75無題Nameとしあき 21/05/12(水)00:54:02No.14258541そうだねx6
トプスはまゆマジロから自立を告げられた日の晩、
あまりにもショックで、悪夢を見ていた。
「はにー! はにー!」
「まゆマジロー! まゆマジロー!」
竹林の中で、まゆマジロは顔だけ出して埋まっていた。
何故かなんてわからない。 トプスは一所懸命に
掘って掘って掘り出して、まゆマジロを地面から
取り上げると、また隣からまゆマジロの声が聞こえるのだ。
「はにー! はにー!」
自分が掘り出して抱きしめていたのは、ただの筍だった。
「まゆマジロー!」
トプスはまた、顔だけ出して地面に埋まっている
まゆマジロを素手で掘り起こす。 爪や口に土が
入ろうが、必死で掘り起こした。 そしてもう一度
まゆマジロを掘り出したはずなのに、それは筍なのだ。

76無題Nameとしあき 21/05/12(水)00:54:17No.14258544そうだねx6
「…まゆマジローっ!」
鈴瑚トプスはたまらずに慟哭した。
「はにー! はにー!」
「まゆマジローっ! まゆマジローっ!」
竹林の中で、トプスの叫び声ばかりが響く。
やがてまゆマジロの姿も見つけられなくなってしまった。
トプスは心が折れてしまい、膝をついた。 そして、
上空を見ると、巨大なアノマロえーりんがゆっくりと
降下してきていた。 地主だ、とトプスはすぐにわかった。
「……。」
叫ぶ気力も失せたトプスは、全長10mはあろうかという
巨大なアノマロえーりんに睨まれ、目から極太レーザーを
照射された途端、飛び起きた。 まだ薄暗い早朝だった。
しっかりと抱きしめたまゆマジロはまだ寝ていた。
「ああ、まゆマジロ、ここにいたんプスな…。」(終)

■ SEARCH

■ JURASSICS BIRTHDAY

■ SHELTER

■ OMAKE ver.2024

どなたでも編集できます