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アラルカノとドスガレオス

スレ番号タイトルカップリング作者名備考レス
アラルカノとドスガレオス エロかけない人擬人化(ドスガレオス)・否エロ295〜297、299、320〜322


注:エロくない。

アラルカノとドスガレオス


 その男アラルカノ・ウェルディエゴは、砂漠の大地を踏みしめていた。
 砂漠に来た目的は、クエスト【砂の中を泳ぐ竜】を果たす為だ。
 クエスト内容は、砂の中を泳ぐ竜こと……ドスガレオス一頭の討伐と
 ガレオス四頭の討伐、そして、ガレオスから得る事ができるキモを三つ納品する事だ。

 アラルカノは、今回のクエストにあたって必需品になるだろう音爆玉のストックと
 念の為に持ってきた、音爆玉を作る為の素材を確認する。
 不備があっては困るからな。と、アラルカノは一人そう思った。
 音爆玉等のアイテム確認が終わった後は、自分の装備の確認を始めた。
 いざ、ドスガレオスと戦う事になって武器が、鈍ら状態になっていては意味が無い。
 一応、クエストが終わった後ちゃんと砥石をかけては居るが……

 忘れている事もあるだろう。と、言う事で己の武器を抜くアラルカノ。
 アラルカノの武器は、ブレス・コアと呼ばれるハンマー。
 アラルカノは、じっくりとブレス・コアを見る。
 不備な所は無い。一応念の為砥石をかけておくか……と、アラルカノは砥石を取り出した。
 ブレス・コアに砥石をかけながら、アラルカノはとある女性ハンターを思い出した。
 同じハンマー使いであるその女性が、所持していたブレス・コア。

 まだアラルカノが駆け出しの頃、酒場で見たその女性が、装備していたブレス・コアに憬れた。
 その後アラルカノは、文字通り身を粉にしてクエストなどをこなしてブレス・コアの元となる
 凄く錆びた槌を発掘し、大地の結晶を集め研磨。
 かなりの数の対置の結晶を集め消費し……
 ブレス・コアとして、凄く錆びた槌を復活させたのである。

 そんなブレス・コアの砥石掛けを終わらせると、よし。と、アラルカノは小さく呟き立ち上がる。
 そしてブレス・コアの後で、防具の点検も念入りにしはじめた。
 グラビトシリーズに、不備な点も見られず……武器・防具共に不備無しと頷くアラルカノ。
 さて、クエストを終わらせて街に帰って……特産キノコキムチ鍋を食べよう……
 などと、アラルカノは暢気に思いながらキャンプ場を後にした。

 ガレオスが、泳ぐ砂漠を目の前にしてアラルカノは、やっぱり日差しが強いな……などと、考える。
 他のハンターならば、その強烈な日差しに体力を奪われる為、クーラードリンクと言う
 一定時間、体温を冷ますドリンクを飲むのだが……アラルカノは、ソレを必要としかなった。
 グラビトシリーズの特性能力もあるが……アラルカノ自身、この世に生を受けた時から
 熱に対しては、酷く耐性があったのだ……活火山の地域でもクーラードリンクを必要としないぐらいに。
 まぁ、其のおかげで支給品のクーラードリンク持ち帰って売り払っていたりするのは、完全な余興である。


 アラルカノの目の前に広がる砂漠に、チラチラとガレオスの鰭が見え隠れする。
 まずは、ガレオス四匹の討伐とキモ三つの納品を済ませるか……と、
 アラルカノは、ガレオスが泳いでいるルートを割り出す。
 割り出したら割り出したで、ガレオスが其処を通過した後でその場に立ち、ブレス・コアを構えた。
 そして、ガレオスがグルッと一周して来る。
 このタイミングで振り下ろせば、ガレオスに当ると言うタイミングで、アラルカノはブレス・コアを振り下ろした。

 ジャストミート。振り下ろしたブレス・コアは、迫り来るガレオスに直撃した。
 突然の攻撃に、ガレオスは砂の中から飛び上がり何度か跳ねる。
 当然、アラルカノはそのガレオスの跳ねに巻き込まれない距離に構え、跳ねが終わったと同時に接近し
 躊躇なくブレス・コアを振り下ろした。
 ガレオスは、そのブレス・コアの衝撃に一度身を沈めたが、直ぐにアラルカノの方へと向き直る。
 が、その向き直ると言う行動が……ガオレスに強烈なハンマーの一撃を与える事となった。

