kagemiya@ふたば - ニコール・オブリー
「今、私を――『悪魔憑き』と呼びましたね……?」



基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】サモナー
【マスター】
【真名】ニコール・オブリ―
【異名・別名・表記揺れ】
【性別】女
【身長・体重】150cm・43kg
【肌色】白人 【髪色】鉛色がかった金髪 【瞳色】紫
【スリーサイズ】81/55/83
【外見・容姿】シスター服に見せかけた、バアル信仰の意匠が施された服をまとう少女
【地域】フランス
【年代】16世紀
【属性】混沌・悪
【天地人属性】人
【その他属性】人型・魔性
【ステータス】筋力:C+ 耐久:B 敏捷:B 魔力:A++ 幸運:D 宝具:EX

【クラス別スキル】

陣地作成(召):EX

サモナーのクラススキル。神霊や精霊、或いは悪魔など、様々な霊体を喚起する為に整えられた“場”を作り上げる。
Aランクでは、通常の魔術的陣地では“大神殿”にも相当する機能を有する“場”を形成することができる。
サモナーは、その存在自体が神を降ろす為の“場”として完成されている。
──否。神を堕とす・・・為の“場”として完成してしまっている・・・・・・
その身に神を降ろせるから規格外なのではない。如何なる神を降ろそうと貶めて・・・堕としてしまうから・・・・・・・・・規格外なのだ。

召喚術:A

サモナーのクラススキル。過去、あるいは未来から霊体を喚起する魔術。
悪魔憑き神降ろしの憑坐よりましである彼女は、“取り憑かれる”ことで霊体を現世に召喚する。
多数の悪魔霊的存在の連続召喚も可能であり、体の外側に召喚することもできる、優秀な能力を持つ。


【保有スキル】

触媒体質:A

霊的、魔的、神性的な存在を自身の体に召喚しやすい体質。
彼女は生前20以上の存在に憑依されている。
言うなればそういった存在を自身の肉体に“騎乗”させるスキル。
サモナーとしての性質も合わさり、より少ない魔力で求める存在を召喚できる。

無辜の怪物:EX

彼女本人ではなく、彼女が降ろす神にかかる風評。
姿や能力が変質してしまう。
その風評とはすなわち、文化への不理解が生む蔑視。
神を悪魔へと貶める、最大級の人による呪いである。

精神汚染(信仰の加護):A+++

悪魔に憑りつかれているため、精神が錯乱している。
他の精神干渉系魔術をシャットアウトする。  
ただし同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が成立しない。

……ではなく、一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
……高すぎると、精神に異常をきたす。

バアルの加護:×

悪魔に貶められているため、このスキルは失われている。

罪悪看破:A

対象を観察し、その罪を見抜き、暴き立てる能力。
嘘や秘密を看破することができる。
彼女本来のスキルである貧者の見識が、バアルの加護により強化され――
それが無辜の怪物により貶められたことで変質したスキル。

慟哭外装:A

彼女の無辜の怪物は、彼女本人ではなくその身に宿すバアルをこそ蝕んでいる。
故にその風評は彼女を覆う外殻・外装として具現化する。
戦闘時の彼女は自動的にこれを身に纏い、悪魔的魔法少女のような姿となってしまう。

【宝具】

夢幻召喚・気高き嵐の王インストール・バアル・ゼブル

ランク:EX→B- 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
自身の肉体に嵐と慈雨の王、バアルを召喚する。言うなれば一時的な疑似サーヴァント化。
神としてのバアル本来の性能には遠く及ばないものの、十分脅威。
ステータスが軒並み向上し、権能を極々希釈して行使することも可能となる。
ただし長時間の変化はニコール自身の霊基が耐えられなくなるため、自動的に解除される。


――なのだが、彼女本人の逸話、無辜の怪物、そして聖杯戦争によって召喚されるという汚染により、
彼女の身に召喚されるそれは悪魔――蝿の王ベルゼブブとなってしまう。
故に、より正確に表記するならば『夢幻召喚・蝕む蝿の王インストール・ベルゼビュート』となるのだが、
彼女は頑としてそちらの名で呼ぼうとしない。
よって本来の性能であるEXランクからB-まで落ちてしまっている。
令呪を消費すればこちらの名で真名解放させることは可能だが、その場合――

