" />

ここはでもにっしょんch ぼくの考えたサーヴァントスレに投稿されたサーヴァントを纏めるwikiです。


「我こそはブリテンを保つ錨! 真なる守護者、赤き竜なり!」



基本情報

【元ネタ】史実、アーサー王伝説
【CLASS】ランサー
【真名】ユーリエンス王
【異名・別名・表記揺れ】ユリエンス、ウリエン・レゲド
【性別】男性
【身長・体重】178cm・72kg
【外見・容姿】鎖帷子に身を固めた老騎士。優雅に振る舞うロマンスグレーだが、その眼光は油断ならぬ輝きを保っている。
【地域】イングランド
【年代】5世紀末〜6世紀末
【属性】秩序・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】人型 王
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷B+ 魔力C 幸運E 宝具A

【クラス別スキル】

対魔力:C

 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】

軍略:C+

 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
『ウェールズのトライアド』で英国の三大戦闘指導者に数えられる軍事手腕。
 史実においては北部ブリテン同盟軍の盟主としてアングル人との戦いを優位に進めた──裏切り者が差し向けた暗殺者の凶刃に倒れるまでは。

パニックカット:C+

『仕切り直し』と似て非なるスキル。どんな混乱した状況でも、立て直しを図れる。精神面での動揺デバフを妨害する。
 アーサー王伝説におけるベドグレインの戦いでは、他の王共々アーサー王に敗北するも整然と軍を撤退させ、マーリンをして「追撃したならば十倍の被害が出る」と言わしめた。

国土の錨:A

 敵味方問わずマナを用いる行為に有利な補正を与えるスキル。
 詩人タリエシンがウリエン王(ユーリエンス)に捧げた美称の一つ(あるいはタリエシンが見抜いた王としての在り方)に由来する。
 ユーリエンスはアーサー王亡き後、ブリテンの神秘の残滓を地上に縫い付ける錨であり、神代最後の楔であった。
 その存在は周囲の空間を神秘に満ちた空気へと塗り替える──当時のブリテンの環境を現世に縫い付ける──働きをする。

最果ての加護:C

 聖槍の所有者へと自動的に付与されるスキル。本来の担い手ではない為、スキルランクは大幅に低下している。

【宝具】

最果てにて輝ける槍ロンゴミニアド

ランク:A(本来はA++) 種別:対軍宝具(本来は対城宝具) レンジ:1〜50(本来は1〜99) 最大捕捉:100人

「聖槍、抜錨! 光の塔の影をして、蛮夷を阻む錨となれ! 『最果てにて輝ける槍ロンゴミニアド』!」


 最果ての塔が地上に落とした影であり、能力・権能を写し取った槍。最果ての塔を親機とすれば、こちらは子機と呼ぶべきもの。
 これがアーサー王の用いたものと同一なのか、妻であるモルガンが新たに用意したものなのかは定かではないが、ユーリエンス王はこの槍を自らの武器として振るう。
 尤も、担い手としての資格に欠けるユーリエンス王では十三の拘束を解く事もままならず、その威力は大幅に減衰しているようだ。
 
 史実においても伝承においてもウリエン王(ユーリエンス)がロンゴミニアドを用いたという逸話は存在しない。
 ただ、詩人タリエシンはウリエン王(ユーリエンス)に国土の錨という美称を捧げ、戦場における槍捌きの激しさを讃えたという。

【解説】

 アングル人国家バーニシア(ブライナイヒ、ベルネイクなどとも)と戦ったブリテン族の諸王の一人。レゲド王国の王で老王コオルの末裔だという。
 北部ブリテンの三人の王と同盟し、アングル人との戦いを優位に進めた名将であったが、同盟者の一人であるモルガント王の裏切りに倒れた。
 後世、息子ともどもアーサー王伝説に取り込まれ、ゴール王国のユーリエンス王として登場する。

 †

 イングランドの北部からスコットランド南部にかけて幅広い領域を支配したレゲド王国の王。
 曰く、レゲド王国は当時の北部ブリテンで最も強壮な国であり、槍兵や槍騎兵が充実していたという。

 アングル人(ブリテンの外から侵攻しブリテンに定着した異民族)の国の一つ、バーニシア王国が北部ブリテンへの侵攻を加速させると、ウリエン(ユーリエンス)はこれに対抗。
 ストラスクライドの“寛大”の異名を取るリデルフ王、エルメットのグワッサウク王、モルガント王といった北部ブリテン人の諸王と同盟し、その盟主となってバーニシア王国に度々戦いを挑んだ。

