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作者:名無し
本編:ヴァンパイア・サッカーの奔放
【注意:本作品は上掲の『ヴァンパイア・サッカーの奔放』から始まるシリーズの後日談です】



「ヴァンプと言いサッカーと言い、どうして捨て蝙蝠を拾う感覚で女の子を連れて来るのかしら」

「アタシはファシネイターが女の子を探してるって聞いたから連れて来たのにぃ。従者クン、これってヒドくない!? もしかしなくても、おーぼーってやつじゃない!?」

 ブロンドヘアを揺らしながら不満そうな表情を浮かべるサッカーに問われ、傍らに控えている少年は苦笑いを零す。

 彼女が気まぐれに屋敷を訪れるのは別にいまに始まった話でもないのでヴァンパイア・ファシネイターもそのことには驚かなかったが、サッカーは珍しいことに二人を引き連れていた。

 一人は小柄であどけなさの残る、病的なまでに肌の色が白い同族の少年。
 彼こそが噂のフロイラインの従者兼恋人でありサッカーも特に気に入っているという少年だ。

 そして、もう一人は――

「それよりも、サッカー。どうしてフロイラインの従者と一緒なのかしら? あの子の目を盗んでデート?」

「あはっ、それはそれで愉しいだろうけどぉ。今回はアタシの家にお泊まりだから、ちゃんとフロイラインにも事前に了解をもらってあるもんねぇ〜♡」

 彼女は声から弾んでいて、いまにも踊り出しかねないくらいに上機嫌だ。
 その勢いのままにサッカーは少年の耳に顔を寄せ、あえてファシネイターにも聞こえる声量で囁きかける。

「アタシを含めたうちの子たちといっぱいランコーするんだもんねぇ、従者クン♡♡」

 少年は彼女の爆弾発言に顔を真っ赤に染め、驚いたように身体をビクッと震わせた。

 サッカーは初々しいカワイイ反応が見れたとニヤニヤと笑っている。

 おそらく彼女の企みを事前に聞かされていなかったのだろうとファシネイターは察しつつ、当人同士の問題なのであえて指摘しない。

 それよりも彼女にとって大事なのはサッカーが連れて来たもう一人の人物だった。

「そのデートの最中に街中でこの子を見つけた、というところかしら?」

「そうそう。ドラゴン族のメイドなんて珍しいねぇって従者クンと話してる内にファシネイターのことを思い出したから、魅了して寄り道に付き合ってもらったの☆」

 楽しそうに語るサッカーの後ろで佇んでいるのは黒いドレスようなメイド服を着た淑やかな雰囲気の女性だ。

 彼女は透き通るように真っ白なロングヘアを微かに揺らしている。
 その頭部には特徴的な耳が覗いており、腰からは翼が、臀部からは大きく太い尻尾が生えていた。
 メイドを生業としている世にも珍しいドラゴン族の一匹である彼女は仲間たちからチェイムと呼ばれていた。

「サッカー、二重に魅了をかけたいから協力してもらえる?」

 ファシネイターはチェイムの扱いを逡巡するように目を伏せていたが、すぐに結論を出した。

 彼女は愛する赤ちゃん下僕のために玩具を増やすつもりでいたが、それを未だに本格的には行えずにいた。
 と言うのも、ほかの多くの種は血を吸えば済む吸血鬼と違って生きるために食事を必要とするからだ。

 赤ちゃんに心から愉しんで遊んでもらうため、玩具たちの健康や容姿にも常に気を遣わなくはならない。
 遊ぶ過程で壊れる分には捨てれば済むが、遊ぶ前から玩具が汚れたり傷ついていては最愛の赤ちゃんが満足に愉しむことも難しいだろう。
 だから、その配慮はどうしても必要だったのだ。

 当然の話だが、この洋館には吸血鬼以外を受け入れるための準備は整っていない。
 そのため、まずは受け入れる体制をきちんと構築することから始めなければならなかった。

 ドラゴン族でありメイドの素養もありそうな彼女であれば、その点でも役立ってくれるだろう。

「えーっ。アタシはファシネイターやヴァンプより上手くないけど、大丈夫?」

「ドラゴン族の子相手だと私一人でも分が悪いわよ。だから、サッカーの手を借りたいの。
 それに――」

 ファシネイターはサッカーの近くに歩み寄り、そっと耳打ちする。

「お気に入りの彼にヴァンパイアとしての威厳を見せる好機よ?」

「うふふっ、りょーかいっ☆ 従者クン、アタシの本気を見ててねっ♡」

 サッカーは彼女からの提案にテンション高く答えると、肩をグルグルと回してから少年にウィンクをする。
 そして手をパンと叩けば、静かに佇んでいたチェイムがフラッと体勢を崩した。

