The Japan Association for Transnational Studies

第2報告テーマ 


コンビニエンス・ストアにおけるフランチャイズ契約問題についての一考察
 ―主として優越的地位の濫用を中心として―

 報告者:山田 朋生氏(明海大学経済学部講師)
 司会者:辻井 清吾氏(駒澤大学仏教経済研究所研究員)

報告要旨

 近年、各業界においてフランチャイズ契約(フランチャイズ・システムを含む)を事業形態とする業界及び事業者が増加する一方、その契約の内容を巡る訴訟及び事件も年々増加する傾向にある。

それゆえ、市場における公正かつ自由な競争を促進させる為に公正取引委員会は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下、「独占禁止法」と略記)」を用いて、市場及び経済社会において事業活動をしている事業者に対して、当該事業活動行為が独占禁止法の禁止行為に規定されている。

(1)私的独占(2)不当な取引制限、(3)不公正な取引方法に違反していないかどうかを監視し、違反行為を発見した場合には、厳しく取り締まるとともに、その違反内容に応じて排除措置命令、課徴金納付命令等の措置を行っている。

 本報告は、主として優越的地位の濫用(上記「(3)不公正な取引方法」に該当)に焦点を絞り、コンビニエンス・ストア業界のフランチャイズ契約における独占禁止法上の法的な諸問題(法解釈及び法適用)について、その判例、政府の対応、学説を概観しながら、今後におけるフランチャイズ契約を巡る問題の在り方について考察するものである。
(山田朋生)


関連ページ:2012年度研究会第3回-12012年度研究会第3回-3

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