最終更新: stiffperson 2009年09月04日(金) 19:21:44履歴
メモ > HLA
SPSの遺伝的な要素について、さまざまなHLAが研究されている。
SPSの遺伝的な要素について、さまざまなHLAが研究されている。
- Cerebrospinal fluid T cell responses against glutamic acid decarboxylase 65 in patients with stiff person syndrome
(SPS患者中のGAD65に対する脳脊髄液T細胞反応) J Autoimmun. 2009 Feb;32(1):24-32.
(Journal of Autoimmunity Volume 32,Issue 1で全文表示)- T細胞は胸腺内で分化するが、上記研究はGAD65抗体をつくるのに特有なT細胞があり、
分化には、HLA(ヒト白血球型抗原)の一種(HLA-DR or HLA-DP)が作用しているとの内容。 - GAD65のアミノ酸位置474のシステイン(C474)がエピトープとなり、T細胞に認識され、抗GAD抗体がつくられる
→このエピトープをシステイン以外のものにしたGAD65からは、抗GAD抗体がつくられなかった。 - アミノ酸位置475のロイシン(L475)はHLA-DPB1*0401と関係があるとの報告があるが、C474については不明?
- 他に関連があるとされたHLAは、DRB1*0801、DRB1*1301、DRB1*0408が記載されている。
- これらのHLA(とエピトープ)は、個々のケースで確認できたもので、文献に出てきた全ての患者に共通ではないようだ。
『脳脊髄液のT細胞は4つのGAD65エピトープを認識した。そして、それは各々の患者に特有だった。』
- T細胞は胸腺内で分化するが、上記研究はGAD65抗体をつくるのに特有なT細胞があり、
- Association of HLA-DQB1*0201 with stiff-man syndrome.
(SPSとHLA-DQB1*0201の関連) J Clin Endocrinol Metab. 1993 Dec;77(6):1550-3.- SPSとHLA-DQB1*0201対立遺伝子(アリル)の発生とが相関しているという内容。
- The clinical spectrum of anti-GAD antibody-positive patients with stiff-person syndrome
(抗GAD抗体が陽性であるスティッフパーソン症候群患者の臨床上の範囲) Neurology 2000;55:1531-1535- HLA-DRB1*0301対立遺伝子の頻度(白人での調査)。白人のSPS患者は70.5%。標準的な白人の平均は13%。
HLAの分類には遺伝子上(例:DQB1*0201)と血清学上(例:DQ2)の2種類がある。
血清学分類は、主に臓器移植の際に用いられる。血清学分類で同一とされる中には、複数の遺伝子分類が対応する場合がある。
血清学分類は、主に臓器移植の際に用いられる。血清学分類で同一とされる中には、複数の遺伝子分類が対応する場合がある。
Trak1(trafficking protein, kinesin binding 1)遺伝子の関与(マウスを使った実験)
Trak1 mutation disrupts GABA(A) receptor homeostasis in hypertonic mice
(Trak1突然変異は、緊張亢進マウスでGABA(A)受容体の安定性を崩壊させる)[ PubMed ]
緊張亢進の変異体マウスは中枢神経でGABA(A)受容体の働きがとても低いレベルになっている。これにはTrak1遺伝子異常が関与していると考えられる。
Trak1 mutation disrupts GABA(A) receptor homeostasis in hypertonic mice
(Trak1突然変異は、緊張亢進マウスでGABA(A)受容体の安定性を崩壊させる)[ PubMed ]
緊張亢進の変異体マウスは中枢神経でGABA(A)受容体の働きがとても低いレベルになっている。これにはTrak1遺伝子異常が関与していると考えられる。
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