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赤竜恋歌

スレ番号タイトルカップリング作者名備考レス
14赤竜恋歌リオレウス×女ハンター観察記録の人 ◆ifhFvwrEHs 167〜175

赤竜恋歌


「えーマジ最小!?」
「最小サイズが許されるのは幼竜までだよねー」
「キモーイ」
「キャハハハハハハハ」
そう俺を嘲って桜色と金色のレイア達は飛び去って行った。
「…くそったれがぁぁぁぁぁぁ!!!」
自棄になってそこらじゅうに火を吐きまくる。完全なやつあたりだとわかっているさ。文句あるか!!!
黒い煙を吐き出している俺をみて、草食竜どもはそそくさと逃げだす。
そんなことはどうでもいい俺は炎を吐いて、木をへし折り、あたりかまわず尻尾を振り回す!
とにかく、しばらくうっぷん晴らしをしていた。

…俺は、いわゆる最小サイズの金冠だ。

幼いころから、他の兄弟より体が弱く、餌を横取りされていた。
それでもどうにか大きくなって、立派な成龍になってみれば…
俺の体はアプケロス程度の大きさで止まっていた。
レイアがレウスを選ぶ基準は鱗の色、声の大きさ、そして体のでかさだ。
俺の鱗は赤で、これだけでも蒼や銀に劣る。
それにいわなくてもわかるな?小さい俺の体で大きい声がでると思うか?フルフルじゃねぇんだぞ?
体が小さいって事のリスクはまだある。
繁殖期でのメスの取り合いで俺は勝てたことがない。綺麗な体のままですイエーイ(涙)
以前いい感じになった小さな緑レイアがいたんだが…ものの見事に銀レウスに持ってかれました\(^o^)/オワタ
それも情けないことに、戦わずにして俺は逃げた。
小さな緑レイアに奴が無理やり乗っかってるの見て、俺、逃走www
だって無理だろ、相手は銀だぞ?しかも普通のレウスよりかなりデカイ奴だったし。
まぁ、別の雌探すかと思ってみればこの仕打ちだぜ?暴れたくもなる。
「…クソメスどもがぁ…」
暴れ疲れた俺はその場でぐったりと体を丸めた。
どんなに暴れても、俺が最小サイズだということは変わらない。
このままでは子孫も残せず、一竜寂しく死んでいくのが目に見えている。
「…水でも飲むか」
炎の吐き過ぎで喉が渇いた。俺は翼を広げた。

――――泉の真上にまで来て、あの桜と金レイアがいるのが目に見えた。
うっわ、最悪だよ。どーしよっかなーやめとこっかなー
と、考えたところで違和感に気づく。お?なんだ?二人して爆睡して…

…死んでる

俺より大きくて強いレイア二匹が仲良く死んでいた。
いつの間に?ついさっき会ったばかりだぞ?


「…なんだ?お前の番いだったのか?」


そう言って現れるのは緑色をした小さな種族だ。でも何言ってるかわかんねぇよ。竜語しゃべれ。
「レイア二匹で、疲れ切ってるってのに…最悪だな」
俺は匂いを嗅ぐ。かすかに緑レイアの匂いがするが…これはあいつら…ハンターの匂いだ。
「…くそっ…いつもなら、お前なんて…」
ふらふらになりながらもハンターは小さな爪を俺に向ける。
軽く炎を吐いてみたら、あっけないほど吹っ飛んだ。
あ、死んだか?俺は大地に倒れ伏したままピクリともしないハンターに顔を近づけた。
わずかに漂う緑レイアの匂いで、思わずこいつが同族に思えてしまう。
「くっ…ぐぅぅぅ…」
生きてやがった。瀕死だが、一応距離を取る。ハンターは俺の眼をまっすぐに見て、笑っていた。
「ふっ…女王を殺した私が、王に処刑されるか…はは…当然だな…」
そう言って目を閉じる。…いいのか?俺、お前を殺しちゃうよー?
ハンターは諦めたのか、それとも覚悟を決めたのか微動だにしない。

…変な話だけどさ。はっきり言って、俺、感動してんのよ。
こんな小さい奴でもデカイ奴を倒せるって知ってさ。
なんか、うん、俺でもやれるかなーって気になってきたのよ。

さらにこの緑レイアの匂いだぜ?

