Shooting Star 見つけた幸せの場所
スレ番号 | タイトル | カップリング | 作者名 | 備考 | レス |
---|---|---|---|---|---|
10 | 『ランゴスタ奥様劇場』IF3 | 男ハンター×擬人化ランゴスタ | クイーンの人 | 擬人化(ランゴスタ) | 293〜297 |
『ランゴスタ奥様劇場』IF3 〜『Shooting Star 見つけた幸せの場所』〜
――遠くに光るあの星 二人見上げて 君に出会った運命を思う
宵の口、日が沈みきるむまでまだもう少しだけ間がある時刻。
とある一軒家の寝室で、ふたりの男女が向き合っていた。
「本当にいいのか、ラン? まだ痛むんじゃあ……」
「構いませぬ。今は、我が君に抱き締めていただきたいのです。それに……」
ランは、そっと下腹部を撫でた。昨日夫と会話する前とはうって変わって優しげな表情だった。
「いま抱いていただければ、きっと嬰児(ややこ)を授かる……そんな気がしまする」
「! そうか……」
妻の意志が堅いと知ったマックは、自らも腹をくくり、最愛の女性を寝具の上にそっと押し倒した。
結婚して半年ちょっと。新婚さんらしくほぼ毎晩のように繰り返して着た夫婦の営みだが、昨晩、ちょっとしたアクシデントを経たためか、意外なほど自分が慎重になっていることを自覚する。
そのことは目の前の妻にも伝わったのだろう。クスリと笑うと、彼女の方から両腕を伸ばし、彼の身体に抱きついてきた。
――何気ないふりで てのひら触れてみるけど 君は優しく微笑むだけで
「もう大丈夫です、我が君。いつもどおりに遠慮なく妾を貪ってたもれ」
慈愛に満ちたその瞳に見つめられて、夫の方もようやく平素のノリを取り戻したようだ。
「おいおい、その言い方じゃあ、俺がいつもは途轍もなく鬼畜な性欲魔人に聞こえるんだが?」
「――さぁ、のーこめんと、と言うことにしてくだされ……んんっ!」
普段と変わらぬ言葉のじゃれあい。
それが、愛しくて、嬉しくて。
思わず目頭が熱くなってくるのを、夫は妻の唇を奪うことで誤魔化した。
* * *
クチュ……ピチャ……チュル……
寝室には絶え間なく粘液質の音が響いている。そりに混じって聞こえるのは、ふたりの男女の吐息と、衣擦れの音だ。
「ふぁ……ん……はぁん……我が、君……」
夫の首に両腕で絡みついたまま、ランは甘い声を上げた。
マックは、妻の細い腰を強く抱きしめつつ、さらさらした髪と張りのある胸の感触を楽しみながら、よりいっそうその唇を貪る。
ランの側も負けじといっそう強く腕を絡め、全身をすり寄せ、艶美にくねらせる。
「……くぅ…ん……。これ、旦那様、あまり胸にばかりいらうでくださりますな……」
顔をほんのりと上気させて、ランは夫の耳元でささやく。
「いや、わざとじゃねぇんだがな、あんまり見事なもんで、ついて手が伸びちまうんだ」
冗談とも真剣とも取れないのほほんとした口調で、マックは愛妻の乳房に手を這わせる。同時に、ランの唇に吸いついて反論を封じる。
「……っ……ぅ……」
舌をねじ込ませ、歯ぐきを舐め上げつつ、巧みに妻の舌を誘い出す。
ひとしきり舌をからめたのち、抱き合ったままの体勢で、器用に互いに服を脱がせあうのは、これまで何度となく身体を重ねてきたがゆえの熟達か。
すぐにマックは一糸まとわぬ裸となるが、ランの方は足袋と首飾りだけ残しているのが、何気にエロい。
「んーーー、相変わらず、ランのオッパイはサイコーやなぁ」
単に巨乳と言う形容では物足りない、美乳にして魅乳とも言うべき妻の乳房を掌全体で味わうように、揉み上げながら、マックは感嘆の言葉を漏らす。
「あぁ……はぁ……っ。フフ……妾の体に、ご満足していだけますかえ、旦那様?」
くぐもった呻きを漏らしながら、満足げにランが夫を見つめる。情事の最中とも思えない、慈愛に満ちた表情だったが、つと彼女が目を閉じ、再び開いた時には、今度は隠そうともしない欲情の色にけぶっていた。
――気持ちが強くなると不安の数も増えてゆくから 1度抱きしめた心はどんな時も離さないで
「……そのもし叶うことなら……睦言なぞ、言ぅてはいただけませぬか?」
