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デジタル回路において、フリップフロップなどの回路素子を用いてデータを保持する回路の事を一般にレジスタと呼ぶが、プロセッサの内部にはより機能的な意味でのレジスタが多数存在し、たいへん重要な役割をはたしている。

プロセッサ内部のレジスタは、計算結果を一時的に保持したり、RAMやROMなどのメインメモリを読み書きする際のアドレスを保持したり、プロセッサや周辺機器の動作状態を保持・変更したりする。プロセッサの動作とは、極端にいえば、プログラムコードに従ってメインメモリとレジスタの間でデータを移送することだと表現できる。

プロセッサ内部にはたいてい数個から数十個のレジスタがあり、これらの回路はバス回路や演算回路などと密接に結びついているため、高速に動作する。

プロセッサの処理能力について述べる際に、よく「○○ビットプロセッサ(あるいは○○ビットCPU、○○ビットDSPなど)」という表現が用いられるが、このビット数はプロセッサ内部の各レジスタの構成ビット数を指す。レジスタの種類によって、同じプロセッサの中に入っているレジスタでもビット長がまちまちであることがあるが、たいていの場合、演算結果を保持するアキュムレータのビット数がそのプロセッサの処理ビット数であると考える。

多くのプロセッサは、メインメモリとのデータのやり取りに用いるデータバスのビット数と、前述のアキュムレータのビット数とは同じであるが、いくつかのCPUはこれらのビット数が異なる。その場合、データバスのビット数を「外部ビット数」、アキュムレータのビット数を「内部ビット数」と表現する。例えば、モトローラ社のCPU MC68000はデータバスが16ビット、アキュムレータが32ビットだったので、「内部32ビット・外部16ビットCPU」と表現された。

プロセッサの内部にどのようなレジスタがあるかということは、そのプロセッサの構造(アーキテクチャ)を示す最も重要な点である。





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