俺の頭にあの小さい緑レイアとの思い出が浮かぶ。
あの時、死に物狂いで銀レウスと戦えば俺はあの子を守れたかもしれない。
そんな後悔の念からか、見捨ててしまったあの子への罪滅ぼしでもしたくなったのだろうか。

俺はそのハンターを咥えて巣穴に戻った。

「…なるほど、非常食というわけか。食べるなら意識のないウチにしてもらいたかったがな…」
マイホームに連れてきたハンターは目覚めても、逃げようとしなかった。
なにかブツブツ言っているが、俺にはわからん。
ちなみにこのマイホームだが、森丘一番大きなあの巣穴ではない。
あの巣穴は力のあるやつが使うから俺みたいなミニミニちゃんは入れもしない。
マイホームは森の中にひっそりとある、泥くさい洞窟だ。

とりあえず、飯でも与えてやろうと思って肉を置く。
それをちらりと見るだけで、ハンターは動きもしなかった。…こいつ肉くわねぇのか?
それじゃあキノコはどうよ?俺は食べないけど。
「…なんだ?味比べでもするのか?」
置いたキノコを見て呟くが、手を伸ばそうとはしない。
…草食なのか?でも俺、食べられる草なんてわかんねぇぞ?
「うっ…ぐうっ…」
あ、傷の存在忘れてた。そうか、お前怪我してたよなー。寝ろ、そして食え。そしたら治る。
そういうつもりでぐいぐい肉を押しつけるが、そいつは嫌そうな顔をするだけだった。
このままじゃ死んじまうぞ?

「というわけでだな。人間を飼いたいんだが…」
「あんた変わった竜ニャー」
アイルーやメラルーには、少し竜語のわかる奴がいる。
その中でも一番仲の良いメラルーに事情を話し、人間の飼い方を聞いてみた。
「まずは、薬草とアオキノコを与えて体力回復させるニャ」
「…薬草?アオキノコ?区別がつかん」
「鱗3枚で揃えてあげるニャー」
「……」
俺は気前良く鱗をはぎ取らせてやった。

「あっ!ダメ!そこはダメェェ!痛いのぉ!痛くしないでぇ!」

サービスのつもりでいい声で鳴いてやったら、吐きやがったこのメラルー。
「でさ、なんか人間がブツブツ言ってんだけど、俺わかんねぇのよ」
「…通訳なら体液をもらうニャー」
「えー、精液じゃダメか?リオレウスの濃汁G」
「……ただでいいニャ…これ以上あんたと話すと心が疲れるニャ」

おぅ、持つべきものは異種なる友人だな

メラルーを連れてきた俺に、人間はすこし驚いた顔をした。
俺としては、出かけているうちに逃げようともせず、肉の真横で寝ているあんたに驚いたんだが。
メラルーと人間が何か話している。
何言ってるか全然わかんねぇ俺は肉を食っていた。だって傷んだらもったいないじゃん?
意外にもメラルーの話を大人しく聞く人間、たまに俺を見て不思議そうな顔をしたり、ほほ笑んだりした。
「…わかった。ありがとう。」
「あぁ、それと。聞いた話ニャんだが…」
メラルーが何かを言う。その次の瞬間、人間の顔が恐ろしい怒りの表情に変わった。
今までみたどのレイアの怒りよりも恐ろしいその表情に俺は肉を食うのをやめる。
メラルーのしっぽが毛羽立ち、耳がペタリと伏せられている。それぐらいこわいのだ。
一体何をいったのかとメラルーに問おうとしたとき、人間の顔が元にもどった。
さっきの激しい怒り感情がウソみたいに消せるなんて、器用だな…

