日商簿記検定試験の3級と2級の情報をまとめています。頭の整理、試験対策、試験攻略にお役だてください。

資産と負債

複式簿記で重要な用語に、「資産」と「負債」があります。
「資産」とは、その法人(または個人事業主)が持っている財産で、
「負債」とは、その法人が持っている負の財産です。

「資産」は法人(または個人事業主)が、努力して手に入れた利益の積み重ねの部分もありますが、そうでない部分がほとんどです。
例えば「現金」という「資産」が100万円あるとします。しかしこれは、銀行からお金を借りた「借入金」という「負債」を背負った結果、たまたま手元に「現金」があるという一時的な状態なのです。

つまり「資産」とは、一時的に借りている財産であり、「負債」とは他の法人または個人が一時的に貸してくれている財産なのです。
したがって「資産」は「借方」、「負債」は「貸方」という考え方ができます。

福沢諭吉さんがなぜ「借方」「貸方」と命名したか、本当の理由はよくわかりません。
上記は私の個人的な考え方です。

なお、「借方」が左側、「貸方」が右側になります。
これがまた、どれだけ勉強しても、どっちがどっち側だったかよくわからなくなります。
わたしが習った先生が良い覚え方を教えてくれました。


ひらがなで書いたとき、
「り」の最後は左にはねるので左側、
「し」は右にはねるので右側です。
どうです?覚えやすいでしょう。

純資産

「純資産」は「貸方」です。
ここが簿記で一番最初に意味不明になるところでしょう。

資産という名前がついているのだから「借方」でいいんじゃないかと思いますよね。

ここでよく考えてみましょう。
「純資産」は、株式会社であれば投資家などから集めた資本金です。
個人事業主という準法人の場合は、元は個人の資産だったものを個人事業主の資産へと移し替えたものです。個人事業主と個人は別人格であるととらえるところがポイントです。

こう考えると「純資産」とは、創業の時点で、返済の期限などを決めずに、誰かから借りてきたお金、ということになります。
つまり、現金500万円で創業したとするならば、「純資産」500万円という誰かが貸してくれている借金に対して、「現金」500万円が存在するわけです。
ということで、「純資産」は「負債」と同等の性格を持っており、ゆえに「貸方」となります。

費用と収益

「資産」「負債」「純資産」は財産(プラスの財産とマイナスの財産)を示します。
それにたいし、「費用」と「収益」は事業活動を意味します。

たとえば「売上」という「収益」は営業活動などにより生み出されます。そして、その活動に対して「現金」などの資産が増加するわけです。
この時、商品がいくつ減ったとか、いくら儲かったなどは気にしません。この辺を無視するのが簿記のポイントであり、初学者が混乱してしまう理由でもあります。
具体的には商品の残高については「仕入帳」「売上帳」「商品有高帳」などの「補助簿」で管理し「仕訳帳」では無視するのです。この辺の情報がないままに最初は仕訳だけを学習するので、消化不良な感じになるのです。

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