「癖」(旧名：くせ)は1CPを獲得して5つまで得られる不利な特徴の一種。
「特典」の不利な特徴版にあたる。
「癖」は「特典」と違い、最大5つまでしか持つことが出来ない。癖も特典と同じように増強や限定によって修正することはできないかできるかは、『ガープス・ベーシック【第4版】キャラクター』には特に記述がない。「癖」の中には不利な特徴にあたらないものもある。

[[精神的な癖>癖#MENTAL_QUIRKS]]

　精神的な癖は個人のささいな性質です。これはGMとの間の契約です。「私はキャラクターをこのように演技します。その代りにCPを余分にください」というものです。あなたはこれを演技しなければなりません。例えば「高い場所が嫌い」という「癖」を持っているキャラクターは高い所に登っても「高所恐怖症」のキャラクターのように自制判定を行なう必要はありません。しかし、楽しげに崖や木を登っていくようでは、役割をうまく演じているとは言えません。経験点を減らされても仕方がないでしょう。これによって失われるボーナスCPは、癖を持ったことによって得られるCPよりも多くなるでしょう。ですから、演技できないような「癖」を選ぶべきではありません。
　しかし、これはGMが精神的な癖に対して柔軟であることを否定するわけではありません。ゲームの結果、性格が変わってしまうような何らかの特別な出来事があれば、プレイヤーは癖を変更してもかまいません。またGMはプレイヤーに対して5つの「癖スロット」を準備して、はじめの数セッションの後にそれを書き入れることを認めてもかまいません。もっとも興味深い癖は、しばしばロールプレイの結果として得られます！
　精神的な癖として認められるためには、次の2つの基準の内どちらかに該当しなければなりません。

　時間はかかりませんし、極度に不便なものでもありません。しかしゲームの間にときおりやらないと気が済まないものです。これはまた、まったくの受け身なものでもだめです。

　ゲーム上の効果はGMと相談してください。一般的不利な特徴なら、ほぼどれも癖のレベルでとることができます。どういう場合に適用されるかは、本来の不利な特徴と同じようにしますが、ペナルティはずっと穏やかです。

　「黒服を着る」は癖ではありません――まったくの受け身であり、不利な効果も明確にないからです。「古典的な死霊使いのような服を着る」は、非常に信心深い人達からは反応に-1、と設定すれば癖になります。

[[肉体的な癖>癖#PHYSICAL_QUIRKS]]

　肉体的な癖は行動の制限が軽度であったり、ほとんどない肉体的不利な特徴です。ロールプレイする必要はありませんが、プレイ中に小さなペナルティを受ける対象を特定しておかなければなりません。
　精神的な癖とは異なり、肉体的な癖が変わることは普通ありません――「片目」が「片腕」になることはほとんどの局面でありえません。また肉体的な癖は開始時に設定しなければなりません――「癖スロット」に後から書きこむことはできません。

　この一覧は、『ベーシックセット』の不利な特徴一覧のうち、「癖」のみを集めた一覧です。
癖の獲得CPはすべて-1CPです。
表の「精神／肉体」の列は、「肉体」であれば肉体的不利な特徴、「精神」であれば精神的不利な特徴であることを示し、「精神／肉体」と表記されていれば精神的不利な特徴であると同時に肉体的不利な特徴であることを示しています。
表の「特殊」の列は、「特殊」が特殊的不利な特徴、無記名「-」が一般的不利な特徴であることを示しています。原書名および原書ページとは『GURPS Basic Set: Characters』での原書での呼び名を示しています。

