機能集約・廃止が検討されている神奈川県立図書館・神奈川県立川崎図書館に関する情報をまとめます。

盒供別)委員

最初に、かながわ読書のススメについて何点か伺ってまいりたいと思います。
過日、このかながわ読書のススメ素案を御報告いただいたわけですが、これについて確認の意味を込めて伺ってまいりたいと思いますが、過日、2012年実施のOECD、経済協力開発機構の国際学習到達度調査、PISA調査の結果が公表されたわけですが、この中で、我が国としても、学力の回復ということが報じられておりまして、調査65箇国中、読解力について前回8位だったものが4位になるなど、トップレベルになるという報告がございました。正に、教育にかける予算、これが、OECD中でもどのようなところに位置しているかということが国会でも議論されておりますし、大変教育予算の充実というのは大切なことだなと常々思っております。
そうした中で、読解力が回復傾向にあるという報告があったんですが、そういうことも踏まえまして、子ども読書活動推進計画、本県で策定していこうとしているものは、非常に重要なことであるというふうに認識しております。
過日の本会議でも、知事から、県立図書館の建て替え、改修の方針が示されたわけでありますが、この子ども読書活動を進める上で、図書館が果たす役割は非常に大きいと思います。そういった視点で、何点か確認の意味を込めて伺ってまいりたいと思います。
まず、本県の子供たちの読書活動は、どのような状況なのか、全国と比較してどのような状況にあるのか、伺っていきたいと思います。

生涯学習課長

本県の子供読書活動の状況については、文部科学省が行っております平成25年度全国学力・学習状況調査の中に、平日一日の読書量が10分以上の児童・生徒の割合、この結果を見ますと、小学6年生、これの全国平均が62.9%に対しまして、本県は59.6%、中学3年生では、全国平均が51.4%に対して、本県は48.1%となっておりまして、いずれも全国平均に比べて低い状況にございます。
今、申し上げましたとおり、中学3年生は小学6年生よりも低い数字になっておりまして、こういうふうに学校段階が進むにつれて、読書量は減少していく、こういった傾向もうかがえます。この学校段階が進むにつれて、読書量が減少した傾向、これは全国も同じでございます。

盒供別)委員

本県の一日の読書量が全国平均よりも低いという御報告なんですが、なぜそのような状況にあるのか、本県の特殊性といいますか、そういう状況なのか、その辺をつぶさに把握してらっしゃるか、伺っておきたいと思います。

生涯学習課長

本県の子供読書活動については、全国に比べて低い理由でございますが、先ほど申し上げました文部科学省が行っております全国学力・学習状況調査におきまして、児童・生徒の学力の調査だけではなくて、学力との関連を分析するために、例えば児童・生徒の携帯電話の所有率等、児童・生徒の生活環境についての調査も行っております。
この平成25年度の調査結果の携帯電話の所持率ですが、本県の小学6年生、中学3年生の携帯電話の所有率は、小学6年生で、56.8%で全国2位、それから中学3年生では、85.0%で全国1位となっております。
あと、先ほど言いました文部科学省の調査とは別でございますが、読売新聞が、平成25年度に行ったやはり読書に関する全国調査がございまして、この中で、スマートフォンの使用が長ければ長いほど、読書時間が減るといったような結果も出ています。
このような状況から、携帯電話等、メール、インターネットの使用等によって、読書に費やす時間が少なくなっていたという傾向があるのかなとも考えております。

盒供別)委員

限られた生活時間の中で、読書に割く時間から、携帯、スマートフォン等にかける時間が増えてきている。したがって相対的に読書の時間が少なくなるということなのかなという気もしますが、もう一つ、そういう時間的なことと、やはり学びの環境、読書の環境づくりというのは大事だなと思いますが、本県の読書をしやすい環境づくりというんですか、読書を推進する環境づくり、そういった予算化が気になるところなんですが、本県のいわゆるそういう子供の読書環境改善に関する予算化についてはどういう推移を示しているか、お答えいただければと思います。

生涯学習課長

子供の読書の環境を整備する予算的なものということでございますが、例えば県立図書館における資料整備費等を考えると、平成24年度当初予算でございますが、紅葉ケ丘の県立図書館と川崎図書館を合わせて、平成24年度当初予算は5,098万円でございます。これを全国で比較しますと、数字自体は全国で21位の数字に当たります。

