機能集約・廃止が検討されている神奈川県立図書館・神奈川県立川崎図書館に関する情報をまとめます。

はかりや委員

それでは引き続きまして、私の方から、ただいまの緊急財政対策の見直しの方向性で、顕著な進展があったという女性センターの移転につきまして、先ほど自民党からも御質問がありましたが、もう少し細かな部分に目を向けながらお尋ねをしたいと思います。
現在の大きな施設が10分の1程度のスペースになるけれども、利便性の高い場所へ移るということで、今まで利用されていた方々にも御心配のないようにするということは、御説明の中、また質問に対する御答弁の中からもうかがい知ることができたわけですけれども、やはり注目を集めているのは、女性センターに所蔵されている10万冊ほどの貴重な図書をどう扱うのかという点にあると思います。
お話を伺うと、一部は県立図書館に移転をし、また一部は藤沢合同庁舎の新センターの方に置くと伺っておりますけれども、この10万冊の中身というのは大体どのようなものなのかお伺いしたいと思います。

人権男女共同参画課長

10万冊の中身でございますが、まず非常に有名なものといたしましては山川菊栄文庫、それから女性史や女性労働の関係の図書がございます。あと一般的な本でありましても、女性という切り口から所蔵しておりますので、例えば女性の作家の方が書いた本であるなど、基本的には全体が女性の専門図書であると我々としては考えております。

はかりや委員

それの仕分けをこれからしていかなくてはいけないんですけれども、今までの見直しの中で、この図書の扱いについて、県立図書館に移転することが望ましいというお考えもあれば、新センターの方に何とか一緒に移して使えるようにしてもらえないのかという両面の御意見があったと思うんです。それで、県立図書館の方へ移すという判断をしたのは、どういう観点からそのように判断をされたのでしょうか。

人権男女共同参画課長

委員のお話にありましたように、二つの考え方があると思います。一つは、女性史を研究されている方などは、その専門的な部分について非常に重要視しています。それから、一般的に講座等を利用される方については、講座等で利用する参考図書、それから相談等のときに自分の悩んでいる内容について直接答えをもらいたい、そういう図書を借りたいという部分の2通りの利用の仕方があるのかというふうに思っております。
基本的には、図書については、図書を保管する場所が一番重要ではないかと考えております。といいますのは、御存じのとおり、図書を所蔵するためにはその重さに耐え得るように床の補強をするとか、それから書架など専門的な設備が必要であります。その専門的な物がない状態で保管されると、図書が非常に悪い状態で保管される形になってしまいます。そういったことがございますので、基本的には図書を保管するのにふさわしい場所がないかというところからお話をさせていただきました。そのような場所を探しておりましたところ、県立図書館の方で引き受けるという話を頂いて、現在に至っている次第です。

はかりや委員

今のお話は、貴重な図書であるのできちんと保管できるところにしたいということでしたけれども、これは保管をするのが目的ではなくて、利用され続けることが大事だと思うんです。
受入側の県立図書館では、受け入れた図書10万冊のうち、どのぐらいかまだ分かりませんけれども、それをどのような形で県民の皆さんに提供していこうと考えているのか、その辺の調整はどのようになっていますか。

人権男女共同参画課長

女性センターの蔵書につきましては、基本的に県立図書館の方に全て一括して渡す形で考えております。藤沢合同庁舎の方はあくまでも利用者の方の利便性に資するための本だけかなと考えております。具体的にどのような図書について、どれくらい置くのか、そういったことにつきましては現在検討の最中ですので、まだこの場ではっきりしたことは申し上げられない状態でございます。

はかりや委員

検討の最中ということですけれども、貴重な図書をただ県立図書館の蔵書の中へ分散させてしまうのではなくて、やはり女性センターにあった貴重な図書だったということが分かるように、研究なさる方々や開架された本を使われる方々にもよく分かるような置き方をしないといけないと思うんです。現在でも図書館は蔵書が一杯という状況の中で、きちんとその辺りができるのかどうか、これから検討するとは思うんですけれども、その辺りの男女共同参画課としてのお考えはきちんと受け入れていただけそうですか。

人権男女共同参画課長

当然、県立図書館の方の状況にもよると思うんですが、私どもといたしましては、女性の専門図書についてばらばらな形で保存されるのではなく、固まりとして保管していただきたいということを希望しておりますし、そのように伝えているところでございます。

はかりや委員

今、固まりとしてきちんと保管をし、また活用していただけるようにしたいというお考えであるということは分かりました。この仕分けについても検討する機関をつくられるのだと思いますけれども、是非、利用者の方々が県立図書館に移って良かったなと思っていただけるように、きちんと移設をしていただきたいと思います。
それで、女性センターの図書の中で、一部県立図書館の図書とダブっているとか、それから実用図書だけれども、センターに置くにはちょっと難しいというような、どう判断していいのか分からないという図書も10万冊の中にはあるのではないかと思うんですが、そういうものはどうするんでしょうか。

人権男女共同参画課長

確かに、県立図書館が持っている本と、今、女性センターが持っている本自体が重複している部分もございます。それについては除籍するというのも一つの手です。ただ、藤沢合同庁舎に置く方に、除籍をせずに持っていくというのも一つの考え方であると思っております。それは今後の検討次第になると思いますが、市町村の図書館等との重なり等もあると思いますので、その辺は連携できるところは連携していきたいと思っております。

はかりや委員

今お話がありましたけれども、藤沢合同庁舎の近くには藤沢市の南市民図書館もすぐ目の前にあるんです。今、除籍というお話がありましたけれども、本当にぼろぼろでどうしようもないという書籍でないのであれば、本を買うのもなかなか予算がとれなくて困っている市町村もありますので、是非、地元の藤沢市とも調整していただいて、なるべくセンターの近くに置ける本はセンターの近くに実用書を置いていただくような方向で利便性を高めていただきたいなと思います。そして、研究者用の図書については県立図書館で保管し、また閲覧していただけるようにし、またなるべく実用的なものについては女性センターと近くの南市民図書館で今後の活用も視野に入れて御検討いただき、利用者の方々の利便性に応えていただきたいなと要望をしておきたいと思います。

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