嵐の軍勢ワイルドハントサモナー

ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:23人
生前20超もの悪魔に憑りつかれた逸話と、彼女の体質の具現。
自分の肉体を触媒、魔法陣、扉として扱い、
地獄から様々な悪魔を召喚する宝具。

本来は彼女の降霊術とサモナーとしての性質により、ほかの英雄なども召喚できるのだが――
『悪魔に憑かれた女』の逸話、無辜の怪物が強力すぎるため、
何を召喚しても悪魔になってしまう。
逆説的に、悪魔になりえないものは召喚できない。

しかし、これにより召喚される存在を悪魔であると口にすることは、
彼女が最も嫌う“バアルを悪魔扱いする行為”に等しい。――少なくとも、本人はそう思っている。
故に、バアルに付き従う者――嵐の軍勢であると解釈し、この宝具もそのように呼んでいる。
こちらは体質であるため、どのような名で呼ぼうときちんと悪魔が召喚されるため、ランクに変化はないのだが、
“召喚者である彼女が悪魔扱いしないため、彼女の指示下においては悪魔としての能力を十全に発揮できない”という欠点が存在する。

正式名称は『悪魔の寵姫ニコール・オブリー』 。

【Weapon】

悪魔あくま



【解説】

16世紀、フランス北西部のランにて、このような事件が起こった。
子供のころ7年間を修道院で過ごした、信心深い少女、ニコール・オブリーがいた。
ある日祖父の墓参りの際、聖地巡礼をしてほしいという祖父の声を聴く。
彼女はそれを両親に頼んだが、ある日彼女の身に異変が起こる。
両親は聖地巡礼をしたと言っていたが、それが嘘であると看破した。

その後、教会にて、当初は守護天使を名乗っていたニコールが、正体をその体を乗っ取ったベルゼブブであると明かす。
悪魔祓いの最中も見物人の罪の秘密を暴き、懺悔の行列を作るなど、作業は難航したが、
聖餅を使うとニコールは動かなくなり、ベルゼブブは彼女の左腕に逃げ込んだ。

その後、ベルゼブブは22もの仲間を連れて復讐に舞い戻り、悪魔たちが代わる代わるニコールの体を乗っ取り、
様々な言語で話した。彼女の体が宙に浮く奇跡が起きた後も、悪魔祓いは続けられ、ついにベルゼブブは去った。
同年の9月に彼女は出産しているが、それはベルゼブブとの子であると推測された。

そのおよそ10年後、彼女は再び悪魔に憑りつかれ、視力を失ったが、教会は何もせず、誰も相手しなかったという。

この一連のベルゼブブ事件は、ランの奇跡として語り継がれているが――
これは教会側が残した記録であり、脚色がある。


彼女は敬虔な信者であったが、その信仰の対象は主ではなく、異教の神。
ウガリット神話における最高神、嵐の王バアルだったのだ。
キリスト教の時代にキリスト教の国に生まれながら、それにそぐわぬ才能と信仰を持ってしまった。
すなわちバアルを降ろす才能である。
修道院で過ごしていた時もその後も、キリスト教徒を装いながら、実際にはバアルを信仰していた。

嘘を見抜いたのも、罪を暴いたのも、バアルからの加護によるものであり。
悪魔に憑りつかれたとされていたそれも、彼女が自身の体にバアルを降ろしていたに他ならない。

しかしバアルはキリスト教の手によって悪魔に貶められ、彼女の行動も、悪魔に憑りつかれていたが故のものと歪められてしまった。生まれる時代が違えば、あるいは最高神の巫女となっていたのかもしれないが――
そのもしもは起こらず、悪魔憑きとして生涯を終わらせてしまったのだ。


他の適正クラスとして、キャスターやアヴェンジャーなどが存在する。

【人物・性格】

理知的で信心深く、温和な性格。
人の嘘を見抜くのが上手く、聖杯戦争においてはその気質を利用して立ち回ることができる。

……しかし、ある禁句を聞くと豹変する。
それはすなわち、彼女を悪魔扱いすること――すなわちバアルを悪魔扱いすることである。
怒りと憎悪を顕わにし、対象を敵と定めることだろう。


ニコール・オブリ―は『ベルゼブブに憑かれた女』という逸話を持つ。
故に、彼女に憑依するバアルは常にバアル・ゼブブになってしまう。
それこそが本人ではなく降ろす神を蝕んでしまう無辜の怪物であり――
この体質への罪悪感、引け目こそが、上記の怒りの原因の一端なのかもしれない。

