2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

**著者:1-60氏

唯「私、重音楽部ってところに入部することに決めたっ!」
和「……はい?」

突然の私の入部宣言に、親友の和ちゃんが訝しげに眉をしかめました。

唯「だからっ、重音楽部!」
和「じ、重音楽部……? 軽音楽部じゃなくて?」
唯「うんっ! もう決めたんだ♪」
和「唯、そんなこと言って、そこがどんなことする部活だかわかってるの?」
唯「う〜ん、わからないけど重い音楽って書くぐらいだからきっと簡単なことしかやらないよ! カスタネットとかっ♪」
和「ないない、それはない」

その後、廊下に貼ってあった部活紹介の広告を見て、私は初めて重音楽部がギターやベースなどの楽器を演奏する部活であることを知りました。

唯「どうしよう……私カスタネットしか出来ないのに……もう入部届け出しちゃった」

唯「入ったばかりで辞めるなんて言いにくいけど……仕方ないよね」

とぼとぼと音楽室にたどり着き、ドアをノックすると、

律「ん? あなた、もしかして入部希望者の平沢唯さん?」

出てきたのはカチューシャの良く似合う元気のありそうな女の子でした。
でもなんでこの人、顔を真っ白に塗りたぐって目の周りだけ黒く塗るパンダみたいな化粧してるんだろう?
こういうメイクが今流行ってるのかな? 
あれ? しかもなんか制服からところどころウニみたいなトゲトゲが飛びててるし……。
こういうファッションも流行りなのかな? もっとファッション雑誌読まないと流行乗り遅れちゃって駄目だね、私っ。

律「みんなー! 入部希望者連れてきたぞーっ!」

パンダ(仮名)ちゃんは私の手を引くと、大きな声で机を囲む二人の女の子に声をかけました。

澪「本当か! ようこそ軽音部へ!」
紬「歓迎しますわ〜」

そう言って私の手を握ってきた二人の女の子。
一人は背が高い黒髪の女の子でした。
もう一人はおっとりした感じの穏やかな女の子でした。

あれ? この子たちは普通だよ? やっぱりパンダちゃんだけおかしいのかな?

すると、パンダちゃんは
律「よしっ! 今日は新入部員も入って縁起がいい!! 景気づけに教会に放火しに行くかッ!」

とてもおかしなことを言い出しました。

唯「えええっ!? 教会!? なんでっ!? しかも燃やすって!?」
律「わが重音楽部では新人歓迎の儀式として伝統のある教会に放火して、それをバックに記念写真を撮るのが先代からの恒例なんだよ」
唯「え…………?」

すいません。全く意味がわかりませんでした。
その後、なんとか新入部員歓迎という名目の教会放火は延期してもらうことが出来ました。
パンダちゃんは不満そうでしたが、私はひと安心。
そして話を聞くと、この重音楽部は去年の卒業生をもって部員がいなくなってしまい、
私達一年生で四人の部員が集まらないと廃部してしまう、という崖っぷちにあったようなのです。
……なんだかとても入部を取りやめるとは言いにくい空気です。
でも、そうも言っていられません。私は勇気を持って自分の意思を伝えました。

律「えっ、辞めるって言いに来たの……?」
唯「ご、ごめんなさい……。私、どんなことをやるのかよくわからないまま入部しちゃって……」
律「はぁ、仕方ないか……。それじゃ平沢さんの屍体は解体してサタンに生贄として捧げることにして、またいちから部員募集しなおしか……」

今、パンダちゃんの口からなにかとても不穏な言葉が聴こえてきたような気がしました。

律「ああ、平沢さんは気にする必要ないよ? 痛いのは一瞬だけだから」
唯「あ、すいません……。やっぱりちょっと興味でてきました」

澪「でもうちに来たってことは少なくとも音楽には興味があるってことよね」
唯「はい。多少は……」
紬「普段はどんな音楽を聴かれるのですか?」
唯「え、えーっと……」
律「じゃあとりあえずさ。一回私達の演奏を聴いてもらって、それで入るかどうか判断しない?」

パンダちゃんの提案で、三人の演奏を聴くことになりました。
どうやら黒髪ちゃんはベース、パンダちゃんはドラム、おっとりちゃんはキーボードを担当するようです。

そして演奏が始まりました。
それはカスタネットしか出来ない音楽的教養の浅い私でも上手だとわかる演奏でした。ただ……

律「おりゃああああああ!!!!!!! 重音楽の真髄はブラストビートにこそありーーーーーーーーッ!!」

なぜにドラムのパンダちゃんは駄々っ子のように両足を踏みならして、工事現場の騒音のようなすさまじい爆音を叩き出しているのでしょうか?

