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作者:ベリーメロン




 紳士たるもの女性に対して常に礼儀を欠かさず、己の立ち振る舞いを制すべし。
 それを教訓とする竜の血の交じる青年は、発情期が来ても絶対に表に出さないでいた。
 例えパーラーメイドのパルラが短いスカートをわざとらしく目の前でひらひらさせても、ティルルの生着替えにエンカウントしても、ナサリーが子供扱いして抱き締め無自覚に胸を当ててきても、ラドリーが無邪気に膝の上に乗ってきても、チェイムがベッド下に隠しておいた本を見つけてしまっても。
 鍛え上げた鋼の精神で彼は意地でも耐えてきた。
 否、何とか耐えてくることができた。特にチェイムに見つかった本が、お喋りなパルラにまで知られてしまった時はどうしようかと。
 唯一察してくれているのかメイド長のハスキーは、厳しくしてくれるのである意味では心のオアシスと言えよう。

 だがそんな様々な誘惑に耐えてきた精神でも、そのメイドを見た時は役に立たなかった。

 とても美しいメイドだった。
 緑味の入った金髪はパルラによく似ているだろうか。彼女と違って髪は解かれており、程よい長さで背中まで垂れている。目元は髪が垂れており、少し見えづらい。
 そんな彼女が纏う基本に忠実なメイド服はスカートの丈も長く、清楚な雰囲気をより際立たせている。

 結論を言えば青年の好みドンピシャのメイドがいたのだ。
 ベッドの下に隠していた官能小説に描かれていた大人しく清楚なメイドそのものが。
 今までずっとこの屋敷で暮らしてきて、一度も見たことのない美しいメイドが。

 そんな彼女が自分の部屋にいて、ベッドメイキングをしている。こういう仕事はチェインバーメイドのチェイムの仕事だが、たまたま彼女が代わりにしているのだろうか。
 今日は曇天で空も暗く、明かりがランプくらいしかない部屋は薄暗い。それがより一層に雰囲気を作ってしまっている。

「きゃっ!?」

 気付けば発情期による強い興奮は、自制心という鎖を断ち切っていた。
 細い手首を掴んでベッドに突き飛ばせばか細い悲鳴が上がる。
 どこかで聞いた声な気がしたが、興奮に飲まれた青年はもう止まれない。

「ひっ……んんっ」

 倒れ込んだ彼女にのしかかり、襟元を引き裂いて白い首筋に噛み付いていく。そうすれば彼女はビクンと肩を揺らし、何をされそうになっているのかをやっと察したようだ。
 ここで拒絶してくれれば青年も踏み止まれたかもしれない。
 しかし彼女はそのまま脱力してしまった。

「んっ……んんぅ……ぁっ……」

 何故か声を押し殺す彼女に不思議になりながら、その身体を暴いていく。
 エプロンを脱がし、その下のボタンをはずせば程よいサイズの乳房が顕となった。
 下着を外すのももどかしく、鼻先を谷間に突っ込むようにして擦りつけていく。

「ひ、あっ……」

 またも小さな声。しかし抵抗はしてこない。そのまま頬ずりを繰り返せば下着はずれて、隠されていた柔らかい果実も溢してしまう。
 初めて間近に見る女性の生乳に喉を鳴らし、気が付けば彼は無我夢中になって吸い付いてしまった。

「んんんぅっっっ♡」

 メイドのくぐもった声が聞こえるが、彼はもはや止まれない。
 初めて触るどころか口に含んだ先端は、特に味なんてしないはずなのに熱中させる魅力があった。
 誰かに教わったわけでもなく桜色の先端を舌で弄べば、メイドはさらにくぐもった声を上げる。
 吸い、舐め、小突き、転がし、甘噛みする。溜め込んできた性欲に突き動かされて、青年は耐え忍ぶだけのメイドにより興奮が増していった。

「んん……ふーっ……ふーっ……♡」

 顔をあげてみれば、彼女は何故か自ら口を手で塞いでいた。垂らした前髪から見え隠れする潤んだ瞳は、誰かに非常に似ているのだがどうしても結びつかない。
 それが何故なのか理解できないでいると、手で口を押さえたまま彼女は言う。