 アラルカノは、ブレス・コアを腰辺りに構え、全身を使ってブレス・コアごと横回転しガレオスへ凄まじい横からの一撃を与える。
 吹き飛ぶ……とはいかないが、ガレオスの体が一瞬浮き横にわずかにずれた。
 余りの衝撃に、怯むガレオス。そんなガレオスにアラルカノは、容赦なくブレス・コアを振り下ろした。
 ガレオスが、最後に見たのは……自分の頭上にブレス・コアを振り下ろす人間。
 その後、ガレオスはガレオスにとって最悪な場面と共に息絶えた。
 息絶えたガレオスから、アラルカノは剥ぎ取り専用のナイフを取り出し淡々とガレオスから剥ぐのだった。

 こうして、四匹のガレオスとキモ三つを納品し終わったアラルカノは、ブレス・コアを砥ながら
 次は、ドスガレオスか……特産キノコキムチ鍋に激辛ガレオスのキモ炒め……と、少々の涎をたらして思う。
 うーいかんいかん……と、首を小さく横に振り雑念を払うが……
 やっぱり、ファンゴの香草包み焼きもつけるか? と、瞬時に浮かんでしまいあんまり意味がなかったようだ。
 それは兎も角、アラルカノはブレス・コアを磨き終えると、今居るエリアより更に奥のエリアへと足を進める。
 音爆玉を何時でも取り出せる様に、片手に持ち奔るアラルカノ。

 思う事は一つ。
 特産キノコキムチ鍋!
 非常にしょうもない思いである。
 そして、アラルカノは、砂の中を泳ぐガレオスの中で、一際大きな鰭を見せて泳ぐガレオス……ドスガレオスを発見する。
 まず、ガレオスと同じ様に泳ぐルートを見極めるアラルカノ。
 ルートを見極めた後、アラルカノは片手に持っていた音爆玉をタイミングよく投げた。

 凄まじい金属が擦れる音の様な……耳障りな大音量が、周囲に響き渡る。
 音爆玉の影響範囲は広く、ドスガレオスの他にもガレオス数匹が、砂の中から飛び出る。
 それに、アラルカノは少々顔を顰めたが……直ぐに音爆玉のせいで飛び跳ねているドスガレオスへと走りよる。
 そして、ブレス・コアを抜き強烈な上からの一撃を喰らわせた。
 思うことは一つ!
 特 産 キ ノ コ キ ム チ 鍋!!!!!


 ドスガレオスは、自分の頭上で起きた凄まじい身を凍らせるほどにおぞましい爆音に、砂から飛び出てその身を暴れさせた。
 音は既に無いが……あの、頭の奥にまで響く嫌な音をその身を暴れさせる事で忘れ去ろうとしていた。
 一頻り、身を暴れさせ落ち着いたな……と、ドスガレオスが思った瞬間。
 上から襲ってきた凄まじい衝撃に、その身を更に暴れさせる。
 何だ! 何なのだ! と、ドスガレオスはその衝撃の発生元を探す為、その体を旋回させた。
 そして、発見する。ハンマー【ブレス・コア】を構えた人間を

 ただ、ドスガレオスはその人間を見た時、なんだコイツは! と、瞬時に思った。
 良くドスガレオスを狩りに来る人間ことハンターは、様々な竜にとって嫌な【臭い】を放っている。
 しかし、この人間が放っている臭いは……【食べ物】……なんだコイツ……と、ドスガレオスは本当にそう思ってしまった。
 此処に来る人間が、良く放っている臭いは……【冨】【名誉】【権力】【己の誇示】……と、一番嫌いな臭いだった。
 だが、この人間が放ってるのは……強烈な【食べ物】への臭い。
 訳がわからん。と、ドスガレオスはブレス・コアを構えているアラルカノに向けて吼えながら思った。



 その良くわからん臭いを発生させているアラルカノは、ドスガレオスの思いなど分かる訳も無く……
 鼻息荒くブレス・コアを横からドスガレオス目掛けて叩きつける。
 無論、ドスガレオスもただ殴りつけられている訳ではない。
 その顎(アギト)から、圧縮した砂の弾丸をアラルカノに向けて凄まじい速度で打ち出す。
 しかし、その砂の弾丸をアラルカノは、ブレス・コアを盾にする事で防いだ。

