝ってくれるよね?」
 晴れないままの表情で、美希が訴えかけてきた。「もちろんだ」と答えつつ、美希の脚の間を見てみると、
やはり女の子にはありえない光景がそこにある。倒錯的な現実に奇妙な感覚を覚えつつ、興味があるかと聞か
れれば、あるというのが正直なところだった。ベッドサイドに跪き、美希に向き合う。



「あんまり、見ちゃ、ヤ……」
 両足を広げてよく見えるようにさせると、自分の体を晒すのをあまり躊躇しない美希が、珍しく顔を赤らめ
て恥じらう表情を見せた。半分被った状態になっている包皮をゆっくりずり下げる。
「ひぁ……っ」
「綺麗な色してるな」
 閉じかけた脚を、再びぐいと広げる。顔立ち美しく整った美希に生えた男性器は、ヘソに届きそうなぐらい
に猛々しく反り返っている。他人のペニスなんて観察したことが無いからあまり比較対象を知らないが、随分
と長くて太いように思う。先端の粘膜は、健康そうなピンク色だ。
「じゃ、始めるぞ」
「うん……」
 先ほど指先でちょんと触れただけの所に再び手を触れる。ギュッ、と美希がシーツを握り締める音が聞こえ
た。初めて男性器に対面した少女でもあるまいに、触って大丈夫なものかと若干の不安を感じる。
「痛かったら言えよ」
 一声かけて、そそり立つ塔を握り締める。慣れた熱、慣れた硬さ、だが自分が力を入れると同時に感じる「触
られた感覚」だけが無い。自分自身を鏡で眺めているように感じるが、顔を上げれば、膝をつく俺を見下ろす
美希の顔がある。ベッドに腰掛ける俺に奉仕する美希は、いつもこんな光景を見ている、ということか。
「ふぁっ……ん、うぅ、何これ……」
 本来は存在しない器官を刺激されて、美希の声が揺らぐ。整った顔立ちが示す戸惑いとは裏腹に、俺が握り
締めている箇所は時々ビクンと脈動していた。



「痛いか?」
「痛くは無いけど、すごく、ヘンな感じ……」
 掌に滑ったものを感じる。体液の分泌もできるらしい。本当に本物の男性器であるらしい。
「少しペース上げるぞ」
 熱い幹を擦る速度と幅を広げると、美希の腰が浮いた。シーツに皺が寄る。
「っ……ん、ん……ん」
「大きくなってるな」
「……わ、わかんないよ、そんなの……」
 この事態をうまく受け止められずにいるのが表情に表れていたが、美希の体からは正直な反応が返ってくる。
呼吸は荒くなり、時々漏らす声も徐々に艶っぽさを増してきている。俺が擦り上げる手元からは、にちゃにち
ゃと粘っこい音がするようになっていた。
「ねぇ、ハニー……男の人って、いつも、こんな感じになるの?」
「こんな感じ、って?」
「うまく、説明できない、けど、ジンジンして……なんか、出そうなの……」
 呼吸の合間を縫うようにして、美希が言うと、ぴくん、と肉茎が震えた。手の中で美希の末端が膨らんでい
く。サーモンピンクの亀頭からは、透明な先走りがまた一滴、垂れてきていた。
「出そうか?」
 美希が小さくうなずいた。普段の俺を見ているから、これから先何が起こるか、美希には予測がついている
はず。とはいえ、今日は普段どおりとは到底言えないのだが。



「いいぞ、このまま」
「いっ、いいの? ハニーにかかっちゃう……」
「かからないようにするさ。遠慮なく出しな」
「あ……でっ、出ちゃう! 出ちゃうよっ……あぁっ!」
 責めの手は緩めない。太くなった幹から、膨らんだ亀頭を中心にぐにぐに圧迫すると、美希が身を硬くして、
目をきつく閉じる。柄を握り締めた掌が熱くなった。水道の蛇口に手を当てている時のように、向こう側から
押し返すようにして勢いよく白濁液が溢れ出てくる。亀頭を押さえた掌から、収まりきらない分のカルピスが
ポタポタと垂れてくる。
「あっ……う……」
 美希の腰はまだぶるぶると小さく痙攣していた。ようやく噴出が終わった頃、握っていた掌を広げてみると、
そこにはべっとりと絶頂の証が溜まっていた。すえた匂いが鼻を突く。
「ふぅ、ひとまず一回目、だな」
「……うん……」
 呼吸を整える美希の首筋は、すっかり紅がさしていた。瞳も潤んでいる。その表情を見ていたら、先ほどか
らズボンの中を窮屈にしている原因が、疼きを増してきた。
「美希」
 汚れていない、空いた方の手で頭を抱き寄せて顔を近づけると、美希はすぐに応じてくれた。唇を重ね、舌
を絡めあう。そうやってしばらくキスを愉しんだあと、右手に溜まったままの美希の白濁を、コックへ塗りつ
けていく。