紬「重音楽の真髄はヘドバンですね〜」

なぜにキーボードのおっとりちゃんは壊れたブリキのおもちゃみたいに頭を振り回しながら鍵盤を叩くのでしょうか?

澪「AH−−−−−−−−−ッ!!」

そしてベース兼ボーカルの黒髪ちゃん。英語なので何を歌っているのかはわかりませんが、凄い声量でベースも上手いです。
ただなぜに下水道に汚水が流れるようなおどろおどろしい声で歌う必要があるのでしょうか。

やっぱりこの部活、へんです。

律「どうだった?」

パンダちゃんが興奮した面持ちで私に感想を尋ねます。

唯「う、うん……凄い上手くてかっこよかったと思いますっ! ちなみに今の英語なんでわからなかったんですけどなんて曲なんですか?」
律「ああ。あれはね、カヴァーなんだけどさ。イギリスのカーカスってバンドの『硫酸どろどろ何でも溶かす』って曲なんだ」
唯「へ……?」

なんなのしょうか、そのセンスもへったくれもない曲名は……。
硫酸どころかこの演奏がトラウマになって私の胃袋が溶けそうです。
やっぱりこの部活、へんです……凄くへんです……。

結局私は重音部に入部することになってしまいました。
ちょうどギター担当がいなかったということで、ギターを習いながらやっていけばいいということのようです。
ギターという楽器についてはおぼろげなイメージしかありませんが、難しそうなので正直不安です。
ただ、ここでまた辞めると言い出せば命が危険に晒されそうなので仕方ありません。
幸いなことにパンダちゃん以外の二人は少なくともまともそうです。

唯「なんとかやっていけるかな……」

そんなふうに考えていた時期が、私にもありました。

ベースを担当しているのは秋山澪ちゃん。
背が高くてカッコイイ大人の女性という感じの女の子です。
ベースの演奏もとっても上手いです。ただ、

唯「澪ちゃんはなんでベースを選んだのー? ギターとかもできそうなのに」
澪「それは……ギターは目立つし……恥ずかしいから」

ちょっと恥ずかしがり屋で繊細なところがあるみたいです。

澪「ああ……恥ずかしい。皆が私のことを見ている……。皆が私のことを噂している……。皆が私のことを殺そうとしている……。ブツブツブツブツ……」

恥ずかしがり屋で……。

澪「見ないで私を見ないで……!! それ以上近づかないで……!! おうえおおああqwせdrftgyふじこlp」

繊……細?

律「あー、また澪の発作だよ」

するとパンダちゃんこと律ちゃん(最近名前を知った)が慣れた手つきで澪ちゃんをなだめはじめました。

律「こいつとは付き合い長いんだけどさ、昔から恥ずかしがりやで仕方ないんだよねぇ」

いや、それはもはや恥ずかしがり屋とか繊細とかそういうレベルじゃなくて、もはや精神がイカレているレベルなのではないでしょうか……。

澪「あうあうあ……クスリ……クスリ……あたまのなかが落ち着くクスリ…・・・」
律「あー、もう仕方ねえなー。ほら、今日の分のマリファナにコカイン、LSDにとっておきのヘロインやるから落ち着け。
  最近、クスリは相場が上がってるし御上の取り締まりも厳しくなってきてるんだからほどほどにしてくれよ?」
澪「クスリ……落ち着く……幻覚……あんしん……」