「メイドなので……ご奉仕します……」

 言うが早いか、彼女の手は青年の膨らんだ股間に伸びていく。困惑する彼を尻目に、あれよあれよと膨らんだ愚息が外気に晒された。

「ぅゎ……」

 ポツリと溢れた言葉を青年は上手く聞き取れない。
 流されるままにベッドに腰掛けさせられれば、メイドは彼の前に跪いた。
 少しだけ逡巡する様子を見せ、やがて彼女は青年の愚息へ唇を近付けていく。

「んっ……ちゅぅ……れりゅ……♡」

 愚息を包む濡れた感触。柔らかい唇が愚息の先を覆うと、初めての感覚に青年は腰が抜けそうになる。
 口淫というものは知っていたものの、それを自らしてくれるなんて思っても見なかったのだ。
 清楚なメイドだと思っていたものの、そういう奉仕もできるのかと少しだけ残念になりつつも目先の快楽に抗うことはない。

「んぐっ……んんぅっ……ぢゅぷぷ……♡」

 先っぽだけを舐めていたかと思えば、徐々に深く竿が飲み込まれていく。
 時折苦しそうな声を出しながらも、彼女はギブアップすらしない。
 愚息を苛む柔らかい舌の感触やヌルヌルとした唾液で覆われる感触は、右手では到底味わえないだろう。
 そんな初めての快楽に、行為に慣れていない彼が耐えれるはずもない。数分も経たないうちに限界を迎えた愚息は、前置きすらなくメイドの口内へ精を放ってしまった。

「んぶっ!?……うっ……んん……」

 いきなり吐き出された白濁液に、彼女は一瞬だけ激しく呻くがすぐに受け入れてしまう。
 喉を鳴らして嚥下していく様子は、とても淫らで青年は見惚れてしまった。

「んんぅ……ちゅる……」

 出された精を最後まで飲み干した彼女はやっと口を離した。
 その時、ふと見上げてきた彼女と視線があう。一度射精したことにより、少しだけ冷静になった彼が何かを感じたところで。

「――わかだんなさまー!」

 ドンドンドン!と激しいノック音。
 この声はラドリーだとすぐに察した青年はわたついて少し待つように言おうとしたが、まだまだ幼くそそっかしい彼女がそれを聞けるわけもない。
 メイドと共に慌ててベッドに飛び込み、布団に包まり隠れた。
 その瞬間に扉が開け放たれる。

「パルラさんを知りませんかー!」

 部屋へ入ってきたラドリーは薄暗い部屋にコテンを首を傾げつつも、ベッドに隠れた青年に尋ねてくる。
 上擦りそうになる声を抑え、パルラは見てないがどうかしたのか?と聞き返すと。

「ええとじつは……パルラさんの服を汚しちゃったです!だから、キレーになったから渡そうと探してるです!」

 やや舌足らずながら説明してくるラドリー。
 どうやらラドリーはまた洗濯を失敗して今度はパルラの服を汚してしまったようだ。

「かわりの服もすっごいキレーだったです!パルラさんわかだんなさまにみてもらうんだーって言ってたです!」

 へー?と思ったところでふと固まる。そのまま視線を布団の中へと移し、抱き合う形で隠れる彼女を見つめる。
 彼女は気不味そうに目を逸らしていた。
 冷静になってみればそのツリ目と黄金の瞳は見間違えるはずがなく……

「それじゃーわかだんなさま!ラドリーはあっちさがしてくるです!」

 遠ざかる足音と閉まる扉の音。
 遠くでハスキーの「廊下を走っちゃいけません!」という怒号が聞こえるが、完全に思考が停止した二人には聞こえていなかった。

「え、えーっと……」

 バツが悪そうな顔になるメイド。否、もう見間違えることはない。
 それでも本当にパルラ?と確認するように言えば

「えぇ、はい、パルラですよーだ……」

 プイッと頬を膨らませる彼女。それは小生意気で、菓子の摘まみ食いをしては怒られるパルラの表情だ。
 布団から出て、再びマジマジと見つめれば髪型や服装は違っても、パルラだともう認識できる。
 次々と疑問が口に出ていく。
 その服は?