特徴名	精神/肉体	特殊	ページ	原書名	備考
お節介	精神	-	p.158	Nosy	「好奇心」の弱い形。
思いやり豊か	精神	-	p.158	Responsive	「慈悲深い」の弱いケース。『R&R SP2』では「創造力豊か」という誤訳がある。
嫌い	精神	-	p.158	Dislikes	「恐怖症」に例示されているような対象を、単に嫌うに対象した不利な特徴。
心が広い	精神	-	p.158	Broad-Minded	「異種族愛好」の弱い形。
腰が低い	精神	-	p.158	Humble	「私心がない」の弱い形。
孤独好き	精神	-	p.158	Uncongenial	「人嫌い」の弱い形。『R&R SP2』では「孤高」と訳されている。
凝り性	精神	-	p.158	Attentive	『R&R SP2』では「注意深い」と訳されている。
才能がない	精神	-	p.158	Incompetence
習慣や表現	精神	-	p.158	Habits or Expressions	『R&R SP2』では「習慣」と訳されている。
執念	精神	-	p.158	Obsessions	合理的で特殊でない「執念」を癖のレベルでとることができる。
知らぬふり	精神	-	p.158	Staid	「無関心」の非常に弱い形。『R&R SP2』では「落ち着き」と訳されている。
好き	精神	-	p.158-159	Likes	『R&R SP2』では「好み」と訳されている。
誓い	精神	-	p.159	Vow	癖レベルのささいな「誓い」
注意散漫	精神	-	p.159	Distractible	癖のレベルの「移り気」
つきあいがよい	精神	-	p.159	Congenial	「人なつっこい」よりも穏やかな段階。『R&R SP2』では「愛想」と訳されている。
トレードマーク	精神	-	p.159	Trademark	癖のレベルの「トレードマーク」。
やや排他的	精神	-	p.159	Chauvinistic	「狭量」の弱い形。旧名は「仲間意識が強い」。『R&R SP2』では「同族外差別」と訳されている。
発想マニア	精神	-	p.159	Imaginative	『R&R SP2』では「発想力」と訳されている。
人が変わる	精神	-	p.159	Personality Change	「多重人格」の弱いレベル。『R&R SP2』では「豹変」と訳されている。
誇り高い	精神	-	p.159	Proud	「尊大」の癖のレベル。
保守的	精神	-	p.159	Dull	「創造力がない」わけではない。
名誉重視	精神	-	p.159	Code of Honor	癖のレベルの「名誉重視」
妄想	精神	-	p.160	Delusions	ささいな「妄想」。
夢見がち	精神	-	p.160	Dreamer	『R&R SP2』では「空想家」と訳されている。
用心深い	精神	-	p.160	Careful	「臆病」の癖のレベル。
弱い中毒(精神)	精神	-	p.160	Minor Addiction	「中毒」のルールで0CPになる精神依存型のドラッグによる中毒。
アルコールに弱い	肉体	-	p.160	Alcohol Intolerance
胃腸が弱い	肉体	-	p.160	Nervous Stomach
加速に弱い	肉体	-	p.160	Acceleration Weakness
ガニマタ	肉体	-	p.160	Bowlegged	『R&R SP2』では「O脚」と訳されている。説明内容としては、蟹股が相応しい。O脚は膝頭が内側に向くので、蟹股とは逆方向に脚が向く症状。
去勢	肉体	-	p.160	Neutered	「去勢/無性」を参照。単純な生殖不能とは異なる。GURPS第3版では「性的不能」という不利な特徴だった。
去勢/無性	肉体	一般/特殊	p.160	Neutered or Sexless	単純な生殖不能とは異なる。説明に「去勢」「無性」を含む。GURPS第3版では「性的不能」という不利な特徴だった。
ささいな障害	肉体	-	p.160	Minor Handicaps	「歩行障害」の弱いレベル「膝が弱い」などのささいな障害。
二日酔いがひどい	肉体	-	p.160	Horrible Hangovers	『R&R SP2』では「はらぺこ」と誤訳されている。
水に浮かない	肉体	-	p.160	Cannot Float
無性	肉体	特殊	p.160	Sexless	「去勢/無性」を参照。単純な生殖不能とは異なる。GURPS第3版では「性的不能」という不利な特徴だった。
目立つ外見	肉体	-	p.160	Distinctive Features
弱い中毒(肉体)	肉体	-	p.160	Minor Addiction	「中毒」のルールで0CPになる肉体依存型のドラッグによる中毒。

• -1CP
• 癖（旧名：くせ）
  • 第3版の「癖リスト」