すると澪ちゃんは受け取ったクスリを片っ端からやりはじめました。

澪「マリファナ……煙…・・・煙いっぱい吸っちゃうの……」

お母さんのおっぱいに吸い付く赤ちゃんのように紙巻煙草を咥え込んでいます……。

澪「コカイン……穴の中に……穴の中にいっぱい入ってくるの……」

テーブルに引いた白い粉のラインを一気に鼻の穴から吸い込んでいます……。

澪「LSD……おいしい液体が口の中に一杯なの…・・・」

なにやら液体の染みこんだ紙片を無我夢中にペロペロと舐めています……。

澪「ヘロイン…・・・おおきいのが私の静脈に入ってくるの……」

どこからか持ち出したのか注射器まで使ってます……。
違法のはずの行為なのに、ここまで堂々とやられると逆に清々しいくらいです。

澪「ふぅ……。取り乱してごめんな」

しばらくすると澪ちゃんは正気を取り戻したようです。
取り乱したなんていう次元じゃないことは気になりましたが、とても突っ込めません。

澪「私……お薬が切れちゃうとどうにもダメで…・・・」
唯「あはは……大変だね…・・・」

やっぱりこの部活、変です……凄く凄く変です……。

キーボードを担当するのは琴吹紬さん、通称ムギちゃん。
おっとりぽわぽわとしたかわいい女の子です。
演奏もとても上手で、聴き惚れちゃうくらいです。

唯「ムギちゃんはキーボード上手いよね。キーボード歴長いの?」

それまでにこにこと穏やかな笑みを浮かべていたムギちゃんの表情が、私のその質問で一変しました。

紬「私は誰とも遊ばなかったわ。友達も作らなかったし、とにかくキーボードばかり弾いていたの。
  何年も、何年もね。10年くらいの間、キーボードを弾く以外、何もやらなかったってことですね。
  毎日12時間とか13時間とか」
唯「えっ……凄いんだね……。だからあんなに早く弾けたりするのかな……?」
紬「メロディアスではなく、ただ単に速いというだけのスピードなんてクソ。
  私にとって大切なのは、常にメロディアスであるって事なの」
唯「ク……ソ……?」
紬「誰とは言わないけど、プレイヤーによっては単調な繰り返しを速く弾いて、
  それで満足している人間がいます。どうしてあんなプレイが罷り通るんだ!って感じですね。
  そこからはフレーズなんて聴こえてこないです。
  聴こえてくるのは『こんなに速く弾けるんだゼ〜』なんていう悲鳴だけ(笑)」
唯「へ……へ〜……深いんだね〜……あ、そう言えば……流石鍵盤を弾くだけあってムギちゃんは手が大きいね」
紬「そうですか? アレもでかいですけどね(笑)」
唯「(アレってなんだよ……)」

もしかしてこの人も……へん?

ムギちゃんはキーボードが上手いだけでなく、家から高級そうなティーカップやお茶の葉などを部室に持ち込んでくれているようです。
もっとも……それに注がれるのはアシッドをたっぷり垂らし、コークの粉をたっぷり混ぜたジャンキー専用紅茶か、
律ちゃんがどこからか調達してきたブタの生き血なのですけれど……。

紬「家から持ってきたケーキもありますので、たっぷり召し上がってくださいね〜」
唯「あ……こっちは食べれそう……って、もしかしてムギちゃん家ってすごいお金持ち?」

それを聞いてしまった自分のちょっとした好奇心を、私はとても後悔することとなりました。

紬「私の家は1622年に国王からナイトの称号を託されたの。つまり私は貴族なの」
唯「へ?」
紬「私 は 貴 族 な の」
唯「…………」

もう言葉も出ません。すると、

律「何言ってんだよムギ、重音楽に階級なんて関係ないぜ? 貴族だか何だか知らないけど そ れ が ど う し た?」
紬「田井中律は最低だ! アイツはAssholeだ!!」
澪「はぁ……ムギはこうなっちゃうともう収拾つかないんだよな……」

この部活、もう駄目かもしれません。

こうして、
サタンに人生を捧げた悪魔主義のドラマー、律ちゃん。
被害妄想持ちのパーフェクトジャンキーベーシスト、澪ちゃん。
ビックマウス貴族キーボードプレイヤー、ムギちゃん。

こんな三人に囲まれて、重音楽の「じ」の字も知らない初心者の私はどこまでやっていけるんだろう……。
そう思っていた私が、後々めくるめく欲望と快楽のSDR(セックス・ドラッグ・ロックンロール)の世界にのめり込むことになるとは、この時は想像もしなかったのです。

(続かない)

このページへのコメント

確かに澪酷いなこれ、ちょっとやり過ぎてて不快になるわ。あと紬の貴族ってインギーのことだろ。そして、ドラッグとかバンバン打ちすぎ。

0
Posted by 名無し 2012年01月12日(木) 11:56:19 返信

貴族ってイングヴェイかw

0
Posted by   2009年11月15日(日) 17:53:53 返信

「重い音楽って書くぐらいだからきっと簡単なことしかやらないよ!」
唯もヘンです

0
Posted by lime 2009年11月05日(木) 13:25:26 返信

澪がとても可哀相です。
あんまり好きじゃ無いですね。

0
Posted by なお 2009年11月04日(水) 21:34:13 返信

これ書いた奴、頭おかしいだろw

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Posted by きのこ 2009年08月19日(水) 19:42:01 返信

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