 戦局は北部ブリテン同盟軍の優位に運び、一時はアングル人をバーニシアから追い払い、メドガウズ島(現在のリンディスファーン島)に追い詰めた。
 しかし、同盟軍がメドガウズ島を包囲し勝利を目前にしたまさにその時、モルガント王はウリエン(ユーリエンス)に対する愚かな嫉妬に駆られた。
 モルガント王は凶手ソヴァン・スァウ・ジヴォをウリエン(ユーリエンス)に差し向け、これを暗殺してしまったのである。
 同盟の盟主であり名将でもあったウリエン(ユーリエンス)を失ったブリテン同盟軍は崩壊し、バーニシア王国は息を吹き返してしまった。
 その後、レゲド王国は息子のオワイン(ユーウェイン)が後を継いだが、モルガント王の侵攻を受けて敗死。
 北部ブリテンは諸王の内訌、アングル人の侵攻の激化という外患の二重苦によって衰退していく事となる。

 三題詩『ウェールズのトライアド』においてウリエン(ユーリエンス)の軍事手腕は『三大軍事指導者』に、その横死は『三つの不幸な暗殺』に数えられている。
 ブリテン人がアングル人を追い払う最後の希望は、ウリエン(ユーリエンス)の死によって失われた、とする者もいる。

 †

 しかしながら、その赫々たる活躍は英雄譚の中にウリエン王の名を留めるに至った。
 やがてウリエン王は息子のオワインともどもアーサー王伝説の登場人物として取り込まれ、ユーリエンス王と呼ばれるようになる。(オワインは獅子の騎士ユーウェインとなる)
 アーサー王伝説においてはゴール王国の王であり、アーサー王の王位継承に反対して他の諸王と共に反乱を起こすも、敗北・臣従した後はアーサー王の忠実な配下として仕えた。

 また、彼は妖姫モルガンを妻とした──つまりアーサー王の縁戚でもあったが、モルガンは愛人アコローンをゴール王国の玉座につける事を望み、ユーリエンスの暗殺を目論む。
 この暗殺はユーリエンスとモルガンの間に生まれた息子・ユーウェインの手によって阻まれた。
 また、モルガンはアーサー王をも敵視し、度々その暗殺を目論んだが、その企てが発覚した後もユーリエンス王に対するアーサー王の信頼は揺らがなかった。(なお息子のユーウェインは一時追放された)

 †

 史実(ウリエン王)とアーサー王伝説(ユーリエンス王)の両方を真として採用。レゲド王国の一部=ゴール王国って事で。
 アーサー王伝説の頃はまだ若い頃であり、史実の活躍はカムランの戦いの後、老境に入ってから、と解釈する。
 というのも、生まれたのは西暦490年、死亡したのは586年だというから、型月の設定(アルトリアの年代が5世紀末〜6世紀はじめ)と照らし合わせると恐らくアルトリアより若い。(!)
 アーサー王の王位継承に反対し、諸王の反乱に同調したのも若さ故の野心であり、モルガンとの結婚もアーサー王の縁戚となるという権力欲の現れとも取れる。
 レゲド王国は槍兵、槍騎兵が充実していたというが、型月のアルトリアが失われたカタフラクトを復活させていた事と照らし合わせて、彼女の軍事制度の系譜に連なるものだとも解釈できる。

 あとモルゴースとモルガンが同一存在になってる所為で獅子の騎士ユーウェインの出生時期がおかしくなるので、ユーウェイン卿はモルガンによって作られたホムンクルス、という設定にしておく。
 ユーウェインはカムランの戦いで戦死したという伝承だが、まあその後の史実を考えると生き残ってホムンクルスらしからぬ長命にも何らかの理由で恵まれたんだろう多分おそらくきっと。

 ロンゴミニアドを持たせたのは『国土の錨』という異名からの発想。
 無茶な解釈なのは承知の上だが、ロンゴミニアド使いまくってる(あっちは異聞帯だけど)モルガンの夫だし「聖槍、抜錨」って言ってるしで、まあギリギリありかなって。

【人物像・独自設定】

 老獪な騎士。権謀術数に長けた政治家であり、優れた軍事手腕を持つ名将。
 アーサー王の時代においては表面的には忠実に仕える一方、裏では権勢を強めんと陰謀を巡らせた油断ならぬ人物で
 モルガンの陰謀とされた出来事のいくらかはユーリエンス王が背後で糸を引いていた、と本稿では設定する。(原典ではそんな事はないです念のため)

