作品紹介――

　金庸作品中最高峰との呼び声も高い大傑作。幻の秘伝書「僻邪剣譜」をめぐる壮大なる陰謀劇、魔教内部で起こるクーデターなど、数々の事件に巻き込まれていく華山派・令狐冲の冒険を描いている。周潤發 （チョウ・ユンファ） 主演のTVドラマや、李連杰（ジェット・リー）主演の香港映画『スウォーズマン』として映像化されている。2001年、中国中央電視台版では"中国影視四大小生"の一人、李亜鵬（リー・ヤーポン）を主演に迎えている。2005年に日本でもM3エンタテインメントよりDVD化。

　映画化が成功した数少ない作品でもあり、特に林青霞扮する東方不敗の妖しい魅力は世間を魅了し90年代香港映画界における古装片ブームを作ったとされる。東方不敗の名は原作を知らない日本でもアニメキャラクターに流用され広まったほどだ。
　登場人物の岳不群は偽善者、左冷禅は権力主義者の代名詞として中国語圏では定着しているという。

　タイトルは作品の鍵となる楽譜のことであるが、同時に「江湖（＝世間）を笑い飛ばして気ままに生きる」という含意もある。武侠小説だけに主人公は武功に優れてはいるものの、隠遁して派閥にとらわれず自由に生きることが最上とされるこの作品の価値観は、竹林の七賢や陶淵明にも通じる中国文人の理想型に通じているのが興味深い。金庸作品中もっとも政治色が濃い作品でもある。


簡易あらすじ――

　明代後期――江湖では五嶽剣派を中心とする正派と、日月神教を中心とする魔教とが、江湖統一を旗印に勢力争いを繰り広げていた。

　正派の一派に属する華山派の一番弟子である令狐冲は義理に篤く正直者で、剣の腕も立つ陽気な男だが、唯一の弱点は酒好きである事。

　ある日、謎の集団に襲われている老人を助けた令狐冲は、それが原因で正派と魔教の両派から追われる身となってしまう――。


主要登場人物――
令狐冲、任盈盈、岳不群、東方不敗、寧中則、儀琳、田伯光、藍鳳凰


ドラマ版日本語公式サイト
M3エンタテインメント


ドラマ版中国語公式サイト
新浪網影音娯楽世界


過去に製作されたドラマ一覧――

■1984年　香港　TVB
笑傲江湖　（周潤發、陳秀珠、戚美珍）

■1985年　台湾　台視
笑傲江湖　（梁家仁、劉雪華、應采靈）

■1996年　香港　TVB
笑傲江湖　（呂頌賢、梁藝齡、陳采嵐）

■2000年　台湾　中視
笑傲江湖　（任賢齊、袁詠儀、陳��容）

■2000年　新加坡　新視
笑傲江湖　（馬景濤、范文芳、李錦梅）

■2001年　中国　央視
笑傲江湖　（李亞鵬、許晴、苗乙乙）


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