「あなた、方は……」

 彼女は困惑した表情を浮かべながら室内をキョロキョロと見回す。

 しかし、ヴァンパイアたちにとってはその一瞬さえあれば十分だった。

 ファシネイターの瞳が誘うように深く、サッカーの瞳が紅く煌々と輝く。
 四つの瞳がチェイムの黄金色の瞳を捉え、強烈な意識を刷り込んでいく!

「あ……っ、あぁ……っ、あああ……っっっ!!!」

 彼女は声にならない悲鳴を漏らしながら、頭を両手で抱えて身体を大きく震わせる。

(――わたくしはファシネイター様のことが好き。ファシネイター様のご命令は何でも聞かなくちゃ。わたくしはファシネイター様のことが好き。ファシネイター様のご命令は何でも聞かなくちゃ。わたくしはファシネイター様のことが好き。ファシネイター様のご命令は何でも聞かなくちゃ。わたくしはファシネイター様のことが好き。ファシネイター様のご命令は何でも聞かなくちゃ。わたくしは、わたくしは、わたくしは、わたくしは………っっ)

 圧倒的なまでの好意と使命感が塗り潰していく。

 同じドラゴンメイドである仲間たちとの出会いを、主と過ごした心休まるひと時を、ハスキーにたまに怒られたり仲間たちと笑い合った思い出の日々を、チェイムのすべてを無慈悲なまでに塗り潰していく。

「……念のため、ヴァンプにも力を借りた方がよさそうね」

 抵抗を続けるチェイムの様子を見ながらファシネイターは独りごちる。
 それにはドラゴン族という種に対する一人のヴァンパイアとしての敬意が滲み出ていた。

 彼女の言葉を裏づけるかのように、チェイムが二人がかりの魅了に屈するまでしばらくの時間を要するのだった。



「――今日もちゃんと起きられてえらいわ、ボーヤ♡」

 その日の赤ちゃん下僕の目覚めは主の膝枕と穏やかに起こしてくれるトントンと叩くリズムだった。

 青年が眠たそうに瞼を擦れば、ファシネイターママは微笑みながら優しく頭を撫でてくれた。

「まだ眠いところをごめんなさいね、ボーヤ。でも、紹介したい子がいるの」

「初めまして、ご主人様。わたくしは今日からご主人様の専属メイドを務めさせていただくチェイムと申します。気軽にチェイムとお呼びください♡」

 彼がファシネイターに誘われるように顔を上げれば、ベッドの傍に控えていた彼女が恭しく頭を下げた。

 初めて見るドラゴン族の女性に男は目を丸くするが、ファシネイターはそんな彼を落ち着かせるようにその身体をトントンとゆっくり叩きながらその耳に囁いた。

「大丈夫よ、ボーヤ♡ この子はボーヤのメイド玩具♡ ボーヤの好きなように扱っていいのよ♡」

「えぇ、わたくしのすべてはご主人様のものです♡ 家事全般から絵本の読み聞かせや添い寝に膝枕、甘やかしに加えてファシネイター様にはちょっとお願いしづらいプレイまで……このチェイムに出来ることであれば何でもご奉仕させていただくので、ご主人様が望まれるようにお使いください♡」

 チェイムはゆっくりと一通り説明し、新たなる主に優しく微笑む。
 なお、彼女もファシネイター同様に一糸まとわぬ姿で、雪のように真っ白な肌を一切隠すことなく晒している。

 その胸元ではたわわに実った果実が誘惑するようにたぷたぷと揺れ、男は生唾を飲み込まずにはいられなかった。

「うふふっ、本当に素直で可愛い子♡ さぁ、ママのおっぱいよ♡」

「わたくしも、ご主人様にご奉仕させていただきますねぇ♡」

 ファシネイターが身体を傾けておっぱいを差し出せば、傍に控えていたチェイムが男の下半身に覆い被さった。

 彼女は赤ちゃん下僕がファシネイターのおっぱいをちゅぱちゅぱするのを見つつ、彼の勃起した肉棒を頬張る。
 そして一気に根本まで咥え込むと、頬を窄めるようにしながら顔全体を上下に動かし始める。