イメージカラー:黒、鉛色
特技:降霊
好きなもの:バアル
嫌いなもの:自分を『悪魔憑き』と呼ぶ者、つまりバアルを悪魔扱いする者
天敵:キリスト教関係者、、ベルゼブブ
願い:我が王の神性を取り戻すこと

【一人称】私 【二人称】あなた 【三人称】

【因縁キャラ】

ベルゼブブ
天敵。
彼女にとってなれの果てであるベルゼブブそのものを前にした場合、最大限の罪悪感に襲われる。
ごめんなさいとうわごとのように繰り返し、無防備になる。
ニコールはバアル信者でありながらその性質上バアルを悪魔に貶める存在として登録されてしまっているが、
その体質も最初から悪魔であるベルゼブブが相手では何の意味も持たない。

ただし、このベルゼブブバアルならぬバアルを貶める悪魔だと認識した場合、理解できた場合、その時は、
この罪悪感は憎悪へと変わり、ベルゼブブに向けられる――

――ただし。ベルゼブブに憑かれた存在として登録されながらも、バアルを降ろしていると言い張る彼女が、
ベルゼブブという悪魔の存在を認めてしまったとき。彼女自身がどうなるかは未知数である。

「ああ、ああ! 申し訳ございませんバアル様……!
私があの時代に生まれていなければ! 私があの国に生まれていなければ! 私があの時代のあの国でバアル様を信仰していなければ!
――私が生まれていなければ! このようなことには……! 申し訳ございません、バアル様……私さえ……!」
「――バアル様ではない? 純粋なる悪魔、ベルゼブブ……? ならば。ならばあなたが。あなたがバアル様を貶める、
憎きキリスト教徒どもがこじつけた暴食の魔性か――!」
「許せない。許せない許せない。バアル様を貶めるキリスト教徒どもが許せない。バアル様を貶めるあなたが許せない。
……何より」
「バアル様とあなたを見分けられなかった私が許せない。――あなたが自分を『バアルではない』と言ったことに。
安心して、感謝をしている私自身を! 許せません……!」


アナト:バアルをベルゼブブにしてしまう体質から、引け目を感じている。
悪魔化しておらず、女神の側面のみであるという点に胸をなでおろす。
それはそれとして本人に合ったら限界化する。
バアル様の妹……尊い……。やっぱりバア×ナトですね。

アスタルテ:バアルをベルゼブブにしてしまう体質から、引け目を感じている。
こちらは悪魔としての風評被害を受けているため、より一層罪悪感を覚える。
アスタルテの風評にニコールは全く関係ないのだが、そういうことではないのだ。
しかしやはり本人に出会えば限界化する。
バアル様のもう一人の妹も尊いですわ……。ロリ巨乳女神とかもう最高です。
バア×スタも王道ですね……。

バアル:信仰する神。偉大なる王。我が王。
普段から降ろしているのだが、いざ本人を目の前にすると限界信者オタクと化す。
リアルバアル様とか尊すぎます。

自身の存在が彼を“ベルゼブブである”と定める一因となっているため、その罪悪感は相当なもの。
故にこそ、彼女は全力で信者であろうと努め、バアル様の素晴らしさを知らしめるべく邁進する。

ハンニバル・バルカ:バアルの加護をバアルの加護として得ている人物。
私ももしも彼と同じ時代に生まれられていたら――と、羨ましく思っている。

魔王少女アビス☆ヘルマン:同じそういう系統の魔法少女同士として交流がある。

サン・レイ
ああ、この方は! ええ、分かります、分かりますとも!
姿は違っていてもこのお方はバアル様の関係者! 無粋なことは申しませんが、
私の信仰心センサーが反応しておりますもの!

バーチャルYoutuber。そういうのもあるんですね……。
バーチャルユーチューバー。バアチャルヤーチューバー。……バアルやっちゃえば!? つまりそういうことですか!
神託は下りました。すなわち私がバーチャルYoutuberとなり、バアル様の悪評を雪ぐのです!

――などということを、動画視聴後考えたとか。
バアル、ひいてはウガリット神話の神性を信仰する彼女に、この光は割と効いたらしい。
実際になったのか、それとも一時のテンションだったのかは現在のところ不明であるが。

【コメント】

召喚能力使用の際、体に魔法陣のような模様が光る