◆牙王 
- ◆演 / 声：渡辺裕之
- 時の列車ばかりを狙う山賊の様な出で立ちの壮年の男。多数のイマジンを従え、時の列車を狙う強盗集団の首領。その存在はハナがその名を聞いて驚く程でイマジン達にも一目置かれている。豪胆で狡猾、物を手掴みで食べるなど、その立居振る舞いは野性的であり、戦闘スタイルも獣の様に荒々しいのが特徴。戦闘能力も極めて高く、ガオウへの変身時には電王の四フォームとゼロノスベガフォームの五人を同時に圧倒する程の力量を見せつけた。三大欲求の一つ『喰らう』事に特に貪欲で本人曰く『飽き飽きしている』という時間をも喰おうと画策。全ての時間を支配出来る神の列車を求め、デンライナーをハイジャックする。ガオウライナー入手後、手始めに鬱陶しい特異点である良太郎＝電王の消滅を企み、良太郎が生まれた1988年12月26日へとタイムスリップすると、その日の時間の消滅を企むが、良太郎の決死の活躍や侑斗の機転で異なる時間軸から連れてこられた良太郎が変身する三人の電王と侑斗自身＝仮面ライダーゼロノスの合計五人ライダーの活躍で手下を全て倒され、最後は基本時間軸の電王＝ソードフォームとの戦いに加勢した電王の三フォームとゼロノスをも圧倒し、勝利を確信するがただ一人起き上がったソードフォーム渾身の『俺の必殺技・特別編』を受けガオウライナーに撤退。そのままデンライナー、ゼロライナーとの巨大戦にもつれ込むがゴウカ、イスルギ、レッコウ、イカヅチ、ゼロライナーが連結して繰り出した攻撃によりガオウライナーは大破。最後はソードフォームとの一騎打ちに敗れ『時間に喰われるのは……俺の方か……』との言葉と共に砂と化して消滅する。演者の渡辺裕之の脳内設定では息子に先立たれて過去や思い出を消し去る為に凶行に走ったとされている。尚、カイとの関連は不明だが、彼と共に2007年の時間軸へとやって来たブラッドサッカーイマジンが彼の元へとやって来ている事から、少なくとも彼の力を利用して目障りな野上良太郎＝仮面ライダー電王を排除しようとしていた可能性が推測されるが詳細は不明。
◆二代目牙王
- ◆声：家中宏
- 初代牙王の落としたパスとベルトで変身を行う。出稼ぎをするモモタロス達の前に現れ、モモタロス達の記憶を奪っていく。初代牙王は人間であったが、彼が人間であったのかは不明。武器や装備は同じ筈なのに『牙王より強い』と言っていた。事件を追うデネブとゼロノス、駆けつけてきた良太郎、観客の呼び声により記憶を取り戻したモモタロス達がそれぞれパスでライダーに変身。ライダーとの戦闘でもそれなりの戦闘力を見せ健闘するが、クライマックスフォームとベガフォームによって倒された。声を演じる家中宏氏はテレビ本編内ではデスイマジンも演じている。
◆仮面ライダーガオウ
- ◆身長：198cm
- ◆体重：102kg
- ◆パンチ力：7t
- ◆キック力：6t
- ◆ジャンプ力：ひと跳び25m
- ◆走力：100mを6.2秒
- 牙王が自身のオーラをフリーエネルギーに変換して変身する仮面ライダー。名称やツールなどは電王と共通する部分が多く見受けられるが、フォームチェンジ機構は搭載されておらずプラットフォームに相当する形態も若干異なる。『俺、誕生!』劇場公開版では最初から『オーラアーマー』が装着されている様子が描かれていたが、ファイナルカット版では修正され、プラットフォームにオーラアーマーが装着される描写がなされている。基本カラーは銅でオーラアーマーには緑青の錆が浮いている。複眼部の『ゲイタースキャンアイ』電仮面や肩、胸部の『ゲイターブレスト』それにアーマーの各部を走るレール『ガオウレール』など、全身の至るところに施されている牙状の意匠が特徴。また電仮面はワニの顔を模した形状で複雑な変形プロセスを経て装着される。総合スペックは特別高い訳ではないが、牙王の備える元来の戦闘技術もあいまって、劇中では電王の基本四フォームとゼロノスベガフォームの五人を纏めて迎え撃ち、これを圧倒せしめた。技の名称は明かされていないが、左足に炎を纏ってのキックも作中では披露している。『仮面ライダーガオウ ガオウフォーム』となっているが、フォームチェンジ機構は搭載されていない（『プラットフォーム』はあるようだが）。電王ファイナルステージにおいては何者かがマスターパスを拾って変身した二代目が登場しており、声優は家中宏が担当している。スーツアクターは押川善文。押川氏には珍しい、銃を使わない仮面ライダーである。ファイナルカットでは仮面ライダーゼロノスとの戦闘BGMが『Double-Action GAOH form』に変わっている他に変身カットも微妙に変わっていたりする。
