最終更新: mansei1116 2015年07月29日(水) 13:30:17履歴
{{Infobox Film
| 作品名 = クレイマー、クレイマー
| 原題 = Kramer vs. Kramer
| 画像 =
| 画像サイズ =
| 画像解説 =
| 監督 = ロバート・ベントン?
| 脚本 = ロバート・ベントン
| 原作 = アヴェリー・コーマン?
| 製作 = スタンリー・R・ジャッフェ?
| 製作総指揮 =
| 出演者 = ダスティン・ホフマン?<br />メリル・ストリープ?<br />ジャスティン・ヘンリー?<br />ジェーン・アレクサンダー?
| 音楽 = ヘンリー・パーセル?<br />アントニオ・ヴィヴァルディ?
| 撮影 = ネストール・アルメンドロス?
| 編集 = ジェラルド・B・グリーンバーグ|ジェリー・グリーンバーグ?
| 配給 = コロンビア映画
| 公開 = {{flagicon|USA}} 1979年?12月8日?<br />{{flagicon|JPN}} 1980年?4月5日?
| 上映時間 = 105分
| 製作国 = {{USA}}
| 言語 = 英語?
| 製作費 =
| 興行収入 = {{flagicon|USA}}{{flagicon|CAN}} $106,260,000<ref name="boxofficemojo">{{Cite web|url=http://boxofficemojo.com/movies/?id=kramervskramer...|title=Kramer vs. Kramer (1979)|publisher=Amazon.com?|work=Box Office Mojo?|language=英語 |accessdate=2010年2月20日 }}</ref>
| 前作 =
| 次作 =
}}
『クレイマー、クレイマー』(原題: Kramer vs. Kramer)は、1979年の映画|1979年?公開のアメリカ合衆国の映画|アメリカ映画?。製作・配給会社はコロンビア映画。
アヴェリー・コーマン?の小説?を原作としてロバート・ベントン?が監督と脚本を担当した。主演はダスティン・ホフマン?。
第52回アカデミー賞?アカデミー作品賞|作品賞?ならびに第37回ゴールデングローブ賞 作品賞 (ドラマ部門)|ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞?受賞作品。
原題は「原告クレイマー対被告クレイマー裁判」の意で同じ名前の人が争っている裁判、つまり離婚裁判のことである。
== ストーリー ==
舞台はニューヨーク・マンハッタン。仕事熱心の会社員テッド・クレイマーは、家事と育児を妻のジョアンナ・クレイマーにすべて押しつけていた。ジョアンナは何か自分が打ち込める仕事をしたいと夫に相談を持ちかけるが、それに対してテッドは、夫が順調にキャリアを重ねて収入が増え、家族の生活にまったく不自由がないのに、何が不満かと言ってとりあわない。
やがて、ジョアンナはテッドに別れを告げてきた。はじめは冗談だと思っていたテッドだったが、翌日会社から自宅に電話をかけても誰も出ないことから初めてことの重大さに気づく。テッドの生活はその日から一変した。
テッドは5歳の息子ビリーと戸惑いながらも父子二人きりの生活を始める。息子の分まで朝食を作り<ref>ビリーのために作ったフレンチトースト?は真っ黒になるのが有名なシーン。最後にテッドが作るフレンチトーストは見事なものになっていて18ヶ月経ったことを象徴する。</ref>、学校まで送った後、自らは急いでタクシーで会社へ向かう。順調に進んでいた会社の仕事も家まで持ち帰る羽目になり、かまってもらえない寂しさからビリーはその仕事を邪魔するかのように振舞う。そんな二人はまるで噛み合わず、とても父子とは思えないような有様であったが、次第に協力して一緒に生活することを自覚するようになり、時間とともに二人の絆は深まっていった。
ジョアンナが出奔してから1年半の間に、家事と育児に精を出すテッド。ビリーとの関係も以前よりも親密になった。そんなある日、すこし目を離した隙にビリーがジャングルジムから転落し大怪我を負ってしまう。そのうえ息子に気を取られ仕事に身が入らないテッドは、会社から解雇されてしまう。さらに、1年以上連絡のなかったジョアンナが、カルフォルニアへの出奔中に成立させた離婚で息子の養育権はテッドに渡すと認めたにも係らず、離婚時の取り決めを反故にすべく母性を盾に養育権の奪還を裁判所に申し立てた。弁護士に相談するも、失業中のテッドが養育権を勝ち取る見込みはほとんどない。