「ん?」
妻に乞われて一瞬考え込んだマックだが、すぐにピンときた。
「ああ、いいぜ。……ラン、お前が好きだ。愛してる」
「ひぁっ!」
耳元で夫に一言囁かれただだけで、ランの胎内がたちまち熱く潤い、下肢のあいだがしとどに濡れ始める。
急速にできあがりつつある妻の体をまさぐりながら、マックはしみじみと想いを馳せる。
(ひと眠りする前、ランをなだめる際に、「俺の妻はお前だけ」と言う趣旨のことを言ったが……。感情的な面だけじゃなく肉体的な面でも、俺は、もうこいつ以外じゃ満足できねぇかもな)
何百回と互いに肉欲の限界まで貪り合うことで、相手の弱点や感じるツボ、高めかたのコツに至るまで、すべて知りつくした今となっては、セックスパートナーとしてもお互い以上に納得できる組み合わせはないだろう。
しかしそれ以上に、ランはマックの、マックはランの、"存在"そのものに溺れ、依存し、酔いしれていた。もはや、弊害のない麻薬にも似た中毒性でふたりの心身は繋ぎ止め合っているとも言える。
(もっとも、その結果、人目をはばからずイチャイチャする"バカップル"化が進行しているのだから、無害とは言えないかもしれないが)
ほんの一瞬、マックがそんな感慨にふけって手を休めているあいだに、その妻は反撃の狼煙を上げていた。
しなやかな指先がマックのゴリッパな分身を繊細に擦りあげる。ローションを付けているわけでもないのに、滑らかなその肌と絶妙な力加減のおかけで、まるでビロードの手袋でもしているかのような感触に、マックは呻いた。
アタマ、カリ、サオ……と順に指が這っていくにつれ、肉棒は逞しさを増し、女を求めて先端より雫を漏らし始める。
「ホホホ、もう先走りが垂れ始めておりますぞえ?」
淫蕩にチロリと舌先で唇を舐めながら、誰にともなくつぶやく妻の様子に、マックは我慢が効かなくなってきた。
「……ラン……!」
真っ直ぐその目を見つめ、妻の名を呼んだかと思うと再び乱暴に唇を奪う。
抱き締め絡まり合う体の熱を、いに強く感じる。股間にすり寄ってくる太ももがぴくぴくと細かく震え、唇を離すとランの目は先程以上にとろけきり、半開きになった唇から熱い吐息が漏れた。
耳たぶ、うなじ、鎖骨、乳首――妻の"弱点"にキスの雨を降らせながら、マックは堅く強ばった分身を手探りでランの秘裂にあてがうと、一気に刺し貫いた。
――ズニュリッ……!
「……くっ…あぁあっ!!」
半年余りの毎夜の営みで、すっかり開発されているランの肉襞を、熱い欲棒が掻き分け、突き刺さってゆく。
「ああぁ……だ……だんな、さまぁああン!!!」
一瞬声を抑えかけたランだが、次の瞬間には堪えきれずに、あられもない嬌声を上げていた。
ランの体の動きに応じて、ソコがマックの欲棒を締め上げる。
きつきつの狭さながら、淫裂からは絶え間なく秘蜜が垂れ流されているため、マックの分身は、ゆっくり、しかし確実にランの胎内を蹂躙していく。
そして彼の先端が彼女の奥底――子宮腔に当たり、そこを力強く衝き上げたその瞬間。
「ひっ……ひぃあぁぁああああっっ!!」
凄まじい絶叫とともに、その整った美貌を愉悦に歪ませ、ランは一瞬で達していた。ヒクヒクと手足や肉壺が痙攣している。
しかし、それはほんの序の口だった。
マックは、イッた直後の妻に口づけしながら、なおも腰を突き上げる。
その動きに敏感に反応し、爪を夫の背中に食い込ませてながら、ランは懸命に悦楽を貪り続けていた。
形良く引き締まった長い脚を夫の腰に絡みつかせ、自分から豊かな乳房を揺すりたてて愛撫を誘う。
普段は曇ることのない理知的な瞳もこのときばかりは快楽に蕩け、涼やかな智弁を語る唇も、今はただ喘ぎと睦言を垂れ流すだけの器官と化している。
だらしなく開いた口腔内で紅い舌が扇情的に蠢く。
夫の欲棒で衝き上げられ、かき回されて歓びにむせぶ蜜壺は、同時に果てしない快楽のるつぼとして、マックの分身のみならず、すべてを飲み込まんと、吸いつき、絡みつき、締め上げる。
しっとりと汗ばんだ妻の柔肌をかき抱きながら、その最高の抱き心地に、徐々にマックの方にも余裕が失われていく。