「…すまない、ありがとう。」
「いや、いいのかニャ?あんたの怒りも最もニャよ?」
「…いいんだ。そうだ、すまないがあのリオレウスに通訳してくれ。」

メラルーが俺に向かって通訳をする。

私はあのレイア二匹を倒した時点でお前に勝てる体力はなかった。
そして私はお前に負けた。あのとき、お前は私の生殺与奪権を握った。
お前が私を生かすというのならば、お前の望みどおりにしよう。
お前が私を食べるというのならば、すぐに食べられてやろう。
私はお前の食糧で、下僕になろう。

だいたいそんなとこかな?
「…まぁ、彼女はあんたの言うことを聞くようになったニャー」
「そうか。んで、なんで彼女さっき怒ったの?」

メラルーは大きな目を伏せて、困ったようにしっぽを振った。

「その…彼女が倒したレイア二匹の手柄が…彼女の仲間の物になったニャー…
彼女は…レイア二匹を前にして逃げ出したって…」
「はぁ?そしたら誰があのレイア二匹を倒したっていうんだよ」
「…僕の友人のアイルーが、コックなのは知ってるニャ?
彼が御主人から聞いた話によると…貴族の坊ちゃんハンターらしいニャ…」

聞けば、彼女は他に三人の仲間と来ていたらしい。
それが、貴族の金持ちハンターと、彼女を含むハンター達だった。
ハンターたちは護衛も兼ねていたらしく、実際の狩りでは貴族のぼっちゃんは役にたたなかったらしい。
それでも、坊ちゃんがハンターをするのはいわゆるステータスってやつだ。
俺らでいう、鱗の色と一緒か…
「貴族でも竜を倒せるとなれば、大変な名誉ニャ…だから…」
「メラルー、話の途中だがいいか?」
人間がメラルーに声をかけてきた。また、俺にはわからない言葉で何かしゃべる。
「ニャー、難しいニャよ?」
「構わない。よろしく頼む」
…なんか俺よりメラルーと仲良さげでムカツクゥ
ちょっぴりやさぐれて肉を食う俺。やさぐれリオレウスって商品名売れそうじゃね?
メラルーが帰ったあと、人間は大人しく薬草やアオキノコで回復していった。
肉も少しだが、キチンと食べていた。うむ、大きくなれよ。

何日たったのだろうか。人間は子供のアプトノスのように俺のあとをついて回る。
それぐらい回復したことだけでも喜ばしいのだが。
「主、ハンターが来るから戻ろう」
「えー…いいって、脅かして追い払えば―」
「昨日のような新入りではない、私より上位のハンターだぞ?」
「今日はおうちで寝るぞー」
人間はメラルーに竜語を習っていた。いや、習うといっても
なんか、メラルーの料理食って「ネコの通訳術」とかが発動してるらしい。
色々と無理があり、竜と人では発音の仕方が違うが、まぁ大体は通じる。
…大きい心でここらへんは見逃してくれや。
「…千里眼が発動したら面倒だ。主、いざとなったら逃げたほうがいい」
「うぃーっす。」
俺は人間を連れて、素直に巣穴へと戻った。
人間は緑レイアの匂いのする鎧を着て、緑レイアの匂いのする剣(爪じゃないんだってさ)を装備する。
もしものための臨戦態勢というわけだ。たぶん、こいつは俺より強いんだろうなぁ。
「主、腹でもすいたか?」
「いんや?」
「そうか、私だけなら外にでれるからな。もし肉が食べたいなら狩ってくるが」
もう…この子ってばなんて気のきく。同族じゃない女の子サイコー!
いいよね、俺を小さいとか赤なボウヤとかお知り合いでいましょうって言って馬鹿にするレイアとは大違い。
俺のために、とことんまで尽くしてくれる異種族の女の子サイコー!
「主、舐めないでくれ。」
気がつけば俺は親愛表現として人間の顔をべろんべろんなめていた。
いや、飛竜同士じゃ普通しねぇぞ?メラルー曰く、これが人間に伝わり易い愛情表現らしい。
「主はおかしな竜だ。…私は同族を殺したんだぞ?」
「あー、そだな」
「…怒らないのか?」
ごめん、俺ら竜族って意外とドライなのかもしんねぇ。
親兄弟や恋竜を殺されたらそりゃ怒るだろうが、あいつらちょっとだけ会った程度だもん。
それに俺は強い奴とはなるべく戦いたくないっていうか。生存本能第一なわけですよ。
人間は俺に寄りかかる。
「あなたは優しすぎるんだ…」
「…なんだ?惚れたか?」
俺はいつものようにふざけて言ってみた。
「あぁ、私がリオレイアだったら良かったんだがな」
…マジですか?