 ユーリエンス王は若かりし頃から野心家ではあったが、ブリテンが置かれていた苦境は理解していた。
 アーサー王に歯向かったのも盟主とするに足らぬ、と考えたからであり、ベドグレインの戦いで実力が証明された後は臣従するに否やはなかった。
 そうして、ユーリエンス王の野心はアーサー王の宮中の第一人者となろうという形に変じた。
 妖姫モルガンとの婚姻やホムンクルスのユーウェイン卿の製造も、後々、政治的な布石として使うつもりでの事だったが
 早期にアーサー王を排除する事を目論むモルガンとは次第に対立し、暗闘を繰り広げる仲となった為、不発に終わった。

 俗物の野心家とはいえアーサー王に忠実だったユーリエンス王が態度を翻したのは、アーサー王の本当の願いが『ブリテンの穏やかな終わり」である事を知ってからである。

「穏やかだろうが華やかだろうが終焉は終焉だ! 貴様の自己満足の巻き添えにされてたまるかッ!
 騎士王がやらぬと言うなら、俺がブリテンの守護者となる──真の赤き竜となってやるッ!!」

 ユーリエンス王はアーサー王とキャメロットを見限り、いずれ来る戦乱を見据えて本国で力を蓄えた。

 モードレッドの反乱に助力しなかった慧眼と蓄えた国力によってユーリエンス王は躍進し、諸王の中でも一歩抜きん出た指導者として名を馳せるようになる。
 また、その成功の背景には妻のモルガンの助けもあった。
 この頃、ブリテンを守護するという確固たる意思を持つ王はユーリエンス王しかおらず、モルガンからすれば彼を支援する以外に道はなかったのである。
 かくてユーリエンス王は人界の視点では強大な王として、神秘の世界の視点ではモルガン≒ブリテン島の名代として、アングル人と度々激闘を繰り広げた。

 やがて、ユーリエンス王はリデルフ王、エルメットのグワッサウク王、モルガント王の三国と連合を組み、アングル人の国であるバーニシア王国を討ち滅ぼすべく軍を発する。
 ブリテンの外からやってきた蛮人を追い落とし、昔日の繁栄を取り戻すための第一歩──連戦連勝を重ねた軍旅は成功するかに思われた。
 しかし、バーニシア王国の撃退を目前にして、ユーリエンス王はモルガント王の裏切りに倒れる。

「ユーリエンス王……貴公の自己満足の巻き添えにされるのは真っ平なんだよ。
 私は自分が豊かになればそれでいい。アングル人だのブリテン人だのの区分は知ったことじゃないのさ」

 さながらそれは騎士王をユーリエンス王が見限った時のように。
 ブリテン全土の守護を目的としたユーリエンス王はその理想故にモルガント王に見限られたのであった。

【関連人物】

アルトリア

かつて仕え、そして見限った相手。どのような形であれ終焉を悪しとするユーリエンス王は、アルトリアと思想的に相容れない。

モルガン

妻。だが夫婦仲は冷え切っていた。お互いに利用しあい、時には利害の対立により殺し合った間柄。
モルガンが謀略家として大成したのはユーリエンス王の策謀を見習ったのも一因であり、期せずして権謀術数の師弟ともなっていた。

ガレス

槍試合で落馬させられた事がある為、密かに苦手意識がある。
また、女性であるガレスが円卓の騎士の座に加えられた事に対し、政治的な目論見があったのだろうと考えている。
アーサー王は女性であるが故に、それを表明する土壌を作る一貫として、女性を円卓の騎士に加えたのだろう、と。

円卓の騎士達

アーサー王の側近たち。ユーリエンス王とは時に政治的に対立し、時に政治的に共同する間柄だった。
個々人との関係性はさほど深くない。また、ロット王の子ら(ガウェイン・アグラヴェイン・ガレス・ガヘリス)からはその力量を認められつつも、モルガンの再婚相手である事から疎まれている。

獅子の騎士ユーウェイン

ユーリエンス王とモルガンの間に生まれた長子。北欧の伝承によればベルセルクでもあったという。
その実態は円卓の騎士とする為にユーリエンスの胤を用いてモルガンに製造させたホムンクルス。
結果として円卓の騎士の座につけるという目論見は失敗したが、ホムンクルスらしからぬ長命に恵まれたのを理由に自らの跡継ぎとした。
ユーウェイン自身はアーサー王に対し今も忠誠心を保っているが、父への孝心がそれに勝っている。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます