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オンボードグラフィックとは、パーソナルコンピュータのマザーボード上に搭載されているグラフィックコントローラ (GPU) のことである。内蔵グラフィック、オンボードビデオ、内蔵ビデオなどとも呼ばれる。

パーソナルコンピュータから映像を出力するためには、一つにマザーボードの拡張スロット(PCIバスなど)にビデオカードを接続し、そのビデオカードの映像出力端子とディスプレイを接続する形態がある。これとは異なり、マザーボード自体にグラフィックコントローラと映像出力端子が実装されていて、マザーボードとディスプレイを直接接続する形態もあり、このマザーボード上に実装されているグラフィックコントローラのことをオンボードグラフィックと呼んでいる。

実装形態は、単体のグラフィックチップをシステム基板に直接実装してグラフィック機能を実現しているものと、グラフィック以外の機能と統合されたチップ(統合チップセット)を搭載しているものに大別される。

オンボードグラフィックは、ビデオカードと比較して省スペースかつ低コストに生産することができるという特徴をもつが、グラフィック性能については単体のビデオカードの方が優れている場合がほとんどで、特に3次元コンピュータグラフィックスの描画能力では、同世代のハイエンドクラスのグラフィックボードに匹敵するオンボードグラフィックは存在しない(2012年現在)。

ただし、文書作成や数表作成などのビジネス資料作りや年賀状ソフトや電子メールを読み書きする等の一般家庭用途では強力な描画性能を必ずしも必要とせずオンボードグラフィックで不都合を感じないことが大半であり、省電力性が重視されるノートパソコン、小型化が求められる省スペースパソコン、あるいはコスト最優先の普及価格帯以下のデスクトップパソコンを中心に、統合チップセットによるオンボードグラフィックが広く採用されている。





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