「…すまないな、変な事を言ってしまった。私は見はるから主は寝ていてくれ。」
「眠くない」
「…そうか」
それで会話は終わる。人間は息を潜めているし、俺も大人しくしておく。
人間の案で洞窟の入口は植物や岩でカモフラージュしており、そう簡単には見つからないだろう。
…もし洞窟に入ってきたら威嚇もなしに炎吐いてやるがな。
「…来た」
人間の言葉に、俺は口を開けてブレスの用意をした。
洞窟の外から、狩りにきた人間の言葉が聞こえてくる。3人ぐらいか?
「離すニャー!!」
…一人、いや一匹追加ですね。聞きなれたメラルーの声がした。
「主…」
「捕まってるな…何言ってるかわからんから通訳してくれ」
彼女は少し複雑な顔をしたあと、頷いた。

「知らないニャー!ホントニャー!」
「嘘をつけ!」
バトルUシリーズに身を包んだガンナーの青年が、メラルーを問い詰める。
その様子を複雑そうにみるのはハイメタUの剣士だ。
「坊ちゃん、本当にしらないのかもしれませんし…」
「うるさい!お前のところの猫の情報だろうが!」
「それはそうですが…」
坊ちゃんと呼ばれた青年はメラルーを蹴り飛ばした。
「ギニャッ!」
苦しそうに息を吐くメラルーにハイメタUが駆け寄る。
「坊ちゃん、いくらなんでもやりすぎです!彼は知らないと言っているではありませんか!」
「うるさい!あの女…絶対ここに隠れてるんだ…」
それをみたメラルーは虚勢を張って笑ってやった。
「ニャハハハハ!レイア二匹を倒した人が、たった一人の人間の女を怖がるのかニャ?」
青年の頭に血が昇る。愛用のボウガンの先をメラルーに向けた。
「どけ」
ハイメタUの男に命令するが、男は動かず、メラルーをかばい続けた。
「…くだんねぇ」
今まで黙って見ていたシルバーソルの剣士が呟いた。
「坊ちゃん、もういいじゃねぇすか。あいつは死んだ。俺らがレイアを倒した。それだけだ。
いまさらあいつが出てきても、うそつき呼ばわりされるだけだろ。」
シルバーソルの男は、ハイメタUの男をみて笑う。
「しっかし、あいつも災難だったよなぁ。クククク…そう思わないか?旦那。
せっかく二匹見つけたのに、大暴れするリオレウスのせいで仲間が到着できず…」
「大暴れするリオレウスに腰を抜かしたガンナーのお守のせいで到着できなかった、の間違いだニャー」
ハイメタUの男に隠れながらメラルーが舌を出した。
「お前、どこでそれを…」
「アイルーメラルー情報網を馬鹿にしたらいけないニャー、ニャッシシシシ!」
「貴様ぁ!」

