機能集約・廃止が検討されている神奈川県立図書館・神奈川県立川崎図書館に関する情報をまとめます。


岸部委員

さきの一般質問で、我が会派の日下景子議員から、女性センターの移転に関連して、女性センターが所蔵している図書、資料の取扱いについて質問いたしました。
県立図書館に女性センターの蔵書を移転するとの答弁と伺っていましたが、女性センターには、女性問題、女性労働をテーマとする図書を中心に、男女共同参画に関する資料が多数所蔵されており、移転先である県立図書館でどのように管理されていくのか、大変気になるところです。
女性センターの貴重な図書が県立図書館の中で分散して管理されてしまうと、女性問題を研究されている方が利用しにくくなるばかりでなく、やがてこれらの図書が散逸してしまうことも懸念されていますが、県立図書館では、これらの女性センターの図書をどのように管理しようと考えているのでしょうか。

生涯学習課長

県立図書館では、一括して寄贈を受けた図書や資料等、利用者の利便性やコレクションとしての一体性を確保するため、まとめて管理している例がございます。例えば、ACC文庫という戦後アメリカの文化を伝えるための機関であったアメリカン・カルチャー・センター、ここから引き継ぎましたアメリカの文化の関係資料や、飯田九一文庫という横浜市出身の俳人の方が集めた俳句等に関する図書及び松尾芭蕉、与謝蕪村の直筆の短冊、こういったものの資料、コレクションをそれぞれ一体的に管理しています。
女性センターにも、労働省の初代婦人少年局長だった山川菊栄氏の図書や山川氏が収集した資料などから成る山川菊栄文庫、こういったものも含んだ貴重な女性関係の図書、資料があると承知しています。これら女性センターの図書、資料等について、利用者の利便性を確保し、散逸しないようにしていくことが重要であると認識していますので、現在、その県立図書館にある先ほど申し上げたような文庫と同様に、しっかりとまとめて一体的に管理していきたいと考えています。

岸部委員

今、女性センターの図書は一括してまとめて管理していくという御答弁いただきましたが、県立図書館には、もう図書の収蔵スペースがほとんどないというお話も聞きますが、これらの図書を県立図書館のどこに収蔵しようというお考えでしょうか。

生涯学習課長

県立図書館は、現在、閲覧室や書庫等がある本館と新館の他、すぐ隣の敷地にあります元紅葉ヶ丘高等職業技術校の校舎だったところを収蔵庫としておりまして、この本館、新館、収蔵庫の三つの建物で運営しているところです。
県立図書館では、毎年度、図書や雑誌等を購入し、また寄贈を受けていますので、これらを収蔵するため、その本館、新館収蔵庫の中に必要なスペースを確保しております。今後、女性センターの図書を県立図書館で受け入れることになりますので、今、言ったようなこれらのスペースを活用し、また現在、収蔵している図書の配置を見直したり、新たに書架を設置するなど、必要な整備を行った上で、女性センターの図書を受け入れてまいりたいと考えています。
具体的な収蔵場所については、現在、検討中ということですが、一体的に管理できる場所を確保し、必要な整備を行って、女性センターの図書をしっかりと管理していきたい、このように考えています。

岸部委員

収蔵場所については確保できるということで安心したのですが、この開館や閲覧方法については、今後どういうふうに検討されていくのでしょうか。

生涯学習課長

県立図書館の閲覧については、現在、継続する方向で検討しているところです。貸出しについては、引き続き検討していくところです。

岸部委員

女性センターの蔵書は、県立図書館でしっかり管理していくということで安心したところではあるのですが、繰り返しになりますが、女性センターの図書館は、国内でも少ない女性問題専門の図書館であり、女性センターの開館以降、長年にわたり集積してきた貴重な資料でもあり、県の財産でもあると考えています。是非今後、収蔵のみでなく、これまでの女性センターを利用されてきた方々だけでなく、広く県民のためにも、この貴重な資料、財産を開架、閲覧方法等、有効に活用するように御検討していただきたいと思います。

河本文雄議員(自民党)の意見

河本委員

本常任委員会に付託されています諸議案等について、自由民主党神奈川県議会議員団を代表いたしまして、意見の発表をさせていただきます。

次に、緊急財政対策、県立図書館についてですが、現在、女性センターにある図書・資料は、同センターの図書館が、国内でも数少ない女性問題の専門図書館として、30年以上にわたって収集してきたものであります。このような貴重な資料でありますので、県立図書館に移転した後も、関係機関と連携をとりながら、これまでと同様に女性問題の重要性を深く認識し、有効に資料が活用できるように求めます。

岸部委員

また、同じく出先機関の見直しの中で、女性センターの蔵書については、県立図書館の中で一体的に管理することが確認されました。是非国内でも有数の女性問題専門の図書であるこの蔵書の一体的な管理、また今後の活用に向けて、県民のために有効な活用方法について取り組んでいただきたいと思います。

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