 男が腰を跳ねさせるように浮かせれば、ファシネイターは優しく微笑んで彼の身体をトントンと叩いた。

「大丈夫、大丈夫よ♡ ボーヤは何も気にしないでママのおっぱいをちゅぱちゅぱしてていいのよ♡」

「……れろっ、ちゅぷっ、ぎゅぷ♥ ぬぽっ……、ぬぷ、れろぉ♥ ずぽぉ……ずずっ、ぬぷぅ♥♥」

 青年は快楽を訴えるようにママのおっぱいを力強く吸い、溢れ出る母乳をごきゅごきゅと飲み干す。

 ファシネイターは赤ちゃんに母乳を与えながら、彼が腰をヘコヘコと動かす様を愛おしそうに見守っている。
 チェイムも喉奥を突かれているはずなのに顔色一つ変えていないどころか、むしろ嬉しそうだった。

「うふふっ。ごひゅひんふぁま、ひーですよ♥ ほのまま、ふぁたくしののどにせーえきをひっぱいだひてふぁだふぁい♥♥ ごひゅひんふぁまのせーえきがほひふて、ほひふてひかたないんでふ♥♥ れろぉ、ずぽっ……じゅぷぅ、ちゅぷ、ぬぱっ、ずずぅ♥♥♥」

 赤ちゃん下僕がママぁママぁと叫びながらチェイムの喉奥に目がけて腰を大きく突き上げる。
 その直後、彼女の口内で肉棒が限界まで膨れ上がって精の奔流が直接最奥に注ぎ込まれた。

「んんっ、んっ……ごきゅ、ごくっ♥」

 チェイムは最初こそ驚いたように目を大きく見開いていたが、すぐに穏やかな笑みを浮かべて嚥下し始める。
 そして主の精液を一通り飲み終われば、彼女は仕上げと言わんばかりに頬を思い切り窄めながら下で肉棒を綺麗にするように舐め回す。

「ずずっ……ずっ♥ れろぉ……ずぷっ、ずずぅ♥ っっ……んんっ、きゅぽんっ♥」

 チェイムがお掃除を終えて顔を離せば、彼女の唾液に塗れた肉棒が姿を現す。
 射精を終えたばかりなのに硬いままなのは彼女の丹念なご奉仕のおかげに違いなかった。

「ご主人様、お見事な射精でしたぁ♡」

「えぇ、元気にいっぱい射精せてえらかったわ♡ よしよし♡」

 二人から褒めてもらえたうえに、ファシネイターママは頑張ったご褒美と言わんばかりに顔をおっぱいで挟んでプルプルと揺らしてくれる。
 チェイムもその豊満な身体を寄せ、胸板にたわわに実ったおっぱいをぎゅうぅっと押しつけてくれる。

 それらがとっても気持ちよくて、男は朝から天にも昇りそうな心地だった。



(……あの方はもうダメそうですねぇ)

 チェイムはご主人様が鳥獣族の玩具と遊ぶのを見守りながら思っていた。

 彼女、ハーピィ・クィーンはご主人様に初めて与えられた玩具だという。
 ファシネイター様のご友人であるヴァンプ様によって強力な魅了をかけられているために自由意志を失っているが、ご主人様は与えられて以降毎日のように彼女と嬉々として遊んでいたのだとか。

 しかし、現在の彼女はご主人様が嬉々として腰を振っても時折思い出したかのように擦り切れた嬌声をあげるばかりでしかなかった。

 強力な魅了を以てしても誤魔化しが効かないくらいに精神が壊れてしまったということだろう。

 ご主人様はそれでも楽しそうだが、彼の玩具としての役割はもう終わっていると判断せざるを得なかった。

(……後ほど、ファシネイター様に進言しなくては)

