過去ログの保管

  (フォレスト・カーター作) 8月20日 16:31

チェロキー・インディアンの少年の物語。

作者:フォレスト・カーター自身がインディアンの血を引いているようです。
人種差別が激しい時代のアメリカに生まれ・育ち・生きた作家の深い哀しみが書かせたか !?
自然とともに生きる日本のアイヌ民族の歴史にも重なる気がするインディアンの生活・習慣 !?

ともあれ、これから読み始めます。(2009.8.20.記)
子供や親のお手本を示さなければ「児童文学」と呼べるだろうか。(2009.8.23.記)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルクさん(2009年8月22日、記)
十分の一程しか読んでいない段階で感想を書いても好い加減になりそうですが、現在の気持ちです。

【リトル・トリー】を書いたのは白人とインディアンの両方の血を引く男性ですが、インディアンとして育ったようです。
ですから、著者はインディアンの生活・インディアンの文化・インディアンの常識を浴びて育ったと言えるでしょう。
白人に馬鹿にされ・白人に虐げられ・白人に口ごたえしては生きていけない時代を生きのびたと言えそうです。

インディアンの生活は当時・守られていたとは言えず、白人たちが乱暴に土足で揚がり込んだと思われるのです。
異文化・白人の文化の脅威に晒されながら、それでも少年はインディアンの文化に誇りを持って育てられたのです。
白人の目に、インディアンの文化は野蛮に見えるかも知れないけれど、白人文化との大きな違いは温かみです。

インディアン文化の温かみを当然とせず、もっともな事であると肯定的に受け留めた【リトル・トリー】なのです。
それは【リトル・トリー】が独特の才能に恵まれていたのかも知れないが、やはり、雄々しく生きるための源に思える。
白人社会に決して流される事なく・断じて勇気を持って生きるところで、人は才能を磨かれるように思えます。

そして、そんなふうに感じさせたのは何かと考えて、それは訳者の駆使する言葉力に違いないと思い至ったのです。
それは取りも直さず、訳者・和田穹男(たかお)氏の使う魅力的で実に当を得た言葉の使い方であると思われる。
現代のマスメディアの文章と読み比べてみると判るが、和田氏の言葉が難しい言葉を羅列している訳ではない。

もうそれだけで、この【リトル・トリー】の本は翻訳本の域を超えて、和田穹男氏が編んだ小説とも思えるのである。
因みに、和田穹男氏は1940年生れで戦後教育を受けて育っていますから、特別な環境に生きた人ではない。
言葉の使い方一つで魂が話に籠もるのを感じて、今も甚く感動しているところです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルクさん(2009年08月23日記)

【金の言葉】

☆わしらに問題があったわけじゃねぇ。気にせんでいい。

少年を人間に育てるなら自分が人間として生きる姿を見せて、そして、その信念を語り継いでいく。
卑劣な行為で恥をさらすのは卑劣な行為をした当人であって、他の人ではない。
自分が卑劣な行為をしないことが大事であり、卑劣でない自分にいつも誇りを持っていて良いんだ。
そして、そうした誇りある生き方・誇りある信念を常日頃から言葉にして・家族に語っていくのが良い。
家族に語りかける信念の言葉はいつか・家族・一族の血肉となり、語った人の血肉になるのでしょう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルクさん(2009年08月24日記)

【金の言葉】


だれだって自分が役たたずの穀つぶしだと思いこむのはよくない。年寄りだって、それなりにできる仕事があるし、自分が役にたつとわかれば誇らしい気持ちになる。

なにも仕事をさせない・子供に用事を言い付けない・遊ばせておく…このような愚かな考え・行為を植え付けられた子供は、働かない人間が偉いという誤まった観念を芽生えさせる。
汗を流すのは大観衆の目の前だけ、それもパフォーマンス的に汗を流すのが凄いのだと、はき違えた大人が増えた社会は、まじめに働く人を愚か者呼ばわりする。
そして、人の役に立たない穀つぶしを偉い人と思う人たちの人気は、なんの仕事もしなかった穀つぶしに集中し・群がるだろう。

童話・児童文学は穀つぶしが幅を利かせる社会を理想とする世界だろうか。。。否いな。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルクさん (2009年08月24日記)

【金の言葉】

☆あいつらはチェロキーのおきてのことなんか、ちっともわかっちゃおらん、

彼らは特別な秘密があるとでも思っていて、それを欲しくてやってくるのだろう。
かれ等は「チェロキーの掟」を侮って下に見るゆえに考えようとしないし判らない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます