6-41様

「ふぅ…」

一息ついて、改めて机の上の物を見る。

そこには僅かに青みがかった液体が8割程入った瓶が有る。

ラベル等は何も付いていない、シンプルな物だ。
大きさは、500mlのペットボトル程度である。

そして、中に入っている液体…

説明によると、「生きたスライム」らしい。
スライムと言えば小学生の頃作って遊んだり、ゲームの敵キャラだったりする物を一番に考えるだろう。

しかしこれは違う。
なんでも、男性の精を食料として生きているらしい。

男性器をこれに挿入すればたちまち纏わり付き、至上の快楽を与えてくれるのだ。

簡単に言えば超高性能な掃除要らずのオナホールだ。

ちなみにこれらは全てこのスライムを売っていた人の説明である。

何故こんな怪しい物を買ったかと言うと、単純に安かった(たった300円)と言う事と、これを売っていたのが美しい女性だったからである。

これを買う時に、その女性が男性器だの、オナホだの言うので、俺はその時点でかなり興奮してしまっていた。

「ま、折角買ったんだし一回位試さないとな…」

俺はスライムの入った瓶を持ち、風呂場へと向かう。

汚れる可能性も有るが、面倒だったので服はそのままだ。

風呂場に入って早々に、俺は自らのモノを取り出す。
そして、既に痛い程勃起したそれを瓶の中へと挿入する。

「お、おぉっ…!?」
挿入した直後、中の液体がドロドロとうごめく。

「っく、うあっ!」
スライムはすぐに陰茎に絡み付き、まるで搾り取る様に刺激してくる。

「ああぁっ!もう、出、るっ!」
俺は、一分と持たずにスライムへと精液を吐き出していた。
普段自分でする時や、セックスでもここまで早く達した事は無かった。
それだけ、このスライムが与えてくる快感が異常なのだ。
「はぁっ…はぁっ…え…?」
絶頂の余韻から覚め、瓶の中を改めて見る。
「俺…確かに出したよな…?」
中に出したはずの精液が、一滴も残っていなかった。

「掃除要らず、ってのもマジだったのか…」これは、良い物を買ったものだ。
あの女性に感謝しなくては。

そんな事を考えていると、再びスライムが運動を再開した。
一度達しているにも関わらず、俺のモノは固く屹立したままだったのだ。

「ちょ、待っ…あぁっ!」
イったばかりのモノを攻められて、つい情けない声を出してしまう。

「くぅっ…気持ち、良い…」
スライムがぐじゅぐじゅと動く度に、まるで無数の舌に舐められている様な快感を覚える。

更に、回転する動きや締め付けも加わって、今まで感じた事の無い快感が与えられる。

「ぐうぅっ…」
2回目だと言うのに、俺は既に限界を迎えそうだった。
ビクビクと震える陰茎からそれを察知したのか、根元に近いスライムが動く。

「ぐ、あっ!何でっ…出せない…」
ぎゅう、と根元を締め付けられ、精液を出そうとしても押し止められてしまう。

「っひ、うぁぁあっ!」
更にその状態から、亀頭にのみ刺激を加えられる。

「うぐぅぅっ!く、あぁぁっ!」
出したい、出したい、出したいっ!
今すぐに射精してしまいたい。
そんな時、頭の中に声が響いた。

(ねぇ…?射精したい…?)
「え…?」
少し冷静になって周りを見渡すが、当然誰も居ない。
幻聴…?

(白くて濃い精液、ドピュドピュ、って吐き出したい…?)
いや、確かに聞こえる。
どこから聞こえるかは解らないが、射精させて貰えるなら何でも良かった。

「出し、たいっ!」
(じゃあ、瓶から出して…そうしたら、射精させてあげるわ…)

「わ、わかった」
ずるり、と陰茎を引き抜くと、それと共に瓶の中のスライムが外へと漏れる。

(ふふっ…ありがとう…お礼に、一杯イかせてあげるね…?)
「お、あぁぁっ!」
さっきまで根元を締め付けていたスライムが、今度はまた搾り取る様な動きに変わる。

(もう、出ちゃう?白いの一杯出ちゃう?)「うぁぁっ!もう、出るっ…!」
俺は再びスライムの中に射精した。
二回目だというのに、その量も濃さも一回目より上の様に見えた。

(ん…はぁっ…精液、沢山出たね…)
「はぁっ、はぁっ…ふぅ…」
連続で射精した俺は、倦怠感に包まれていた。
そこに、再び語りかけられる。

(あなたの精液、とっても美味しいわ…もっと、ちょうだい…?)
「えっ…?ちょっと、待…ぐぁぁっ!」
スライムは三度俺に刺激を与える。
連続で三回目となると、快感より苦痛が勝ってくる。