「特産! キノコ! キムチ! 鍋ぇえ!!!!」

 とうとう、アラルカノの思いは口から漏れた。
 さらには、「激辛ガレオスのキモ炒め!」などともう、クエスト終わらせて食べる事しか考えていないアラルカノ。
 ブレス・コアを腰の位置に構え、全身を一捻りしてドスガレオス目掛けて強烈な一撃を見舞う。
 追撃の様に、下からドスガレオスの腹目掛けてハンマーを振り上げ……振り下ろす。
 「ブルファンゴの香草包み焼きぃいいい!!」
 お前ふざけてんのか? と、もし他のハンターが居たなら絶対にそう言うだろう……

 しかし、アラルカノに至っては、真剣そのもの。
 アラルカノとパーティーを組んでいるハンターならば、またか……などと呆れるだろう。
 まぁ、アラルカノは良いとして……堪らないのはドスガレオスの方だ。
 口々に良くわからない事を叫びながら、ハンマーを振り下ろすアラルカノ。
 そのアラルカノが発する臭いは【食い物】の臭いばかり。
 冨・権力・名誉・己の誇示……そんな臭いが一切しない人間。


 そんな人間から、強烈な一撃を完全にその身に受けるドスガレオス。
 一撃一撃が強烈な衝撃としてドスガレオスの体を小さく揺らす。
 ドスガレオスの体当たりを意図も簡単に回避し、さらに追撃を加えるアラルカノ。
 砂の弾丸を、ブレス・コアを盾に防ぐアラルカノ。
 そんな戦いの最中、ドスガレオスはそんな不可思議すぎる人間に酷く興味を覚えたと共に意識を暗転させ……息絶えた。
 ドスガレオスが、息絶えたのを確認したアラルカノは、ガレオス達と同じように剥ぎ取り専用のナイフで
 鼻歌なぞ歌いながらドスガレオスから、素材を剥ぎ取り始めた。

「億千万〜億千万〜♪」

 まぁ、鼻歌で謳っているのが、某岩男2のアレだったりするのは謎である。
 ドスガレオスから、素材を剥ぎ取り終わった後、一度伸びをして
 さて、さっさと帰って……特産キノコキムチ鍋……と、ニヤニヤと口元に笑みを浮かべるアラルカノだった。

 アラルカノが去り……その場には、ドスガレオスの骸が転がっている。
 砂が混じった風が吹きすさぶ中、ドスガレオスの骸に変化がみられた。
 光……と、言えばいいだろうか? 色の無い光。白とも無色とも見える光。
 その光が、ドスガレオスの骸から発せられている。
 そして、ドスガレオスの骸が、その光のせいなのか分からないが……
 体の端から、溶け込む様に消えてゆく。

 儚げな光は、細い細い柱となり空へと昇ってゆく。

【興味深い……人間……不可思議な臭い……嫌いではない臭い……
 何の為に来て……何の為に去ったのか? ……興味深い……】

 何処か儚げな声が、砂漠の風に流され消えた。


 街の酒場で、アラルカノは特産キノコキムチ鍋を食べている時だった。
 酒場に珍しく吟遊詩人が居り、リュートを静かに弾きながら語っている。
 それは、他愛の無い伝記だったり、実際の話を魅力ある語りで語る吟遊詩人。
 そんな吟遊詩人の語りを、片隅にアラルカノは特産キノコキムチ鍋を平らげた。
 まだ、足りないのか酒場のカウンターに居た女性ベッキーに
 ブルファンゴの香草焼きを頼むアラルカノ。
 ブルファンゴの香草焼きが来るまで、アラルカノは吟遊詩人の語りを聴く事にした。

「昔、遥か昔……創造の神は、広大なる大地を創り其処へ一つの雫を落とした。
 しかし、一つの雫は、落ちる過程で分かれた。片方の雫は人となり……片方の雫は竜となった。
 元は、一つの雫である人と竜は共存し、大地をより豊かにしてゆく。
 人は竜となり。竜は人となり。子を成す。
 しかし、その共存関係も小さな亀裂を生じさせ、その小さな亀裂は一瞬にして崩壊を招いた……」

 吟遊詩人のオリジナルなのか、色々と伝記や昔物語を聞いてきたアラルカノは
 その吟遊詩人の語りに、興味を覚えた。

「竜と共に行く人は、竜となり……
 人と共に行く竜は、人となり……
 幾世に渡り、大地を廻る壮絶なる戦いが続く……
 何時しか、竜は人に成る事を忘れ……人は竜に成る事を忘れた……」