それを自覚して、マックの動きが一気にトップスピードに跳ね上がった。
「あっ……はぁぁあん!! ああっ……っく、ま、また……い……っくぅ……!」
ランがビクンビクンと体を波打たせ、白い乳房が淫らに揺れる。
「くっ……いくぞ、ラン、俺の想いのたけを……受け取ってくれ!!!」
快楽の予兆に打ち震える妻の胎内に、白く濁った熱い液体をドクドクと注ぎ込む。
互いをしっかりと抱き寄せ、これ以上ないほどに深く繋がりながら放ったマックの精液は、子宮口を通してランの子宮の内へと流し込まれた。
「ああぁぁ、旦那様……お願い……もっ……とじゃ、もっと……いっぱいくだされ! ふあっ、か、確実に……嬰児を授かるように……もっと、たっぷり注いでくだされ! 妾の子宮を……旦那様の子種で、いっぱいに満たしてたもれ!」
返事の代わりに舌が絡み、腰の動きが加速する。
一度達したあとも、マックは止まらずに動き続け、ランもまたそれに応えた。
自らの胎内から、精液が立てるたぷたぷという音を聞きつつ、ランは白い肌を欲情の色に染め上げたまま、さらなる交わりを望み、夫の子種をねだる。
無論、マックにも異論はない。
月が天高く昇るころまで、何度も何度もふたりの営みは続けられた。
* * *
「ふぃーーーーーー……」
マックは力の抜けた様な……いや、実際に抜けているのだが――声で、溜め息をつくと、妻の体から離れてゴロンと寝具の上に横たわった。
「ふふ……旦那様、お疲れ様でした」
一方対照的に、ランの方は、満足げな吐息を漏らしつつ、仰向けになった夫の胸に頬を擦りつける。
普段は気丈で貞淑な振る舞いを崩さない妻の、寝室でしか見せない甘えた仕草に、マックも頬を緩めた。
「おいおい、さすがにもう出ねぇぞ、いますぐには」
照れ隠しに悪態とも言えないような悪態をついてみせるが、妻の表情は変わらない。
「ホホホ、わかっておりまする。よくぞあれだけ頑張ってくださりました……」
「『べ、べつにアンタのために頑張ったんじゃないんだからね! 勘違いしないでよね!!』とか、言うべき場面かね、ここは」
「なれば、妾は『な、何よ! 人がせっかくシテあげたのに!!』と、答えるべきですかのぅ」
微笑ってそう返したのち、ランは裸のまま身を起こして、寝具の上に正座する。
「旦那様、この度は、妾のわがままを聞いていただき、誠に有り難うございまする」
そのまま深々と頭を下げる妻に、マックは慌てた。
「ば、馬鹿、何言ってやがる。夫が妻を抱いたからって礼を言われる夫婦がどこにあるってんだ」
「されど、お薬もないのに、随分とご無理をさせてしまったようで……」
(あちゃ〜、ランの奴、強走薬のこと、気づいてたのか)
考えてみれば、彼女がハンターとなって以来、道具箱は共用で使っているのだ。中身の増減にしっかり者のランが気づかないわけはなかった。とは言え、枯れるには早い若い"男"としては、少々恥ずかしいのも事実だ。
「み、み、みくびるなよ、ラン。強走薬のひとつやふたつなくても、相手がお前なら、何十回だって勃たせてみせる!」
バツの悪さを誤魔化すために口から何とも頭の悪い言葉がこぼれ落ちたが、ランは真剣に受け止めたようだ。
「左様ですか。それでは、ひと息入れましたら、改めて……」
「ごめん。やっぱ無理です」
即座に土下座するマック。……弱っ!
「フフフ、冗談です」
優しく微笑みながら、下腹部にそっと手を当てるラン。マックの視線も自然にそちらに引きつけられる。
「子供、できたかなぁ?」
「ええ、きっと……」
どちらからともなく抱き締め合い、そのまま横になって、夜があけるまでの僅かな時間、しばしの間眠りに就く。
腕の中の人が、自分にとってかけがえのない存在なのだと、改めて再認識しながら。
およそ1ヵ月後、この夜の彼女の勘の正しさが明らかになり、その妹や友人、隣人連中から盛大な祝福を受けることになるのだが……それは、また別の話である。
――遠い国から辿り着いた君は あの光る星Shooting Star
――絶えまなく そう瞬くよに未来も君も抱きしめると この夜空に誓う
<fin>
2010年08月17日(火) 09:16:50 Modified by gubaguba