 チェイム自身がクィーン以上に強力な魅了をかけられているのだが、彼女はそれを疑問に思わない。
 疑問に思えないように思考が捻じ曲げられているというのが正確だが。

「……あっ……あぁっ、あああっ!!♥♥」

 四つん這いになっているクィーンに背後から覆い被さった男は腰を力強く打ち受けて膣内に精を注ぐ。

 青年が満足したように肉棒を抜けば、彼女はその場にぐったりしたように倒れ込んだ。

「お見事でしたぁ、ご主人様♡ さぁ、次は何をしましょうか。汗を流すというのでしたらこのチェイムがご奉仕させていただきますし、お昼寝をお望みでしたらわたくしが抱き枕になりますよぉ♡」

 チェイムが誘惑するようにおっぱいを手に持ってたぷたぷと、お尻をフリフリと揺らす。

 男は迷うような表情を浮かべていたが、その下半身では射精したばかりの肉棒が硬いままビクビクッと震えていた。
 主の隠し切れない正直さに彼女の頬は自然と緩んでしまう。

「うふふっ、ご主人様はもっと遊びたいのですね♡ でしたら、次はわたくしと遊びましょう♡」

 彼女は主の頭を撫でて優しく微笑むと、ベッドの縁に腰かけてもらう。
 そして男の下半身の上に跨るように両膝立ちになると、そのまま重力に任せて腰を一気に下ろした。

「あっ……あぁっ、んんっ……あぁ、これがご主人様のおち×ちん♡」

 チェイムは貫かれた衝撃で嬌声をあげながら身体を大きく仰け反らせる。
 その一方で主の視線がたぷんたぷんと揺れているおっぱいに注がれているのに気づき、彼女は愛おしそうに口元を緩めた。

「うふふっ、ご主人様ぁ♡ 我慢なんてせず、わたくしのおっぱいを味わっていいんですよぉ♡」

 彼女は主の頭を両手で包み込むようにして抱き寄せると、ゆっくりと腰を動かし始める。

 男はチェイムのおっぱいを口に含んでちゅぱちゅぱと音を立てて吸い始めたが、すぐにその目を大きく見開いた。
 何と、彼女の母乳は彼がいままで飲んだどの母乳よりもずっと温かったのだ。

 そのことをチェイムに伝えれば、彼女は嬉しそうに微笑んで頭を撫でてくれた。

「ご主人様に喜んでいただけたのなら何よりです♡ いっぱい、いっぱい飲んでくださっていいんですからねぇ♡」

 自らの母乳をごきゅごきゅと飲み続ける男を愛おしく見守りながら、チェイムは艶めかしく腰を動かし続ける。

 彼の腰も無意識にヘコヘコと動いていたが、赤ちゃん下僕はそれ以上に初めて飲む母乳に心を奪われていた。

「あっ……あっ、こんなにも一生懸命母乳を飲んでいる可愛いご主人様♥ おち×ちんもわたくしの膣内で大きくなさって♥ うふふっ、いいんですよぉ。そのまま母乳をお飲みになりながら、メイドおま×こにびゅうびゅううって射精して気持ちくなってください♥♥」

 チェイムが主の精を引き出さんと身体全体を動かしていると、彼が不意にチェイムの腰に手を回してギュッと抱き寄せた。
 それと同時に男の腰が強く突き上げられ、彼女の最奥に抉るように捻じ込まれる。

 肉棒が限界まで膨張し、チェイムの子宮を目がけて精が勢いよく放たれたのはその直後だった。

「あっ、あ゛あ゛っ……、あ゛あ゛あ゛〜〜〜っっっ!!!♥♥♥」

 彼女は甲高い嬌声をあげながら、主に抱きつくように彼の頭部を抱きしめる。

 しばらくの間、精が注ぎ込まれる度にチェイムの豊満な身体はビクビクッと大きく震えていた。

「うふふっ、ご主人様ったらわたくしのおっぱいをずっとちゅぱちゅぱなさって♡ そんなに気に入っていただけましたか?♡」

 チェイムは射精を終えても自らのおっぱいから口を離さない主をよしよしと撫でる。
 彼はメイドからの問いかけに頭を大きく縦に振って答えた。

「あぁ、可愛らしいご主人様♡ えぇ、もちろん。ご主人様が満足なさるまでずっとこうしていましょうねぇ♡」

 彼女は主とつながったまま、真っ白な肌に刻まれているに違いない吸い跡や噛み跡を想像してうっとりとした笑みを浮かべる。
 そして青年の背中を優しくトントンと叩きながら、こんなにも可愛い主に仕えられる歓びを噛み締めていた。

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