洞窟の外では、まだ青年がメラルーを罵り、メラルーが青年を挑発し、ハイメタUが必死にメラルーをかばっていた。
その様子まできちんと通訳する彼女は気真面目というか…
あと、大暴れしてたレウスは間違いなく俺です。だからレイア二匹と彼女が戦ってるような音がしなかったのか…
気付かないぐらい暴れてたってのもあるがな。
「もういい、大体様子はわかった」
「そうですか?」
彼女はほっとして口を閉じる。どうやら、あの坊ちゃんは彼女を探してると、そういうわけらしい。
「なぁ」
「…なんでしょう主」
「リオレウス、いきまーす」
彼女が止める間もなく、俺は巣穴から飛び出した。
まさかこんなに近くにいるとは思っていなかったのだろう。
武器を構えているのはあの青年だけだったので、そいつに体当たり、そして轢き逃げをする。
いやー、意外とよくふっとぶもんだなぁ。
「馬鹿ーーーー!!!」
メラルーが俺に向かって叫ぶ。ハイメタUの男は頭を抱えた。
「馬鹿ニャー!この馬鹿!せっかく僕たちが時間を稼いでたのにぃ!」
「知るか、俺が正義だ」
俺はそう言うと立とうとした青年を足で押さえつける。

「おい、メラルー、通訳しろ。あとで俺の濃汁Gやるから」
「いらんニャ!」
とにかく俺はメラルーに通訳させるつもりで喋る。

「死にたくなければとっとと帰れ」

実にシンプル!
「わかった。本当だな?ほら坊ちゃん、今日は帰りましょう」
どうやら俺が警告だけをしにきたとわかったハイメタUは素直にこの場を去ろうと提案した。
このままで済めば良かったのだが、やはり空気の読めない奴がいるわけで。

「離せ!」

…今の悲鳴は俺の足の下の青年ではない。
レイア装備の彼女がシルバーソル装備のあいつに捕まっていた。
俺のあとを思わず追ってしまい、出てきたところを見つかったのだろう。
「お前があのレウスを手懐かせたのか?やるじゃねぇか」
「違う!離せ!」
…おい、どさくさにまぎれて彼女の体をまさぐんないでくれる?銀色野郎。
ブレスでも吐きたいが、それでは彼女を巻き込んでしまう。

「おい、あいつを彼女から離せ」

そう、俺がメラルーに言った次の瞬間だった。

「っう!ぐうっ!」

…おい。それ、人間の愛情表現の一つ、キスってやつか?
銀色野郎はこんな状況にも関わらず、レイアの彼女にキスしていた。

とっさに、まるで俺を責め立てるようにあの時の映像が脳みそを叩きつける。
また俺は可愛い緑レイアを銀色野郎に盗られるのか?

「離れろ!」
レイア装備の彼女は乱暴に男を突き放し、その口を拭った。
「…お前、やっぱいい女だわ。ククク。すげぇ…いいなぁ。」
そこで俺に向きなおす銀色野郎。
「あのレウスを殺せば、お前もっといい顔で泣きそうだなるっが!!…」
かっこつけてる銀色野郎に俺は溜めなしで炎を吐いた。彼女と離れたからね。
なんだなるっがって、お前はナルガクルガか。語尾にルガーとでもつけてろ。
「このクソ竜がぁ」
わりとすぐに立ち上がってきた銀色野郎。俺に太刀を向けてくるが、あ、ひょいっとな。
「わぁぁぁぁぁ!!!やめろぉぉぉぉ!!!」
俺は足の下に敷いていた青年を咥えて、見せびらかすように目の前で軽く振る。
メラルーから聞いていた。この青年を銀色野郎は傷つけることはできないとなぁ!!!!
ふははははは!卑怯者だと!?もっと呼んでくれ!
銀色野郎は太刀を構えたままだが、んー?腰が引けてるぜぇい?
「…おい、あんた」
ハイメタUがメラルーを抱っこしたまま彼女に話しかける。
何言ってるか意味はわからん。だが、変なことをしたら殺す。
そういう勢いで俺が睨んでいるのを見たんだろう。メラルーが心配するなと言わんばかりに手を振る。
仕方がないのでおれは銀色野郎をからかって遊ぶことにした。
遊び道具?この口にくわえてるで十分。ほーれ、ぷらんぷらーん。