盒供別)委員

その全国21位ということが、やはり本県における位置としてどういうふうに評価しているのか、非常に気になるところです。やはりそういう予算をしっかりハード、ソフトにわたって確保していかなければいけないと思いますが、特に21位というのは、若干、本県の図書行政を推進する立場としては、不本意ではないかなと思うのですが、御見解をお聞かせください。

生涯学習課長

一般的に全国の中で図書資料費が21位というところでございますが、決して潤沢にあるという感じではございません。
ただ、県立図書館においては、KL−NET、市町村図書館等との図書の総合貸出を使っておりまして、そういう意味で、県立図書館と市町村の公立図書館が、連携して、一体として県内の図書環境の整備というのも充実させてきたところでありまして、このようなKL−NETの利用というのは年々増えてきていると思われます。そういった中で、県立図書館だけではなく、市町村図書館も含めた形で、連帯して県内の図書環境の整備ということで資料の活用に努めているところでございます。

盒供別)委員

今、蔵書数も年々着実に伸びてきているとは思いますが、そういう積み重ねてきた財産をしっかり子供たちに有効活用していただくという意味では、子供のみならず、KL−NETを活用したそういう検索のしやすさによって、先ほど来おっしゃっていますどちらかというと検索能力は、子供たちは、いろんなツールを使って、高まってきているでしょうから、自ら読書に対する欲求を追い求めていくという形、そういう環境整備とうまく併せ持って、読書環境の構築も狙えるかなと思うんです。ですから、KL−NETも、今、完璧とは思っていません。課題も多いと思います。それについて確認しておきたいと思いますが、KL−NETがあるから、予算も21位に甘んじていいというふうには、私どもは思っていませんで、ここも、やはり教育にかける予算をどう確保していくかということも腐心していただきたいですし、場合によっては、神奈川の教育を応援する民間企業、200社ありますよね。いつも大きなポスターを作って、この200社が神奈川の教育を支えてくださるという大きなポスターは作っているじゃないですか。そういったところの協力もいただききながら、図書整備に限りませんが、そういう民間の力添えも頂きながら、大きく推進していただければなというふうに思います。
そこで、今、出ましたKL−NETの課題ついては、どういうものがあるのか、どこをどう改善していこうとしているのか、併せて伺っておきたいと思います。

生涯学習課長

このたび緊急財政対策で、県立図書館あるいは市町村図書館、いろいろ意見交換会をやってきた中でございます。そういった中で、KL−NETにつきましては、財政的な部分、予算的な部分の要素はあるんですが、できれば拡充していきたいというような方向性で、県立図書館、市町村図書館の間でおおむねの意見の一致が見られたところでございます。
導入先を増やすとなると、それは、予算上の兼ね合いもございますし、その辺り、どういった工夫があるのか、そういったことも検討しながら、引き続きKL−NETの拡充については、県立図書館、市町村図書館も含めて、検討を進めていきたいと考えているところでございます。

盒供別)委員

どこにどういった蔵書があるかというのは、やはり共有化すればするほど、活用率は高まるはずですし、これは検討を急ぐべきだと思うんですね。県内の大学との連携も、まだ不十分なような気もいたしますし、これだけ知的財産が積まれている大学との連携を充実しない手はないわけでして、本県は、全国に比べて大学数も多いわけですから、そういった環境は、本当にこの県内で学ぶ子供たちの未来創造のためにも、有効活用していくべきだと思うんですが、そこは、強烈に県教委が主体となって巻き込んでいくようなアピールをすべきだと思うんですが、どういう御見解か伺っておきます。

生涯学習課長

先ほど申しましたKL−NETの充実という観点が、県立図書館と市町村図書館との間の拡充もありますが、現に幾つかの大学図書館もKL−NETネットに参加していただいております。もちろん、全ての大学ではございませんので、大学あるいはそれ以外にも図書を持つような専門機関にも、KL−NETに御参加いただいて、県内の相互の図書の貸し借りによって、県民の皆様の図書に対するニーズに応えていくようなことができないか、引き続き他の大学等の参画を呼び掛けていきたいと考えてございます。