◆プラットフォーム
◆装備
- ◆マスターパス
- 仮面ライダーガオウへの変身などに用いる金色のパス。元はオーナーの物だったが、牙王に無理矢理奪われた。『神の路線』に入る為のキーアイテムでインフィニティ（無限）と書かれた特殊なチケットと組み合わせて使用される。神の路線は何万年も前の時代に行く事が出来る。しかし、何故牙王がインフィニティのチケットを何故持っていたのかは定かではない。牙王がパスを出すとガオウベルトが自動で出現し牙王の腰に巻かれパスを上に向かって投げるか、手放す事で自動でベルトにセタッチされ変身が完了する。必殺技のタイラントクラッシュを放つ時も同様である。おもちゃでウイングフォームとガオウベルトの二つがワンセットになったものが発売されたが、マスターパスは同梱されていなかった。その後マスターパスはライダーチケットとバインダーがセットになって発売された。このセットにはインフィニティのチケットも入っている。
- ◆ガオウベルト
- 仮面ライダーガオウのベルト型変身ツール。基本カラーは黒でフォームスイッチはガオウフォームのものが一つのみ。形状はガオウバックルを除けばウイングフォームのデンオウベルトと同様である。主な機能はデンオウベルト等と同様。牙王の変身の意思に応じて炎と共に腰に出現して、自動的に装着される。変身時の待機音はパイプオルガンの演奏の様な荘厳なもの。ガオウベルトの待機音のモチーフは恐らく踏切。ガオウフォームと流れるがウイングフォームのデンオウベルトと同様にフォームスイッチはない。しっかりDXとしてウイングフォームのベルトとセットで（正面のパーツ交換での再現）発売された。
- ◆ガオウガッシャー
- ガオウが携行する武器。ガオウメタル（オーラアーマーの一種）によって構成されている。そのパーツ構成や、変形合体の機構はデンガッシャーのそれに準じたものとなっているが、劇中で唯一使用されたソードモードはデンガッシャーのそれとは異なり剣先が黄色い鋸状のものとなっている。だがなぜか刃がギザギザしている方を自分の方に向けて振る。他の形態では使用されなかった。
- ◆ライダーチケット
- 過去に向かう際に必要となる特殊なチケット。劇中では『神の路線』入る『Infinity』と書かれたチケットを使用。牙王がどの様な経路で入手したかは不明で背景に∞（メビウスの輪）が描かれている。『EPISODE YELLOW』ではオーナーが同様のチケット（デンライナー専用で白を基調としたカラーリング）を持参しており良太郎をデンライナーの運用者としてこのチケットを託した。
- ◆ガオウストライカー
- ◆ベース車種：ホンダ・XR250
- ガオウライナーの運転席を兼ねるバイク型のコントローラー。フォルムやスペック・機能はマシンデンバードに準じており、フロント部には銅色の牙を模したパーツが追加されている。劇中でガオウライナーの操縦にのみ使用された。
- ◆ガオウライナー・キバ
- ◆全長：26m（キバ・展開時）
- ◆全長：25m（後続車両）
- ◆全幅：3.38m（キバ）
- ◆全幅：3.9m（後続車両）
- ◆全高：4.49m（キバ）
- ◆全高：3.65m（後続車両）