「ラドリーが言った通りですよ、予備がこれしかなくて」

 その髪型は?

「この服に合わせるならこの髪型かなーって。前髪も降ろしてみたり……」

 ちなみに尻尾は?

「スカートが膨らんだり蒸れたりするので、今はいつもより小さくしてます」

 じゃあ自分に見せるというのは?

「………………いや、その…………坊ちゃんがアレ読んでたので……これ喜ぶかなぁって……」

 途端に声が小さくなっていくパルラ。
 アレとは青年が隠していた本に他ならないだろう。
 いつもの彼女ならケタケタ笑って誂ってきそうなのに、今度は妙にしおらしい。
 そんなギャップに混乱してしまう。

「だって、いつも誘惑しても全然襲ってくれないじゃないですか……あんなにアピールしてるのに……」

 ぶつぶつと口を尖らせるパルラ。
 あまりにも珍しい様子に青年が呆気にとられていると、彼女は慌てて弁明を測ってくる。

「の、ノリですよ!?坊ちゃんが襲ってくれたのでノリを合わせただけでっ……!」

 そこでパッと口を押さえるパルラ。
 珍しくも彼女は色々と盛大に自爆していた。
 こんな姿まで見ることになるとは思わず、青年の肉欲が鎌首をもたげていく。
 つまりパルラは襲ってほしかったのだ。もう我慢はいらないのだと。

「んみゅぅっっ!?」

 抱き寄せて唇を奪う。キスのやり方など知らないが、パルラの混乱ぶりからして下手ではないらしい。

「んんっ……ちゅくっ……んみゅ♡」

 不思議と清楚なメイドを襲った時よりも青年は興奮していた。
 キスを終えればテンパる彼女に囁く。このまま最後まで相手をしろと。

「ひゃ、ひゃい……♡」

 青年の豹変にパルラは戸惑うが嫌がる様子はない。
 さんざん溜まりに溜まってきた鬱憤が肉欲となって噴き出していた。

「きゃんっ」

 押し倒して、スカートを捲りあげる。
 太ももの眩しい普段のミニスカートも悪いとは言わないが、こうやって隠されているものを暴くのが彼の癖でもあった。
 黒いスカートに隠されていた白い生足はより眩しく感じ、ここまで合わせてきたのか秘部を隠す下着も清楚な白色だ。

「ちょっ、まっ……心の準備が――ひんっ♡」

 嘘つけと言いながら下着の上から指でなぞる。もはや言い逃れできないくらい雌の匂いが溢れており、下着も愛液でぐっしょり濡れていた。
 そのまま下着を引き降ろし、熱り立った愚息を青年は押し付ける。
 ただですら青年は発情期真っ只中だ。卑しい雌の匂いに当たってもう我慢できるわけがない。

「あっ……待っ……ひあああっっっ♡」

 一気に腰を前進させて、パルラの秘部を貫く。
 初めて女とセックスに踏み込んだという達成感は、青年に強い自信を与えたのだろう。
 普段は生意気なパルラの喘ぎ声もあって、腰を激しく揺らし始めた。

「ひあっ♡あっ♡やっぱり、おおきいっ……♡」

 準備万端なのはパルラもだった。
 一気に根本まで挿入されて嬌声を上げる彼女に、青年はさらに興奮して腰を打ち付ける。
 発情期の雄の竜族は雌を絶対に逃さないというが、この状況は正にそれと言えよう。

「あっ♡ああっ♡あひっ♡」

 ドチュッドチュッと最奥をノックされ続け、パルラは甲高い悲鳴を上げる。
 そんな激しい行為が長続きするはずもなく、突然の射精感に抗わずにパルラのナカへと精を注ぎ込んだ。

「ああっ♡はぁっ……はぁっ♡」

 強姦じみた行為に酔いしれつつも、一度射精すれば少し冷静さが戻ってくる。
 やり過ぎたことを慌てて謝罪しつつ、パルラを見て少年は固まった。
 先程貫いたばかりのパルラの秘部から赤いものが垂れている。
 正確には泡立った体液がほんのりと赤い。
 それが血だと理解したところで、パルラはしてやったりと微笑んだ。