盒供別)委員

そこで、今回、このかながわ読書のススメ第三次神奈川県子ども読書活動推進計画を策定していこうとしているわけですが、第一次、第二次と子ども読書活動推進計画を実施してまいりましたが、この第三次における目新しい取組が非常に大事だと思いますが、この点を再度確認させていただきます。

生涯学習課長

第三次計画におきまして、第二次計画の成果と課題を踏まえた上で、新しい取組を行っていく、このような方針で臨んでおります。例えば、第二次計画期間中には、市町村図書館の機能の充実、こういう取組として、市町村図書館からタイムリーな情報発信が行えるように、市町村図書館のホームページの開設を促進してまいりました。その結果、開設率がほぼ100%にまでなってきております。
そこで、この第三次計画では、新たに市町村図書館のホームページの中に子供向けのページを開設していただきまして、その中で、図書館で行います子供向けの行事ですとかサービスですとか、例えば子供向けのブックリストの紹介ですとか、そのような情報提供を行うように促していきたいと考えております。
また、学校段階が進むにつれまして、読書量が減少しているというお話を申し上げましたが、第三次計画においては、新たに高校生に対しまして、高校生自身が読んで楽しかった本を5分間程度紹介して、聞いている方に共感していただくというビブリオバトル、書籍大会、こういった取組が高まってきておりますので、その情報を提供しまして、積極的な参加促進を図りまして、生徒の読書への関心をより一層高めていきたい、このような取組も行いたいと考えております。

盒供別)委員

そういうホームページの開設率がほぼ100%ということで、市町村図書館も努力されているということが、今御報告あったわけですが、皆さんが図書館に足を運んでいければベターですが、ハンディキャップがあって、やはりなかなか思うように図書館に通えないということも考え合わせて、しっかりとこういった情報の共有化、そのためにはソフトインフラをしっかり構築していってほしいと、これは、ホームページを開設したからこれでいいというものではなくて、さらにそこから、図書を借りやすい、こういう環境づくりに腐心をしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。
併せて、この県内の市町村が、第三次計画の中で、図書館整理も、ハード面として、充実していくことも大事ではないかなと思いますが、ハードというとなかなか難しくなりますが、この第三次計画の中で、県は市町村図書館に対してどのように具体に働き掛けをしていくのか、そこをもう少し伺っておきたいと思います。

生涯学習課長

子供の読書活動で、市町村図書館は、子供の身近な図書館としまして、豊富な蔵書の中から読みたい本を自由に選択し、読書の親しみを知ることができる地域の読書活動の拠点として、重要な役割を担っていると考えております。
そこで、その第三次計画において、子供の読書活動の推進、市町村からも働き掛けていきたいと考えておりまして、例えば市町村図書館において、学校や地域と連携するなど、様々な取組が行われておりますので、県では、そういった子供読書の活動に関する先進的な取組事例、これを収集しまして、その事業を広く市町村図書館等に周知することによりまして、市町村図書館の取組支援、これを行っていきたいと考えております。
また、先ほども少しお話しさせていただきましたが、市町村図書館のホームページの中で、子供向けのホームページを作って、子供向けの行事等の紹介もしていただく、こういったことも積極的に働き掛けまして、子供の読書環境の質の整備、推進に努めてまいりたいと考えております。

盒供別)委員

やはり市町村図書館、先ほども申し上げましたが、障害のあるお子さんですとか、特別支援学校や特別支援学級などに対する図書の団体貸出やいろいろとそういったことをやっていらっしゃるということは承知しております。一層、障害がある子供や外国につながる子供たちを支援するためにも、市町村図書館に対する充実度を図るための支援を、県教委としても、しっかり市町村と連携をとりながら、働き掛けていってほしいというふうに要望しておきたいと思います。
そこで、県立、市町村図書館の役割は、今、伺ったわけですが、神奈川県全域で、子供読書活動を推進するために、やはり県立図書館がどのように関わっていくか、これが大事だと思いますが、最後に伺っておきます。