「やめ、止めてっ…」
(もっと…まだ足りないの…)
ぐじゅ…じゅるっ…じゅくじゅく…

「ぐうぅっ、あぁぁぁっ!」
苦痛と快楽の間で、俺は女性の説明を思い出した。

「もしスライムの動きを止めさせたかったら、水をたっぷりとかけて下さい」
そうだ、水だ。
俺は湯舟に貯まっていた水を股間のスライムにかける。

(っ!…冷たい…)
ばしゃばしゃとかけ続けていると、スライムはその動きを止めた。

「はぁっ…危なかった…」
動きを止めたスライムは床に落ちている。
それを片付ける気力は無く、今は布団で眠ってしまいたかった。
そう思って風呂場の入口に手をかけた。
その瞬間、背後に気配を感じて振り向く。

「なっ…!」
目の前には、水の壁の様な物がこちらに倒れて来ていた。
言葉を口にする間もなく、俺はそれに飲み込まれる。

「ぷはっ…何なんだ一体っ…」
頭だけは出せているが、体は全て水に浸かっていた。
そこで、気付いた。

「これ…まさか全部スライム…?」
(そうだよ…)
少し離れた所でじゅるじゅるとうごめいたスライムが、女性の体を形成していく。

「だ、誰だお前っ…何なんだよ一体っ!」
(もう知ってるでしょう…?私はスライム…人の精を食べて生きるスライム…)

「俺はこんな大量のスライム持ってなかったはず…」
(あなた、私に沢山水をかけたじゃない…)
「なっ…!?水をかけると動きが止まるんじゃ…」
(スライムに水をかけると、その水も全部スライムになるんだよ…)

「そんなっ…じゃあ、あの人が言ってたのは嘘…」
最早何が何だか解らなかった。

「だっ、誰かっ!助むぐぅっ!」
助けを呼ぶ口を、スライムに塞がれる。

(だめ…他の人なんて呼んじゃだめ…)
「むうぅっ!んんんっ!」
(そんなに怯えないで…大丈夫、気持ち良くなれるから…)
「んむぅっ!」
その言葉の直後、俺の着ていた衣服が溶かされていく。
それと同時に…

「むっ、うぅぅっ…うぐぅっ、んんっ!」
さっきまでは局部への攻めだけだったのが、今度は身体中を舐め回されている。

(ここ、固くなってる…気持ちいいの…?)「んぅぅっ…ふむぅっ!」
スライムが攻めてきているのは、乳首。
まるで蛞蝓が這うかの様にゆっくりと、執拗になぶられる。

(びくびくして…喘ぎ声まであげちゃって…女の子みたい…)
「ふっ…うぅぅんっ…」
(かわいい…ね、いっしょになろ…?)
「っぐ、はぁっ…い、一緒になる…?」
(そう…あなたと私…溶けあって…混ざりあって…一つになる…)
「それは…俺、死ぬって事なのか…?」
(あなたは私の中で生き続けるの…)
「嫌…だ…死にたくない…」
誰か…助けて…

(そんなに…嫌…?じゃあ…一つになりたくなる様に…してあげる…)

「うぅっ、あぁぁっ!」
会話中は止まっていた刺激が再開される。

「うぐぅっ…む、うぅっ!」
突如下半身に強烈な違和感を感じる。見ると、スライムが尿道に入り込んで来ていた。
通常なら痛みを感じるだろう。
しかし痛みは無く、むしろ…

「ひっ、うぁぁあっ!」
声を我慢する事が出来ない程の快感が俺を襲う。

(こっちにも…入れてあげる…)
「い、あぁっ…」
つぷ、と肛門へとスライムが侵入してくる。
排泄する場所に物が侵入してくるという違和感。
しかし、俺の脳は狂ってしまったかの様にその違和感を快感として享受していた。

(出そう…?出して良いよ…)
「ぐっ、あぅぁぁあっ!」
ずっ、と一気に尿道のスライムが引き抜かれ、同時に精液が尿道を駆け登る。
ドクン、ドクンとスライムの中に白濁液が放出される。
身体の中から何かが抜けていく様な感覚。それは気のせいでは無かった。

「あ…体が、縮んで…る?」
明らかに、自分の体が小さくなっている。
(気がついた…?この気持ちいいままあなたは私と…一つになるの…)

最早俺に恐怖心など残っていなかった。

これだけ気持ち良いのなら、このままで良いか…

まるでダムが決壊したかの様にビュルビュルと精液を漏らしながら、俺の意識は遠のいていった。



(ふふっ…ごちそうさま…)

残されたスライムは満足そうに呟くと、その活動を止める。

「お疲れ様。良い子ね」

いつ入ったのだろうか、そこには一人の女性が立っていた。

彼女はこのスライムを男に売った張本人だった。

「さぁ…帰りなさい。私の可愛い分身よ…」
彼女の言葉にスライムは反応し、彼女へと近付く。

直後スライムは彼女の中へ吸収されてしまった。

「んっ…美味しい。今回の人は当たりだったみたいね…」

そう呟いて彼女はその場を立ち去った。



数日後。

とある町の路上に怪しげな瓶を売っている女性が居た。

「そこのお兄さん…『生きたスライム』は要りませんか…?」


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