機能集約・廃止が検討されている神奈川県立図書館・神奈川県立川崎図書館に関する情報をまとめます。

市川よし子議員(民主党・かながわクラブ(当時))の質疑

市川よし子議員

質問の第3は、県立川崎図書館についてです。
県立川崎図書館は、産業図書館という全国的にも稀有な特色を持つ公立図書館です。今回の緊急財政対策では、一部で県立図書館廃止へと大きく報道され、県民の皆様も大変ご心配をされておりましたが、今定例会で、企業活動の支援につながる機能に高度化・特化して川崎市内に存続をさせる方向性が示され、私自身は大変安堵いたしております。
私は一昨年9月の一般質問で、県立川崎図書館をニューヨーク公共図書館のような産業支援機能を付加したハイブリッド図書館として、国際戦略総合特別区域、京浜臨海部にて機能を存続できないか知事に伺いました。
結局、特区には図書館でなくKASTが進出することになりましたが、川崎市内には特区のほかにも機能移転を検討できるであろう施設が幾つか存在しております。例えば、県が関連する施設であれば、KASTを初め、高度先端企業の研究機関が多く集積している県出資の第三セクターかながわサイエンスパーク、あるいは、利便性を考えれば、川崎駅前に新しくオープンし、川崎商工会議所も新しい事務所を構えている川崎フロンティアビルなども移転先として考えられるのではないかと思います。
そこで、教育長に伺います。
川崎市内にその機能を存続させる方向性が示された県立川崎図書館について、その機能を生かしていくためには、どのような場所に存続させることを考えているのか、現時点でのご所見をお伺いいたします。
以上です。

教育長(藤井良一)

教育関係についてお答えいたします。
県立川崎図書館についてお尋ねがありました。
今回の見直しに当たって、川崎図書館は川崎市の再編整備計画により、平成29年度末までに移転する必要があることから、機能の純化・集約化という方向性をお示しした上で検討してまいりました。
このような方向性に対して、市町村や県民、企業の関係者などから、川崎図書館が果たしている役割や機能などについて多くの意見が寄せられています。
主なご意見としては、企業から寄贈される貴重な研究論文や技術情報などが数多く集積されており、企業の技術者の調査研究などに幅広く活用されていること、特許や企画に関する資料が大変充実していることから、企業の情報収集に必要とされていること、産業集積地にある図書館として、事業内容が異なるさまざまな企業などの情報交流の拠点になっていること、こうした他に類を見ない充実した専門資料の集積と企業の調査研究を支援するという特性や地域性を持った図書館がなくなると、企業活動に支障を来すなどのご意見をいただきました。
そこで、こうしたご意見やさまざまな視点から、産業技術や特許に関する情報の提供など、より企業活動の支援につながる機能に高度化・特化して川崎市内に残す方向で検討していくこととしたところです。
また、川崎市内の具体的な場所につきましては、今後、さまざまな角度から検討をしてまいります。
以上でございます。

市川よし子議員

私が初めて公立図書館で本を借りたのはこの川崎図書館でありました。また、絵日記の天気をつけてなくて調べなきゃいけなくて新聞を見に行ったのも、受験勉強のために勉強したのもこの県立川崎図書館でありました。そういった個人的な本当に思い入れが強い図書館でございましたので、今回の存続というこの方針決定は、私としてはうれしい限りです。
存続が決まったばかりで、場所や内容の議論もこれからになると思いますので、現時点では、今、二つぐらい提案させていただきましたが、できる限り多くの方々にご意見を聞いていただきたいということを、まず現時点では要望させていただき、また、我々もしっかりとこれからどういう形でどこに存続していったら一番いいのかということを議論してまいりたいと、これ、意見・要望を申し上げたいと思います。

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