「ん……ああっ……」
 美希の眉が下がる。全体になじませるように何往復かさせると、すぐに美希は熱と硬さを取り戻した。
「ぬるぬるしてる……あっ、その、段差のトコ……あっ、ダメ、あ……!」
 どうやらカリ首の辺りがお気に入りらしい。滑り気が増して痛みを感じ辛くなったところで、そこを小刻み
に刺激してみると、声のトーンが上がった。美希が首を仰け反らせる。鈴口の辺りにも早速先走りがにじんで
玉を作っていた。裏筋に人差し指を忍び寄らせながら、空いた手をタンクトップの内側へ滑り込ませ、豊かな
膨らみに指を沈みこませる。充血した先端を指先で捏ねると、右手の中でびくんと陰茎が膨らんだ。
「気持ちいいか、美希」
「うん、ハニーの手……ゴツゴツしてて気持ちいい……」
カラダは正直とはよく言ったもので、性的興奮がすぐに反応に表れる。女性から見たら、性的刺激への男の
反応はさぞ分かりやすいものなんだろう。剥き出しになった乳房を舌で愛撫したり、そそり立った屹立の下で
涎を垂らしていた女陰を指で掻き回したりしている内に、美希はすっかり昂ぶってしまったらしく、再び射精
感を訴えてきた。
「ねぇ、ハニー……また、出ちゃいそうなの」
「ん、何だ、思ったより早いんだな」
「ね……いい?」
「ああ、もちろんだ。いっぱい出しな」
「うんっ……あ、出る、白いの出る……はぁっ、ふあああ……!」
 恍惚とした声を出しながら、再び美希が達した。未知だった感覚にも慣れて快楽と認識したせいなのか、一
回目の時よりも勢い良く、大量の糊を吐き出して、俺の手とシーツを白く汚していった。シーツは汚さないよ
うに、と思ったのだが、もう手遅れだ。どうせ洗いなおさなければいけないのなら、このままでいい。



「あと一回、だな……」
 そう言いながらベルトを緩め、お預けをくらったままだった愚息を解放する。天を仰いだそこからは、気が
つけば随分我慢汁が出てしまっていた。
「美希、俺もしたくなった。入れてもいいか?」
 よほどのことが無ければ、ノーは無い。答えの分かっている問いかけをすると、やはり美希はオーケーを出
してくれた。合体前のエチケットを済ませていると、俺がつけようとしているものを美希がしげしげと眺めて
いた。
「どうした?」
「ミキも、つけてみたいな」
「へっ?」
 間の抜けた声がでてしまった。
「だって、あと一回したらコレ、無くなるんでしょ? だったら、今しかないかなー、って」
「まぁ、別にいいけど」
 実際に用を為すかどうかは置いておいて、別にそんなに貴重な物でもない。ひとつ美希に手渡すと、いそい
そと自分の性器にゴムを被せ始めた。いつも俺のを見ていたせいか、やけにスムーズだ。準備も整った所で、
美希にはベッドの上に四つんばいになってもらった。
「ね、ハニー、三回目もしてくれるよね?」
「ああ」
 言いながら、両腿の間にだらんと垂れ下がった肉茎を握る。少し柔らかくなっていたそれは、俺が握り締め
るとみるみる内に硬直し始めた。



