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ヒートシンク (heat sink) とは、発熱する機械・電気部品に取り付けて、熱の放散によって温度を下げることを目的にした部品である。日本語では放熱器(ほうねつき)、板状のものは放熱板(ほうねつばん)と呼ぶ。

主に、熱が伝導しやすいアルミニウムや銅などの金属が材料として用いられることが多い。その用途により、大きさ、形状も、千差万別である。小さいものは数mmから、大きなものはメートル単位の巨大なものもある。

大量生産の場合、アルミニウムの押し出し成形で製造するとコストが安く付くため、広く使われている。

ヒートシンクの性能は、熱抵抗によって表され、熱抵抗が小さいものほど性能が高い。熱抵抗は、ヒートシンクの材質、大きさ、形状などによって決まり、ヒートシンクの性能を上げるために表面積が広くなるような形状(一般的にはフィンと呼ばれる板や棒の生えた剣山状や蛇腹状)に成型されることが多い。

また、自然冷却だけでは冷却能力(熱の放散能力)が足りない場合、ファンなどをとりつけて強制的に空気の移動量を増やすことで同じ大きさでも冷却能力を増大させることが出来る。ファンがあるものに対して、ファンがないものをファンレスなどと呼ぶことがある。ファンがない方が騒音性、信頼性などにおいて有利なため、冷却能力に不足がなければファンを出来るだけつけないようにするのが一般的である。

ただし、ファンを使う前提のヒートシンクとファンを使わない前提のヒートシンクでは設計が異なるため、ファンを使う前提の物からファンを外したりすると、設計どおりの性能が出ない。ヒートシンクのフィンと空気は熱交換を行い空気へ排熱するが、風量が多すぎると熱交換を行うのに必要な時間フィンと接触しないので、放熱効率が下がる。風量が少なすぎると、空気の粘性は比較的大きいため、フィンにまとわりついた空気を新しい空気で引き剥がすだけの力が無いので、やはり効率が下がるので、適正なファンを使うことが重要である。そのような理由もあるので、ファンレス設計のヒートシンクのフィン間隔は比較的広くなっており、自然通風によりフィン周辺の空気が入れ替わるような設計になっているが、ファンを使うものでは、高密度のフィンがヒートシンクから生えている事が多い。





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