テッドは慌てて就職活動をし、裁判前にようやく仕事にありつけたが、以前の勤務先より遥かに給与は少なく、手に職を得たジョアンナの方が収入は多かった。また、それまで仕事ばかりで家庭を顧みなかったというジョアンナの主張に反論できず、テッドは裁判で苦戦を強いられた。
不毛な裁判「クレイマー対クレイマー離婚事件」で、結局テッドは「子の最良の利益(best interest of the child)」の原則により敗訴する。結局ビリーの養育権はジョアンナの手に渡ることとなり、ビリーの存在が生きがいであったテッドは悲嘆に暮れる。
やがて、養育権者への引渡しの時が来た。ビリーをジョアンナに引き渡す日の朝、テッドは最初のころこそうまくつくれなかったフレンチトースト?を難なくつくり上げ、ビリーと二人で最後の朝食をとった。ジョアンナが来るのを待つ二人であったがジョアンナからの電話でテッドが階下に降りると彼女は思いつめたかのように呟く。「ビリーのためを思えば連れていくのはよくない。彼の家はここよ。上に行ってビリーと話してもいい?」。二人は、法廷での虚虚実実の応酬を忘れ、父子のアパートの1階で感極まって抱擁する。エレベーターに乗り込むジョアンナをテッドは見守るのであった。
== キャスト ==
|-
! rowspan="2"|役名
! rowspan="2"|俳優
! colspan="2"|日本語吹き替え
|-
! テレビ版 || BD版
|-
| テッド・クレイマー || ダスティン・ホフマン? || 磯部勉? || 東地宏樹?
|-
| ジョアンナ・クレイマー || メリル・ストリープ? || 池田昌子? || 田中敦子 (声優)|田中敦子?
|-
| ビリー・クレイマー || ジャスティン・ヘンリー? || 渕崎ゆり子? || 矢島晶子?
|-
| マーガレット・フェルプス || ジェーン・アレクサンダー? || 鈴木弘子? || 日野由利加?
|-
| フィリス・バーナード || ジョベス・ウィリアムズ? || 吉田理保子? || 加藤優子?
|-
|-
|-
|-
== 作品解説 ==
『卒業 (1967年の映画)|卒業?』『真夜中のカーボーイ?』『大統領の陰謀?』などの作品で演技派俳優として知られるダスティン・ホフマン?を主人公に、『ディア・ハンター?』でアカデミー助演女優賞?にノミネートされたメリル・ストリープ?を妻役に迎え、自立を求め家を出る妻と、取り残された夫と息子に起こるさまざまな問題を描いた。当時アメリカ国内において社会問題となっていた離婚?・親権?を真正面から捉えたこの作品は国内外で映画評論家?と観衆双方の高い評価を獲得した。
=== 脚本 ===
劇中にはダスティン・ホフマン?のアイディアを元に撮影されたシーンが多数存在する。そのため、監督のロバート・ベントン?はホフマンに脚本のクレジットタイトル?への共同参加を打診したが、オリジナルの脚本はベントンのものであるためホフマンは打診を断った<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
本作品はアカデミー賞においてアカデミー脚本賞|脚本賞?を受賞したのでホフマンは後年になって「打診を受け入れていれば脚本賞も受賞できた(ホフマンはアカデミー主演男優賞|主演男優賞?を受賞)のに」と冗談交じりに語った<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
ホフマンは、前にアカデミー賞候補となったさい「くだらないお祭り騒ぎ」と批判したことがある。このため、本作で受賞したさいのスピーチで「批判した私が受賞して複雑な気持ちだ」と述べた。また、トロフィーのオスカー像を手にして「この像は男ということになっているが、男の大事なモノが付いていない」「私が受賞できるのは、私がこの世に産まれたからで、私の両親が避妊用具を使用しなかったおかげだ」と言って場内を爆笑させた。
=== 演出 ===
アイスクリーム?のシーンや、グラスを割るシーンなどホフマンとジャスティン・ヘンリー?によるアイディアが随所に存在する<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
=== 原作小説との相違 ===
| 作品名 = クレイマー、クレイマー
| 原題 = Kramer vs. Kramer
| 画像 =
| 画像サイズ =
| 画像解説 =
| 監督 = ロバート・ベントン?
| 脚本 = ロバート・ベントン
| 原作 = アヴェリー・コーマン?
| 製作 = スタンリー・R・ジャッフェ?
| 製作総指揮 =
| 出演者 = ダスティン・ホフマン?<br />メリル・ストリープ?<br />ジャスティン・ヘンリー?<br />ジェーン・アレクサンダー?
