無題 Name としあき 19/01/09(水)23:34:41 No.11260226 del
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輝針大学―資料室。私は慣れないパソコンを弄りながらとある記事を見つけた。
ここでは様々なネットワークからジュラシックに関する記事だけを抜いて保存されている。
中にはまともな神経で書かれたと思えない怪文書とも思える物も多くあるが、私が見つけたのもその一つだ。
ジュラシックの因数分解。それはimoの語りから始められた、現実に起こったとは思えない話*である。
どことなく非現実的だが、どこか現実味があるような。面白い話である。
実際にそんな事が出来る設備もないし、するほどの知能も私は持ち合わせていないのだが。
「何見てるプス?」
後ろから声をかけてきたのは放し飼いにされている鈴瑚トプスだ。
正邪博士の方針の下、構内はジュラシックが好き放題に動き回っている。お陰で資料室もよく荒らされる。
「なるほど…ジュラシックの因数分解プスか…。面白そうだからやってみるプス」
やってみる?しかし、ここには話にあるようなスーパーコンピュータはない。
いるのはそれ程知能は高くない狼女の妖怪と普通に知能が高くない鈴瑚トプスのみだ。

無題 Name としあき 19/01/09(水)23:35:10 No.11260229 del
「今、ここにはトプしかジュラシックがいないからトプを因数分解してみるプス」
そう言うとトプスは両手を頭に当てて何やら考え込むような仕草を始めた。
鈴瑚トプスを因数分解…これに載ってる話の通りなら『鈴瑚』と『トプス』に分解されるはずである。
『鈴瑚』はジュラシックテイマーとして名高い鈴瑚女史の事だろう。
『トプス』は…そこまで考えが至ると鈴瑚トプスの体が突如、光輝き、煙を発した。
――まさか、因数分解が成功したのか?
光が収まり、ようやく目を開くと…そこには『鈴瑚』と『トプス』がいた。
『鈴瑚』は予想通り鈴瑚女史そっくりの外見の女性だ。状況が飲み込めないのかきょろきょろしている。
『トプス』は…『トプス』だった。
「トプ?あまり変わらないプスなぁ…」
最早『トプス』としか形容出来ないそれは…只の鈴瑚トプスだった。
恐らく『トプス』は本来存在しない物だったのがトプス=鈴瑚トプスになった事で鈴瑚トプスが出力されたのだろう。
これを整理すると、鈴瑚トプスを因数分解すると無から鈴瑚を生み出せる事になる。なんだこれ。

無題 Name としあき 19/01/09(水)23:35:43 No.11260233 del
「なっ、なんだここは!?こいつはなんだ!!」
鈴瑚女史そっくりの女性はトプスに指を向けて叫んだ。どうやら出力された鈴瑚はトプスを知らないらしい。
「トプはトプスプス。因数分解してる時に気付いたけど東方projectの『鈴瑚』。つまり貴女をモチーフにしたキャラプス」
「そんな訳が…そうかな…そうかも…」
この鈴瑚女史は置いておいて、この怪文書はそこそこ信憑性があるものらしい。
保存してレポートに纏めよう。パソコンに向き直ると後ろから声が響いた。
「何見てるプス?」
鈴瑚トプスの声だ。振り向くと鈴瑚トプスがいた。当たり前だ、こいつに聞かれたのだから。
私の視界には鈴瑚トプスが二匹…。二匹?鈴瑚女史がいない…。
「なるほど…ジュラシックの因数分解プスか…。面白そうだからやってみるプス」
「トプももう一回やってみるプス!」
なにこれ、バイバイン?

無題 Name としあき 19/01/09(水)23:36:17 No.11260241 del
正邪博士へ
どうやらジュラシックの因数分解は実在し、実用出来る物であると思われます。
鈴瑚トプスは因数分解すると鈴瑚(トプス)と(鈴瑚)トプスに分解され、
この二つが接触、交流を行う事を足し算として考えると、
鈴瑚(トプス)+(鈴瑚)トプス=2鈴瑚トプス
の式が成り立つ物だと推測されます。
何を言っているのか分からないと思われますが何が起こっているのか私にも理解出来ません。
どうかこのメールが届いたら資料室を埋める程増えたトプスをサグメ研究所にでも売り飛ばして下さい。
いまいずみ

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