「もしかして……遊んでると思ってました?」

 あんなに普段から煽ったり誘ってきているのだら、そうも感じるのは当然のこと。だからこそ青年は困惑していた。
 パルラは続ける。

「そりゃ、まあ、そういう風に思わせてましたけど……やっぱり坊ちゃんがいいんですよ、アタシは……」

 その瞳は普段の快活で小生意気なパルラのものではなかった。
 冷静になると同時に、彼女が何を求めていたのかが鮮明になっていく。

「オンナノコに言わせるんですか?」

 ムスッとした様子で見つめてくるパルラに、右往左往しそうになる青年。
 そんな彼にパルラは吹き出すと、いつものようにケタケタと笑う。

「ジョーダンですよ!ジョーダン!テンパっちゃって、坊ちゃんカワイイ♪」

 いつも通りの小生意気に煽ってくるパルラ。さっきの雰囲気を見れば空気を変えようとしてるのが、青年にもわかってしまう。
 そのまま彼はパルラに甘えてしまいそうになるが、それだけは駄目だと拒んだ。
 そのまま青年は彼女の手を取り、誓う。
 セキニンを取ると。

「へ、セキニンって…………はえっ!?」

 青年は残念ながら気の利いた言葉を言えなかったが、パルラにはしっかり通じたらしい。
 みるみる顔を赤くしていく彼女の返答がどうだったのか、語るまでもないだろう。



◯✕△



「あれ、また髪を解いてるの?」

 ティルルは珍しく摘まみ食いではなく、炊事の仕事教えて!と言ってきたパルラを見て呟いた。
 以前ラドリーがメイド服を駄目にしたので、一時的にパルラが清楚な格好をしていたのはティルルの記憶にも新しい。
 あの日はやたらと上機嫌だったが、結局のところパルラは何があったのかを教えてくれなかった。

「うーん?合図……的な?」
「合図???」

 またラドリーと変な遊びでもしているのだろうか、とティルルは思ったが追求はしない。
 ドラゴンメイドなのに猫のように気紛れなパルラのことなので、特に理由もないかもしれない。

(そういえば最近坊ちゃんも大人っぽくなったような……)

 前は色々ぎこちなかったのが、妙に落ち着いた気がする。
 ティルルの着替えを間違えて見た時なんて、わかりやすいくらい狼狽えていたはずなのだが。
 次期当主の風格が出てきた気がして、幼馴染同然に育ったティルルはそこが少しだけ寂しかったという。



◯✕△



「あっ♡んあっ♡こんなところでしちゃって……見られたらぁっ♡」

 そう言いつつもパルラは一切拒まない。
 この時間はあまりメイド達も通らない廊下の暗がりで、パルラは青年にその身体を弄られていた。
 あれ以降すっかりそういう仲になって、こっそりと致すようになったがそれも段々大胆になってきている。
 合図するように髪を解いてしまえば、こんなところでの行為も厭わぬほどに。

「ちょっ……本当に上手くなりすぎっ……ひあっ♡」

 かつては性豪だったという現当主の血筋を引くだけはあるのか、青年の性技も恐ろしいほどに上手だった。
 少し前はあんなに女体に免疫がなかったというのに、今ではこうしてパルラを簡単に気持ちよくさせてしまう。

「ああっ♡坊ちゃんのが、入ってきたぁっ♡」

 壁に手を付かされれば、彼の愚息がパルラのナカに入り込んでくる。
 そのまま背後から抱き締められて幸福感におかしくなりそうだが、青年が腰を動かし始めればその余裕も吹き飛ぶ。

「ふあっ♡あっ♡つよっ……坊ちゃっ……すごぉっ♡」

 首筋に歯が当てられて、パルラはゾクリと背筋を泡立たせた。
 竜族の雄はこうして雌を逃さないという。誇り高い竜がそういう行為の時は獣そのものになるのだ。
 それが彼も例外ではないのだと考えると、パルラはそれが愛おしくてたまらなかった。




 その後、たっぷりと二人きりで時間を潰したパルラ達だったが、メイド長のハスキーは呆れたようにこう言うのだった。

「場所は選んでください。匂いを消すのも大変なのですから」

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