| 音楽 = ヘンリー・パーセル?<br />アントニオ・ヴィヴァルディ?
| 撮影 = ネストール・アルメンドロス?
| 編集 = ジェラルド・B・グリーンバーグ|ジェリー・グリーンバーグ?
| 配給 = コロンビア映画
| 公開 = {{flagicon|USA}} 1979年?12月8日?<br />{{flagicon|JPN}} 1980年?4月5日?
| 上映時間 = 105分
| 製作国 = {{USA}}
| 言語 = 英語?
| 製作費 =
| 興行収入 = {{flagicon|USA}}{{flagicon|CAN}} $106,260,000<ref name="boxofficemojo">{{Cite web|url=http://boxofficemojo.com/movies/?id=kramervskramer...|title=Kramer vs. Kramer (1979)|publisher=Amazon.com?|work=Box Office Mojo?|language=英語 |accessdate=2010年2月20日 }}</ref>
| 前作 =
| 次作 =
}}
『クレイマー、クレイマー』(原題: Kramer vs. Kramer)は、1979年の映画|1979年?公開のアメリカ合衆国の映画|アメリカ映画?。製作・配給会社はコロンビア映画。
アヴェリー・コーマン?の小説?を原作としてロバート・ベントン?が監督と脚本を担当した。主演はダスティン・ホフマン?。
第52回アカデミー賞?アカデミー作品賞|作品賞?ならびに第37回ゴールデングローブ賞 作品賞 (ドラマ部門)|ゴールデングローブ賞 ドラマ部門作品賞?受賞作品。
原題は「原告クレイマー対被告クレイマー裁判」の意で同じ名前の人が争っている裁判、つまり離婚裁判のことである。
== ストーリー ==
舞台はニューヨーク・マンハッタン。仕事熱心の会社員テッド・クレイマーは、家事と育児を妻のジョアンナ・クレイマーにすべて押しつけていた。ジョアンナは何か自分が打ち込める仕事をしたいと夫に相談を持ちかけるが、それに対してテッドは、夫が順調にキャリアを重ねて収入が増え、家族の生活にまったく不自由がないのに、何が不満かと言ってとりあわない。
やがて、ジョアンナはテッドに別れを告げてきた。はじめは冗談だと思っていたテッドだったが、翌日会社から自宅に電話をかけても誰も出ないことから初めてことの重大さに気づく。テッドの生活はその日から一変した。
テッドは5歳の息子ビリーと戸惑いながらも父子二人きりの生活を始める。息子の分まで朝食を作り<ref>ビリーのために作ったフレンチトースト?は真っ黒になるのが有名なシーン。最後にテッドが作るフレンチトーストは見事なものになっていて18ヶ月経ったことを象徴する。</ref>、学校まで送った後、自らは急いでタクシーで会社へ向かう。順調に進んでいた会社の仕事も家まで持ち帰る羽目になり、かまってもらえない寂しさからビリーはその仕事を邪魔するかのように振舞う。そんな二人はまるで噛み合わず、とても父子とは思えないような有様であったが、次第に協力して一緒に生活することを自覚するようになり、時間とともに二人の絆は深まっていった。
ジョアンナが出奔してから1年半の間に、家事と育児に精を出すテッド。ビリーとの関係も以前よりも親密になった。そんなある日、すこし目を離した隙にビリーがジャングルジムから転落し大怪我を負ってしまう。そのうえ息子に気を取られ仕事に身が入らないテッドは、会社から解雇されてしまう。さらに、1年以上連絡のなかったジョアンナが、カルフォルニアへの出奔中に成立させた離婚で息子の養育権はテッドに渡すと認めたにも係らず、離婚時の取り決めを反故にすべく母性を盾に養育権の奪還を裁判所に申し立てた。弁護士に相談するも、失業中のテッドが養育権を勝ち取る見込みはほとんどない。
テッドは慌てて就職活動をし、裁判前にようやく仕事にありつけたが、以前の勤務先より遥かに給与は少なく、手に職を得たジョアンナの方が収入は多かった。また、それまで仕事ばかりで家庭を顧みなかったというジョアンナの主張に反論できず、テッドは裁判で苦戦を強いられた。
不毛な裁判「クレイマー対クレイマー離婚事件」で、結局テッドは「子の最良の利益(best interest of the child)」の原則により敗訴する。結局ビリーの養育権はジョアンナの手に渡ることとなり、ビリーの存在が生きがいであったテッドは悲嘆に暮れる。
やがて、養育権者への引渡しの時が来た。ビリーをジョアンナに引き渡す日の朝、テッドは最初のころこそうまくつくれなかったフレンチトースト?を難なくつくり上げ、ビリーと二人で最後の朝食をとった。ジョアンナが来るのを待つ二人であったがジョアンナからの電話でテッドが階下に降りると彼女は思いつめたかのように呟く。「ビリーのためを思えば連れていくのはよくない。彼の家はここよ。上に行ってビリーと話してもいい?」。二人は、法廷での虚虚実実の応酬を忘れ、父子のアパートの1階で感極まって抱擁する。エレベーターに乗り込むジョアンナをテッドは見守るのであった。
== キャスト ==
! rowspan="2"|役名
! rowspan="2"|俳優
! colspan="2"|日本語吹き替え
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! テレビ版 || BD版
|-
| テッド・クレイマー || ダスティン・ホフマン? || 磯部勉? || 東地宏樹?