生涯学習課長

県立図書館は、広域的な図書館としまして、市町村図書館の支援する役割を担っておりまして、子供の読書活動の推進においても、やはり県立図書館の役割は大きいと考えております。
そこで、この第三次計画においても、県立図書館は、様々な役割を担って、市町村図書館を支援していきたいと考えておりまして、例えば県立図書館では、市町村で活動する読書ボランティアの方々や保護者、学校の先生などを対象にした、読書活動推進コースという研修を行っておりまして、その中で、新たに読み聞かせですとか絵本作りなどの手法、実践事例等の情報提供などを研修内容に積極的に取り入れることによりまして、読書活動のスキルを身に付けていただきまして、図書館等で活動していただく市町村における読書ボランティアや指導者の養成を図っていきたいと考えております
また、市町村図書館の職員を対象とした研修も行っておりまして、その中で、子供の読書活動の推進の必要性や児童サービスについての知識ですとか技術等について理解を深めていただいて、子供読書活動に習熟した人材、こういった形の方の育成も図ってまいりたいと考えております。

盒供別)委員

第一次、第二次と着実にこの読書活動推進計画は進めていきたいと思うのですが、課題もまだたくさん残っているなという認識をしておりまして、この平成19年ですか、県立の図書館のあり方検討委員会で、今後の県立図書館の在り方についてということで、報告書が出されておりますが、こういった平成19年のときも、やはり課題は幾つか指摘されているわけですね。これは、県立図書館の在り方についての課題ですが、今るる伺っていまして、第一次、第二次読書活動推進計画上も、課題は山積だと思っているところです。着実なこの推進計画の実施について、早くこの課題を克服していく、そのためにやはりしっかり取り組んでいただきたいと思うわけですが、過日の本会議でも、県立図書館の建て替え、改修の方針が示されたわけですが、これは、この平成19年3月のあり方検討会を十分踏まえた上での御決断なのかということが非常に気になるわけですが、それらについては、建て替え改修は、この蔵書をしっかり守っていく知的拠点としての維持ということは、これは県民にとって理解を得られるところだと思いますが、この建て替え、改修の方針、これは平成19年3月の県立の図書館のあり方検討会の考えを十分踏まえた結論ということでよろしいですか。

生涯学習課長

平成19年の報告ですが、県立の図書館のあり方検討委員会というのは、情報化社会の進展、施設の老朽化、狭あい化、それから厳しい財政状況での図書館運営などの状況を踏まえて、平成17年に有識者の方々によって御検討いただいたものでございます。
この報告書の中で、県立の図書館は、施設の老朽化等によって、現在の施設をこのまま何の対策も講じずに使用していくことは難しくなっていること、また蔵書の増大に伴い、書庫等が狭あい化していること等から、新たな施設の建設を含む施設整備の検討が、必要であるとの御意見を頂きました。そこで、教育委員会においては、全庁的にも調整を進めながら、施設の整備について検討を重ねてまいりました。
こうした中で、今回、新たに女性センターの蔵書や川崎図書館の蔵書のうち、KSPに移転するもの以外は、県立図書館に受け入れることにしたため、より多くの収蔵スペースを確保する必要が生じました。
また、施設整備に当たりましては、多くの県民の方々に利用していただける魅力あふれる図書館にするために、利用しやすい開館スペースですとか利用者同士が情報交換できる場づくり、あるいは企画展示スペースの確保、さらには効率的な運用ができるレイアウト、こういったことも必要になると考えております。こうした考えから、このたび建物の建て替え、改修を行うということとさせていただきたいと思います。
ただ、二つとも押さえながら整理していくことが重要でございますので、現在の建物のうち、建て替えるものは建て替える、活用できるものは改修しながら、こういった考えで県立図書館の整備を進めていきたいと考えております。

盒供別)委員

そういう方向性が出されたということで、これからその全庁的に残された課題、例えば蔵書をどちらかに一時保管しなければいけない要請もあるかもしれないとか、あそこの超高齢化社会に向かって、県立図書館への通いやすさをどう担保するかとか、ハード、ソフトにわたる課題はあるわけですが、そういう方針が示されて、緊急財政対策、今、行われているわけですが、それらをにらんで、十分、財政的な措置も見られるという方向性なのか、またスケジュールは、どのように具体的に進めていくのか、それを併せて確認いたしたい。