 ベッキーが、アラルカノの座るテーブルに出来上がったブルファルゴの香草焼きを置くが
 アラルカノは、其の事に気づいた様子は無く唯々吟遊詩人の語りに耳を傾ける。


「そして、何時しか壮絶なる戦いは……人と竜の疲弊により消えて行く……
 何時しか……竜は竜として、人は人として平穏な生活を送るようになった……
 かくして、今の世がある。
 竜が居て。人が居る。
 竜を狩る者が居て……竜に狩られる者が居る。
 そう……モンスターハンターの世界である」

 吟遊詩人は、語りを終えるとまた次の語りを始めた。
 アラルカノは、その吟遊詩人を一度目を細めて見た後、
 先ほどベッキーがおいていったブルファンゴの香草焼きの攻略にかかった。

 特産キノコキムチ鍋とブルファンゴの香草焼きを食べた後、
 更に、激辛ガレオスのキモ炒めに、激辛アプトノスの肉詰めを食べたアラルカノは、金を払い酒場を後にした。
 それにしても……と、先ほどの吟遊詩人の語りを思い出す。
 やっぱり聞いた事のない語り……あの吟遊詩人のオリジナルだろうなぁ……と、頭を掻きながら思う。
 しかし、もしあの語りが真実なら……竜が人となり人が竜となるならば……
 それは、面白い世界なんだろうなぁ……と、口元に小さな笑みを浮かべてそう思った。

「みつけ……た………」

 と、アラルカノの後ろからか細い声がかけられる。
 アラルカノは、瞬時に後ろを見る。
 其処に居たのは、褐色肌に金色の瞳をした少女。
 後ろに居る事なぞまったく気づかなかったアラルカノは、表情には出さなかったが酷く驚いていた。

「えっとぉ〜……僕に何かようかなぁ〜? お嬢さん?」
「……アナタは、私を狩った……その時の臭い……不可思議……嫌じゃない……でもわからない」

 アラルカノの言葉に、要領を得ない言葉で返す少女。

「だから……私は……アナタを知りたい……不可思議……嫌じゃない……嫌悪の臭いがしない……不思議」
「えー……えーっと……お母さんは? お父さんとかいないのかい?」

 ジッとアラルカノを見て、そう呟く少女にどうしたものかと、アラルカノはあたふたとしながら少女に尋ねる。
 そんなアラルカノを相変わらず少女はジッと見ている。


「親……すでに……狩られ居ない……」
「んな……じゃ、じゃぁお嬢さんの名前はなにかなぁ?」

 すでに狩られって、死んでるの!? と、アラルカノはそんな事を思うが、流石に少女に聞く事はせず
 とりあえず、少女の名前を尋ねる。もしかしたら親戚の類がいるかもしれないし……と、思ったためだ。

「……人は……私達を……ガレオスと呼ぶ……私は……ドスガレオス」
「はぇ?」
「…………アナタの名前…………」
「え? あ、アラルカノ………」
「そう……アラルカノ………アナタと………共に生きたい………答えを知りたい」
「え? ちょ?」
「よろし……く」

 あ、はい……と、答えてしまったアラルカノ。
 其の直ぐ後気づいても、後の祭りである。

「……私の名前……アナタにつけて……欲しい」
「えー……と、いいの?」
「………お願……い」
「………スミレでいいかな?」
「………うん………」

 こうして、良くわからないうちに元ドスガレオスの少女スミレが、アラルカノと共に過ごす事になったのだった。



「何しておるのじゃ? と、言うか珍しいのぉ? 祖龍たるお主が人の街に居るなぞ」
「なぁに、吾はただ語りをしていただけ。昔の語りを」
「竜が人となり人が竜となり……かのぅ?」
「そ、いい例が君に……あの青年とあの少女じゃないかな?」
「まぁ……そうじゃがの?」
「んーまぁ……ぶっちゃけると……暇」
「……ぶっちゃけすぎじゃぞ?」
「いいじゃないか。あの古びれた城でやる事なんてないのだから」
「まぁ……そうじゃろな」
「それより、コッチをずーっとみてる男の人が居るんだけど?」
「あ! 然らばごめん!」

 東方の服たる着物を着た女性が、慌てた様に走り去って行く。
 それを見送った吟遊詩人は、空を見上げながら思う。
 また、真の意味での竜と人が共存できる世界が来るのかもしれない……と

 アラルカノとドスガレオス 終了


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2010年07月18日(日) 20:44:27 Modified by sayuri2219




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