|-
| ジョアンナ・クレイマー || メリル・ストリープ? || 池田昌子? || 田中敦子 (声優)|田中敦子?
|-
| ビリー・クレイマー || ジャスティン・ヘンリー? || 渕崎ゆり子? || 矢島晶子?
|-
| マーガレット・フェルプス || ジェーン・アレクサンダー? || 鈴木弘子? || 日野由利加?
|-
| フィリス・バーナード || ジョベス・ウィリアムズ? || 吉田理保子? || 加藤優子?
|-
ジム・オコナー | ジョージ・コー? | 大木民夫? |
ジョン | ハワード・ダフ? | 富田耕生? |
パーティー出席者 | ジョー・セネカ? |
テレビ版日本語吹替:初回放送1985年?4月3日日本テレビ放送網|日本テレビ?『水曜ロードショー (日本テレビ)|水曜ロードショー?/アカデミー賞5部門独占!あの感動巨編が完全版でTVに初登場!! クレイマー、クレイマー』。
※日本テレビでの初回放送時はノーカットで放送されたがソニー・ピクチャーズ エンタテインメント発売の「吹替洋画劇場」シリーズ 「 『クレイマー、クレイマー』 35周年記念 アニバーサリーエディション」Blu-rayには再放送された際の短縮版吹き替え(約93分)を収録した特典ディスクが付属している。
監督/脚本:ロバート・ベントン?
原作:アヴェリー・コーマン?
製作:スタンリー・R・ジャッフェ?
撮影:ネストール・アルメンドロス?
編集:ジェリー・グリーンバーグ?
== 作品解説 ==
『卒業 (1967年の映画)|卒業?』『真夜中のカーボーイ?』『大統領の陰謀?』などの作品で演技派俳優として知られるダスティン・ホフマン?を主人公に、『ディア・ハンター?』でアカデミー助演女優賞?にノミネートされたメリル・ストリープ?を妻役に迎え、自立を求め家を出る妻と、取り残された夫と息子に起こるさまざまな問題を描いた。当時アメリカ国内において社会問題となっていた離婚?・親権?を真正面から捉えたこの作品は国内外で映画評論家?と観衆双方の高い評価を獲得した。
=== 脚本 ===
劇中にはダスティン・ホフマン?のアイディアを元に撮影されたシーンが多数存在する。そのため、監督のロバート・ベントン?はホフマンに脚本のクレジットタイトル?への共同参加を打診したが、オリジナルの脚本はベントンのものであるためホフマンは打診を断った<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
本作品はアカデミー賞においてアカデミー脚本賞|脚本賞?を受賞したのでホフマンは後年になって「打診を受け入れていれば脚本賞も受賞できた(ホフマンはアカデミー主演男優賞|主演男優賞?を受賞)のに」と冗談交じりに語った<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
ホフマンは、前にアカデミー賞候補となったさい「くだらないお祭り騒ぎ」と批判したことがある。このため、本作で受賞したさいのスピーチで「批判した私が受賞して複雑な気持ちだ」と述べた。また、トロフィーのオスカー像を手にして「この像は男ということになっているが、男の大事なモノが付いていない」「私が受賞できるのは、私がこの世に産まれたからで、私の両親が避妊用具を使用しなかったおかげだ」と言って場内を爆笑させた。
=== 演出 ===
アイスクリーム?のシーンや、グラスを割るシーンなどホフマンとジャスティン・ヘンリー?によるアイディアが随所に存在する<ref>『クレイマー、クレイマー』DVD収録のメイキング・ドキュメンタリーより。</ref>。
=== 原作小説との相違 ===
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