「なんだよ、握った途端硬くしてるじゃないか」
「だって、ハニーの手、気持ちいいんだもん……」
「しょうがない奴だな……じゃ、お邪魔するよ」
「うん、来て……」
 俺も俺で位置につき、腰を奥へ進めていく。ここまでの過程で随分濡れていたらしく、すんなり奥まで進む
ことができた。待ちわびていた刺激が訪れ、意識する前に腰が動いていた。中もスムーズだし、飛ばしすぎか
と思いつつも、大きく腰をグラインドさせる。美希の中は貪欲に絡み付いてきて、俺の頭から冷静さを奪い取
っていく。
「はっ、あ……ああっ……!」
 荒い息に混じって、美希が喘ぎ声を漏らす。女の部分を責めながらしばらくストップしていた男の部分への
愛撫も再開すると、すぐに嬌声のボリュームが上がった。
「あひ……あうぅっ……す、すごい、よ……前と、ナカ、一緒に……」
 壁を引っかき、最奥へ押し付けるように内部を責めると、手の中で怒張が大きく跳ねる。カリ首のくびれに
引っかかるように怒張を擦れば、内部がギュッと収縮して狭くなった。
「両方一緒に、ってのも、随分贅沢な話だよな」
「こんなのっ、こ、こんなの……頭、おかしくなっちゃう……!」
 美希が頭を振り、長い金髪が背中で踊る。髪の向こうに見えた横顔には、一筋の涎が川を作っていた。美希
のうねりはどこまでも情熱的で、侵入者を締め上げ、捕食しまうのではないかという勢いで奥へ引き込もうと
する。


「はぁっ、はぁぁっ……ハニー……ミキ、もう……」
 途切れ途切れに、喘ぎながら美希が俺の方へ顔を向けた。
「なんだ、出そうなのか? イキそうなのか?」
「りょ……両方……」
「そうか、なら、このまま……」
「ん、あっ、ああぁ……や、そんな、はげしく……されたら」
 昇り詰めてしまいそうなのは俺も一緒だった。前戯で一発抜いてもらうこともなしに臨んだものだから、堪
えがきかない。いつもだったら、美希に不満顔の一つでもされてしまいそうなぐらい、絶頂感を意識し始める
のが早かったのだ。
「い……イク、イッちゃ……あ、ふぁ……あぁあああああっ!」
 右手に握った男根が最後の一回を迎えた。ガチガチに硬くなった砲身が、白い情熱を吐き出す度に大きく膨
らみ、内部の収縮に合わせてぴくぴくと痙攣を繰り返していた。美希の脈動に合わせて強く締まる膣内に、俺
も俺で精液をしっかり搾り取られていた。
「ふぅ……ふぅ……」
 互いの射精が終わり、呼吸を落ち着けながら美希の中を後にする。俺も美希も、まずは自分にはめていたカバーを外す。俺にとっても美希にとっても見慣れたはずのそれなのだが、美希は自分のと俺のを交互に見比べていた。
「あはっ、いっぱい出たね」
「それはこっちの台詞だ」
 美希は満足げに笑ってから、ベッドに仰向けになった。



 美希の三回目が終わってから数十分後、男が射精後に萎えていくのと同じ要領で、そそり立ったペニスは包
皮に包まれた陰核へと戻っていった。身支度を調えながら、俺も美希も、安堵の深い溜息を漏らした。
「ああ〜、本当に良かった〜。あのままだったらどうしようかと思ったよ」
 スカートを履き、元の通りのフラットなラインを取り戻した下腹部を見て、美希が言った。
「全くだな。まぁ、もしかしたらヘンな副作用があるかもしれないから、まだ気は抜けないけど」
「栄養ドリンクって、危ないんだね」
「まぁ栄養ドリンク自体に問題は無いんだ。誰かがあの薬にラベルを貼って偽装したのが問題なんであって」
「誰だろう。事務所の冷蔵庫に入ってたってことは……うーん、765プロの人?」
 女性用の薬物だったことを思い出し、事務所に所属するアイドルや女性社員の姿が脳裏に浮かぶ。ウチの事
務所にそんな人がいるとは、あまり考えたくは無い。
「ともかく、今後、食べ物飲み物には気をつけた方がいいかもな。特に薬系統は……」
「うん、そうだね」
 事の重大さが分かっているのかいないのか、美希は無邪気な笑顔を見せた。その笑顔に癒されながら、俺は
例の瓶をカバンの中にしまった。美希の身の安全のために情報収集を行っておきたい、と思う一方、粘っこい
欲望が心に巣くっていた。

 終わり

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