6-680様

夜も更けた公園のトイレの裏。

触手娘のリンは、ぶるぶると震えながら、
ゆっくりとブラウスを脱ぎ、スカートを外した。

白のフリルが突いた可愛らしいブラとショーツ、
それに黒のニーソックスにローファーだけの姿になる。

同級生の少年、ユウキの前で、リンは自らの裸身を晒そうとしている。
彼女は恥辱に頬を朱に染め、恥ずかしさのあまり目を伏せ、顔を背けた。

リンがユウキに痴態を晒すのは、これが初めてのことではない。
放課後の視聴覚室で触手娘の姿に戻り、
裸になってオナニーしているところをユウキに見られてから、
リンは彼の言いなりだ。

普段は人間に紛れて生活して、夫にすら自らの正体を知られてはならない触手娘が、
よりにもよって自分が好意を寄せるユウキに、その正体を見られてしまった。

ユウキにすがり、涙を流して「どうかこの事を秘密にして」と懇願するリンに、
ユウキは意外にもにこりと微笑んで了承した。

「これからずっと、言うことを訊いてくれるなら黙っていてあげる」
そういって彼は約束してくれた。

約束してくれたのだけど――。

ユウキの要求は、自分の前で触手娘の姿のままオナニーして、
彼の言うとおりに触手を動かして絶頂して欲しいという、
リンにはこれ以上なく恥ずかしく、残酷な要求だった。

それでも彼女は、秘密を守ってもらうためには、彼の言いなりになるしかなかった。
「裸になって、でもソックスと靴は脱がないで」
と微笑を浮かべて要求するユウキに、リンは涙目になりながらブラとショーツを脱ぐ。

その姿は、16歳の普通の少女のそれと全く変わらない。
ふっくらとゆたかに盛り上がった乳房にピンクの乳首、
薄い茂みの奥に隠された、若い花芽と小陰唇。
大事な部分を手で隠しながら、リンは唇をきゅっと噛み締めて泣き出すのを我慢している。

ユウキの視線ががリンの身体をゆっくりと堪能するように上から下へと嘗め回したあと、
リンに触手娘の姿に戻るよう要求する。
リンは震えながらコクリとうなづき、目を閉じて何事かを念じる。
彼女の背後から無数の触手が現れ、リンは触手娘としての本来の姿を、ユウキの前に晒した。

この後の事は、リンは言われなくても分かっていた。
彼の要求するオナニーの順番はいつも同じだからだ。

ユウキはまず、リン自らの触手を、よく発育した乳房に絡ませ、
ゆっくりと揉みあげさせる。
ふんわりとした乳房が触手の動きに合わせて、ふるふると揺れ、気持ちいい。
そのままリンに触手を乳房に巻きつかせて、
乳首に触手の先端を押し当て、ちゅうちゅうと吸わせる。
胸の先端が甘い快感に襲われ、リンの下半身がジンジンと疼き、
膣が濡れて小陰唇が湿り気を帯びる。
顔を真っ赤にして、リンは必死に快感に耐えながら、かすかなあえぎ声を漏らす。
でもまだ、女性器に触手を伸ばしてはいけない。
ユウキが命令していないからだ。

ひとしきり乳房をもてあそばせた後、
ユウキはリンに、足首から触手を絡ませて、徐々に上に這いずりあがるよう要求する。
自分の触手なのに、他人に命令されて触れる肌の感触はぞくりとするほど気持ちがいい。
リンの腰が自然にぴくんと跳ねる。
目元に涙を溜めながら、リンは羞恥に耐える。

やがて若くつやつやと張ったリンの太ももの内側を、
触手でそうっと撫でさするように要求される。

これが、これがユウキの手だったらいいのに――。

恥ずかしさでいっぱいのさなか、
リンは思わず、自室のベッドでユウキに抱かれる妄想をしてしまう。
肩を抱かれながらシーツに優しく寝かされて下着を脱がされ、
太ももの内側から小陰唇へと彼の手が伸びて、
指の腹ですうっと粘膜をなぞり上げられる感覚。

リンはうっと声を上げながら、未だ触ることを許されない
女性器の疼きに耐えかねて、腰を前後に振ってしまう。
大好きなユウキの前で、リンは自分が性欲に溺れる姿を見られている。

ああ、ああ。
きっとこの後は、尻の割れ目をさすらされた後、
肛門に触手を挿入させられるんだ。
さんざん快感によがらされた後、
膣とクリトリスの間の粘膜と小陰唇だけに触れることを許され、
ビンビンに勃起したクリトリスと、ひくひくと痙攣する膣口を置き去りにして
自慰を強要されるんだ。
そして、ユウキに向かって涙を流して、
「お願いだから、クリトリスと膣を、触手で触らせて」
とユウキに懇願させられるんだ――。

そうしたら、そうしたら。
きっともう自分は止められない。
ぐっしょりとぬれた膣口を触手でなぶって、
その濡れた触手で自分のクリトリスを責め上げるんだ。

捕り憑かれたようにクリトリスに触手を巻きつかせてきゅっと締め上げ、
別の触手でクリトリスを激しく吸引して、
激しい快感に叫び出したくなるのを、
右手の人差し指をぎゅっと噛んでこらえるんだ。

そして膣に自らの触手を挿入して激しく擦り上げ、
内壁のひだを快感でよがらせるんだ――。

リンはきっと、女性器の全てを自分の触手で同時に愛撫して、
大好きなユウキの前で狂ったようによがり声を上げて絶頂するだろう。

それは恥ずかしくて恥ずかしくて、
いつも泣き出してしまうほどの羞恥だった。
でもその後に、ユウキがそっとリンの肩にブラウスをかけてくれる瞬間が一番嬉しいのも、
また事実だった。

快感で涙に暮れる彼女の中に、被虐の心が成長していることを、
触手娘のリンは、まだ知らないのであった。

(了)



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