生涯学習課長

建て替え等に伴う財政的な負担でございますが、改修あるいは建て替えに幾らかかって、財源はどうするというところまで、具体に議論は進んでいるわけではございません。
ただ、図書館については、基本的に使用料はとれない形になっておりますので、いわゆる特定財源として大きな金額が、この改修、建て替え等に入ってくるということは、少し想定しにくいことがございます。
そういった中で、今後どのように整備していくか考えた上で、財政当局とも調整しながら、必要な予算額についての書き込みは進めていきたいと考えてございます。
それと、スケジュールについても、現在、詳細が定まっているわけではございませんが、一つの大きな節目としましては、平成30年度から、川崎図書館が建っている敷地については、川崎市があの周辺の再編整備計画を考えておりますので、それまでに川崎図書館を移転する必要がある。川崎図書館については、高度化、特化した上で、KSPに移転しますが、それは、全部が全部ということではありませんので、これについては、県立図書館に持っていくということになると、少なくとも平成29年度末までには、川崎図書館から受け入れる分の蔵書を入れるスペース、こういうのを整備していく必要があることは、間違いがないところでございます。

盒供別)委員

平成29年度までにしっかり整備していくということになりますと、この先ほど来伺ってきています第三次読書活動推進計画の正に推進期間と重なってくるわけですね。やはりそういった中で、どう建て替え、改修を進めながら、第三の計画を着実に進めていくということになってくるわけですが、県立図書館の持つ意義は大きいわけでして、そういったハード面にわたる整備も、限られたマンパワーでやっていかなければいけない。片やこの推進計画も県下市町村と連携をとりながらやっていかなければいけない、ハード、ソフトにわたる課題がある中で、克服に努めていかなければならない、大変緊張したといいますか、大変な第三次期間になるなと思うのですが、今のマンパワーでどうなんだろうと、本当にそういったことが着実にやっていけるのかどうか、非常に私は、この第一次、第二次でやっても、課題がまだまだ克服し切れていないということを申し上げましたが、ハード、ソフトにわたることを乗り越えていくには大変なことだな、どういうふうな進め方をしていくのか、今、庁内でどういう議論があるんですか。

生涯学習課長

第三次子ども読書活動推進計画の推進に当たりましては、実際にこの読書活動を普及していくためには、いわゆる我々の社会教育だけではなくて、学校教育ですとか、あるいは民間の団体ですとか、あるいは家庭への働き、いろんな形での取組が必要だと考えております。
第三次計画を推進するに当たりましては、この第三次計画の策定に当たって、庁内での関係課から成ります一種のワーキンググループ的なものを立ち上げております。この第三次計画が発表されました後は、このワーキンググループを活用する形で、毎年度の検証、進捗状況の把握というものを進めさせていただいて、学校教育、社会教育、各団体、県民局が、そういった関係部局とも連携しながら、幅広く取組を進めていって、第三次計画の達成といいますか、推進を進めていきたいと考えております。
それから、ハードの話でございます。県立図書館の建て替え、改修等のことも諮問させていただいたわけでございますが、県立図書館の子供読書あるいは一般図書、役割としましては、市町村図書館の支えみたいな図書館の中の図書館づくりのような位置付けがあります。先ほど申し上げた県市町村図書館の司書への研修ですとか、そういったものは、この建て替えの中でも、何らかの形でバックアップしてやっていかなければいけないことになっておりますが、あるいはKL−NET、このキーステーションでもありますので、その機能も、建て替え中も引き続き確保して、その辺りは、引き続き継続して、子供読書の活動にも資するようにしていきたいと考えております。

盒供別)委員

行政だけで新たな図書環境の構築というのは、限界があるかなと、やはりいろんな諸機関、諸団体と連携していきながら、新時代にふさわしい図書館づくりをハード、ソフトにわたってしていくべきと思います。
平成22年ですが、いわゆる電子書籍元年と言われていて、いわゆる電子化が促進されている環境なども考えますと、KL−NETのシステム拡張ももちろんですが、そういう環境になってきて、障害がある子供たち、また外国につながる子供たち、いろいろな環境にある児童・生徒の学習環境を充実していくためにも、そういう先進的な取組も、本県はしていくべきではないかなと思います。今回の第三次推進計画で、子供の特徴に関わる環境が大きく改善したと言えるようなものにしていくべきだと思うのですが、そういう諸団体及び諸機関との連携、一層の構築、そういうのをどういうふうに努めていくのか。努めていきますという、そういう意気込みは分かりますが、具体的にどういうふうに本県において進めていこうとされているのか、そのビジョン、方向性を確認しておきたいと思います。

