GURPSよろず - 物体へのダメージ
有志による情報提供。(機械的処理のため、誤字脱字を含む可能性大)
 『ベーシックセット』第17章「科学技術とアーティファクト」p.457/137「物体へのダメージ」より。

目次


物体へのダメージ(DAMAGE TO OBJECTS) B457P/137P

 これらのルールでは、作られた非生物の物体――機械共通性質を持つキャラクターを含む一を“人工物”と呼びます。人工物への攻撃は生物に対する攻撃(「ダメージと負傷」356ページ参照)と同じように扱いますが、次の例外があります。
命中判定:
 命中判定は、その物体のサイズ修正を加えて通常通り行ないます。物体のサイズ修正がなければ、「サイズ・速度/距離表」から考えてください。無生物の物体は静止していて、反撃してこない場合が多いので、「全力攻撃」の格好の標的になります。人工物は、知的な制御が行なわれていないかぎり(ロボット、手持ちの武器、運転者の乗った車両など)、防御判定を行ないません。
防護点(DR):
 人工物には、本質的な“頑丈さ”を表す防護点があります。木製やプラスチック製の道具、装置、家具などの防護点は2点が普通です。銃や斧など、小型の金属物や金属と木の複合物の防護点は4点が一般的です。硬い金属の白兵武器防護点は6点です。人工物には装甲が施されている場合もあります。たとえば、6ミリ厚の軟鉄の防護点は14点です。
 ほとんどの人工物は、あるレベルで「負傷耐性」特徴を持っています。複雑な機械は「無生物」です。家具や武器などの硬い物体は「均一」、ネットやマットレスのような物体は「集合体」です。「無生物・均一・集合体へのダメージ」を参照してください。
生命力(HT):
 この値は、物体に力を加えたり、不適当な使い方をしたときに壊れてしまう可能性を表します。修理の行き届いた多くの機械や人工物は生命力10です。剣、テーブル、盾などの硬い「均一」な物体の生命力は12です。安価なもの、扱いの難しいもの、あるいは整備の行き届いていないものは、生命力が-1~-3されてしまいます。出来のよい、あるいは頑丈なものなら生命力が+1~+2されます。「機械共通性質」を持つキャラクターは、キャラクター自身の生命力を用います。
 ヒットポイントとは、品物が壊れてしまったり、機能を失ってしまう前に受けることのできるダメージの量です。HPの値が与えられていない武器や装備については、「物のHP」を参照し、重量と構造からヒットポイントを求めてください。


コラム:詳細なヒットポイントの計算(Detailed HP Calculation)

[[詳細なヒットポイントの計算>物体へのダメージ#Detailed_HP_Calculation]]
 計算計算機や表計算ソフトを使えるなら、「物のHP」を使う代わりに、自分でヒットポイントを計算したくなるかもしれません。
複雑な無生物の品物のHPは“ 4×[(2×重量キロ)の三乗根] ”、硬く均一の品物なら“ 8×[(2×重量キロ)の三乗根] ”になります(端数切り上げ)。
GMは極端に脆い品物や頑丈な品物については、これらの値を変更してもかまいません。

エラッタ修正:ヤード・ポンド法の弊害



損傷の効果(EFFECTS OF INJURY) B457P/137P

[[損傷の効果>物体へのダメージ#EFFECTS_OF_INJURY]]
 人工物の損傷の効果は、生き物の負傷の場合とほぼ同じですが(「負傷」参照)、いくつか特殊なルールが加わります。
HPの残りが1/3未満: Less than 1/3 HP left
 ここまで手ひどくダメージを与えられた人工物は、GMの判断で、その機能が半減(ないしは、かなりの減少)してしまいます。
エラッタ修正:【誤】HPが残り1/3以下 【正】HPが残り1/3未満
HPが0以下: 0 HP or less
 圧力にさらされているあいだ(人工物が使用されていない場合を除く)、1秒ごとに人工物の生命力で判定を行ないます。椅子なら誰かが腰掛けているあいだ、車ならエンジンが動いているあいだ、毎秒判定を行なうことになります。判定に失敗すると、機能に重大な支障をきたしたり、使用不能になったりします。使用不能になった人工物のほとんどは、修理を受けるまでまったく機能しません。知性のある機械は“気絶”状態になります。剣などの「均一」な物体は、曲がったり破損したりしますが、部分的に使用することはできるでしょう(「壊れた武器」参照)。ロープやケーブルなどは断ち切られてしまいます――粉々になったりしません。
-1×HP: -1×HP
 人工物に命はないので“死ぬ”ことはありませんが、「一般的な負傷」で述べたように、“”を回避するための生命力判定は行なわねばなりません。判定に失敗すると、物体は破壊されてしまいます。たとえば、剣なら、曲がったり折れたりするのではなく、砕け散ってしまいます。コンピュータが破壊されると、中に記憶されていたデータ――知性があるなら、その記憶まで――をすべて失ってしまいます。
-5×HP: -5×HP
 人工物は、自動的に破壊されてしまいます。
衝撃: Shock
 ほとんどの人工物は痛みを感じませんが、適切なバックアップシステム(「痛みに強い」特徴で表現されます)がないかぎり、ダメージによって一時的に機能が乱されることがあります。そうした物体を使用するときは、通常の衝撃のペナルティを適用します。たとえば、車両が-3の衝撃のペナルティを受けるほど損傷すると、操作者は次のターン、車両操作技能に-3の修正を受けます。
大怪我: Major Wounds
 人工物は、“大ダメージ”という形で、大怪我の効果を受けます。多くのサブシステムを持つ機械――車両など――が大怪我をすると、GMは生命力での判定させます。失敗すると、いくつかのシステムが機能を失ってしまいます。たとえば、戦車が大怪我を受けると、砲塔が使用できなくなったり、燃料漏れを起こす可能性があります。特定の機械について“大ダメージ表”のあるルールブックを使うなら、ランダムに判定を行なって、結果を適用します。
転倒と朦朧: Knockdown and Stunning
 知性を持たない人工物については、これらの効果を無視します。知性のある機械は(IQ1以上)、ダメージによる故障として、これらの効果を受けることがあります。たとえば、機械朦朧となった場合、そのターンは作動しませんが、朦朧状態を脱すればふたたび作動します。
部位が使えなくなる影響と命中部位: Crippling and Hit Location
 人型や動物型の人工物については、通常のルールを用います。「部位が使えなくなる負傷」を見てください。その他の人工物で部位の区別が明確なもの(車体、砲塔、車輪のある車両など)は、特定の部分について部位が使えなくなる負傷を受ける場合があります。車両については、「乗り物命中部位表」を参照してください。いずれの場合も、使えなくなった部位は“使用不能”になります。
脆弱な物体: Fragile Objects
 人工物は、しばしば「脆弱」です。紙、乾燥した木などでできたものは「着火性」です。ガソリンや水素といった非常に燃えやすいものを含む物体は「可燃性」です。保護されていない爆発物や大量の弾薬、揮発性の圧縮ガスを含む人工物は「爆発性」です。ガラス製品や陶器、テレビなどの品物は「脆い特徴を持っています。

コラム:盾へのダメージ(Damage to Shields) B458P/138P

建物や建造物へのダメージ(DAMAGE TO BUILDINGS AND STRUCTURES) B458P/138P

修理(REPAIRS) B458P/138P


故障(BREAKDOWNS) B459P/139P

コラム:壊れた武器(Broken Weapons) B459P/139P

壊れた武器参照。