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猛き獣達の番い 2

スレ番号タイトルカップリング作者名備考レス
16猛き獣達の番い 2男ハンター×擬人化ラージャン、擬人化古龍等太刀厨擬人化(金獅子、古龍等)・微エロ625〜629

猛き獣達の番い 2


――変だ。

ぼんやりした思考で、俺は異変を感じた。
腕の方ではやや湿り気を帯びたものがひっついて、擦れている。
下の方では、ぬめりのある何かざらざらしたものがくっついては離れているような感じがする。
更に所々で、撫でられているような、さすられているような、くすぐったい感覚。

――何だ?

その正体を探るため、俺はゆっくりと目を開けた。
「な……っ!」
途端に、言葉を失う。

「あ、起きた」
「あぁん♪ココがぴくん、ってなった」
「ふふ……意識が戻り体も更に反応するか」
「やっと反応が楽しめるのね、うふっ」

俺は丸裸。そして全裸の女が何人も、俺に絡み付いていた。しかも、その絡み方も予想の範疇を超えている。
豊かな胸で腕を抱く者。
俺の指で勝手に自慰を始める者。
本能的に硬くなっていた俺のイチモツに舌を這わせ、ほお擦りする者。
腹の上に頭を寝かせ、うっとりした表情で胸板を撫でさする者。
どの女も、まるで発情しているかのような、なまめかしい行動をとっている。それを理解した瞬間、女達がもたらすあらゆる刺激が、えもいわれぬ心地よさにすり変わる。
「くっ」
そして声を上げれば、女達は皆一様に笑みをこぼし、ますます密着。こうなると心地よさはいよいよ快感へと高まっていくが、同時に困惑も生まれてくる。

――おかしい。
俺は確か、ラージャン討伐のために旧火山に来ていたはずだ。それなのに今、何人もの女に囲まれて弄ばれている。
何故こんな事になっている。繋がりがわからない。なんとかわかる事と言えば、戦いの途中で気を失って――

「っ!そうだ、俺は!」

重要な事を思い出し、俺は跳ね起きた。くっついていた女達はなおも離れないが、この際関係ない。
俺は、人間の女に化けたラージャンに襲われて、気を失った。多分、その間に彼女がどこかに俺を連れていったのだろう。
だとすれば、この状況にも奴が一枚かんでいるはず。そう結論づけ、近くに奴はいないかと辺りを見回した。だが、それらしき人影はない。


代わりに、幾つか気がついた事があった。
まず、周りの風景。
やや黒ずんだ岩壁。流れるマグマは見つからない。空の様子からして火山付近である事は間違いなさそうだ。だがこんな所は見た事がない。旧火山には何度も足を運んでいるにも関わらず、だ。
そして、辺りに散乱する武器・防具。
共に多分俺にくっついている女達の物だろう。防具の意匠がなんとなく男物と異なっている。しかし、見るべきはそこではなく、その種類だ。
クシャナX。
トヨタマ・真。
ナナ・ソレイユ。
ゴールドルナZ。
ミラザーゲスパノン。
夜叉・真。
召雷剣【麒麟帝】。
どれも、確かな実力のある者しか手に入れる事のできない素材で作られた物ばかり。それが無造作に脱ぎ散らかされている。
これが全て女達の物だとするならば、明らかに異常だ。
俺の活動拠点は、男のハンターばかりだった。女っ気などせいぜい受付嬢くらい。そもそも、俺は常に一人。連れを伴った事はない。つまり、今いる女達とは誰一人として面識がない。なのに女達は俺に発情し、裸で密着している。
何かの悪い病気か。
それともただの夢か。
まさか俺は天に召されたか。
などと思っていると。

「あーあぁ、アタシ抜きでおっぱじめてたのかい。ずるい奴らだよ、全く」

不意に、聞き覚えのある声が響いた。
後ろだと思って振り向くと、やはりそこには俺と戦ったラージャン女。彼女は肩に何かを担ぎ、舌打ちしながら歩いてきた。近付くにつれ、それがダオラ=レイドだという事がわかってくる。
だが、彼女が使っていた武器は鬼金棒【温羅】のはず。つまり――
「……俺のか」
「ご名答。わざわざ持ってきてやったのさね」
彼女はダオラ=レイドを地面に突き立てると、その場に腰を下ろした。高見の見物、とでもいうつもりだろうか。
いや違う。彼女の目が明らかに据わっている。見物するつもりはないのだろうが、何か言いたい事があるように見える。


実際、それは当たっていた。ラージャン女は俺、というよりくっついてる女達を睨みつけ、機嫌が悪そうに口を曲げた。
「……アンタらさぁ、アタシを何だと思ってるんだい?アタシはアンタらが頼み込んできたから、わざわざレンと戦って、連れて来たんだよ?」
舌打ちが間に挟まれた。
「なのにアンタらはうまい汁だけ持ってこう、って魂胆かい?ふざけんじゃないよ」
そこまで言って、彼女は地面に拳を叩きつけた。地面が派手に割れる。対する女達は、ほとんどが怯えるようにたじろいだ。