生涯学習課長

子供の読書活動、読書習慣につきましては、子供の成長段階や、家庭、地域、学校といったそれぞれの分野を通して形成されるものでございまして、子供の読書活動に関係する機関、団体に連携して取組を進めることが重要だと考えております。
第三次計画では、例えば子供の読書活動の必要性について理解を図るため、学校や家庭、地域で活躍されているPTA団体等、社会教育関係団体がございますので、団体が開催する会議、研修会、大会とか、そういったところにおきまして、子供読書に関する先進的な取組事例、こういったものを紹介して、PTAの方々が読書活動を推進するときに資するようにしたいと考えております。
また、家庭における読書活動の重要性について周知を図っていきますが、その際、書店組合等の関係機関と連携しまして、例えばその機関が発行する情報誌ですとかチラシの中あるいは新聞紙上において、子供の読書活動の意義ですとか、あるいは家庭での親子の触れ合いを通じた読書活動の推進、こういったものの掲載もお願いしていきたいと、このように考えておりまして、こうした連携を図りながら、第三次計画の一層の推進に向けて連携強化を図っていきたいと考えております。

盒供別)委員

是非そういうことをしっかり念頭に置きながら取り組んでいただきたいと思います。
家庭教育の向上に、いわゆる図書館サービスがしっかり貢献していくということも、法改正の中で、明確にこれまで位置付けられたというふうに認識しておりますが、家庭教育に資するための図書館サービスとさらさらっと言っちゃうと、そのとおりなんですが、家庭で、いかに読書が大事かということを再認識してもらうというのは、言うはやすく、行うはなかなか難しいことかなというふうに、私も自制を込めて言っているんですが、しっかり家庭教育に資するということも、保護者の方々と連携をとりながらやっていただきたいと思います。
やはり最大の環境は教員だと思うんです。教員の方が、いかに読書が重要かということをやっぱり言っていただくというのは、非常にインパクトがあると思うんですね。私も、学生時代を思いますと、一人の先生から、この本は、読んだ方がいいよと言われたその一言というのが、私にとって、心に残った恩師からの言葉でした。そういうことをおっしゃっていただくことが最大の読書教育の環境かなと思うんですが、そんなことは当たり前ですよと、常に神奈川県下の教員は、皆さん、そう言っていますよということでしたら、私のき憂にすぎないんですが、そういう教師が教育の最大環境ということを考えると、そういうことを一つ教育委員会としては、皆さん、そういう言葉を児童・生徒の前でおっしゃっていますかぐらいのことは、きちんと報告いただくというのは何ですから、そういう体験がありますと非常に良いかなと思うんですが、要するにそういう一言、この本は、読んだ方が良いということを実際に言っておられるかどうか、そういうことが非常に気になるところでございます。そういうことに努めていただきたいと、それがやはり一番大事なことかなというふうに思うんですね。推進計画を完璧に仕上げていただいて、推進していただくことを大変願っているわけですが、是非そういう少ない予算の中で、21位という大変厳しい予算環境ですが、少ないところをどうカバーしていくのか、神奈川県の教育力の一層の推進に期待をして、質問をこれで終わります。

原委員

私は、自民党を代表して、本議会に付託された補正予算案及び条例、併せまして当委員会で取り上げてまいりました諸課題について、意見を申し上げます。

次に、図書館の在り方についてです。
県立図書館がある横浜市の紅葉ケ丘地区は、県立音楽堂や青少年センターといった文化施設の集積地であり、今まで県立図書館が担ってきた県立図書館の機能を維持しつつ、その立地を生かして、今後の図書館の整備に向けた取組を着実に進めていただき、知の拠点であり、利用者が自由に議論できる神奈川らしい図書館づくりに取り組まれるよう要望します。

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