BBSPINKの「甘えんぼうな女の子のエロパロ」スレまとめ@wikiの更新が6スレ目で止まっているので、それ以降のSSをまとめています。


「ベッドに横たわる少女はネクタイとソックスだけを残して肌を露出させていた。シー
ツを掴んだままの手には汗が滲んで、薄い布をあっという間に湿らせる。
『……行くぞ』
 有香、敦とお互いの名前を呼び合い、頷く。敦はズボンを持ち上げている分身を解放
して、電灯の明かりにさらした。
『……く、んっ! んんっ!』
 上半身の愛撫で濡れた有香の恥丘は、指の一本くらいはすんなりと飲み込んでしまう
ほどだった。そこへ、表に出たばかりの肉茎があてがわれる。
『はっ……』
 一本の肉体で繋がろうとする男女、ふたりの吐息が重なる。敦の分身は頭からもみく
ちゃにされ、進み入る前に欲望を吐き出してしまいそうだ。
 少年が、ず、ず、と確実に埋まっていく感覚が有香の頭を占める。何度目になろうと
内側から押し広げられる気分は耐えがたく、首を振って抵抗した。
『う、あぁ、っ、んっ!』
 奥へ、おくへ。敦は少女の事を気にしつつも、自分が早々に達してしまわないように
注意して一杯だった。さっそく絡みついてきた異性の体は、加減も遠慮もなく複雑に動
く。
 それでも確実に進んでいるのが、有香の声で理解できた。
『有香』
 少女の名前を呼んであげる。腿を押さえていた手を持ち上げると、彼女は反応して握
ろうと腕を伸ばした。
 ふたりの指が絡むまで時間はかからず、体温が混ざり合う。
『ぁ……っ』
 詰め物が動き出し、有香の体に痺れがまわる。びりびりとしたものが両手足の先に伝
わって、いっしゅん少年が遠ざかる。
『く、うぁ、ん……っ!』
 敦も分身を肉壺に収めた後、少し落ち着いてきた。前後するだけの余裕が生まれ、腰
を引く。
 繋がっている少女の口から、控えめに喘ぎが漏れる。呼吸の音に混じった声は本当に
小さく、二人きりの部屋でなければ耳に届かない。
『あ、あっ……はぁっ!』
 ベッドに体重がかけられ、金属のばねが軋む。有香の体を触っていた時よりも激しい
動きに、シーツに皺が出来上がる。
 ぐっと体を屈めて、敦は少女と唇を合わせた。乾燥していないところを潰す風になり、
呼吸を鼻に頼るようになった相手の悲鳴が口腔でこもる。
『ん、っ! んぅ……!』
 有香の口を少年の舌がこじ開けた。それからは彼の軟体を追いかけるようにして、唾
液の分泌量が多くなっていく。
 若干の甘味を含んだものが、鈍い音を立てて絡み合う。
『ぷあっ……あ、あっ』
 金属音、粘着音、そして呼吸の音が同時に有香の耳へ入り、彼女は同級生の少年を感
じて不思議と温かい気持ちになった――」

「…………おい」
 そこは、左右を本棚に遮られた空間。図書室と呼ぶにはあまりに広い場所は、選び取
った書物を机に運ぶまで時間がかかり過ぎる。
 どうせ生徒は他に誰もいないからと、少年――結野智は床に座り込んでページを開い
ていたところだった。
「学校の図書室にあったのか、それ」
 数刻前から耳元で朗読をしていた少女は、黒の長髪を揺らめかせて頷く。
 縁湖鳥――生徒ではないが教師でも無い、なんだか不思議な、謎の存在。しかし、い
つも図書室の受付にいることから、生徒たちの間では『図書室の番人』などという異名
を付けられていた。
 今日も受付で姿を見なかったから、本の整理でもしているのだろうと思って探さなか
った。それが、いきなり背後に現れてえっちな場面を朗読する行動に繋がったかは定か
でない。
「……っ」
 じっと眺めるようにしていたので、智の手は少女の頭に伸びた。ゆっくり往復して撫
でてあげると、だんだんその目が細くなる。元から近かった距離はさらに縮まり、彼女
がしがみ付くような格好に変わった。顔がすれ違い、いっしゅん浮かんだ髪からいい匂
いが漂ってくる。
「その。……なかなか、リアルだったな」
 息の音とか。
 少女の言葉は湖鳥その人の声を、少年の台詞はトーンを落としたもので表現していた。
そこまでならいいが、彼女は地の文に当たるところを本人の音でなぞったから、ところ
どころに喘ぎのような息遣いが混じっていた。最後の方で上ずってきて、智はたまらず
声をかけるに至る。書籍がこの場にあったと肯定されても疑問のままだった。
 だが、黒髪の少女は図書室でしか通じなさそうな音量で返してきた。
「演技じゃ、ない」
 耳を疑うような言葉に、少年は湖鳥の後頭部をさすっていた手が止まってしまった。
 顔を見ようにも密着が強まって叶わず、視界には黒い髪が映ってそれだけだ。
 見せて、と頼むと、少女は僅かに力を弱めて離れてくれる。
「ああ、解った」
 そびえる本棚は天井まで高い。蛍光灯の明かり程度では薄暗いとさえ感じるが、その
中でも湖鳥の頬が赤く色づいているのが理解できた。
 智はそっぽを向いてしまった少女のほっぺたをつついて注意を引く。
「さとる」
 授業をサボるか、放課後でないと湖鳥の声は聞けない。
 不思議なことに、智は彼女に懐かれていた。自分の倍以上ある様な高さの脚立で作業
していて、落ちてきたのを抱えたとか、本の中ではありがちな出来事からずっとこの調
子である。
 黒髪の少女と日中に二人きりになるのはこれで何度目だろうかと考える智ではあるが、
学年に置いていかれないために努力している。
 そもそも学生ではない相手のせいにして、至近距離にあるうっすら桃色の唇に迫った。
「……んっ」
 休みなく文字を音にしていたためか、ひどく乾燥していた。だが、向こうから伸びて
きた舌が唾液で湿らせて、同時に智は密着したキスどころではなくなる。
 程無くして、お互いの軟体が動いて擦り合う。その間も少女は肩や背をぺたぺたと触
れて、まるで存在を確かめているよう。
 口腔に溜まる分泌液をこくりと飲みこみ、息の音を耳にしながら距離を取る。湖鳥の
頬は先程より赤味を増している風だった。
 ふと見た腕のデジタル表示から察するに、制限時間は三十五分。成績にも影響するの
で昼休みまで粘っているつもりもなく、それだけあれば平気だ。
 しかし、時計を気にしているうちに湖鳥から迫ってきて、少年は直前まで考えていた
ことを忘れてしまった。

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