「…わかった」
「達者でな」

彼女とちょっと話すとハイメタUはランスを構えた。え?何?お前、俺とやる気?
ハイメタUは突進の構えになる。

その切っ先を銀色野郎に向けたまま。

「ぎゃあああああああああああ!!!!!」
まさかの味方の暴挙!銀色野郎はハイメタUに運ばれるようにして飛んで行った。
なんという暴走ピンク。
「さ、そいつも放してやるニャー」
俺は頷くと、おもちゃを放り投げた。まぁ、死にはしないだろう。
這いずるようにして逃げる青年は、戻ってきたピンク紳士に抱きかかえられ退場した。

「…ニャー、流石僕の友人の御主人ニャー。なんという騎士道精神。なんという紳士。そしてピンク」
うっとりとしてメラルーはあの暴走ピンク紳士に感動している。
「あの人、あんたの事心配してたニャ。
それで、僕の友人からあんたが生きてると知って、探しに行こうとしたところで坊ちゃんに捕まったニャ。
坊ちゃんは呪殺してもいい馬鹿だけど、あの人だけ本当にいい人はニャ」
「また会ったら礼をしないとな…」
「でも、あんたは本当にそれでいいのかニャ?」
「…ああ」
彼女はそう言った。そして俺に向かってほほ笑んだ。
「ニャー、あんたら本当に変な人達ニャー…」


彼女は、ハンターに戻ることもできた。
あの馬鹿貴族に口止め料としてたんまり金をもらって引退することもできた。
でも、俺の傍にいる。

「…しずかだな。主」

夜、鎧を脱いだ彼女が俺に寄りかかる。
まるで番いのようにべったりとくっついて離れないのだ。
「…」
戯れに、俺はそっと彼女の口に、自分の口を当ててみる。見よう見まねだが、キスのつもりだ。
彼女は何も言わず、照れくさそうに笑うだけ。
こうも懐かれて、しかも愛されているとわかってしまうと、なんというか。
オスの本能がですねぇ…

「…主?」
俺は口で彼女が纏う布を剥ごうとする。
「ちょっと…主…何を……脱げと…?」
察した彼女の眼を見て、俺は黙って頷く。
「何故、急に無口に…」
それでも、彼女は俺の願いを聞いてするすると裸になっていく。
「する気ですか?」
俺の股間のモノを見て怯えたような顔になる。
「…でも…入らないんじゃ…こんな大きいの…」
といいつつ、四つん這いになる彼女。
ふつうならオスである俺がメスの体に乗るんだが、いくらなんでもそれはできない。
後ろ脚と翼で踏ん張って、彼女に乗らないようにする。あとは入れるだけなんだが。
「ちょっと、まって…それならこうしたほうが…」
突然彼女は仰向けになるとずりずりと、体をずらす。すると、先っぽに何か濡れたものが触れた。
彼女の手が、おれのモノに触れ、入れるべき場所に導く。
「あっ、そうです…そこです…ゆっくり入れてください…」
そうか、ここに入れればいいのか。おれは腰をゆっくりと動かした。
沼に入るような錯覚。
お父さん、お母さん、俺はようやく大人の成竜になりました!
「ひっ!あっ!あああっ!あうっ!あうう!」
興奮した俺はとにかく腰を振る。彼女の嬌声すら気持ちいい。

彼女に出会って、俺は生まれて初めて自分のこのサイズに感謝した。

…ただいま、リオレウスの濃汁Gが出血大サービス中。
もっとくわしく説明しろ?やだね。もったいない。

彼女は、俺だけのもんだ。
2010年08月22日(日) 11:39:02 Modified by gubaguba




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