「ふざけるな?『武器を取り忘れた』と申して勝手に消えたのは貴様であろう」

しかし一名、挑発的な言葉で反撃した奴がいた。俺の指で自慰をしていた紫の髪の女だ。
彼女は立ち上がると、髪を後ろに流しつつラージャン女に近寄り、せせら笑う。
「それに、我等と貴様では格が違うのだ。わきまえよ、この猿め」
「……言ったね、ミズチ」
ラージャン女の目つきが変わった。彼女も立ち上がる。
「アタシゃ自分の腕だけでここまで強くなってんだ。アンタみたいにこそ泥じみた事や隠れる事にしか能がない奴とは違うんだよ、この蜥蜴女」
「っ!我を蜥蜴と言うか!しかもあたかも小技で生き延びてきたとでも言わんばかりの口ぶり!万死に値する!恥を知れ!」
「知るかってんだ。そんなに言うんなら今ここでケリつけるかい?アンタに力の違いを教えてやるよ」
「その挑発敢えて受けようではないか!ならば武器を取れ、ラウナ!短絡思考の猿になど負けはせん!」
「……言い忘れてたけどねぇ」
ラウナと呼ばれたラージャン女が、背中の鬼金棒【温羅】に手をかける。
「アタシは、猿じゃなくて獅子だっ!」
そして抜刀。ミズチと呼ばれた女がさっきまでいた場所に、溜め3を思わせる勢いで武器が突き刺さる。
「ならば先に蜥蜴女という呼び名を正せ!我は古来より生き続ける格式高い龍ぞ!」
攻撃を避け、散乱する武器・防具の中からミズチが取ったのは、マジンノランプ。いつの間にか、体にはトヨタマ・真が身に着けられている。
そして始まる、大剣とライトボウガンの戦い。突然の展開に置いていかれた俺は、ただ呆気に取られるしかない。


――と。

「仕方ないですね……ヤマネ、観測所の気球もない事ですし、あの二人を押さえつけてしまいましょう」
「わかった」

不意に、二人の女が俺から離れた。
片方は銀のロングヘア。
もう片方は翠のショートカット。
二人は裸のまま、戦場へと赴く。かと思えば、意味ありげに腕を払う。
すると、周囲で何かが動いた。それが、クシャナXと夜叉・真のパーツであるとわかった瞬間、それらは物凄い速さで二人に向かい、あるべき部位にはまっていく。
そして、全てのパーツがぴたりと合致した時。

ラウナは竜巻に吹き飛ばされ。

ミズチは地面に叩きつけられた。

「な……」
絶句する俺。目の前に広がる光景は、それだけの衝撃を与えるものだった。

空を覆う浮岳龍・ヤマツカミ。
大地に立つ風翔龍・クシャルダオラ。

二人の人間がいたはずの場所に、悠久の時を生きる古龍が二体。
それが見えたのは僅かな間。ラウナとミズチが痛そうに身を起こす頃、その姿は掻き消え、クシャナXと夜叉・真を装備した二人の女が再び立っている。
「二人とも止めてください、せっかくレン様とお会いできたというのに。それでは目的など、ろくに果たせませんよ?」
「喧嘩、みっともない」
「……悪かったよ、全く」
「し、しかし我はあのような物言いには……」
平然と会話する、諌めた二人と諌められた二人。それを見て、俺は頭を殴られたような衝撃を覚える。
俺の目は節穴ではない。だから、さっき見たのは幻覚でもなんでもない。
あの二人は古龍に化けた。いや、古龍が人間に化けていた、と言うべきなのか。
とにかく、その事にラージャンであるラウナは勿論、他の女達も特に驚いた様子がない。という事は、女達にとってこれは不思議でもなんでもないのだ。
では、何故疑問を抱かないのか。答えは至極簡単だ。

――こいつらは皆、古龍。

はっと我に返り、ダオラ=レイドに向かって手を伸ばしそうになった。だが、そうしたい衝動をなんとか堪える。
こいつら全員が本当に古龍なら、完全武装しても一人では相打ちすら難しい。だから、迂闊に敵意を向けてはいけない。まずは相手の出方、そして目的を探るべきだ。
そう自分に言い聞かせ、なんとか自制心を保った。


その間に四人は話が終わったようで、俺の近くに戻ってくる。
「……説明しろ」
ちょうどいい。そう思って、彼女らが来るなり問いかけた。ラウナを除く三人は驚いたような表情を見せるが、知った事ではない。
「お前達古龍が、ただの人間でしかない俺に何の用がある」
はっきりと疑問をぶつける。それに対し、三人は戸惑うように顔を見合わせ、続いて冷ややかな目で一斉にラウナを睨んだ。
「……ラウナ。説明しなかったのですか?」
「あの時はまともに話を聞いてくれそうになかったからねぇ。それに、本音を言えばアンタら全員、レンが待ち遠しかっただろう?」
「それは、そうだけど」
「弁解は無用ぞ。面倒であっただけだろうに」
「ドン引きするくらい発情する奴を多少は気遣ったんだよ。有り難く思いな、ミズチ」
「なっ!貴様!」
気付けば再び、展開に置いていかれそうになっている。
思わず舌打ち。すると四人の動きがぴたりと止まる。
「……俺の質問は無視か」
その隙を見て、俺ははっきりと言ってやった。本当はもっと言ってやりたいが、抑えなくてはいけない。
もっとも、さっきの言葉だけで充分だったらしく、女達は申し訳なさそうに膝をつき、また俺にひっついてくる。その中で銀髪の女が口を開く。
「失礼しましたわ、レン様。質問にお答えするのが先、でしたわね」
「……わかればいい」
「はい。では、私達の目的についてお話させていただきます。少々お付き合いくださいませ」
「あぁ」
俺は頷く。と、銀髪の女の顔が、ラウナのものにすりかわった。なんて事はない。ラウナが女を押しのけて視界に入っただけだ。
彼女は舌なめずりをして、妖しい目で俺を見下ろす。
「ならその間、アタシ達はアンタに『奉仕』ってやつをさせてもらうよ。生殺しは勘弁だからねぇ」
「ラ、ラウナ!それではレン様が話を聞けないではないですか!」
再び視界に入る銀髪の女。ラウナに対し抗議するが、俺からすれば――

「構うか。さっさと始めろ」

――どうでもいい。
とりあえず、早くこいつらの目的を知りたかった。


<続く>
2010年08月31日(火) 11:12:30 Modified by gubaguba




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