機能集約・廃止が検討されている神奈川県立図書館・神奈川県立川崎図書館に関する情報をまとめます。

三橋政雄議員(自民党)の質疑

三橋政雄議員

質問の第5は、川崎図書館の移転についてであります。
昨年12月、我が会派の代表質問において、知事から川崎図書館についてはケイエスピーが適地であり、移転先として考えていること、また、企業活動の支援につながる研究報告書、専門誌などに特化して移転する旨の答弁がありました。
川崎図書館は、ビジネス支援型図書館として草分け的な存在となっています。全国には、川崎図書館のような特色ある図書館が多くあります。例えば京都市にある京都国際マンガミュージアムは、市と京都精華大学の共同事業で漫画の収集、展示と漫画文化に関する研究を行っています。図書館的機能と博物館的機能をあわせ持った新しい文化施設として注目を集め、社会を映す鏡とも言える漫画を楽もうと、地域のみならず外からの観光客を集める場所としても大変賑わっております。
川崎図書館は移転に際し、これまで蓄積してきたビジネス支援機能にさらに磨きをかけ、利用者を引きつける魅力ある図書館に生まれ変わってほしいと願っております。
ケイエスピーはバイオやIT企業の先端技術産業が集積しているほか、県の科学技術拠点であるKASTもあることから、関係機関との連携により、知識や情報を生み出すことのできる、さらに特色のある図書館となる可能性があると考えています。人と人をつなぎ、地域の中で新たな役割を担うことが期待されています。
また、川崎図書館の特色ある資料を見られるようにするためにも、川崎図書館のケイエスピーへの移転に際しては、可能な限り開架スペースを確保すべきであると考えております。
そこで、教育長に伺います。
現在、ケイエスピーに移転する川崎図書館はどのような図書館になると考えているのか、また、今後どのような考えのもとに、新しい川崎図書館に移転する図書、資料を検討していくのか伺います。

藤井良一教育長

教育関係についてお答えいたします。
川崎図書館の移転についてお尋ねがありました。
川崎図書館は、最新の技術情報や研究成果が掲載された資料を所蔵しています。その資料は、企業の方々が最新の技術の動向や研究に役立つ情報を調べるために活用されています。また、川崎図書館が持っている特許情報は、新たな特許の取得や既存の特許の活用を考えている企業の方々に利用されています。このように、川崎図書館には企業活動を支援する図書館という大きな特徴があります。
そこで、川崎図書館がケイエスピーに移転した後は、企業活動の支援につながる研究報告書、専門誌などに特化した図書館にしたいと考えています。
一方、ケイエスピーにはバイオやITなどの先端企業が集積しており、ケイエスピーは研究開発型企業の操業や成長を支援しています。さらに、ケイエスピーには県の科学技術の拠点であるKASTも入居しており、企業の特許を活用した製品開発を支援しています。こうしたことから、移転後はケイエスピーやKASTとも連携し、産業の活性化に寄与できる図書館にしたいと考えています。
また、移転する図書、資料は、必要な開架スペースを確保した上で、企業活動に支援に特化するという視点で選定してまいります。
以上でございます。

三橋政雄議員

それでは、要望をさせていただきたいと思います。
まず、川崎図書館についてであります。
先ほど質問の中でも触れましたが、全国には漫画文化に関する研究を行っている図書館、図書館機能と博物館的機能をあわせ持った形で持っている、そういうような図書館はほかにもたくさんあります。その中で、教育長のほうからもご答弁がありましたが、川崎図書館は神奈川らしい、しっかりと企業を支援するような特色ある図書館とするように、これからも取り組みをしていきたいというご答弁をいただきました。
図書というものは実際に手に触れ、ページをめくることによって、その中に書いてある情報がより具体的にわかるということもあります。そういうような情報の原点を大事にして、文化の継承、文化振興という側面も忘れないようにして、ぜひ川崎図書館においては開架スペースを確保しながら移転を考えていただきたいと思っております。

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