- 電車型のタイムマシンで先頭車両である『キバ』と後続の車両で編成される。劇中では一貫して『神の列車』と呼称されており、ガオウライナーという呼称はテレビシリーズにて本作品の時代の侑斗とキンタロスが憑く前の良太郎が一度呼称したのみである。どんな時代にも行く事が出来る特別な路線『神の路線』を走り、全ての時間を支配する事が可能な特別な列車でオーナーや侑斗によると古代の王により作られたが、あまりにも強大な力を持つ為に一度も走る事はなかったらしい。このガオウライナーを手に入れるのが牙王の最大の目的であり、デンライナーをジャックしたのもその一環であった。長らく戦国時代に封印されていたところを真田幸村の協力を得た牙王が発掘し、これを手中に収める。キバはガオウライナーの一号車を構成する戦闘車両。モチーフはワニで基本カラーは銅。マシンガオウストライカーの格納庫を兼ねており、ガオウライナー全体の制御車でもある。バトルモード時は巨大なワニの様な外見となり、その巨大な顎をもって物質や時間を喰い尽くし消滅させる他、ガオウヘッドからフリーエネルギーによる破壊光線を発射したり、上面に並ぶ鰭状の部分をミサイルとして飛ばす事も可能。過去の時間を『変える』のではなく『消す』という特性をもっている為、本来イマジンによる過去改変の影響を受けない筈の特異点にとっても、非常に危険な存在である。後続車両はキバの後方に七両が連結されている。武器は上部に装備されたミサイル。作中では車両内部の描写はなされていない。玩具では先頭車両のキバしか出ていない為、どうにも対決シーンが冴えない。その為、劇中内の再現の為にはもう一つデンライナーを買って後部車両にするしかない。ガオウライナーのギミックも口がパクパクするだけという微妙なものの為、殆ど付属のカード目当てみたいなものである。
◆必殺技
- ◆タイラントクラッシュ
- 仮面ライダーガオウがマスターパスをガオウベルトにセタッチする事で放つ必殺技。フルチャージによりオーラソードを強化し、本体から分離させて遠隔操作する形で、大きく円を描く様に周囲の敵を一掃する。分離した剣先はドリルの様に回転し、電王のエクストリームスラッシュを遥かに凌ぐ威力を発揮する。バトライド・ウォー創世のタイムサバイバルLv7の最後のステージ踏み沈める悪魔でこの技を食らうと体力を約九割削られる。また、体力が半分くらいしかないと間違いなく即死である。そもそもこのステージ全体でボスが六人出てくる。三人ずつで尚且つボスはコーカサス、ガオウ、武神鎧武でひと塊でアーク、リュウガ、ソーサラーでひと塊で出てくる鬼畜使用（仮面ライダーガオウと仮面ライダー武神鎧武の飛ぶ斬撃、コーカサスのハイパークロックアップ、巨体なアーク、ソーサラーの魔法、リュウガのドラグブラッカーによる火球攻撃）な上強い。ステージも一回目でシャドームーンと戦う場所と同じで狭い。
◆余談
- 渡辺裕之氏はガオウを演じるにあたって『ガオウは何で神の列車探してるの？』と疑問に思ったが、誰も教えてくれなかったので過去に五歳の子供を失って、子供がいた時間に行こうとするも上手くいかず、時間なんて消えてしまえと思い今に至ったと脳内設定作っていた事を舞台挨拶などで語っている。キャラ作りに熱心な俳優である。その濃いキャラクター性とスーツのカッコ良さで再登場を望む声も少なくはないがガオウのスーツは『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』に登場する『仮面ライダー幽汽』に改造流用されてしまった為、アトラクション用スーツでもない限り、恐らく実写で今後彼を見る事はもう無いだろう。
- 牙王を演じた渡辺裕之氏は当時五十一歳で歴代最年長仮面ライダーだった。仮面ライダーガオウのスーツは後に仮面ライダー電王劇場版第三作『さらば電王』に登場する仮面ライダー幽汽に改造された（仮面ライダーディエンドコンプリートフォームの召喚ライダーとなっていないのは、スーツが改造された為なのが理由の一つとする説が有力）。上記の理由で客演作品が全くないが、バトライド・ウォーシリーズには�彊聞濺仂譴径海韻討�り、仮面ライダーディエンドとの共演も叶っている。
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